機体データ
概要
シン・セー開発公社によって全面的に改修が施されたガンダム・エアリアル。
グラスレー寮との決闘で負ったダメージの修復に伴って、外部装甲や装備類の刷新・追加が行われた。
解説
翼型のフライトユニットを追加する事で、従来の弱点だった空間機動性や飛行時の旋回能力が向上し、胸部装甲の増強によりコックピット付近の防御力が上昇。
これらを含めた大規模な改修により、全重は2割強の大幅増となり、全高も若干伸びた。
また型式番号も「XVX-016」から「XVX-016RN」へと変更されている(RNの意味はおそらく ReNewal =再生、一新と思われる)。
外見もほとんど原型を留めておらず、エアリアルの特徴だった丸みを帯びたデザインの面影はほぼなく、全体的に直線的な厚みを増したパーツで構成されている。
頭部にはブレードアンテナがもう一対追加され、口の赤い部分が増えてへの字スリットが刻まれるなど、良くも悪くも従来のガンダムらしさを彷彿とさせるデザインとなった。
アイカメラも若干細く角張った形状となり、特に作画においてはカメラの硬質さが強調され、対峙したソフィ・プロネは相手がエアリアルとは認識しながらも「怖い顔」「前の方が好きだった」などと評している。
劇中での活躍
プラント・クエタの襲撃者の一味である2機のガンダムを相手にしても苦戦することなく終始優勢で、他の要素もあったものの最終的には撃退に成功した。その後はテロリストに襲われているミオリネの救出に成功したが……
武装
- ビームライフル
- 改修前のものと比べて大型化し、無骨なデザインとなっている。
- ガンビットとの連携を重視した設計が行われ、ビームブレイドの機能がオミットされたが、代わりにバレルを伸長し、長距離狙撃に対応するロングレンジモード、そして後述のガンビットライフルへの変形・機能向上が可能となった。
- エスカッシャン
- 改修前から引き続き使用されている多目的攻防用プラットフォーム。以前と変わらず11基のビッドステイヴで構成されており、シールドやビットオンフォームへの合体も可能。
- 機体の改修に合わせて外装のリニューアルが行われた他、今までは2基だけだったビームライフルとの合体機能がビット全てに追加されている。
- ビームサーベル
- 改修前と変わらずバックパック上部に2基が備わっており、ビームの色も変わらず青緑となっている。
- 頭部バルカン砲
- こちらも改修前と変わらず、頭部ブレードアンテナより上側に装備されている。
- ガンビットライフル
- 全てのビッドステイヴをビームライフルの銃身に接続した形態で、本機の最大兵装。
- この状態だと、掠めただけで戦闘用MSの脚部を融解させるほどの高威力のビームを発射できるようになったが、この時のビームの色は実戦用ではない出力の低い決闘仕様の状態であり、その力はまだ底を見せていない。 設定でも、対艦級の火力までビーム出力を引き上げることが可能になったとされている。
総じて、全体的に本格的な戦闘に向けて最適化された兵器のような様相を持つ。
立体物
2023年3月18日に、HGで立体化。
改修前と同様、胸部シェルユニット用にインモールド成型のパーツが付属。
クリアパーツの裏にダブルサイドシールを貼る方式は貼り難かったためか採用されず、通常のホイルシールを貼ったパーツにクリアパーツを被せる方式が全てのシェルユニットに採用されている。
シールドは基部パーツにビットを取り付ける方式だが、相変わらず持ち手がない上に腕の接続が角型になったせいで回転もできなくなった。
一通りのギミックが備わっており、ライフルの変形合体も一部差し替えで再現されている。
改修前のエアリアルと同様に用途不明の赤目にできるシールが付いている。が結局劇中では赤目になることはなく用途不明のままになっている。
