演:本宮泰風
概要
『仮面ライダーガッチャード』第11話より登場。錬金アカデミーの上層部に位置すると思われる組織『錬金連合』から針馬と共に派遣された調査官。
制服と思わしき黒い外套を羽織っており、厳格な雰囲気を併せ持つ。アルケミストリングの宝石の色は最高ランクを示す赤であり、自身の指輪をブラシで磨いているシーンがある。
錬金アカデミーの錬金術師達よりも掟を重んじており、非常に合理的かつ効率を求める思考の持ち主であるが、どちらも過度で時に周囲との不要な軋轢・摩擦を生んでしまい、却って非合理・非効率な状況を作る悪癖と化している。
この姿から、典型的な現場を知らず机上で事態を考える上層部に相当し、組織内のポジションや後述の言動もあって、現時点では好漢とは評価し難い人物である。
動向
第11話にて登場。
「冥黒の三姉妹と内通しているスパイの捜索」の他にガッチャードの変身資格者である一ノ瀬宝太郎に対し、劇中の実績以上に「裏切り者の九堂風雅からガッチャードライバーを渡された」「戦い方が非効率」「ケミーを【仲間】と認識している」等の難癖を理由に、一方的にドライバーの受け渡しを要求した。
あまりにも唐突であったため、ミナト先生からはしかるべき説明を求められ、黒鋼スパナからも「言っていることは概ね同意できるが、胡散臭い」と批判され、煙たがられた。
続く第12話でも登場するが、同話においては『錬金アカデミーVS冥黒の三姉妹』の渦中に加わらず、事実上アカデミー関係者を切り捨てるかのように、傍観者に徹していた。
「一ノ瀬 宝太郎……レベルナンバー10をぶつけるのに最適か……」
更に最終盤では、上記のような不穏な発言をしていた等々、宝太郎を何らかの策略の犠牲に目論む素振りを見せていた。
この姿から、冥黒の三姉妹と通じていたスパイが自分の近くにいた実態も承知した上で、あえて泳がせていたと考えられる。
第15話ではクロスエックスレックスの活躍を物陰から見つめ、レベルナンバー10のクロスウィザードを従えていた。
最強ケミー★ガッチャ大作戦
クロスウィザードと共に物語の鍵を握るキャラクターであると判明。
レベル10のケミーを利用し、何らかの思惑を持ってギーツ達をも巻き込んだ事件を起こす模様。
余談
- 現状では「いきなり押しかけるや否や、立場を利用し散々好き勝手を行った挙句、渦中の工作員は自分の助手だった」醜態を晒したため、大半の視聴者から「とんでもない無能」と見られている。
- 演じる本宮氏は『仮面ライダー剣』で上級アンデッドの1体であるピーコックアンデッドとその人間態である伊坂を演じており、それ以来20年ぶりのライダーシリーズ出演となった。
- 初登場エピソードで現れたマルガムはクモがモチーフのスパイダーマルガムであったが、伊坂はスパイダーアンデッドを封印して、最強のライダーを産み出すために暗躍していた。
- 劇場版からの先行登場となったリヒトだが、演じる本宮氏にはあらかじめ映画の台本が渡されており、第11話からの登場も映画を見据えてのものだったと判明した。
関連タグ
牙王、エス/一色理人:映画に先がけて本編にも登場したキャラクター。後者に至っては名前も同じ「りひと」。
以下、『最強ケミー★ガッチャ大作戦』のネタバレが含まれます。未見の方は注意してください。
その正体は、2000年前のデザイアグランプリでかつての浮世英寿(通称:初代「エース」)と戦ったことのある人間。
同時に、どのような理由かは不明だが2000年以上に渡って生き続けている超古代人であることが判明した。
2000年前の英寿(初代エース)に敗北し、「命を奪う価値もない」と吐き捨てられたことを屈辱に思い、彼への復讐を決意。
長きに渡って錬金術を学び、転生を繰り返す英寿の行方を追い続けていた。(なお、当の本人からは全く覚えられていなかった。)
落ち着いた物腰だが、その本性は本編でも見せていた以上に傲慢かつ非常に執念深い人物で、目的を果たすためならケミーはおろか無関係な人間すら巻き込んでも意に介さないなど、人としても錬金術師としても性根が歪んでしまっている。
そしてクロスウィザードの力を利用して今回の事件を引き起こして英寿を誘き出すことに成功。
彼らの前に姿を現すと宝太郎と和解しようとしていたクロスウィザードを強引に取り込んでウィザードマルガムへと変貌。
魔法の力で人々に悪夢を見せ続ける『悪夢ゲーム』を実行した。
ガッチャードやヴァルバラド、バッファを苦戦させた上、あのギーツⅨとも渡り合う戦闘力を見せつけたが、りんねが変身した仮面ライダーマジェードの力で魔法の力を解除され、彼女の必殺技を喰らい、取り込んだ人々を解放される。
しかしその後も立ち上がり、自身が古代人であることを明かした上で、クロスウィザードを取り込んで再びウィザードマルガムへ変貌し、不意打ちを仕掛け、英寿を殺害しようと試みる。
しかし、間一髪でギーツケミーが彼を庇ったことで失敗。
怒りに震えながら、そのままギーツケミーを吸収。
ギーツキラーへと超進化を遂げるのだった。
これによって宝太郎と英寿の怒りを買い、ガッチャードとギーツ、2大ライダーとの最終決戦へ突入する。
一度は二人を圧倒するものの、宝太郎の呼びかけに答えたレベルナンバー10のケミーたちが彼に力を貸し、スターガッチャードが誕生。
これに危機感を感じて巨大化(おそらく錬金術によるものと思われる)して対抗しようとするも、二人には及ばず、最終的にはスターガッチャードとギーツⅨのダブルライダーキックを受けて、今度こそ撃破された。
こうして復讐に呑まれ、身勝手にケミーの心を弄んだ古代人の野望は、かつての怨敵と自身が見下していた1人の錬金術師によって完全に打ち砕かれたのだった。
その後は死亡はしておらず、ミナトによって強制連行されていった。
残された謎
映画内で驚きの正体が明かされた釘宮であるが、一連の事件が解決してなお謎の残る人物である。
なぜ長寿なのか?
