ガンダム・エアリアル
がんだむえありある
もちろん、一緒にいるよ。
だって僕らは、家族だから。
機体データ
デザイナー | JNTHED |
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形式番号 | XVX-016 |
頭頂高 | 18.0m |
重量 | 43.9t |
パイロット | スレッタ・マーキュリー |
製造 | シン・セー開発公社 |
概要
本作の主人公機。
GUNDフォーマットを採用したモビルスーツ・GUND-ARMの1機。パーメット識別コードは「S011-0083」。
パイロットのスレッタ・マーキュリーがアスティカシア高等専門学園に編入する際に持ち込んだ愛機であり、長年を共に水星で過ごした“家族”。
ベネリットグループに属する弱小企業シン・セーが技術デモンストレーションのために学園へ送り込んだ機体で、学園側の登録情報では単に「AERIAL」とされ、製造元を示す企業のロゴ等も入っていないため、当初は学生たちにハンドメイド機と認識されていた。
内部ストレージには大量の娯楽メディアが保管されており、幼いスレッタの水星暮らしにおける暇つぶしになると同時に、地球圏や学校生活への憧れを醸成する契機ともなっている。
カテドラルの協約で禁じられた「ガンダム」であることはスレッタには伏せられ、また開発したシン・セー社側でも対外的にはこれを否定していた。
他企業のMSと同規格の構造を持つため、GUNDフォーマットを施していない者でも扱うことのできる機体だが、機体の性能をフルに引き出す事は不可能。
パイロットと機体間で膨大な情報処理を可能とするシェルユニットと呼ばれる制御端末を搭載しており、GUNDフォーマットの稼働レベルが一定になることで発光する。パーメット流入値は基準を超えているものの、ガンダム最大の懸念点であるデータストームは検出されないという点から、グループ内でも他企業の興味を引いている。
「既存のモビルスーツと一致しない独自の姿勢制御パターン」「駆動システムに対してあまりに有機的な反応性」が特徴として挙げられており、従来のGUNDフォーマットであれば即死級のデータストームを生み出すレベルの挙動を実現している事から人機一体とも評される。
また、アニメ本編でのエアリアルのOSのバージョンは「E.5.(E.S.のリート?)」である。
今までのガンダムシリーズの主役機と比較すると眼窩が縦に大きくカメラアイが奥まった位置にあるため、アングルによっては大きく見開かれた優しげな丸い目に見えたり、鋭い眼つきのしかめっ面にも見えるなど、まるで表情があるかのように描写される。
この特徴は作中で「怖い顔」と言われたガンダム・エアリアル(改修型)でも変わっていない。
武装
- ビームライフル
- バックパックに携行している基本的な射撃武器。ライフル自体にスラスターが組み込まれており、使用時は自動で背部から離脱、自立飛行により右手に収まる。銃身が短めの開放型バレルを採用しており、前部から銃剣のようなビームブレイドを展開可能な他、ビットステイヴを接続したロングバレル化による高火力射撃も可能。
- 頭部バルカン砲
- ガンダムにしては珍しく、頭部ブレードアンテナよりも上側に装備されたビームバルカン。大抵は苦し紛れの牽制に用いられる。
- 近年のアナザーガンダム(ニュージェネレーションガンダム)では頭部バルカン砲自体がオミットされるケースも多く、ルブリスともども久々の装備である。
- ビームサーベル
- 背部バックパックに2基が備わっており、グリップ部のセンサーと連動してビーム刃を発生させる。ビームの色は青緑。フライトユニット装着時はバックパックとの交換のため、フライトユニットのラック部分に格納される。
- エスカッシャン / Escutcheon
- GUNDフォーマットによって真価を発揮する次世代群体遠隔操作兵器システム。対外的には新技術によって制御される「ドローン」と紹介される。ガンビットの一種であるビットステイヴ11基をメインに構成されており、スレッタはビット一式をまとめて「みんな」と呼んでいる。
- 全ビットが自律飛行・ビーム射撃機能を有しており、11条のビームによるオールレンジ攻撃で瞬く間に相手を無力化する規格外の戦術をとるほか、合体させて「コンポジットガンビットシールド」を形成する事で強固な防御力を発揮する。防御の際にはビームを遮断するフィールドのようなものを発生させており、ルブリスのものと同様に非結合状態においてもビームに対して一定の防御性能を持つ。
