ゲームで悪人退治!!究極の新ヒーロー登場!
概要
漫画『遊☆戯☆王』を原作とするアニメ作品のうち、1998年に東映アニメーション(東映動画)が製作、テレビ朝日系列局(フルネット24局のみ)および北日本放送(日本テレビ系列、遅れネット)で放送された物の事。
当時放送時間は土曜日18時~18時30分。
遊戯王シリーズファンの間では、後に権利が移行しテレビ東京系列で放送された『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ(DM)』と区別するために「初代」もしくは製作元から取って「東映版」と呼ばれる場合が多い。
また、海外では未放送であるため、『DM』のS1より前にあるシーズン=S0と扱われる事がある。
全27話で、原作第1話の学園編~TRPG編まで+オリジナルエピソードを扱う。
海馬はDEATH-T編までの出演となるため改心ENDではなくマインドクラッシュを受けたまま退場し、終盤ではDMではほとんど出番がない表人格の獏良との友情物語を描いている。
カードゲームも一応取り扱ったエピソードがあるが、MTGと権利問題になるのを避けるためか原作初出時の名称「マジック&ウィザーズ」ではなく「デュエルモンスターズ」と呼ばれている。
なお、カードゲームの権利がバンダイ→コナミへ、アニメがテレ朝→テレ東へと移ったDM以降は「なかった事になっている」になっているかと思いきや、DM放送前に発売されたゲーム作品のCMでは今作で武藤遊戯役を務めた緒方恵美が起用されていたり、ほぼ本作のオリキャラである野坂ミホっぽいシルエットがDM以降でも映っていたり、『GX』で本作オリジナルキャラクターの名前が書かれている名簿が映るシーンがあったりと完全に封印作品というわけではない。
ニコニコ動画でDM版が人気を博していた頃に再び取り上げられ、本作最初の敵である牛尾がネタ的な人気を獲得したことからか、『5D's』ではリファインされてサブキャラクターではあるものの重要なポジションを担う大出世を遂げている。
『△□∞★▽◇◆☆<ほんまのゆうじょうかも(爆)』のようなコメントがYoutubeのコメント欄に付くこともあり、原作初期の友情描写を爽やかに演出している。特に本田とミホのキャラ立て描写は評判が高い。
高橋和希氏の原作漫画
カードゲーム主軸になる前の、原作漫画『遊戯王学園編』の意味で『初代遊戯王』の呼称が使われることもある。
東映版はカードゲーム主軸になる前の原作エピソードをまとめてアニメ化しているため、原作序盤も東映版もまとめて『初代遊戯王』で通じると思われる。
原作との主な相違点
- 原作とのカラーリングの違い
後に放送されたDMでは原作のカラーページ・表紙等に準拠した色が使われているが、本作では髪や衣装などがオリジナルのカラーリングになっている部分が多い。
特に緑髪だった海馬はよくネタにされており、DMのオリジナルエピソードにそれっぽいキャラが登場したりしている。
- 闇のゲーム・罰ゲームの内容変更
放送時間が土曜日の18時~と子供向けアニメも多い時間帯であった事などもあってか、闇のゲームや罰ゲームなどのうち、ナイフを使用するものなど保護者からクレームが来かねないものに関しては内容が大きく変更されている(例:原作1話のマネー&ナイフが命綱ゲームに変更されるなど)。
原作では教師の立場を利用して生徒を痛めつけていただけで、ゲーム対決がなかった退学魔女リンなど関してもオリジナルの闇のゲームが存在する。
- 野坂ミホのレギュラーキャラ化
原作では本田の片思いの相手として登場しただけの野坂ミホが杏子の親友としてレギュラーキャラ化している。
