エリィ・マクダエル
えりぃまくだえる
「守りたい・・・この、クロスベルを・・・!」
CV:遠藤綾
概要
出自
クロスベル自治州・クロスベル市生まれ。祖父ヘンリー・マクダエルはクロスベル市市長を務め、父はクロスベル議会議員を務めたが、エリィが10歳の時に政争に敗れて父母は離縁し、一家離散となる(後述)。まだ少女だったエリィは祖父・ヘンリー市長の元で育つが、政治家を志す一方で、祖父の勧めもあり各国への留学を行うことになる。
ゼムリア大陸各国に留学し、帰国後にクロスベルを別の視点から見る社会勉強のため警察官を志望、クロスベル警察学校への入学はしなかったものの、警察官採用試験においては筆記と射撃で満点を獲得していたことなどから警察官として採用され、特務支援課に配属されることになる。
ポジションはリーダー補佐。
人物
留学の際に学んだ政治に関する知識や国際情勢の知識は豊富で、その知識と優れた交渉術や権力者との太い人脈を使って特務支援課の参謀役を務める。実際、クローディア皇太女やオリヴァルト皇子とも知己があり、クロスベルでは学生時代に同級だったマリアベル・クロイスと親しく、その縁からマリアベルの父・クロスベル中央銀行総裁ディーター・クロイスとも親しい。
同性も含めて周囲を引きつけるほどの美貌と抜群のスタイルで、後の仲間にも絶賛されているが、そのスタイル故にシャーリィのセクハラに遭っている。
父母の離縁(後述)が元で祖父・ヘンリーの元で育ち、優しくしっかりした聡明な女性となり、祖父の権力に頼ることなく、むしろ上に立つ者の苦悩を知るが故に誇り高い。このことから、後に同僚となるランディからは「お嬢」と呼ばれる。
普段は優しいがその反動で怒ると非常に怖い。また極度の幽霊嫌いでミシュラムワンダーランドでのホラーコースターや、クロスベル西の《月の僧院》で非常に怖がるほど。
零の軌跡
ロイド・バニングスがクロスベル警察に入局し、セルゲイ課長の案内で署の会議室でロイドとエリィは初めて顔を合わせる。この時にはエリィのほか、ランディとティオも同席しており、この5人で特務支援課をスタートさせることになる。
中盤、ロイドにエリィは自分の出自を語った。かつて議員だった父がクロスベルの改革を志したが、結局クロスベルの暗部…利権や裏社会との繋がりなどに潰されて挫折、さらには出自が異なる夫妻だったため、父は実家があるカルバード共和国に、母も同じく実家があるエレボニア帝国に帰国してしまい、家族が離散した過去を持つ。エリィはそれを目のあたりにしたため、前述の通り祖父の元で育ちいずれその志を受け継ぐつもりのようだが、あまりに巨大なクロスベルの暗部に絶望していたという。
そんな自分の光明となったのがロイドの前向きな正義感だったのである。
彼のことは同僚として尊敬するのみならず異性として意識するようになり、彼が他の女性と親しげにしているのは内心面白くないようである。
この頃、クロスベル腐敗の中心の一人であったクロスベル議会議長・ハルトマンが保養地ミシュラムにて開催している『黒の競売会』に潜入しており、その時には正装姿を披露しているが、育ちの良さからしっくり来るものであった。その競売会…オーディションにてトランクに入っていたのがキーアである。
ロイドの無自覚な天然女たらしっぷりをよく理解しており、半ば諦めている様子ではあった。
終盤、聖ウルスラ医科大学教授・ヨアヒム・ギュンターが作った薬物・グノーシス
を用いた『教団事件』が発生、黒幕のヨアヒムはクロスベル古戦場の奥にある太陽の砦で特務支援課との戦いの末にグノーシスの副作用により死亡・消滅し、逮捕はかなわなかったが、同時にクロスベルの暗部でもあった利権と腐敗が明るみに出ることになった。
この一件で、祖父・ヘンリーが市議会議長に就任することになり、空白となった市長にはディーター・クロイス総裁が市長選に立候補して当選、市長に就任した。
碧の軌跡
教団事件解決後、エリィたち特務支援課はさながら『クロスベルの英雄』と見らようになり、後に後輩となるユウナはこれでクロスベル警察学校に入学するほどであった(初代版では描かれていない。ユウナの項を参照)。
特務支援課もメンバーが増員され、クロスベル警備隊よりノエルが、地元の不良軍団「テスタメンツ」より離脱したワジ(ただし、正体は別にあった。ワジの項を参照。)が加わる。
アルテリア法国に留学していた時にリース・アルジェントと懇意にしており彼女が巡回シスターとしてクロスベル大聖堂に派遣された際には彼女の身の上を察した上で口止めしている。
その後、中盤でディーター市長がクロスベル共和国建国を宣言し、自らは大統領に就任。その野望の道具となるキーアを引き渡されるのみならず、野望の障害と断じられた特務支援課一同はアリオス国防長官と国防軍に組み込まれたノエルに無力化され、ロイドはクロスベル拘置所に、エリィは祖父・ヘンリー議長とともにミシュラムに軟禁されることになる。
