「俺は不死身の、グローザムだッ!!」
データ
別名 | 身長 | 体重 | 出身地 | CV |
---|---|---|---|---|
冷凍星人 | 2m~56m | 200kg~2万t | グローザ星系 | 江川央生 |
人間サイズの姿
通常時の姿
概要
『ウルトラマンメビウス』第43話「脅威のメビウスキラー」で初登場。
後に出身地が設定されたため、正式名称はグローザ星系人グローザムになる。
皇帝「エンペラ星人」に仕える「暗黒四天王」の豪将の地位に就いており、グランドキングに似た形状の角を携える銀色に輝く鋭利なデザインが人気の宇宙人である。
その肩書き通り強烈な冷気を放つ攻撃が可能であり、その気になれば星一つなど軽く氷結出来るほど。
口から吐く「ヘルフローズンブレス」と、両腕の剣で相手を攻撃する「グローザムブレード」が主な武器である。
攻撃もさる事ながら、その氷で出来た体はいくらバラバラに砕かれても再生する事が可能となっており、不死身のグローザムの異名を持っているのはその為である(完結後の作品でも特に理由なく復活している辺り、本当に不死身なのかもしれない)。
「決定版ウルトラ大怪獣50大図解超百科」(講談社刊)によれば、空気中の水分を集める事で冷気に変換しているとされ、骨も氷で出来ており、細胞も雪の結晶に似ているという。まさしく冷凍星人の中の冷凍星人である。
豪傑らしく、驕りとも呼べる程に自信満々な性格もその再生能力がある故で、かつて3万年前に引き起こされたウルトラの星との全面戦争「ウルトラ大戦争(ウルティメイトウォーズ)」においても、寒がりなウルトラ一族からその冷気や再生能力が大いに恐れられていた。
暗黒四天王が動き出した当初からメビウスとの一戦に向けて気合をいれており、第44話で一番手のヤプールが倒れたのを知った際には、早速次なる刺客へと名乗り出ようとしたが、この時は同志であるデスレムに先を越されてしまった。
そのデスレムもメビウスに倒された後、第46話で四天王三番手としてようやく指名される。
先に出撃したヤプールやデスレム、そして後にメビウスと戦ったメフィラス星人が策略を主軸とした作戦でメビウスを苦しめた中、グローザムだけは回りくどい謀は一切用いず(事前に戦いの舞台となるダム周辺を氷結させ、邪魔者避け対策を施すなどは行っていたが)に、文字通り真正面からメビウスに勝負を仕掛けた。
その自信に違わず初戦ではメビウスを圧倒し、バーニングブレイブとなって放ったメビュームバーストをもかき消す冷気でメビウスを氷漬けにしたうえでダムに磔にし、その様子を地球人たちに見せつけ絶望感を植えつけ、さらにあえて止めを刺さずにウルトラ兄弟を誘い出してこれをもろとも倒そうと企む。事実ウルトラセブンを誘い出す事に成功している。
一方で、地球人に対しては『ひ弱な生き物』と見下して、歯牙にもかけておらず、メビウスと初戦後、メフィラス星人から人間(地球人)達も何かしらの対抗策を打って出てくるであろうと用心を促されるも、それを鼻で笑い、見かねたメフィラス星人からは「人間(の力)をあまり舐めない方がいい」と警告を受けるが、不死身の自分に倒す術などないと言わんばかりに啖呵を切って返し、結局耳を貸そうともしなかった。
結果、その慢心が見事に仇となり、格下と侮っていたGUYSにメビウスの復活を許しただけでなく、メビウスとセブンの一斉攻撃でバラバラになった所をGUYSの新兵器「マクスウェル・トルネード」を喰らい、欠片一つ残らず消滅するという、どこかの自称無敵の宇宙人の如く、結果的に『ひ弱な生き物』と眼中にも置いていなかった地球人の手で引導を渡されてしまうという皮肉且つ自業自得な最期を遂げた。
「俺は…俺は不死身のはず!!お、俺はァァァァッ!!」
その後
本編完結後という設定のウルトラコクピット版『ウルトラマンメビウス外伝 超銀河大戦』で突如として復活。インペライザーを引き連れて来襲するが、TV版と同じ最後を迎えた。
『ウルトラマンメビウス外伝 ゴーストリバース』ではアーマードメフィラスの力によって復活させられ、他の四天王と共に「ギガバトルナイザー」を手に入れて皇帝復活を企んでいる。
ここではインペライザーを率いてメビウスに先制攻撃を仕掛けたり、ウルトラ兄弟に苦戦する四天王の元に駆け付けて一喝を入れるなど豪将らしい振る舞いも見せた。