- ビット兵器としては歴代シリーズを見渡しても破格の性能を誇り、有重力下かつ特殊な粒子の補助が無くても問題なく使用可能で、射程距離が長い上に威力・精密性共に高く、決闘用の弱装出力でも一瞬でモビルスーツの装甲を切り刻むだけの破壊力を持つ。内包されるエネルギー量も多いのか活動時間も長めである。
- 普段は機体各所に装甲のようにビットを装着する「ビットオンフォーム」でエネルギー供給を行いつつ、ビットのスラスターとシールドにより機体全体の機動性と防御能力を向上させることが可能。
- 決闘中に本システムと対峙した際に小さな少女が笑う幻影を見た者もおり、そもそもGUNDフォーマットの範疇に収まる技術なのかも不明瞭である。
- ミラソウル社製フライトユニット
- 背面に装着するオプション装備。詳細はリンク先へ。
- ビットジャック(仮称)
- ファラクト戦終盤において見せた機能。エアリアルの頭部センサー中央が発光した後に機体から衝撃波のようなものが発生、これを受けたファラクトのビットは即座に停止し、以降ファラクトのコントロールを受け付けなくなってしまった。また、衝撃波をファラクト本体が受けた際にはエランが苦しむ素振りを見せており、パイロットにも何らかの作用がある模様。
- アンチドート・オーバーライド(仮称)
- グラスレー寮との集団戦で発動した機能。機体各所のシェルユニットが青く発光し、GUNDフォーマットのリンクを阻害する「アンチドート」を無効化する。このときのスレッタは、自分以外の誰かと会話しながら凄まじい戦闘起動を見せつけていることから、エアリアル自体に意思があるのではないかという疑惑をさらに濃いものとしている。
- 過去の戦闘でGUNDフォーマットの脆弱性を痛感しているプロスペラが十数年もの歳月を経て何の対策も講じていないとは考え難いので、むしろエアリアルに対アンチドート機能が施されているのは当然と言えるが、技術等の詳細は一期時点では不明。
ガンダム・ルブリスとの関係
- 前日譚に登場するガンダム・ルブリスとは外見に類似点が多く、後継機や系列機と思われるが、「ルブリスを改装した同一機体」「ルブリスのシステムを移植した機体」ではないか、といった説も存在する。
- 小説『ゆりかごの星』ではスレッタが4歳の頃には既に存在していることが判明しており、エリクトの4歳の誕生日に完成したルブリスの開発時期と一致する上、過酷な水星で新型機を新規に建造する余裕があるとは思えないことなどから、この説を補強する判断材料になり得ると思われる。
- 本編の第2話にて、株式会社シン・セーは本編より30年ほど前から存在していたことが判明、プロローグまでの間に既にGUND技術を保有、研究を進めていた可能性も浮上している。憶測に過ぎないが、さらに研究を進めGUND技術特有のデータストームが発生しないような改良、あるいは検出されない何らかの偽装手段を編み出したとも考えられる、もしくは何らかにデータストームの負荷を肩代わりをさせているか。
- ただし、エアリアル自身が自分を「ルブリス」では無く「エアリアル」と認識している点、2話でモブが「そんなに古い機体には見えない」と発言してる点など、改修や偽装を施した同一機とは考え辛い点も多く存在するので、おそらく新造された可能性が高い。
ルブリスと比較すると
- 頭部アンテナ並びにシェルユニット増設による情報処理能力の強化
- 旧態然としていた各部スラスターの近代化
- 下半身を中心に装甲増加やバックパック小型化による実戦向けの変更
- ビットオンフォームのレイアウト変更(背面推力と火力強化のみだったルブリスに対して小回りを含めた機動力と火力、そして肩と両腕に装着された小型盾による防御力の両立)
等、より汎用性を高めた構成となっている。つまり、ルブリスはエアリアルの前身機、プロトタイプに位置する機体だと思われる。
立体化
ビルドシリーズを除いて令和初のガンダム作品の主人公機であるためか、ガンプラやROBOT魂、超合金、ガシャポン・モビルスーツアンサンブル、食玩・Gフレーム、フルメカニクスなど様々な形で立体化が予定されている。
- ガンプラ
2022年10月1日、アニメ開始直前にHGの1/144スケールで発売。