その後、拘置所より脱出したロイドが次々と特務支援課メンバーと合流、エリィは最後の合流となる。そしてクロスベル共和国の不当性を祖父・ヘンリーが宣言したことによりディーター大統領・国防軍を追い詰め、ディーターの身柄を確保。しかし、黒幕が恩義のあったイアン弁護士と、かつての旧友・マリアベルだったことには愕然とし、マリアベルがキーアの力を用いて発現させた『碧の大樹』にキーア奪還のため、そしてマリアベルとの対決のために向かった。その最奥部にて用済みとしてイアンを始末したマリアベルとの対決となりこれを破るが、直後にキーアの力を開放、『碧のデミウルゴス』となりエリィたちに襲い掛かる。
壮絶な戦いの末にデミウルゴスを打倒し、キーアを奪還するが、マリアベルは結社「身喰らう蛇」からのスカウトを受けていた旨を告げ、エリィを眼前にして逃亡を果たしてしまう。
好感度次第ではクロスベル解放作戦の前夜、ロイドに想いを伝え晴れて恋人同士となる(ただし、しばしば『身分違いの恋』とも言われる)。
閃の軌跡Ⅲ
本作においては直接の登場はなし。クロスベルがエレボニア帝国の侵攻を受けてその後併合されてしまい、総督に就任したルーファス・アルバレアの作戦『鳥籠作戦』によりエリィは祖父のヘンリーとともに保養地ミシュラムに軟禁されていた。しかし騒動の後無事解放、その後ラインフォルト社室長であるアリサと顔合わせしていたようであり、趣味や共通の話題も多かったためかこれ以降アリサとは親しい仲になる。
閃の軌跡Ⅳ
《巨イナル黄昏》の発生後、ロイド・キーア、さらにはリベール協力者としてエステル・ヨシュア・レンと共にエレボニア帝国に起きた異変の調査をすべくオルキスタワーに入り、クロスベル解放のため行動を開始するが、そこで敵の首魁の一人、黒のアルベリヒ・その護衛クレア・リーヴェルト、そして結社の幹部『蛇の使徒』第三柱となっていたマリアベルと再会。その悪びれない態度からエリィは「最低よ」とマリアベルを罵倒するに至った(本人も自覚している)。
その後エレボニアに行っていたランディ・ティオとも連絡が取れ、再会は帝国儀礼艦パンタグリュエルでのミルディーヌ公女が提唱した「千の陽炎作戦」での会席であった。
その会席ではエレボニア帝国・セドリック皇太子結社の急襲を受け、当然マリアベルとも対峙するが、そこに現れたのはオリヴァルトが駆る新巡洋艦「カレイジャスⅡ」だった。カレイジャスⅡの救援でセドリック・結社勢力を離脱させた後、エリィはロイドとともに別行動をとり、『黄昏』への抵抗に力を注いだ。
最終決戦直前には偶然クロスベルに来ていた母・ディアナが黄昏によって生まれた悪魔に攫われており、支援課・そして後輩のユウナと教官リィンの協力により救出、約10年ぶりの再会を果たす。
最終決戦では空中要塞への侵攻のために、そのバリアを形成する『塩の杭』を攻略するべく、エリィ・ロイド・ランディ・ティオ、そしてキーアのサポートという特務支援課復活のもと攻略を果たしていき、最後にはこの世に顕現した[[すべての黒幕>イシュメルガ])打倒に協力者として合流。ついには打倒を果たした。
創の軌跡
大戦終結後、クロスベル自治州の再独立のために祖父・ヘンリーの補佐兼秘書として動いていたが、その調印式でかつてのクロスベル総督・ルーファス・アルバレアが現れ、自ら総統として「クロスベル独立国」の建国と「呪い」とも取れる黒き念を放ち、特務支援課は散り散りとなる。
エリィは祖父・ヘンリーの負傷により郊外のアルモリカ村に避難し、看病をしていたが、同じくルーファスに傷を負わされ、その後回復したロイドがリーシャと、その助っ人として共にいたレクターがアルモリカに到着して再会、改めてルーファス総統への反攻のため行動を開始する。
ロイドとの関係は順調なようであり、グレイスからはその関係を聞き出されそうになったり、アルモリカ村では実質告白のようなやりとりをしており既に実質交際関係のような間柄になっている。
本作のAmazon店舗特典DLCは『クロスベル・クイーン』なるレースクイーン衣装が用意されており、3D化して初の店舗特典衣装である。
対人関係
特務支援課――最初は政治家として歩む過程の1つに過ぎなかったが、警察の視点からのクロスベルの腐敗やそれを取り巻く事件を通じて、支援課に居場所を見出していく。
ロイド・バニングス――支援課の初期メンバー。当初から信頼していたが、次第に異性として好意を寄せていく。ロイドの方もエリィを意識しているようで、時折二人だけの世界に入って周りを呆れさせたり、おちょくられる。
マリアベル・クロイス――旧友で、ローゼンベルク人形を見せて貰ったりした仲。敵対しながらもお互いをよく分かっており、マリアベルなりにエリィに愛着を持つ。エリィの方も再会した時には最低と断じながらも、縁は切れていない。