内山まもる作の漫画『ウルトラ兄弟VS暗黒大軍団』でも復活。原作となった「ゴーストリバース」同様にギガバトルナイザーを狙っている。ジャック、エース、ヒカリをヘルフローズンブレスで凍てつかせ、タロウのファイヤーダッシュも無効化するが、それは兄弟たちの氷を溶かしてウルトラコンバーターで回復させる為のタロウの策であり、合体光線を浴びても復活するグローザムに対し、4人が取った行動はかつてUキラーザウルスを封じたファイナルクロスシールドで封印することであった。
『大怪獣バトル』シリーズの漫画版やゲームのストーリーでもグローザムは登場しており、同じく平行世界に出現したキリエロイドとバトルナイザー争奪戦を繰り広げている。
恐らくM78スペースの個体と同一人物で何らかの形で復活したものと思われる。
ここでも皇帝復活を目的としており、1度目に主人公の前にインペライザーを率いて戦いを挑むも返り討ちにされ、復活して主人公諸共地球を氷漬けにしようとするが、撃ち落としたガッツウイング2号に搭乗していたダイゴがウルトラマンティガに変身。ヘルフローズンブレスで応戦するが、ゼペリオン光線との鍔迫り合いに競り負けて爆散した。
その後、アーマードダークネスの力を授かって紫色の鎧を纏った「アーマードグローザム」としてパワーアップを果たしたが、主人公によってまたも敗北に追い込まれた。
再生を幾度も繰り返し、ここまで暗躍し続けた暗黒四天王はヤプールを除けば彼以外にはいない。正しく不死身のグローザムの名前に相応しい宇宙人である。
また、氷結のグロッケンの反応からグローザムは故郷でも有名人らしい。冠詞もそのまま伝承されている事から察するに、グローザ星系人の中でも再生能力がトップクラスに高いと考えられる。
『酩酊!怪獣酒場2nd』では旧世代怪獣と新世代怪獣との全面戦争のイメージ図に登場。ドラコと戦っていた。グローザ星系人ではなく、あくまでグローザムとしての登場である。
なお、大怪獣ラッシュの世界にも一応グローザムは存在しているが、恐らくパラレルワールドの同一存在だと思われる。
闘士グローザム
『ウルトラマン超闘士激伝新章』ではデスレム共々第4回銀河格闘トーナメントに出場。優勝候補の闘士ウルトラセブン21を下し1回戦を突破した。
観客席のギガス、マーゴドン、アイスロンなどの冷凍怪獣も「なんて恐ろしい奴だ」と舌を巻いている。
過去には962もの惑星を滅ぼしている残虐な宇宙犯罪者で、「ちまちま積み上げたものをぶち壊す」のを何よりも好む。
亜空間「皇帝空間」にて闘士ウルトラマンメビウスを追い詰めるが、間一髪割り込んだ闘士ウルトラマンネオスの計略により体の大半を焼き尽くされてしまい、デスレムから見捨てられ皇帝空間に投げ込まれた火球を受け倒された(このシーンは原作者・三条陸氏の代表作『ダイの大冒険』における、グローザムにソックリな悪役「フレイザード」の末路に似ている)。
…が、デスレムが作中で言っている通り「皇帝騎団は不死身」であり、皇帝空間にて霊魂のみの状態で暗黒司祭ジェロニモンにより蘇生される。新たに肉体を得た後にデスレム共々四天騎星に選任された。
復活した闘士メフィラス大魔王により窮地に陥る闘士ウルトラマンタロウを嘲笑うも、修業を積んだ21とネオスの合体攻撃に苦戦を強いられた。
しかし元より(メフィラス以外の)騎星が馬鹿正直に戦うはずもなく、時間稼ぎを終えるとヤプール、デスレムと共に究極超獣戦艦Uキラーザウルスに乗り込み、たちまち形勢は逆転。圧倒的な火力と超装甲で一方的にウルトラ戦士を蹂躙する。一行がチャージスラッガーに一発逆転をかけているとデスレムが見抜いたため、2人で隙を見て離脱し迎撃、チャージスラッガーを妨害する。
しかし記憶を取り戻したメフィラス大魔王が加勢したため再結成した師弟コンビの猛攻を受けて旗艦が叶わなくなり、「待て、俺たちは不死身だ!」と一縷の望みをかけたがメフィラスにより既にジェロニモンは現世に居ないことを知らされ完全に詰む。最後はデスレム共々メフィラスとタロウの超魔光閃を受けて爆発四散し、そのまま絶命した。
同族
詳しくはグローザ星系人の項目を参照。
余談
初期の名称は「グレイザー」。
人間大時のローブはソリチュラの流用。
この回でメビウスとセブンがグローザムが戦った場所は前々作『ウルトラマンネクサス』の防衛チームナイトレイダーのロケ地でもある宮ヶ瀬ダムである。
グローザムの中の人はロベルガーの声も担当している。また、グローザムとデスレムの中の人はスターフォックス64やスターフォックスアサルトでも共演している。