ルブリスと同じく劇中で発光するシェルユニットの部分を、裏側となるパーツ表面に予め模様が転写されているインモールド成型のパーツや、粘着面に絵柄が印刷されたダブルサイドシールをクリアパーツの裏に貼ることで再現するなど新技術が投入されているところも見所。
太もものクリアパーツに張るシールは特に難易度が高く、ピンセットなどを用意し慎重に作業をすることをオススメする。
また、素組の状態で腕を激しく動かすと、構造上の問題で某キャストオフの如く胸部のクリアパーツを勢いよく弾き飛ばしてしまうので注意。
シールドは劇中に登場しない土台となるパーツに全ガンビットを装着して形成、持ち手がなく腕のビット装備箇所に装着する。
余談だが、エアリアルのシールにはツインアイとセンサー部分に通常の緑色の他に、用途不明の赤目にできるシールが選択式で付属している。
公式では詳細は語られていないが、これが意味するものは一体…
ミラソウル社製フライトユニットにはエアリアルの平手が付属している…が。
- SDEX
2022年10月15日発売。シールド分離ギミックは両肩に装着する2個のみが取り外し可能な他、ライフル・サーベル・シールドを連結したオリジナルギミックが搭載される。
- ROBOT魂
2022年11月18日にver.A.N.I.M.E.シリーズとして1/144スケールで発売。
サーベルラックが前後に可動するため、背中のビームサーベル抜刀ポーズが可能。
ガンビットの展開を再現するためのクリア素材のディスプレイパーツ一式が付属。
シールドは中心4基のガンビットが持ち手が付いた土台代わりの代替えパーツとなっている。
シェルユニットはクリアパーツで内部にモールドも施されているようだが真っ黒にしか見えない。
パッケージには発光しているかのような写真が掲載されており、所謂パッケージ詐欺となっている。
- 超合金
2023年1月28日に発売。
カメラアイが発光するギミックを搭載。
シールドは透明のクリアパーツによる土台に全ガンビットを装着して形成、追加で持ち手を付けることもできる。
シェルユニットは発光しないが、内部の造形がある程度透けて見える。
『ゆりかごの星』
概要
第1話放映と同時に公開された小説『ゆりかごの星』はエアリアル視点のエピソードとなっており、作中での一人称は「僕」。この小説自体がOP主題歌『祝福』の原作として書き下ろされたもので、エアリアルがスレッタに向ける愛情が題材になっている。
エアリアルからの視点で、憧れの学校に行けることが決まった時のスレッタの複雑な心境、スレッタとエアリアルが『母』と呼ぶ存在の思惑、エアリアルの把握している情勢などが断片的に窺い知れる。
要点
辺境の水星においてスレッタを幼少期から見守ってきた家族であり、過酷な環境で一緒に仕事をこなしてきた「最高のコンビ」として、彼女のパイロットとしての技量に全幅の信頼を寄せる。
思春期を迎えたスレッタの“学校”に対する憧れを受け止めながらも、「ガンダム」を危険視する世情を把握しており、復讐心を秘めた「お母さん」によって彼女がアスティカシアへ送り込まれることを快く思っていなかったが、最終的にはスレッタ自身が道を選んだ事を納得した上で、より多くを掴み取れるよう願っている。
スレッタの身を常に案じており、音声や文章での会話はできないため、UIに干渉したり、モニタを瞬かせるなどして意思を表明してはいるものの、スレッタに返答として伝わっていたかについては明確な描写は無い。
アニメ本編でもルブリス含めてパイロットを認識し反応している描写はあるが、これが小説内で見られた反応と同じかは言及がない。
雑感
暴走し生物のような様相を持ったデビルガンダムや人格を持ったAIによって無人稼働したEx-sガンダム、同様にモビルスーツの視点を擬人化描写した漫画作品「ガンダムUC テスタメント」など(搭乗兵器としての)モビルスーツの意志と呼べるものを描写した作品にはいくつか前例があるが、本作におけるこの描写が「本編内にも反映されていく描写」か「擬人化としての描写」かは不明である。
仮に意識があるとしても前述のような機械的な反応によるものなのか、思考までも可能な人間的AIなのか、スレッタとの交流で人格や意識に類するものが芽生えたオカルト的な要因なのかもまた不明となっている。
本当に意思などが存在しているとするならば、デリング・レンブランが演説で訴えた、「戦争の愚かしさを自覚するため、殺人は人の手によって行われなければならない」という主張を、GUND-ARMの"呪い"とは別の意味でも否定している機体となる、との解釈もされる。
