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ポエムの編集履歴

2022-06-29 06:31:39 バージョン

ポエム

ぽえむ

詩のこと。美しい文字、短い文章を使って情緒を表現すること。

「この味がいいね」と

君が言ったから

七月六日は

サラダ記念日

(by俵万智)



空には星が飛んでゐる

ちやうどわたしの悩みを避けるやうに

——さやうなら、愛する人よ、わたしは遠い国へ行く

だが何処へ行かうとわたしの胸はおまへの為に燃えてゐる

(byハイネ)



世の人は

我を何とも言わば言え

我なす事は

我のみぞ知る

(by坂本龍馬)



大風起って 雲は飛揚す

威力は海内に加はって故郷に帰る

安くにか猛士を得て四方を守らしめん

(by劉邦)



皇師(こうし)百萬強虜(きょうろ)を征し

野戰攻城屍山をなす

愧ず我何の顔ありてか父老にまみえん

凱歌(がいか)今日幾人か還る

(by乃木希典)



僕はまだ子供で

ときどき

右手が人を殺す。

そのかわり

誰かの右手が

僕を殺してくれるだろう。

(『スカイ・クロラ』より)



涙をこらえて

私は今日も

空を見上げる。


空を見上げる。

(『恋空』より)



乱れ髪を

京の島田に

かえし朝

ふしていませの

君ゆりおこす

(by与謝野晶子)



愛され足りないわ!

脳の裏に灼きつけて

ずっとずっとほら見つめてちょうだいな

ステロ的な 台詞じゃなくって

えっと、そう大変絢爛な!

心の臓に釘付けて

ぐっとぐっと ほら痛くはないの

May I cry? ねえ

そんなもんじゃまだ死にきれないのよ


だってだってまだ愛され足りないわ!

(ユリイ・カノン/『シテ』より)



苦しいこともあるだろう

言い度(た)いこともあるだろう

不満なこともあるだろう

腹の立つこともあるだろう

泣き度(た)いこともあるだろう

これらをじっとこらえてゆくのが男の修行である

(by山本五十六)



全て投げ出してもいいじゃないの?

used to be 諦めるのは easy

(倖田來未/『Can We go back』より)



ゴールまで届け

王になるここで

クライマックスコーデ

飛車角王手

(byドン横の王)



ボーボボ「赤い花はきれいだぜ(中略)黄色い花はきれいだぜ…」

天の助ああっー!やめてくれー!読まないでくれー!」「俺の人生の汚点!

(『ボボボーボ・ボーボボ』より)



概要

のこと。なんとなく叙情詩系を指す傾向がある。

自由詩だけでなく、短歌ような韻を踏むパターンもある。

美文調とも。


小説よりも短い為、漫画の中に登場することもある(台詞がポエム風になっているなど)。

pixivでは、絵もしくは説明文にポエムが記述されている作品に「ポエム」タグが付けられやすい。


文学にはまった勢いで自ら詩作に及ぶこともあるだろうが、それを書き溜めたポエム帳が後に黒歴史ノートと化す可能性も大いにある。


新選組副長であった土方歳三の実家では、彼の若い頃のポエム帳(※当時は俳句)が展示されているという…。

また、戦時中の連合艦隊司令長官であった山本五十六の死後、彼の個人的な趣味でしかなかったオリジナルの万葉集パロが一時的に名将の名句として世間に出回る事態になった、という逸話もある。

そして、両名とも当時からその出来栄えは下手の横好きレベルという評価だったというからさもありなん……

それでいて山本は冒頭にもあるけっこう含蓄に富んだ詩文も作っているのだから、本当になんなんだか……


皆さんも、自分のポエム帳の管理にはお気をつけください。もしかしたら、周囲の善意で自分の葬式の時に(以下略)


効果と欠点

ぶっちゃけ、漢のロマン乙女のドリームを全開にするための様式美といえる。

前述のように、厨ニ色バリバリで恥ずかしいレベルであっても作り手の本質を少なからず投影しているため、出来栄えは二の次としても個人の人間性を研究するためにクローズアップされることもある。


