『エクストリーム!』
フィリップ「なんだ、この沸き起こる力は…!まるで地球そのものと一体化したような……!」
翔太郎「それだけじゃねえ。俺たちの、心と体も……」
翔太郎&フィリップ「「一つになる!」」
亜樹子「だだだだだWが開いたぁ~!しかも中見えたぁ!」
概要
サイクロンメモリとジョーカーメモリを取り込んだエクストリームメモリをダブルドライバーに装填することで変身する、仮面ライダーWの最強フォーム。
厳密に言うと、メモリの適合率がもっとも高いサイクロンジョーカーの強化形態という形式であり、いわゆる「全部乗せ」のような従来のフォーム全ての上位互換ではない、特殊な最強フォームである。
Wが分割線からボディを引っ張ってはだけるように外側に開くという、まるで一皮剥けたかの様な変身プロセスを遂げる。
エクストリームメモリがフィリップの肉体をデータ化して取り込み、翔太郎とフィリップが心も体も完全にひとつになった姿である。
そのため変身解除後はその場に2人が現れることになる。
変身プロセスの都合上、これまでのWの問題点であった変身後のフィリップの身体の安全確保が容易にできるため、最強フォームでありながら中間フォームのファングジョーカーより変身しやすいという利点がある。
ただし、変身前のフィリップに危険が迫るとファングジョーカーで戦わざるを得なくなるため、このフォームへの変身は間接的に封じられてしまう。劇場版ではファングジョーカーの変身を解除された後、改めて本形態に変身し直す描写が見られた。
また、変身プロセスの都合上、原則的にサイクロンジョーカーに一度変身してからの二段階変身が必要となっており、生身の状態から直接変身したのは最後の変身でサイクロンジョーカーへの変身中にエクストリームを割り込ませた際くらいである。
またこの仕組みを応用して、クレイドールエクストリームに取り込まれたフィリップを強引に救出するという離れ業もやってのけた。
一体化するという特性上、変身には翔太郎とフィリップの出しうるパワーが完全に釣り合い、調和を保った状態が必須となるため、どちらかの力が何らかの要因で増減して釣り合っていない場合は変身が安定しない。
またそもそも、エクストリーム化による地球の記憶との直結でもたらされる膨大なエネルギーを制御できるだけの力や適性を両者が持っていなければ、この形態へは変身できない。
このため、エクストリームメモリが登場してからもしばらくは翔太郎側の資質不足により変身できない状態にあった。
正統続編「風都探偵」では、第3集の第26話「閉ざされたk8/究極は二人で一人」にて初変身。他のフォームで倒せない相手のための切札として温存されているが、登場機会そのものは多い。
能力
身長 | 195cm |
---|---|
体重 | 85kg |
パンチ力 | 5t |
キック力 | 10t |
ジャンプ力 | 120m |
走力 | 100mを4秒 |
よくある最強フォームの中でも、このフォームの最大の特徴は解析力。
体中央の透き通る部分「クリスタルサーバー」によってフィリップは地球の無限のデータベースへと直接アクセスし、様々な情報を自由自在かつリアルタイムで引き出すことができる。
これにより敵の行動の先読み・弱点を解析し的確に攻撃するなど、戦闘を有利に進めることができる。
また、クリスタルサーバーから取り出される専用武器「プリズムビッカー」は剣のプリズムソードと盾のビッカーシールドに分離可能。
上記の解析力で常に相手の先手を取り続け、盾で防いで剣で斬るという、全く無駄の無い質実剛健な戦闘スタイルを基本とするようになる。
さらに「結晶の記憶」を内包するプリズムメモリの特性により複数のメモリの力を集束し、これにより今までのWでは逆に大ダメージを受けていた複数のメモリによる同時マキシマムドライブを4本同時にノーリスクで発動できる。
ただし解析力に基づく総合的な戦闘力こそ高いが、実は純粋な身体的スペックはファングジョーカーに劣っている。