発売当日は待ちに待った改修型に加え、年度末決済もあってHGガンダムルブリスソーンや30msのトウカイテイオーにオプションパーツやフィギュアライズ青眼の白龍。プラモ以外にもトミカのガンダムコラボ商品にポケモンカード、シン・仮面ライダー関連商品(変身ベルトのタイフーンやフィギュアライズ、アーツ)と沢山の新商品、注目商品が一斉に発売されたため、全国で開店前から長蛇の列を作る光景が見られた(昨今の品薄状態を考慮しても、それでも普段の倍以上に並んでいて、開店後も店内はごった返していたとされる。過去最高に人がいたとも)。
2023年3月27日よりプレミアムバンダイにて立体化・予約開始、10月発送予定
改修前には無かったシェルユニットの発光状態を差し替えで再現可能になっており、お馴染みの赤は勿論スコア6の青発光も再現出来る。
(尚、スコア8の白発光パーツは付属しない模様)
旧エアリアル同様ガンビットはビットオンフォームや付属のマウントパーツで射出状態・シールドに差し替えれる他、ガンビットライフルも再現可能になっている。
第23弾のラインナップとして2023年9月4日より発売。
本機だけでなく、ガンダムコンバージ10周年記念第3弾に収録された旧エアリアルも同時に再録となる。
こちらはビットオンフォームとシールド状態は旧と同様再現可能だが、ガンビットライフルのみ不可。
(旧はビット2機装着のロングバレル化も出来た。)
2023年8月4日よりプレミアムバンダイにて商品化・予約開始、11月発送予定。
本商品は改修型だけでなく、GフレームFA05収録のキャリバーン用オプションパーツも付属する。
(ビームサーベル×2・シールド・スラスターエフェクト×2)
一通りの武装の他、ガンビットライフルへの変形も勿論、ガンビット用台座・支柱も付属しエアリアルの圧倒的存在感を再現出来る。
余談
- ガンダムシリーズ恒例の後期主人公機であると共に前作に続く改修された(乗り換えてない)主人公機となっているが、こちらは便宜上名前に(改修型)が追加されただけで、本来の名前はガンダムエアリアルのままという名称形態を取っている(一応強化型ΖΖガンダムなどの前例はある)。そのためかスレッタも改修型のことは以前と変わらず「エアリアル」と呼んでいる。
- ちなみに英語名では「GUNDAM AERIAL REBUILD」という名称が取られている。
関連動画
関連イラスト
関連タグ
- スレッタ・マーキュリー
- ガンダム・エアリアル
- ガンダム・ルブリス:同じ系列の機体にして、肩や腿周りの造形が非常に似ている。さながら、元のエアリアルにルブリスの要素を足したようにも見える。
ALERT
なんで……教えるの……
※以降から第13話以降のネタバレが記されます! ネタバレが嫌なユーザーはブラウザバックを強く推奨します!
ネタバラし……
ALERT
劇中の活躍(Season2以降)
プラント・クエタでの事件から学園に帰還したのち、改修中に溜まっていた決闘をまとめて消化。5連戦というハードな内容であったが、これに難なく勝利した。
オープンキャンパスに合わせて開催されたバトルロイヤル型のエキシビション『ランブルリング』でも出撃。チュチュのデミトレーナーとエランのファラクトが僚機となり、それをすり抜けてきたレネ・コスタのハインドリーや、さらに割って入ったラウダ・ニールのディランザと交戦する。
ソフィ・プロネのルブリスウル、ノレア・デュノクのルブリスソーンがガンヴォルヴァを引き連れて乱入した際には直前に約束していた"決闘"と称して実戦出力のルブリスウルに執拗に狙われ、「(エアリアルが暴力マシーンでないなら)何故武器を持っているのか」と問われ困惑するスレッタは防戦一方に。右フライトユニットを破壊されてしまう。