戦前において、どうしてあれほどまでにポエムが大流行したかといえば、当時の歌謡曲業界自体がどちらかといえばオトナ向けの下世話な体質で、また教育界も修身などのお堅い体質であったことから、

砕けたイメージで若い情熱を代弁しかつピュアな心を震わせる数少ない手段を誰にもがポエムに求めるようになっていったのだという。

戦後、ポップスの隆盛によりそうした役割は浜崎あゆみ西野カナなどの人気アーティストの楽曲に取って代わられ、純粋な詩文は一部の文学趣味の手段としてのみ用いられるようになり今日にいたる。

(『女學制手帳』より)


西洋や東アジアでは、古くから支配階層の間で美文調の表現や詩作が半ば必至の教養として用いられてきた歴史がある。

アーサー王みたいによく調べるとヤベー奴なのに美文調の叙事詩で語られていたり、曹操豊臣秀吉みたいに明らかにそんなキャラじゃないのに詩作に励んでいたりするのはそんな事情がある。

ここまで詩作が重んじされてきた背景には、古代からの言霊信仰で一種の祝詞としての側面として用いられていたという指摘もある。(『逆説の日本史』ほか)

ただし、実際にはそこまで堅苦しいものではなく、現代風に例えるならパリピやリア充がインスタなんかでいいね!を集める位のノリだったのでは?とも言われている。

(※諸説あり)



美しい幻想的で、繊細な、あるいは情熱的な情緒風景を演出できる一方で、物事の主題がぼやけて見えにくくなるという欠点がある。


現在でもポエム的な文体で有名なのは村上春樹の作品やケータイ小説などがあり、ピュアなユーザーのハートを唸らせ続けているが、その一方であまりにも湾曲な表現や情緒描写に極振りする様子について行けず「意味不明理解不能」と拒絶反応を示されたり、「ただひたすらにオシャンティですね、としか……」などと思考停止状態になってしまう事例もたくさんある。

事実上、「分かる人には分かる」類いのジャンルとしては読む人を選ぶ種類といえ、手段としても非常に諸刃の剣といえる。


比喩表現では、「何かを語っているようで何も語っていない抽象的な言葉」といった皮肉として用いられる。フリーライターの中川淳一郎は、その本質を自己陶酔と定義し、対義語を自虐であると評した。

このため、場合によっては相手に悪感情や混乱を与えて紛らわしい結果になるため、公的な場では下手に詩文的な表現にするのは避けたほうが良い。


加えて、中川は現在のネット界ではナルシスト化したユーザーや意識高い系を中心にこうしたきちんとした文章に見せかけてよく見ると事実上のポエムと判断せざる得ない「中身が無い文章」が乱造されていると喝破している。(参考

例…食べログに「店長の心意気に感動した!(中略)明日も良い天気になりそうだ…」みたいにレビューするなど。



エッセイ『日本人の知らない日本語』によると、中国では現代でも公文書を古式に則って美文調に仕上げるという風習が残っており、作中では日本語学校の生徒である中国人留学生が大学の自己推薦文やロシア人生徒へ向けたラブレターをポエミーに仕立ててしまい、失敗するエピソードがある。


ポエマーも参照されたし。



関連タグ

 詩集 歌詞 詩人 / ポエット

短編 ショートストーリー ショートショート モノローグ 独白

和歌 オノマトペ

習字 水彩画 絵手紙

中二病 オサレ ポエマー ポエミー

相田みつを 星野富弘 金子みすゞ くどうなおこ

煽りV 佐藤大輔

萩原雪歩 桜塚美紀 月坂紗由 鬼頭紀美子 アルテミス 森久保乃々 ノエル=ヴァーミリオン 一之瀬みのり 源内あお マオ 佃真央:ポエム好きなキャラ


久保帯人BLEACHの作者。単行本の巻頭に必ず気合の入ったポエムを載せることから師匠と愛称されている。

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