原作でのセリフはほぼなかったキャラのため、殆どの部分がオリジナル要素である。明るく無邪気な性格と見せかけて冷静な女の打算を働かせる部分もあるというキャラ付けで、東映版公式サイトによると何故か杏子に対して劣等感を抱いているらしい(この部分は該当エピソードが無く、当初どのような構想があったのか不明。強いて言うなら杏子がミホのフォローに回っている設定と杏子のみがナイスバディと指摘される設定とファッションコンテスト回でミホが男子の支持率が高く杏子が女子の支持率が高いという設定。杏子がビキニを好むのに対し、ミホはワンピース水着を好むようである)。
転校生の美少年獏良了に対し転校初日からアプローチをかけようとするなど、強かな一面を覗かせる描写が多い。本田、杏子、獏良のキャラ立てに一躍買っている。
- 本田のキャラ付け
原作では特に委員活動等は行っていなかった本田だが、本作では美化委員として日夜校内の美観を保つ為に熱心に活動するというキャラ付けになっており、城之内に「掃除委員」と言われる度に「美化委員だ!!」と訂正する、「美化委員として・・・」と引き合いに出すなど、異様に美化委員である事が推されている。
ゆくゆくは生徒会長になる事を目指しているらしい。
また、原作での本田の片思いは1エピソードだけで終わっているが、本作ではミホちゃんのレギュラーキャラ化に伴い彼女の前ではデレデレになりっぱなしである。
世界一女にモテると思っている城之内に対し、宇宙一女にモテると思っている設定であり、一話前半では(原作一話とは対照的に)城之内よりも初登場シーンが派手に描かれ、城之内と時には喧嘩し、時には仲良くする悪友のように描かれた。
原作に出ない中学時代の本田と城之内の回想シーンも描かれた。
原作でいう学園編の時点で、城之内が実妹・静香の入院する病院に頻繁に通っている設定で、静香のデザインが原作よりも幼く、目の病気には触れられず、病弱という設定だけが明かされている(目は見えている)。
モクバはDEATH-T編で初登場し、敵というよりは兄・瀬人の数少ない理解者のような位置付けになっている。
(話数が多かったら、御伽や舞も似た演出で登場した可能性があったのだろうか…?)
本田と静香の交流が描かれていないものの、静香がミホと同様に薄紫色の髪となっている。
遊戯の母親、花咲友也、本田ジョージなどは未登場となっている。
- オリジナルキャラクターの追加
海馬が遊戯打倒の刺客として世界中から集めた4人、「ゲーム四天王」が存在する。
海馬の元執事にしてゲームの天才に育て上げた大門を筆頭に、人形だらけの異様な館に住むリドリー・シェルダン伯爵、異常な強運の持ち主不破龍一、モデル・ダンサーのアイリーン・ラオがそれぞれ遊戯にゲーム対決を挑んでいる(後述)。
これ以外にも、欲しいレアカードはどんな手を使ってでも手に入れようとするという三つ子、影山三姉妹を筆頭に悪役オリジナルキャラが多い。
動物の名前のゲストは原作キャラ、そうではないゲストはオリジナルキャラという分かりやすい仕立てになっている。
- 表現のマイルド化
(ゴールデンの宿命で)闇のゲーム・罰ゲームの変更に加え、AV、パー券、カツアゲ、制裁、悪徳テレビ局など、不良の絡む話はほぼ全部が欠番、改変。
牛尾は金の亡者ではなくマザコンのヘタレにされ、井守は救済され、スカート捲りや乳揉みや飛び降り自殺シーンもカットされた。
本田とミホが牛丼屋のホルスタイン柄のアルバイト衣装を着るシーン、遊戯と城之内が蝶ネクタイを付けて漫才で静香を笑わせるシーン、脱獄囚がアレルギー物質を恐れるシーンなど、子ども好みのシーンが増やされている。
血があまり出ない喧嘩シーン、火事のシーン、番長連合同士が勝負しようとするシーン、ゴルフに傾倒する藪医者、ブラック校則が出たことはあり、原作のダークさは健在である。不良に変わってオタクやマニアや恋愛強者の敵が増やされている。