そのまま撃破される危険もあったが、ここでガンビットによる空間の掌握が発生。ルブリスウルのGUNDフォーマットに干渉し、さらにガンヴォルヴァのコントロールを奪い取る。それでもソフィは本機に迫り、その中にいる何者かを求めたが……。
この戦闘の顛末はこちらを、エアリアルに隠された秘密についてはこちらのページ下部をご覧頂きたい。
ランブルリングでの事件後は地球寮に事件関与の疑いがかけられたため、デミトレーナー共々フロント管理社に接収されてしまう。
この時、エラン・ケレスがペイル社の命令により本機の奪取を試みるが、突如強制的にGUNDフォーマットとリンクさせられ、本機の中にいる何者かにも拒絶されたことで失敗に終わった。
地球寮の嫌疑が晴れると返却されたが、直後にミオリネの差し金により、スレッタは復学したグエルのダリルバルデと決闘を行うことに。時間や資金の問題とニカの不在もあり、右フライトユニットを損失したまま決闘に臨むことになる。
片肺の状態ではあったが本機の性能とスレッタの実力、そしてグエル自身のトラウマによる不調により優勢で戦闘を進めるも、意思拡張AIの補助もあり反撃に出たダリルバルデによって左腕を切断される。
それに対抗すべくオーバーライドで敵機のドローンを奪ったエアリアルはさらにパーメットスコアを上昇させ、シェルユニットが白く発光。相手に致命的な損傷を与えたのち、必殺のガンビットライフルをスタンバイし、この戦いはスレッタの勝利で終わる……かと思われた。
???の声「ごめんね。」
クワイエット・ゼロによる悲願の成就のためにパーメットスコアの上昇が必要だったプロスペラと、これ以上彼女の計画や復讐、ガンダムなどにスレッタを関わらせたくなかったミオリネ。彼女たちの結託により、ミオリネがスレッタの端末に仕込んでいたアプリを起動。エアリアルは一切の機能を停止してしまう。
その隙を逃さなかったダリルバルデは満身創痍の状態ながらエアリアルのブレードアンテナを切断。決闘はグエルの勝利で終わり、無敗のGUND-ARM、エアリアルは初の敗北を喫する。
グエルが決闘に賭けていたのは「エアリアルを貰い受ける」こと。そして失意のスレッタの元に現れたミオリネは自身がスレッタを負けさせるためにエアリアルを止めたことを告げ、『取引』の終了と訣別を言い渡した。
スレッタはこの敗北によってホルダーの地位、ミオリネの花婿の地位、そして家族だったエアリアルを失うことに。
戦術試験区域の曇天の下、本機はただ、力無く跪くのみだった。
その後はシン・セー開発公社によって修復される。ミオリネが地球に赴きアーシアンの抗議活動側と交渉に向かう際には株式会社ガンダムと、ひいては総裁選後のベネリットグループの理念を体現する存在としてエアリアルを非武装・学園設定で同行させる事を決定する。
その後、スレッタがミオリネに会いに来た際には何故かエアリアルまで誘導され、しばらく宇宙遊泳しながら話をしていたが、本機の中にいるエリクトはスレッタの出生の真実やプロスペラの目指すものをデータストームによって明かし、スレッタをコクピットから排出。そこにやってきたプロスペラも彼女を自身らから突き放して本機に乗り、ミオリネがいるシャトルに格納されて地球に向かった。
地球のクイン・ハーバーではプロスペラが搭乗し、非武装でミオリネらの車列に同行。しばらくしてグエルがケナンジと共に急遽宇宙に帰還することになったのだが、これを見計らって、密かに持ち込んでいたガンビットにより周辺のパーメットを使用する機体を掌握。アーシアン側の戦闘用モビルクラフトを操って自身に至近弾を撃たせ、「デモ側から攻撃を受けた」と通告。武力衝突を誘発した。
その後はこれまた持ち込んでいたライフルを装備して近郊の山岳地帯へ移動。その中の地下施設に向かったプロスペラの前に並んでいたのは大量の量産型ルブリスであった。オックス・アース社の残党とそれを工作組織として利用する議会連合が密かに保有していたそれらを、彼女はガンビットライフルの実戦出力で一掃した。