リース・アルジェント――アルテリア法国に留学していた時期に知り合った七耀教会のシスター。彼女の本職も知るほどに親しく、独立国の事件までは口止めされていた。
アリサ・ラインフォルト――クロスベルが帝国の属領となった後に知己を得て、親しくなる。尚、意中の男性と二人だけの世界に入り込んで周りを引かせるのも共通している。
オーレリア・ルグィン――帝国最強の将軍でルグィン伯爵家の当主。母がこの家の親戚筋にあたり、遠縁の間柄ということになる。
マクダエル家――元々帝国と共和国にも知られるクロスベルの名門。祖父ヘンリーは市長から議長に就任し、祖父の議長就任後は秘書として活動する。両親との仲は別居しながらも良好。
シン・ルゥ――黒月ルゥ家の長男で、クロスベル方面の代表として出向している。年上の女性に弱く、特にエリィに『運命の人』と呼ぶほどに惚れ込んでいる。
バトルスタイル
登場作品に共通して導力銃を得物とする。拳銃に形状は似ているが、自身の魔法攻撃力を銃のエネルギーに変えているため攻撃のほとんどは魔法攻撃扱いとなる。クラフトは敵攻撃のものもあるが味方支援技が多く、Sクラフト「オーラレイン」は「全状態異常・能力低下・戦闘不能」解除、HP全回復、さらにCPMAX時はEP全回復が加わり、劣勢に追い込まれたときの挽回の切り札とも言える。
『碧』の追加Sクラフト「ディバインクルセイド」は白・黒の二挺導力銃でそれぞれ1回ずつ雨のように銃撃を降らせて、最後に二挺構えて鳥を象った気弾を放つ。『創』では通常攻撃クラフトに降格となるが、攻撃クラフトの中では最大級の威力を誇る。
アーツ攻撃も魔法攻撃力やEPの高さはティオに譲るものの、引けを取らぬ力を持っており、とくに『零』『碧』では固定属性スロットは「風」で、風属性のアーツが大部分のダメージソースである。『閃Ⅳ』以後は[[オーブメント>戦術オーブメント])をエニグマからアークスに変更し、固定属性は『風』×2、『空』×1の構成となり、自由に組める『創』ではこの2つの固定属性のアーツ硬直軽減やEP消費軽減、また普段の得物・導力銃の命中率アップ、そして通常攻撃で敵の詠唱を妨害できるクォーツを装備していきたいところ。
余談
立ち絵や劇中での評判でもわかるようにかなりの巨乳の持ち主で、ロイド達異性は勿論同性からも羨望と嫉妬の眼差しをむけられることがある。「碧の軌跡」ではさらに巨乳のリーシャが仲間になるため大きさで言えば二番手となってしまったが、後のシリーズにおいてもそのサイズはシリーズ屈指と言えるだろう。(実は特典で描かれていた初期案ではほぼ今のデザインのなか胸は普通サイズの設定であったようである、ちなみにリーシャは初期案の時点で巨乳設定であった)。尚、ランディによればいちだんと育ったらしい。
そして彼女以降軌跡シリーズのヒロイン枠は『お嬢様・ブロンドヘアー・巨乳』と言うイメージが定着しているようである。
ちなみに彼女の衣装の腰から横に下がっている左右のモノは、広げると羽根になって飛べるらしい。
料理に関しては決して不得意ではないものの失敗の際に何故か食材で『Uマテリアル(武具のカスタマイズ素材)』を作る事から一部で『錬金術師』とネタにされている。(なお公式でもセシルと料理をしている横でUマテリアルと思わしきU字型の金属片が大量に置かれている描き下ろしイラストがあったりと公式でもネタにあれているようである)
さらにその際にでる「何かしら…これ?」と言うセリフが零では不穏な声色だったのが続編の碧では何か開き直った感じになっているのもネタにされている。
母ディアナはエレボニア帝国の血筋であり、オーレリア・ルグィン伯爵の縁戚であることが『閃Ⅳ』の前述のパンタグリュエルでの会席にて語られた。オーレリアとは髪の色が同じ銀髪であることから、母方の血が大きく出ているとも言える。(なお祖父のヘンリーはディアナの実の父であるためヘンリーも同じく親戚であると思われる)
父のライアン・コネリーは元はクロスベルの政治家であったがクロスベルの変える事のできない体制に苦悩した末に離婚して故郷のカルバード共和国に帰国。その後も共和国の政治家として活動している事が創の軌跡や黎の軌跡で語られている、ちなみに離婚はしたがディアナとは今でも連絡のやりとりはしているようである。
エリィも少女時代は地元・クロスベル大聖堂にある教会学校に通っており、ロイドとも面識があるかと思われたが、エリィが住んでいた住宅街地区とロイドが住んでいた西通り地区とは教会学校の曜日が違ったため面識はなかった。その後外国の学校に留学しており、エレボニア帝国留学時は1年間聖アストライア女学院に通っており、『創』のグループミッションでは女学院の後輩にあたるエリゼ・アルフィン・ミュゼとこのことを語る戦闘掛け合いがある。