原作では男子が女子にセクハラするシーン、男子が少女趣味をからかうシーンが多いが、本作は男子が男子だけがやる柔道の授業に不満を漏らす、男子が体罰教師に不満を漏らすなど、男子側の悩みも掘り下げられた。
表遊戯と闇遊戯がダブル主人公というよりも同一人物のように描かれており、いじめられっ子の成長譚風になっている(原作と同様に魔王様が消えた理由の説明はなかった)。
しかし最終章であるモンスターワールド編にて原作漫画と同じ流れ(表遊戯が闇バクラに直談判して駒に封印される形で、闇遊戯が現れる)で、二人の遊戯はご対面を果たしている。
劇場版
TVアニメ放映翌年の1999年には「'99東映アニメフェア」の一環でこちらのシリーズの短編映画化もされている。
アニメオリジナルキャラの青山翔吾と真紅眼の黒竜にスポットを当てた内容となっている。
こちらも敵は海馬瀬人で、パラレルワールドなのか卑怯な手段でレアカードを狙おうとする残忍な性格は変わっていない。また、髪の色もキャベツからDMと同じ茶髪に変更されている。
商品展開
ソフト化
当時VHS版が全7巻+劇場版が1巻発売されていたが、後に廃盤となっている。
権利がテレ東系に移ったことが関係してか、DVDの時代になってもソフト化はされず、ネット配信全盛の現在となっても一切オンライン配信などもされていない。
視聴したかったら中古市場やレンタル流れのVHSを漁るしか無く、非常にハードルが高い作品となっている。
なお、東映のサイト内にある番組情報ページは現在でも健在で読むことができる。
次回予告の項目で各話のサムネイル、あらすじ、バトル内容等も掲載されているため、本作のオリジナルキャラクターの見た目などに関する資料が欲しい場合は参考になるだろう。
余談だがDMの放送中だった2002年にテレビ朝日で放送されたランキング番組『決定!これが日本のベスト100』ではなぜか本作(東映版)が紹介されていた。放送局的な問題だろうか。
カードダス
本作の放送に合わせてバンダイからカードダス版遊戯王が発売されている。
一応攻撃力や守備力、ルールなどが存在しておりカードゲームとして遊ぶ事ができるが、後に発売された遊戯王OCG以降のルールとは全く異なるものである。
また、オリジナルカードとして「青眼の白龍3体連結」、「○○ヘカテー」3姉妹とその融合体「ゴーゴン」、各キャラクターカードなどが存在している。
一応対戦できるようにはなっているが、全体的に曖昧なテキストやルールが未整備な面が多く(OCGも最初はそうだったが)、真面目に対戦しようとするとどうしても異常に強いキャラカードの効果や実際にはどうすればすれば良いのかわからない処理などが目立ち、カードゲーム的な完成度としては今ひとつである。
現在では遊戯王関連の当時物として集めている収集家が少なからずおり、特に揃いの物や限定・レアカードを含む物はかなりの高値で取引されている。
商業的には大成功を収めており、カード以外にもイラスト流用の別種のカード・シール付きお菓子・食品等も多数展開されていた。
しかし肝心のアニメの方が原作ヒットからスタートまでが早すぎ、途中で原作にほぼ追いついてしまった為にその後の展開に窮する事になってしまう。
視聴率的にも裏番組が強すぎて今ひとつだった為か、アニオリ展開等で延長される事もなく27話で早々に終了。それに伴い、バンダイ版のカードダスも終了する事となった。
なお余談だが、後にコナミが権利を引き継ぎ展開された遊戯王OCGではパックやボックスで販売する傍ら、このような経緯で空いてしまった筐体を利用してカードダスとして販売するという形態を取っていた時期がある。
通常、OCGのパックは150円で5枚入りだが、カードダスはそれよりも安い100円で3枚+1枚のルールカードが販売されていた。
