概要
1990年から1996年まで週刊少年サンデーに連載されていた妖怪バトルアクション少年漫画。
退魔の槍を手に入れた少年と、槍によって封印されていた大妖怪が、反発しながらも息の合ったコンビを組み、人に仇なす数々の妖怪と戦う様子を描く。
90年代の古き良き少年漫画を代表する名作として、魅力的な登場キャラクターの数々、人情味や哀愁に溢れた小エピソード、そしてクライマックスに向けて天井知らずに高まっていく盛り上がりに魅せられたファンが多い。
また、極めて大きく広げた風呂敷を見事に畳みきった作品としても名高く、伏線をうまく回収した漫画、終盤に向けて大きく盛り上がる漫画などを語る場では、必ずといっていいほどその名が挙がる。
主人公「蒼月潮(うしお)」と妖怪「とら」との出会い、「獣の槍」と「白面の者」との戦いは全くの偶然のようであったが、物語が進むにつれて、それぞれの深い関わり、長きに渡る宿命が明らかになっていく。人間と妖怪を超えた深い絆を主軸に置きながら、非常に多くの登場人物達のエピソードが描かれ、それらが終盤に向けて一つに収束していき、物語は最終決戦に至る。
この度、アニメ化が決定。2015年夏に放映予定。
ストーリー
寺に住む少年・蒼月潮(うしお)は自宅の蔵の中で一本の槍に縫いとめられていた妖怪を解放してしまう。うしおが「とら」と名づけたその妖怪は、かつて近隣一帯を恐怖のどん底に叩き落していた大妖怪であった。また、とらを500年間縫い留めていた槍こそ、2000年以上も前の中国で妖怪を滅ぼすためだけに作られた「獣の槍」であった。獣の槍の伝承者となったうしおは、とらと共に様々な妖怪との戦いを繰り広げる。
初めこそ、降りかかる火の粉を払うごとく、襲ってくる妖怪を退治していたうしお達であったが、物語は次第に世界を滅ぼす大妖怪・白面の者との決戦を中心に廻りだす。
登場人物
主人公
ヒロイン
光覇明宗(退魔の総本山)
お役目様
獣の槍の関係者
その他
東(関東)の妖怪たち
西(関西)の妖怪たち
その他妖怪
神
ホムンクルス
白面の者とその眷属
武器
主人公コンビとしてのうしおととら
主人公の中学生「蒼月潮(うしお)」と、もうひとりの主人公である大妖怪「とら」のコンビのこと。作品タイトルの由来。個別の解説はそれぞれの項目を参照のこと。
当初、封印から開放されたばかりの頃のとらは極めて危ない存在で、開放してしまった責任を感じる潮といがみ合う関係にあった。とらにとって潮を含むすべての人間は捕食対象でしかなく、潮にとってのとらは人間を食べることしか考えていない危険な妖怪でしかなかったのである。しかし潮の持つ獣の槍に敵わないとらは、槍で脅され仕方なく潮に服従・協力するものの、「いつかお前を食ってやる」と公言し敵愾心を燃やしていた。
しかし、数々の強敵との激闘や長い旅などを経て、次第に潮ととらの関係は変化してゆく。潮はとらを「危ない奴だが頼れる存在」と認識し、とらもまた人間をただのエサとは看做さなくなっていった。表面上は相変わらずいがみ合いながらも、度重なるピンチを共に切り抜けてゆく過程で徐々に信頼関係が結ばれ、彼らは唯一無二のパートナーとなってゆく。
また、その一人と一匹の活躍する姿は、彼等に救われた人間や妖怪たちの瞳にしっかりと刻まれ、「銀に光る槍を振るう人間と金色の妖怪。二体揃えば最強。二体で一体の妖(バケモノ)」として、どんな強大な敵にも負けない希望の象徴と看做されていった。
幻のコラボ漫画
GS美神!うしとらギュッとね大作戦!! 『野郎のいねえ大水泳大会』
平成5年の週刊少年サンデー3・4合併号に新春特別企画として掲載された藤田先生、椎名高志先生、河合克敏先生によるカラー3ページの合作。
詳しくはGS美神の記事参照。
TVアニメ
2015年、TOKYO MXでは7月3日、サンテレビ、KBS京都、テレビ愛知では7月6日、BSフジでは7月7日にそれぞれ放送開始予定。
放送開始日時
TOKYO MX:7月3日スタート、毎週金曜 後10:30
サンテレビ:7月6日スタート、毎週月曜 深0:00
KBS京都:7月6日スタート、毎週月曜 深1:30
テレビ愛知:7月6日スタート、毎週月曜 深2:35
BSフジ:7月7日スタート、毎週火曜 深0:25
制作スタッフ
原作 | 藤田和日郎(小学館刊) |
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監督 | 西村聡 |
シリーズ構成 | 井上敏樹・藤田和日郎 |
キャラクターデザイン・総作画監督 | 森智子 |
アクション作画監督 | 平山貴章 |
美術監督 | 清水友幸 |
撮影監督 | 熊澤祐哉 |
色彩設計 | 堀川佳典 |
編集 | 神宮司由美 |
音楽 | 瀬川英史 |
音響監督 | 三間雅文 |
クリエイティブプロデューサー | 丸山正雄・三田圭志 |
アニメーション制作 | MAPPA studio VOLN |
OPテーマ
『混ぜるな危険』
歌:筋肉少女帯
EDテーマ
『HERO』
歌:ソナーポケット