疑念
スレッタは「エアリアルに搭載された娯楽コンテンツを楽しんで育ってきた」とされているが、戦闘用MS(他をオプション装備と言い張るにしても頭部バルカン砲は明らかに武装である)にそんな物が搭載されているのは明らかに不自然である。そもそもエアリアルを製造出来る技術があるのならMSのコクピットではなく外部ユニットで使用出来るようにする事も可能であろう。可能性としては、スレッタが「娯楽コンテンツ」と思い込んでいただけで実は何らかの訓練プログラムだった(実際『ゆりかごの星』でシューティングゲームと思われるコンテンツをプレイしており、見方によっては射撃訓練を行っていたとも言える)、または「共に育ってきた」という台詞から成長期の子供を徐々にGUNDフォーマットに慣れさせて年月をかけてデータストームへの耐性を持つように育てる実験(兵器開発としては論外だが、特殊な処置なしにデータストームに耐えうる人間の可能性を証明する意味はある)であった事が考え得る。
ゲーム作品において
VSシリーズ
機動戦士ガンダム EXTREME VS.2 OVERBOOSTのポスターにおいて、初代ガンダム、アースリィガンダム、N-EXTREMEガンダム エクスプロージョンとともビジュアルを飾っており、参戦が内定している。
余談
- エアリアルとは英語で空中、あるいは空想を意味し、また神話・伝承においては風の精霊の一種、さらにウィリアム・シェイクスピアの喜劇『テンペスト』に登場する主人公の右腕といえる風の妖精を指して言われる(『水星の魔女』のストーリーも『テンペスト』と符合する点が見受けられる)。
- 特にエアリアルは『テンペスト』において、奸計で追放された主人公プロスペローに酷使されながらも、主人公のために敵方の動きを見抜いて動き回る準主人公な立ち位置である。スレッタの母をプロスペローと見立てた場合、エアリアルは彼女の復讐に反論出来ず加担する妖精に相当し、スレッタをプロスペローの娘ミランダに見立てるとそれぞれの立場がおおよそ合致する。
- エスカッシャン(Escutcheon)とは紋章学の用語で、紋章中央の盾を指す。また、ステイヴ(stave)は桶や樽に使われる板材の事で、“エスカッシャンを構成するガンビット”を特に「ビットステイヴ」と称している。
- 映像作品における主人公機がオールレンジ兵器を搭載するのはνガンダムやストライクフリーダムガンダム、ダブルオークアンタ、ガンダムAGE-FXを代表するように時系列の後半かつ前半主人公機からの乗り換え後にようやくというのが伝統であったが、本機は作品開始時の初期装備から既に装備しているというのが特徴的。
- 実在する同名のスナック菓子に因んだネタもそれなりに見られていたが、第3話が放送日された2022年10月16日には正式に『水星の魔女』限定パッケージコラボが発表された。ガンダムシリーズの長い歴史においては過去、様々な菓子・食品コラボが行われており、公式側も慣れたものといったところか。
- 前述のような“自我を持ったロボット”の系譜に名を連ねたことで感情移入を強める視聴者が激増。『ゆりかごの』や『祝福』の内容に触れることでエアリアルを一個の人格として認知するに至り、「エアリアルくん」などの敬称付きで呼ぶ視聴者が見られるようになった。この風潮により”お約束”である機体の乗り換えや、クライマックスで破壊されてしまう展開を危惧するファンも見られる。
- 第1話では決闘に臨むミオリネによって勝手に持ち出されるも、歩行からしてぎこちなかったり、武装選択時にガンビットを選択肢に入れていなかったり、ライフル射撃程度の反動で転倒したりと、搭乗者の技量を差し引いてもかなり無様な戦いぶりを見せており、『ゆりかごの星』での描写も相まって視聴者の間では「エアリアルにやる気がなかったのでは」という推測が持ち上がっている(後の決闘では安定した射撃を見せているため、ミオリネ搭乗時の転倒が余計に際立つ格好となっている)。
- また、駆けつけたスレッタがコクピットに乗り込んだ瞬間に「コミュニケーションモード」のシステムがオンになっていることから、搭乗者を明確に判別している様子も窺える。
- 第3話やPVではOSを確認することができるが、解像度の問題から第3話放映時点ではバージョン名は「SYS Ver.E.5」とも「SYS Ver.E.S」とも取れる。ダリルバルデに搭載された意思拡張AIは“第5世代”との事だが……。