バンダイ版の頃は4枚100円で売られていたが、こちらではパックの価格と比べて4枚100円だと安くなりすぎてしまう為に1枚はルールカードにされていると考えられる。
主な登場人物
オリジナルキャラクター
ゲーム四天王
- シェルダン伯爵(リドリー・シェルダン)
CV:大塚周夫
海馬が放ったゲーム四天王第一の刺客。
人形愛好者であり、フィオナという人形を実の娘のように大切にしている。
人形使いとしての腕前も凄まじく、完璧な女声+人形にデュエルをさせるという技で、童実野高校の保険医になりすまし遊戯とデュエルを行い、正体に感づかれる事すらなく勝利。
その後海馬の指示で遊戯を拉致し、人形だらけの館に連れ込み再戦するが、巧みな戦術と敵の攻撃を受け付けない硬いモンスター達を駆使して闇遊戯を大いに苦戦させた。
伯爵のモンスターが攻撃を受け付けない理由が「人形フィールド」にあると気づいた闇遊戯は
デス・ウルフと魔法カードで震度波による鎧崩しコンボ発動。
伯爵のモンスターを一網打尽にし逆転勝利した。
敗北後は潔く負けを認め、フィオナと共に雨の中去っていった。
- 不破龍一
CV:堀川亮
海馬が放ったゲーム四天王第二の刺客。生まれついての豪運の持ち主で、関西弁で喋る。
その運を活かし、テレビ番組のゲームショーで連戦連勝している有名人。
童実野高校に転入してきたが、テストの答案を白紙で提出し「凡人にはわからない生き方」と先生に言い放つ、子供がすぐ側で転んでも「ツイてない奴に触るとツキが逃げる」と吐き捨てて助けない、闇遊戯を引きずり出すためにゲームと称して遊戯を一方的に暴行するなど傲慢さが目立つ。
不正解だと電流が流れる「エレクトリック神経衰弱」で闇遊戯と対決するが、前述のゲームショー出演時と同じ並びである事に気づいた不破は連続で正解していく。
一方で、闇遊戯は故意に同じ間違いをする事で電流を流し続け停電を誘発、システムに異常を生じさせ、伏せられているカードの位置をリセットした。その捨て身の戦略に気づかずに正解を引こうとした不破はジョーカーを引き当ててしまい、逆転負けを喫する。
この敗北がきっかけとなり、持ち前の強運は消え失せ不運続きになってしまったが、DEATH-T編ではアイリーンとタッグを組んで再登場。リアル格闘ゲームで操作担当になり、コンビネーション技で城之内・ミホペアを苦しめたが最後は逆転負けした。
- アイリーン・ラオ
CV:冨永みーな
海馬が放ったゲーム四天王第三の刺客。インドとカナダのハーフ、19歳。
元々はダンサーだったがモデルへと転身した。そのキャリアから杏子の憧れの的でもある。
その一方、ゲームの達人でもあり、運頼みではなく読みやブラフによる駆け引きが重視される実力勝負のゲームを好む。
海馬の命で偶然ゲームショップ「亀」を訪れた風を装い遊戯や杏子と接触、自宅に招待したが、いざ2人が自宅を訪れると暗示により杏子を人質にして遊戯に「雷神牌」による勝負を挑んだ。
終始優勢に勝負を進めていたが、途中からはペットの虎を杏子の居る部屋に放つという脅しまで使い始める。闇遊戯はこの状況下でも冷静に雷神牌の本質が確立に基づいた戦術論でコマを出すゲームであるという事実に気がつき逆転した。
その後、海馬と縁切りしたはずだが、DEATH-T編では不破とタッグを組んでリアル格闘ゲームに格闘担当として参加。身体能力の高さを駆使し、城之内を苦しめたが最後は逆転負けした。
- 大門
CV:槐柳二
海馬が放ったゲーム四天王最後の刺客。
幼少期から海馬の教育係であり、息抜きのゲームでも相手を務めていた執事。
老齢により既に肉体は死亡しており、海馬コーポレーションの人工臓器技術で延命している。
