古代日本
古代日本において、陸奥(東北地方)に設置された軍政を司る役所のこと。
東国は蝦夷や現地豪族が度々朝廷に抵抗した為、それを鎮圧すべく軍事拠点として設置。
特に代表的なものが、奈良時代に現在の宮城県に置かれた多賀城と、平安時代に現在の岩手県に置かれた胆沢城である。
日本海軍
日本海軍が艦隊の本拠地として、更に所轄海軍区の警備・管理を統括する為に設けた軍事機関である。
1876年東海鎮守府が横浜に開設(のち横須賀に移転、横須賀鎮守府に改名)、次いで呉市・佐世保・舞鶴の地に設置された。
鎮守府の司令長官は大将や中将で、海軍大臣から軍政の、軍令部部長から作戦計画の指示を受けた。
鎮守府では主に海軍区の防備や艦艇の統率・補給・出動準備、兵員の徴募・訓練、施政運営・監督に当たった。
第二次世界大戦後は廃止されたが、各鎮守府は後に海上自衛隊の地方総監部として継承された。
『艦隊これくしょん』の鎮守府
DMM.com配信のブラウザゲーム『艦隊これくしょん』でもプレイヤーの拠点として鎮守府は登場する。
『艦隊これくしょん』では艦艇の擬人化キャラクターである艦娘達の母港本拠地にして、対深海棲艦の最前線。
鎮守府内には艦隊の執務室、艦娘達の居住空間のほか、艦娘その物と彼女らの装備を建造開発・解体する工廠や、艦娘達を修理する療養施設が存在する。その規模を考えるとかなりの大型施設だと言える。
ちなみに、システム上「鎮守府」にあたるのは各サーバーであり、「横須賀鎮守府」から始まる、現実の世界に実在した海軍の鎮守府・基地・泊地などがあり、現在では日本国外にある地名を冠しているものも多いが、『艦これ』の世界でも同じものかは不明。というか、「鹿屋基地」「岩川基地」は現実世界では内陸にある航空隊の基地であり、執務室から港が見えるのは何故なのか突っ込んではいけない。
- 執務室
提督の生活空間。壁から床まで改装自由で、畳敷きの和室や、カーペットの洋室や、コンクリート打ちっぱなしの部屋にも改装できる。麻雀セットや診察台、更には風呂だって置けてしまう。…執務室って何だったっけ。
ケッコンカッコカリでは、普通の執務室の描き下ろしグラフィックを見る事が出来る。
執務室には秘書役の艦娘「秘書艦」(第一艦隊の旗艦)が1人留まり、常に艦隊執務の手伝いや提督の身の回りの世話をしたり、1時間ごとに時刻を知らせる任務(時報)をしたり、遊んだり、昼寝したり、セクハ……つつかれたりしながら自由に過ごす。
艦娘寮(公式4コマ版などメディアミックス作品)
ゲーム中では登場しないが、ファミ通コミッククリア連載の4コマ「吹雪、がんばります!」(通称:公式4コマ)などではメイン設定として登場。ゲーム内の「保有艦娘」設定や、各艦娘同士の交流を自然な物とする為に、艦娘達が一まとめで居住している施設として描かれている。
主に艦級ごとに寮分けされており、更に一部屋2人ずつの相部屋か1人部屋となっている。同居人は基本的に姉妹艦を上から順番に2人組にしたものとなる(姉妹艦の居ない者は赤城&加賀のように立場の似た艦同士の組み合わせとなる)。部屋の家具や部屋を構成する建材は、艦娘の好みや特性を考慮した自由なものに出来ている一方で予算不足が目立つ部分もある。公式4コマ内では暁型が4人揃って寝ているシーンもあるが、これは暁と響の部屋に雷達が遊びに行っているだけである。
食事(自炊)などの生活サイクルは各部屋ごとに完結しており(空母寮のように一堂に会して食事する場合も有り)、基本的に他の艦級寮の艦娘とは任務以外で交流する機会は少ない。ただし、各寮は出入り自由なため、遊びに行くなどして交流を持つ場合もある。
また、公式4コマにおける「鎮守府」は「艦隊育成学校」の形式を取っており、新造艦の駆逐艦達(おそらく登場する駆逐艦全員)が進水するまでの1年間座学と実践学習の授業を受ける施設となっている。授業は鎮守府待機の軽巡以上の艦娘が持ち回りで教官を行い、演習は上級生である戦艦、空母、重巡、軽巡、潜水艦らが時に兵器を駆使しながら補助をする。43話で初実戦を経て53話で進水式カッコカリを行い、現在は艦隊所属の駆逐艦扱いとなっている。
入渠施設
戦闘で傷ついたり疲労した艦娘を癒やす施設。
ゲーム中では入渠=入浴という台詞を発する艦娘が多く居る事から入浴施設だと思われる。
だが、艦娘によっては入院・食事・エステなどと表現のバラ付きがある為、ただの入浴施設というよりスーパー銭湯や健康ランドのような総合療養施設だと思われる。少なくとも綾波の時報によれば入浴施設ではあるらしい。
工廠