能力の無効化や防御力はプリズムビッカーに依存している部分が大きく、素の防御力自体は並でしかない。よって相手の能力を解析できたとしても、それを踏まえた上で的確に対応できなければ相手の攻撃を無効化できない。
そのため、こちらが対処できないような能力を持っていたり、敵の方が素早かったり攻撃力が高かったり弱点もなく純粋に強い場合は苦戦を強いられることもある。
また、地球の本棚が諸事情で使用不能になった際は、敵の解析ができず本来なら楽に勝てた相手に苦戦を強いられたこともあった。
そもそも先述のように、あくまでサイクロンジョーカーの強化形態であるため、他のフォームで使用するメモリの能力はフルに発揮できない事、翔太郎の感情によっては翔太郎とジョーカーメモリの力を逆にフィリップに釣り合うよう制限してしまうケースもあるため、他のフォームの方が相性で有利という場面も多い。
よってこのフォームは良くも悪くも弱点を見つけて突く事に特化したフォームと言える。
必殺技
なお二人の息を合わせなければメモリブレイクができない通常フォームと異なり、完全に一体化しているため実のところマキシマムドライブの際に技名を叫ぶ必要は全くない(初登場のビースト&ゾーン・ドーパント戦でも明らか)。それでも叫ぶのは翔太郎の流儀だろうか。
プリズムビッカーを使用した技
プリズムブレイク
プリズムソードの鍔部分にあるボタンを押すことで発動。
上述の解析能力を生かし、ガイアメモリに最も効果的なデータに調整することでビーストの自己再生能力や、イエスタデイの催眠刻印といった敵ドーパントの解析完了した特殊能力を打ち消し無効化する斬撃を放つ。
能力の無効化だけでなくメモリブレイクも可能。
また、直接斬りつけるだけでなく、黄緑色の衝撃波を飛ばす遠距離攻撃も行える。
ビッカーファイナリュージョン
納刀状態のビッカーシールドに複数本のガイアメモリを挿入し、マキシマムドライブを束ねて様々な効果を発動させる。
基本的にはサイクロン・ヒート・ルナのソウル側3本+ボディ側1本の組み合わせで発動するが、3本以下でも発動可能。
なお、「ファイナルイリュージョン」や「ファイナイリュージョン」ではない。
ロストヒーローズではウイングガンダムゼロのツインバスターライフルとの合わせ技「ツインファイナリュージョン」が登場。
ソウル3本+ジョーカー | 基本。七色の破壊光線を放つ。 |
ソウル3本+メタル | 強固な光の盾を発生させる。 |
サイクロン+ルナ+トリガー | 小説版で披露。自由自在に軌道を変える光線を発射する。 |
ソウル3本+トリガー | 『風都探偵』で披露。強力な熱エネルギーを放てるらしいがときめが人質に取られたため不発。 |
ソウル3本+アクセル | 『風都探偵』で披露。トラッシュの再生能力を上回る凄まじい威力の熱線を放出する。 |
ビッカーチャージブレイク
納刀状態のプリズムビッカーに4つのガイアメモリを挿入し、同時発動したマキシマムドライブのエネルギーを引き抜いたプリズムソードに纏わせ敵を斬り払う。
「ロストヒーローズ」では電王のボイスターズスラッシュとの合わせ技「俺たちの必殺技Wバージョン」が登場。
ソウル3本+ジョーカー | 基本。緑・赤・黄・紫の4つのエネルギーを纏わせて斬撃を放つ。 |
サイクロン+ボディ3本 | 『風都探偵』で披露。老人が変身したドーパントに余計なダメージを負わせないよう、精密性を高めた斬撃を放った。 |
サイクロン+ヒート+ジョーカー+トリガー、ルナ(マキシマムスロット) | 『風都探偵』で披露。技名はビッカールナチャージブレイク。刀身にまとわせたエネルギー刃がムチのように縦横無尽に変化し、敵を切り刻む。ラーフ・ドーパントが作り出した疑似テラードラゴンを切り刻み、さらにラーフの本体をも両断した。 |
単体マキシマムドライブ
ビッカーシールドやベルトのマキシマムスロットにメモリを装填し、単独でマキシマムを発動することも可能。
ルナメモリ |