海馬の心優しい部分を知る数少ない人間であり、道を踏み外していく海馬を心配しつつも
力となるべく、闇遊戯に決死の戦いを挑む。デュエルの腕前はかなりのものであり、闇遊戯とソリッドビジョンシステムを用いてデュエルを行いほぼ互角に戦い抜いた。
やや旗色が悪いと悟った海馬はパワーアップと称して大門に謎の薬品を注入したり、相手の手札を覗き見る装置をアクティブにしたが、大門は装置の使用を拒み正々堂々と戦い敗北。
その誇り高い戦いぶりは闇遊戯にも称賛された。
その他
- 針ネズミのテツ(ササキテツオ)・女郎蜘蛛のジロウ
童実野刑務所から脱獄した脱獄犯。原作に登場した777番の脱獄囚を2人に分割されたようなキャラクター。
針ネズミのテツの容姿は原作の脱獄囚に似ているが、ストーリーが大幅に変更されている。
脱獄後、童実野町周辺で盗みを働こうとするテツだったが、その度に何者かが先回りし失敗続き。その真犯人は女郎蜘蛛のジロウで、顔を変えバーガーショップの店長として市民に溶け込んでいたが、テツの脱獄を受けて久々に「仕事」をする気になった…という理由であった。
バーガーショップにて、刑事から事情を聞いた杏子にカマをかけられた結果、アッサリと正体がバレてしまったテツだったが、同時にジロウの犯行も警備員に殴られた傷が元で露呈。ジロウが杏子を人質に取り、対する闇遊戯が「1本の指以外動かしてはいけない」というゲームを仕掛けるというところは原作と同じだが、思わず手の上のライターを掴んでしまった為に反則負けとして「炎に包まれる幻を見せられる」という罰ゲームを受けた。
- 赤星昇太郎
CV:島田敏
両腕に無数の腕時計を巻いている熱狂的な腕時計マニア。
自宅にも壁一面に腕時計が並んでおり、部屋ではその時計を凝視して過ごすなど、母親(CV:溝上真紀子)も心配する程に時計を偏愛している。
カバンが軽く触れただけの通行人に対し腕時計に傷が付きそうだったと難癖を付けて殴る、限定版モデル「D・ショック」の最後の1個を代理で購入できた遊戯に対し、腕時計マニアである自分の方が所有者としてふさわしいなどとのたまい強奪しようとするなど横暴な性格。
本来行列に並んでいた本田が戻ってきた事や店員が警察を呼んだこともあり、その場は引き下がったように見せかけたが、一行の跡をつけ隙を突いて本田から時計を盗んだ。
遊戯はそれに気づき返してくれるように頼んだが、逆上した赤星は遊戯に暴力をふるう。
この事が闇遊戯の逆鱗に触れ闇のゲームのターゲットとなった。
ゲーム内容は「ストップウォッチをより10秒ジャストに近い時間で止める」というもので、赤星はあっさりと敗北したが見苦しく再戦を要求・負けてなお時計に執着した。
その姿は闇遊戯にも「哀れ」と呆れられ、罰ゲームとして自らの体内に無数の腕時計が埋め込まれる幻覚を見せられ発狂。
自宅のコレクションも全て破壊し、廃人同然の状態となった。
- 灰山
CV:阪口大助
童実野高校の生徒で遊戯達と同じクラス。学校では大人しい生徒を演じており、遊戯は彼が鯨田に呼び出され金を渡している姿を見てカツアゲされていると勘違いした。
しかし、その正体は鯨田を筆頭に学校でいじめられている生徒を金とムチでペットとして調教し、より強いペットとして育成する趣味があるという危ないヤツ。
鯨田以外の生徒も多数灰山の毒牙にかかり転校・入院などを余儀なくされている。
本作では鯨田のデジタルペットは本田が育成したペットにアッサリと倒されているが、その後黒幕として姿を表し、鯨田にミホを拉致させるなどの悪事を行った。
ミホ奪還のために乗り込んできた本田の根性を気に入り新たなペットにしようとしたが、本田はペット育成の為に徹夜続きだった事が災いしてアッサリとKOされてしまう。
本田に代わり闇遊戯が灰山とデジタルペット勝負を行う事になった。