クイン・ハーバーでの一件以降は消息不明となっていたが、プロスペラと共に宇宙に帰還。クワイエット・ゼロと呼ばれた大型衛星内部において、コアとして接続される。
その後宇宙議会連合の艦隊が衛星を押収せんと攻撃してきた際には、この計画用に開発された無人機『ガンドノード』を制御して応戦。最終的にはクワイエット・ゼロによる広大なデータストームネットワークで艦隊全てをオーバーライドし、無抵抗となったMSカラゴールや戦艦をガンドノードに蹂躙させた。
第23話では、クワイエット・ゼロを止めるべく立ち向かってきたスレッタのガンダム・キャリバーンと本作の事実上のラスボス機として対決(プロスペラがクワイエット・ゼロ内の管制室にいた描写から、このときのエアリアルのコクピットは無人となっている)。
スレッタがデータストームのハンデを負っていることと、エリクトを傷つけたくない一心もあってか、常に優勢だった。
ボロボロになりながらも諦めないスレッタに猛攻を加えながら諦めてくれと優しい声で語りかけるエリクトの様子は必見。
しかし、突如としてクワイエット・ゼロのデータストームが弱体化し、ガンドノードが機能を停止してしまう。更に、宇宙議会連合とペイル社が結託しL1惑星間レーザー送電システムILTSをクワイエット・ゼロに向けて照射。プロスペラとクワイエット・ゼロを守るために、ガンドノードと共にその身を盾にして防ぐが、大破してしまった。
Season2以降の余談
- 第18話でスレッタと別れて以降、主人公であるスレッタの専用機が不在という事態になった(実習用のデミトレーナーを除く)。一方本機はプロスペラの専用機(もしくはエリクトそのもの)として扱われるようになり、その動向と「スレッタの次の専用機は何か」という点に注目が集まっていた。
- そして第21話ではスレッタがクワイエット・ゼロに立ち向かうことを決意したことと、彼女が乗る新たなガンダムが提示されたことで、本機は実質的にラスボス機に立場を変える事になった。更に言えばエアリアルもスレッタの行く手に立ちふさがる試練ともいえる。
呪いの終焉
上述の通り、大出力ビームを防いだ反動で大破した本機はキャリバーンに抱えられてGUND-ARM.inc陣営に回収される。
四肢を失い、その他の破損も酷かったためにその場での再起動はできず、急遽クワイエット・ゼロに持ち込まれ、プロスペラから『クワイエット・ゼロと再度接続すればエリクトは目を覚ます』ということを伝えられるも、スレッタはエアリアルを抱えさせたままのキャリバーンをクワイエット・ゼロとリンクさせてエリクトの意識を覚醒させようとする。
データストームに取り込まれていたスレッタの知るエランの協力もあってエリクトの意識を覚醒させることに成功するも、同時に再び大出力ビームが発射されようとしていることを感知し、スレッタはエアリアルとともにクワイエット・ゼロを飛び出しエリクト達と対話。スレッタの選択を受け入れたエリクト達によりエスカッシャンがキャリバーンに装着され、両機共に『スコア8の先』へ到達しシェルユニットが虹色に変化。更にキャリバーンのデータストーム空間により呼び寄せられた無人のシュバルゼッテとファラクトの4機で共鳴し合うことで極大データストーム空間を展開、ILTSをオーバーライドして強制停止。大出力ビームの発射シークエンスを強制的に中断させることに成功する。
そして4機のGUND-ARMはパーメットを消費しすぎたことで、機体をパーメットに変換・分解されて消失。消失間際にエアリアルからエリクトが抜け出し、キーホルダーに宿ることでエリクトを生かしたままGUND-ARMの呪いを断ち切ることを果たした。
ガンダムシリーズラスボス機
ガンダム・ルブリス・ウル&ガンダム・ルブリス・ソーン→ガンダム・エアリアル(改修型)→ティフォエウスガンダム・キメラ