資材を投入する事によって新しく艦娘を建造したり、艦娘の装備を製造する施設である。艦娘と装備を解体して資材に変える事も可能だが、ゲーム内の解体に関しては、矢矧の時報でのみ唯一言及されている。
主に働いているのは例の妖精さん達であり、彼女たちがハンマーで叩いたり、バーナーで焼いたりして艦娘を作っている。作っている最中に見える普通の船のようなシルエットが、どうやって艦娘になるのかは謎。
2013年12月からは上位クラスの強力な艦種が建造可能な「大型艦建造」が実装。「他のドックをなるべく多い数空っぽにしておくとそこの妖精さん達が応援に行くので良い建造結果になる可能性が上がる」とゲーム開発担当がTwitterで明かしている。
装備開発は秘書艦が施工しているのか、製造される装備は秘書艦の艦種と投入資材のレシピの組み合わせによって左右される。ちなみに装備開発を失敗すると、ダンボール詰めされた謎のペンギンと綿状キャラのセットが登場する。
2014年10月24日には、工作艦明石を秘書艦にしている時にのみ利用できる「改修工廠」なる施設も登場した。ここでは明石主導の下、改修資材などを消費して既存装備の強化などを行える場所であり、第一艦隊二隻目の艦娘や曜日によって改修できる装備は変わってくる。
間宮
給糧艦間宮と、彼女が提供する料理を指す。
ゲーム中での間宮はただの疲労回復アイテム扱いだが、艦娘達の台詞の中では、母港でアイスや和定食、カレーなどの食事を振舞ってくれる立場である。詳細は不明だが、プレイヤーの間では食堂や菓子店、酒保(基地内の売店)を経営していると解釈されている。
実際に公式4コマでは、ハロウィンの際に購買施設のような形で登場した。第45話は甘味処間宮が舞台であり、お茶菓子から伊勢海老まで様々な食料品が揃っていることが判明。更には自炊できなかったり、しない艦娘のために食事の販売提供も行っている様子。
給糧艦は他にも伊良湖という艦娘がおり、公式4コマなどでは間宮の助っ人として一緒に働いている姿を見る事が出来る。
他、判明している設定
以下、艦娘の台詞より(カッコ内は証言者)。
・全員起床(総員起こし)時刻は6時。(翔鶴、綾波、早霜、まるゆ、大淀)
・20~23時は軽巡の川内が騒いでいてうるさいと苦情が殺到している。(翔鶴、瑞鶴、大井、鬼怒、夕張、初風)
・艦娘と提督皆それぞれが好きなように自分用の料理を自炊できる環境がある。
・自炊した料理を他の艦娘に分けてあげる交流も良く見られる。
・朝昼晩夜すべての時間帯で食堂、間宮、外食などを利用可能(それぞれの営業時間は不明)。
・実際艦娘の数だけカレーのバリエーションがあり(鈴谷、早霜)、昼食や夕食を外食で済まさないケースでは結構な人数がカレーを作っている。(金剛、比叡、大鳳、龍鳳、妙高、足柄、大井、能代、暁、天津風、早霜、伊168、まるゆ、明石、大淀)
・100人前規模の大量の食材調達も秘書艦に申請すれば比較的容易に手に入る。(大淀、足柄)
・金剛主催のティーパーティーのほか、金剛姉妹が集まってよくイベントをやっている。(巻雲、長波)
・陸軍の船舶司令部とは雰囲気が全然違う。(あきつ丸、まるゆ)
・片隅に小料理屋(or居酒屋)が開店している。(千歳)
・鎮守府には提督(プレイヤー)の他にも男性が勤務している。ただしこれには「艦娘を見間違えた説」「同泊地(サーバー)の別提督説」など諸説ある。(山雲)
派生作品の鎮守府
- 吹雪、がんばります!
新造の艦娘が通う艦隊育成学校。艦娘寮の設定が登場したのもこの作品。
- 一航戦、出ます!
ゲームと同様の設備があるが、工廠が神社のような姿をしており、ファンタジー色が強くなっている。
鎮守府は小規模なものが各地に乱立しており、原作ゲームでいう艦隊司令部1つ分程度のものも多いようである。形態も様々で、温泉旅館や歌劇団の鎮守府も公式リプレイに登場している。
- 鶴翼の絆
港町近くの廃旅館を借用しそこを鎮守府としている。
ただし、工廠などは旅館から離れた位置にある本来の鎮守府に付随している為、利便性の面では難があるようだ。
駆逐艦娘が授業を受ける教室、艦娘寮(吹雪達は3人部屋)、浴場(入渠用の浴槽も設置)、甘味処などがある。出撃用の施設が地下にあり、艦娘はインクラインのような仕掛けで加速されながら、艤装を装着されて出撃する。
二次創作の鎮守府
提督が1人だけいる場合が多く、原作ゲームのような提督が大勢いる様子が描かれる事はあまり多くない。とはいっても二次創作が多い分、同じ鎮守府に大勢の提督が出てくる作品もそれなりにある。
「艦隊これくしょん(二次創作)」も参照。
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