灰山のクジラのようなペットに対し、原作同様遊戯のペットはU2(ユーツー)へと進化し撃破。
灰山は倒れたペットをなおもムチ打って戦わせようとしたが、激昂した自らのペットに食われるという幻覚を見せられ失神した。
- スイーパー1号
デジタルペット品評会の優勝景品であるオーストラリア旅行券を欲しがるミホの為、本田が三日三晩徹夜して育て上げたデジタルペット。
名前の通りホウキのような物を持っている。鯨田のペット、デビルマスターをアッサリと撃破した。
- 童部(わらしべ)
CV:飛田展男
大学生。熱狂的なカプセルモンスターマニアで、ゲームとしてよりも収集をメインにする。
遊戯とはカプモン友達だったが、ミホの事を好きになり文通をする仲になった。
しかしその一方で、多くの小学生が後ろに並んでいるにもかかわらずカプモンを買い占めたり、ミホに対して身勝手な妄想を抱くなど身勝手で妄想癖が強い性格。
ミホをモノにしようと強引に迫り、原作のモクバ同様自分にだけ強いカプモンが出るイカサマ勝負を仕掛けた。
ほとんどカプモンの事を知らない+イカサマで低レベルカプモンしか手元にないミホには勝ち目が無いかと思われたが、勝負を引き継いだ闇遊戯は今までの戦いで盤面に
一直線にカプモンが並んでいる事に着目、特殊能力で一網打尽にするという戦法で逆転勝利。
カプセルの中に閉じ込められる幻覚を見せられた事で反省し、更生したようである。
ちなみに原作のモクバとのカプモン対決と似た筋書きだが、DEATH-T編でも同様の対決が行われており、カプモンを扱ったエピソードは2つに増えている。
- 影山リサ(影山三姉妹)
CV:山崎和佳奈
お嬢様学校、黒薔薇女学園に通う美少女。たまたまゲームショップ「亀」を訪れていた際に
杏子がパックからレアカードを入手し、それを遊戯にプレゼントした場面を目にした事から付き纏うようになる。
ラブレターやプレゼントを贈る、杏子を押しのけて風邪をひいた遊戯の看病をするなど、さも遊戯に気があるかのように装っていたが、こうした態度は隙を見て
レアカード「ヴァイオレットヘカテー」を盗むための作戦にすぎなかった。
その正体は欲しいレアカードの為なら手段を選ばない札付きの悪党「影山三姉妹」。
入手を焦って正体が露呈した後は3人で遊戯らを襲い、千年パズルを強奪。
ヴァイオレットヘカテーと千年パズルを賭けてのデュエルを挑んだ。
体調不良+千年パズルを奪われ闇遊戯になれない状態の遊戯を圧倒したが、突如として現れた海馬がこの勝負を引き継ぎ、ヘカテー3体の融合モンスター「ゴーゴン」をアッサリと青眼の白龍2体で撃破。「遊戯を倒すのは自分でなければならない」というお手本のようなライバルムーブをかまして去っていった。
なお、『GX』内で映り込む童実野住民名簿に名前が記載されているというカメオ出演要素がある。
- 豪遊カケル
CV:銀河万丈
城之内の妹・静香が入院している病院の医師。仕事よりも趣味のゴルフに入れあげており、担当患者の手術をコンペの為に延期させて死に至らしめても平気な顔をしていられる悪徳医師。
病院で働く桜井美雪に言い寄ったが、拒絶されると腹いせに美雪をクビにする、そのことを知った城之内に詰め寄られるとと今度は静香を病院から追い出すと脅迫するなどその悪行は数しれない。闇遊戯にコンペの約束をしている電話を録音され、「病院縦断パターゴルフ」で勝負となった。
聴診器でパチンコのように玉を飛ばしてプレーすると言い出した闇遊戯を侮っていたが、病院内の連絡用メールダクトを利用したコース取りで裏をかかれ敗北。
自らが見殺しにした患者らの亡霊に襲われるという幻覚を見せられ発狂、同時にテープも発見され今までの悪事が露呈した。
- 桜井美雪
CV:天野由梨