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ヒートメモリ | 『風都探偵』で披露。斬撃に炎を付加、シールド全体に熱をまとわせて攻撃を防いだり、熱線を発射することもできる。 |
サイクロンメモリ | 『風都探偵』で披露。技名はビッカーサイクロンシュート。プリズムソードに風のエネルギーを込め、音速を超えるスピードで投擲して標的を貫く。シザーズ・ドーパントの空間切断能力をも突破して貫き、ダブルエクストリームに繋げた。 |
ダブルエクストリーム
ベルトのエクストリームメモリを再度開閉する事で発動。
中心のエクスタイフーンから発生させた緑と黒の竜巻に乗って浮き上がり、強烈なドロップキックを叩き込む。
ユートピア・ドーパントとの最終決戦ではプリズムメモリとエクストリームメモリのツインマキシマムであるダブルプリズムエクストリームを披露。左右交互に連続で足踏みするようなキックを叩き込む荒業。
風都探偵のリアクター・ドーパント戦で再び披露。
翔太郎の説明によると「体内にとんでもないエネルギーを溜め込んだ相手に対して有効な技」であり、膨大なエネルギーを相手の体内に叩き込んで自壊させる技だということが判明した。
余談
正式名称が長いため、劇中では「エクストリーム」、関連雑誌や公式サイト、ファンの間では「CJX」と略されている。
ちなみに、スーツは透明部分の素材の関係で下半身部分が動かし辛く、スーツアクターが屈んだり足を拡げたりするのが不可能であるせいか、生身で派手なアクションはしていない。
アップ用に至っては、なんとスーツだけで自立するという。
透明素材の中央部やその変身の仕方が「エロい」と言われることがあったりなかったり。実際、擬人化とか少女化とかするとヤバイ状態になったりもする。
究極のWの構想について
シュラウドはサイクロンアクセルエクストリームを構想していたが、仮に実現していた場合テラー・ドーパント戦どころかその前に『AtoZ 運命のガイアメモリ』のエターナル戦で敗れていた可能性が高い。
エターナル、テラーを討ち倒しユートピアまでも破ることができたのは、精神干渉波への耐性を持つフィリップと適合者の感情に呼応して強化されるジョーカーメモリの適合者である、強い思いを持つ翔太郎が変身したサイクロンジョーカーエクストリームだからこそだと言える(エターナルは上記の特性を持つジョーカーメモリを取り込んだエクストリームメモリがWを応援する風都の人々の思いを乗せた風を取り込み、ジョーカーメモリの特性でフィリップ達と人々の思いが最大限までブーストされたことで誕生したゴールドエクストリームという最強の切り札の前に敗れ、ユートピアは翔太郎のみならずフィリップの「最後の想い」がジョーカーメモリの特性で増幅された結果感情や希望を吸い込みきれずショートしてしまった。)
関連イラスト
関連タグ
サイクロンジョーカー エクストリームメモリ サイクロンジョーカーゴールドエクストリーム サイクロンアクセルエクストリーム
Extreme_Dream:専用曲にして挿入歌。ただしテラーとユートピアの最終決戦のみでしか流れておらず、ファンからは「ラスボス決戦用BGM」「エクストリーム登場時に流しすぎず、ラスボスと戦う時のみ流すのが良い」と言われている。
仮面ライダーエグゼイド:「マキシマム」、「ドライバーの開閉で必殺技発動」、「更なる強化形態を持つ」という共通点。
仮面ライダーゼロツー:「敵の挙動やそれに対する最適な対策・戦い方を一瞬未満の超々々高速で導き出して戦える」という共通点。ただしCJXは地球の記憶のデータから弱点を探すのに対し、ゼロツーは超高性能の人工衛星による膨大な行動予測から最適解を導くという違いがあり、似ているようで正反対のアプローチをしている。じゃんけんで例えれば、「相手のデータから一番苦手な手を探せる」のがCJX、「相手の動きから一番勝ちやすい手が読める」のがゼロツーと言った所か。
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