- スレッタの乱入によってグエル・ジェタークを一蹴した後、ホルダーとなってしまったスレッタとミオリネの関係が急転したことで、百合も好む兼業ガンダムファンの間ではユニコーンガンダムをもじった「百合婚(ユリコーン)ガンダム」という愛称も発生。同機体は幼馴染の少女達の間にある巨大な感情を描いたアニガサキにも出演しており、その意味でもガンダムファンと百合民を繋ぐ存在と言えるかもしれない。
- ニカとスレッタの会話では群体制御について「同時的空間コンセプト」「継起的空間と併用」「概念統合スキーマ」といった用語(ダリルバルデのAIについては「複合ベイズ予測」など)も出てきており、エアリアルや他のAIがどのように世界を認識しているかを考察する手掛かりとなっている。
- 主人公機ではあるが、2話では一時押収され解体されかける(スレッタも丸々一話拘束されっぱなし)、4話では冒頭にほんの少しだけ登場し以後はスレッタは課題を片付けるためにデミトレーナーに搭乗と、学園ものの本作は人間ドラマが主軸であることと戦闘が決闘に限定されるため、やたらと自爆させられたり捨てられかけたかつてのある主人公機の如く、スレッタが乗れば強いのだが中々乗ってもらえないという不遇な扱いを受けている。
- しかし一方でスレッタが搭乗して戦闘を行うたびにどこか不穏な描写が毎回追加されており、作中でも最大級の謎となっている。
- 互いに万全の準備を整えて挑む決闘という状況もあって、GUND-ARMに頼らない素の機体性能ではおくれを取る描写が多く、歴代の主役機と比べても主人公機らしからぬ満身創痍ぶりが目立つ。
- 対ダリルバルデ戦では鍔迫り合いに押し負けてビームライフルを持った右腕を切断され、対ファラクト戦ではフライトユニットを駆使しても追いつけず被弾してパージ。
- 対グラスレー寮戦では左腕を失い、頭部破壊をギリギリ避ける形で右上半身が半壊、その後に真の力を発揮するも最終的に左足を切断されて戦闘不能となり、機体の全面改修を受けることになった。
- 主人公機の破損は初代から続く伝統(かつオマージュ)とはいえ、エアリアルが初期状態のまま戦えたのは第9話までであり、損耗率は非常に高いと言える。
機体PV
以下、6話以降における「不穏な描写」について(ネタバレ注意)
最初の決闘の際にシャディク・ゼネリが確認したところデータストームが発生していない、5話でエラン・ケレスが試乗した際にガンダム・ファラクトと違って脳に手を入れられるようなざらついた感じがしない、といった(アド・ステラにおける)既知のガンダムタイプとの違いが明示されていた。
そして6話でのエランとの決闘に際して、ファラクトがビットステイヴに取り囲まれた際、彼は白くぼんやりとした幼げな少女の幻影と「ふふふ……」という笑い声、そして幻影が分身するかのような様子を目撃している。
6話冒頭ではプロローグの事件が21年前であることを示唆され、その時4歳にしてルブリスを操っていたエリクト・サマヤとスレッタの年齢が一致しない可能性が浮上。
エリクトは今どこに……?
更に続く9話。シャディクとの決闘で対ガンダム兵器であるアンチドートを受け機能不全に陥ったエアリアル。
しかし、スレッタの「ミオリネさんの力になりたい」との呼び声に呼応し、シェルユニットの色が赤から青へと変わった途端、エスカッシャンがシールドを展開し、アンチドートを停止させる。
直後、エアリアルの性能が急激に上がり、より有機的な……人間のような駆動を見せ始める。
スレッタもまるで未来が見えているかのようにグラスレー寮生達の猛攻をかいくぐり、姿が見えない何者かと会話をしながら、次々に敵機を落としていった。(この時、スレッタは子供の様な口調で喋っていた。)
スレッタとエアリアル、二人の姿を見ていたプロスぺラは……口元に優しい笑みを浮かべ、一筋の涙を流していた。
決闘後のエアリアルは半壊という形で満身創痍になっていたため、修理をするためにプラント「クエタ」に送られた。
更には11話で上述の現象が起きた際のパーメットスコアが6になっていたことが判明。また1カット描写がされたが、修理だけでなく何らかの強化改造がなされたような様子が見られた。
12話でもスレッタが知るはずのない地球寮のメンバーの無事をなぜか把握しており、その前に意味深にビットが映るシーンが挿入されている。