静香が入院している病院に勤務する看護師。心優しい性格で、患者やケガをしている人のことを第一に考える医療者の鑑。
しかし、豪遊の誘いを断った腹いせにクビにされてしまう。
城之内は病院に残ってくれるように引き止めたが、以前から病院を辞める腹積もりであった事を明かし、小さな島の診療所で働く為に旅立っていった。
- 姫小路薫子
CV:冬馬由美
童実野高校の女子生徒。3年生。学校の女子の中でもヒエラルキー最上位に位置する美人。
3年生を中心に非常に人気がある一方、本田がミホの方がかわいいと主張した為に生徒会主催の全校人気者コンテストが行われる事になった。当然多くのファンを持つ彼女が優勝間違いなしと思われていたが、1年生の杏子やミホが人気を伸ばしつつある事に焦り様々な妨害工作を仕掛けた。特にミホが妨害を工夫で切り抜けてより多くの支持を獲得した事から、クロロホルムで昏睡させるというあまりに度を越した行為に出た事が闇遊戯の逆鱗に触れ、「薫子が身につけている花から1本ずつ抜いていき、最後の1本を抜いた方が負け」という単純なルールの闇のゲームで対決を行う事となった。闇遊戯が花束のラスト1本を引き抜くと確信した薫子は勝ち誇るが、闇遊戯は「身につけている花」と説明した通り、薫子が髪飾りとして差していた1本を引き抜くという頓智のような戦法で勝利。
罰ゲームを受け、肉体が老い朽ち果てていくという幻覚を見せられ発狂し、自分で仕掛けていたバケツの罠に掛かり、全校生徒の前で笑いものになった。
なお、『GX』内で映り込む童実野住民名簿に名前が記載されているというカメオ出演要素がある。
主題歌
「名探偵コナン」「スラムダンク」「ドラゴンボールGT」「地獄先生ぬ~べ~」「中華一番!」同様ビーイングが担当となっている。
オープニングテーマ
- 「渇いた叫び」
歌:FIELD OF VIEW 作詞・作曲:小松未歩 編曲:小澤正澄
エンディングテーマ
歌:WANDS(第三期) 作詞:坂井泉水 作曲:大野愛果 編曲:WANDS
タグとして
一時は公式表記の「遊☆戯☆王」も同義タグとして使われていたが、必ずしも東映版を指す単語ではないため、現在はほぼ「初代遊戯王」で統一されている。
関連イラスト
関連タグ
メテオ・ブラック・ドラゴン - 元々は融合前のメテオ・ドラゴン同様本アニメ劇場版に登場したオリジナルカード。後にコナミ版OCGに起用され、本作の貴重な遺産となった。
通称関連
魔王様:本作での闇遊戯のファンからの愛称
キャベツ:本作での海馬瀬人のファンからの通称
関連作品
日テレ版ドラえもん - 本作と同じように公式が表に出したがらない作品。『ドラえもん』アニメ第一作。『遊戯王』とは逆に、他の放送局と系列局(日本テレビ系列)で放映の『ドラえもん』が封印作品で、テレビ朝日系列局の作品をメディアミックス活動の基盤にしている。遊戯王は原作者が(初期のデジタルと表現規制に不満があったのか、映画化するまでは「声優とスタッフ以外は微妙」と遠回しに愚痴る始末だったが)そこそこ気に入っていたが、ドラえもんは原作者が気に入る出来ではなかったため、遊戯王とは対照的に原作者から無視されている。なお、Pixiv上では両作品のコラボタグ「遊戯王ドラえモンスターズ」がある。
かいけつゾロリ(OVA版)、かいけつゾロリ(1993年版) - 『かいけつゾロリ』のアニメ作品。本作と同じように公式が表に出したがらない作品。どちらとも『かいけつゾロリぴあ』では作者が詳細に踏み込んではいないが言及はしており厳密には封印作品にはあたらない。テレビ朝日系列局の作品が封印作品の『遊戯王』とは逆に、テレビ朝日系列局(後にEテレに移籍)作品をメディアミックス活動の基盤にしている。『原作者から完全に無視されていない』辺り案外良く似ているかも知れない。