ある意味で一番の謎。復讐相手である英寿は特殊な出自ゆえに2000年間転生を繰り返しており、そのため過去の回想シーンにおいても簡秀吉氏による吹き替えのみで素顔は隠されていたが、一方で釘宮は現代と変わらない素顔が映されていた。そのため何かしらの手段で転生したわけではないと思われるが、それはそれでどうして2000年間も生きていたのかという部分に説明が用意されていなかった。
浮世英寿を覚えていた理由
テレビシリーズ最終回において世界中の人々から忘れられた英寿をターゲットとし暗躍していた釘宮。デザグラの参加者たちについてはファイナルステージにおいて「コアIDに触れたことで英寿のことを思い出した」というアンサーが用意されている一方、よく考えてみればリヒトが英寿を記憶していた理屈は全くの不明である。というかそもそもの話、何故彼が浮世英寿をかつて自分を負かしたエースと同一人物であると分かっていたのか=浮世英寿が転生者である事を知っていたのかという疑問も残る。彼がエースと出会ったのはおそらくだがエースの最初の人生でありエース自身も自分が転生者であると知る前であると思われる。仮に転生してたとしても、本編で判明した時ですら自分から話すことなくジーンに言及される形だったのに彼が他の人物にこの事を話すとは考えにくい。ましてやその相手の事を覚えていないのならなおさらである。(一応本編序盤で景和にデザグラ参加歴を聞かれたことがあり、2000年と答えてはいるが、当時はまだ英寿が転生していることが明かされる前なので冗談と思われていた。)
レベルナンバー10について
ケミーの掟に「レベルナンバー10を支配してはならない」とあるように、冥黒の三姉妹の支配すら受け付けないレベルナンバー10を合計六体も従えていた。クロスウィザードについては「嘘で籠絡する」という宝太郎とはまた違う方法で支配以外の活用方法を用いていたことが描写されたが、その他五体を確保していた方法は特に明かされないままだった。
真の余談
- 釘宮自体は錬金術師であるが前述の通り転生前の英寿(初代エース)と因縁あるデザグラ関係者なためか、映画鑑賞者から「ギーツキャラがガッチャード本編に先行(?)登場している」「ガッチャードキャラなのかギーツキャラなのか判断に困る」「ガッチャード勢(特に宝太郎やクロスウィザード)とばっちり過ぎる」という評価を受けている。
- さらにやはりというか演者繋がりからか、怪人態がクジャクにも見える剣や装飾を持っていることと、古代から生き続けている共通点も生まれたことも視聴者からネタにされている。
- 某魔法ファンタジーでは彼のように錬金術を駆使して長命を得た人物が登場する。
真の関連タグ
鉛崎ボルト:ガッチャード序盤のゲストクズの一人。自分を負かした相手を一方的に恨んで付け狙っており、当の本人からは全く覚えられていなかった。
本人はその一話だけのキャラクターであるが、映画劇中の釘宮の発言をよく考えると、規模や行使した能力が強大だっただけで動機や内面はほぼボルトそのものである。
そのせいか釘宮も「劇場版鉛崎ボルト」とか「鉛崎ボルトレベル100」とネタにされている。
メラ:最終手段として巨大化をして敗れ去った、ギーツⅨに酷似した敵繋がり。
赤石英雄、アヅマ∶どちらとも後天的に不老不死となり、大昔から生きている存在。後者は映画のラスボスでもある。
最上魁星∶2つのライダーの世界に関係している冬映画の黒幕。ただしこの世界らは完全なパラレルワールドであり本人もそれぞれ二人存在している。