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2024-04-17 01:42:50 バージョン

池添謙一

いけぞえけんいち

日本中央競馬会 (JRA) 栗東トレーニングセンター所属の騎手。

概要

日本中央競馬会JRA栗東トレーニングセンター所属の騎手

鶴留明雄厩舎栗東)所属でデビューし、2001年よりフリー。

父は元騎手で元調教師池添兼雄、弟は調教師の池添学。妹は自身のバレットを勤めている。

史上最年少の三冠ジョッキー(2011年に32歳3か月で達成)であり、その他にも史上6人目の5大クラシック完全制覇、史上29人目のJRA通算1万回騎乗達成、史上6人目の全10場重賞制覇などの記録を持つ。

2022年にはJRA通算1300勝を達成した。


略歴

デビュー前

1979年7月23日熊本県で誕生。滋賀県栗東市で育つ。武豊騎手へのあこがれと、父が騎手であった影響で自身も小学生の頃から騎手を志した。

いわゆる二世騎手、トレセン育ちのため同期の太宰啓介騎手や1期下の武英智現調教師など競馬関係者の幼馴染が複数いる。


1995年、JRAの競馬学校千葉県)14期生として入学。入学から卒業まで成績トップを譲らず、卒業時にはアイルランド大使特別賞が与えられた。


1998年

3月1日、阪神競馬場ナチュラルカラー騎乗でデビュー。

3月14日、中京競馬場タヤスソシアルに騎乗し初勝利を飾る。

7月26日、トウショウオリオン北九州記念を勝ち、重賞初騎乗初勝利(グレード制導入後4人目の記録)。

※この年は38勝を挙げJRA賞最多勝利新人騎手を受賞する。


2001年

7月13日、武豊の落馬負傷による乗り替わりでフランスのドーヴィル競馬場第4レースにて海外初騎乗。この日観戦だけの予定だった池添が急遽指名されたので騎乗に必要な道具を何も持ち合わせておらず、鞍から下着に至るまで武のものを借りた(ブーツはサイズが合わずオリビエ・ペリエから借りた)騎乗馬はその名もHATHAARI(ハッタリ)。そして騎手名の表示で「Kanichi Ikezoe」と間違われた。


2002年

4月7日、アローキャリーに騎乗し桜花賞で勝利。GⅠレース初勝利。


2003年

10月5日、デュランダルに騎乗しスプリンターズステークスで勝利。

11月23日、デュランダルに騎乗しマイルチャンピオンシップで勝利。


2004年

10月17日、スイープトウショウに騎乗し秋華賞で勝利。

11月21日、デュランダルに騎乗しマイルチャンピオンシップで勝利。


2005年

6月26日、スイープトウショウに騎乗し宝塚記念で勝利。

11月13日、スイープトウショウに騎乗しエリザベス女王杯で勝利。


2007年

12月2日、トールポピーに騎乗し阪神ジュベナイルフィリーズで勝利。


2008年

5月25日、トールポピーに騎乗し優駿牝馬オークス)で勝利。斜行により開催2日間の騎乗停止処分。


2009年

6月28日、ドリームジャーニーに騎乗し宝塚記念で勝利。

12月27日、ドリームジャーニーに騎乗し有馬記念で勝利。春秋グランプリ制覇達成。


2011年

4月24日、オルフェーヴルに騎乗し皐月賞で勝利。

5月29日、オルフェーヴルに騎乗し東京優駿日本ダービー)で勝利。

10月2日、カレンチャンに騎乗しスプリンターズステークスで勝利。

10月23日、オルフェーヴルに騎乗し菊花賞で勝利し、牡馬クラシック三冠を達成。

11月20日、エイシンアポロンに騎乗しマイルチャンピオンシップで勝利。

12月25日、オルフェーヴルに騎乗し有馬記念で勝利。

※この年はGⅠレース年間6勝を挙げる。


2012年

1月6日、ドバイに遠征。ストリートアクトに騎乗しメイダンマスターズ第2戦で勝利。海外初勝利となる。なおメイダン競馬場における日本人騎手初勝利でもある。

3月25日、カレンチャンに騎乗し高松宮記念で勝利。

6月24日、オルフェーヴルに騎乗し宝塚記念で勝利。


2013年

12月22日、オルフェーヴルに騎乗し有馬記念で勝利。


2015年

9月27日、ショウナンパンドラに騎乗しジャパンカップで勝利。


2016年

5月22日、シンハライトに騎乗し優駿牝馬で勝利。しかし直線外側に斜行し、騎手は開催2日間の騎乗停止処分を受ける(オークスは2勝とも騎乗停止処分を受けているため、記念品を受け取っていない)。

8月6日、アスコット競馬場イングランド)のシャーガーカップに招待され、世界選抜チームの一員として初出場。個人成績第3位。チーム優勝した。


2017年

4月9日、レーヌミノルに騎乗し桜花賞で勝利。


2018年

11月1日、netkeibaTVにて自身の冠番組謙聞録スタート。不定期な木曜日に更新されている。

12月23日、ブラストワンピースに騎乗し有馬記念で勝利。有馬記念4勝目を挙げ、同レース最多勝利記録を更新する。


2019年

11月17日、インディチャンプに騎乗しマイルチャンピオンシップで勝利。マイルチャンピオンシップ4勝目を挙げ、同レース最多勝利記録を更新する。


2020年

6月7日、グランアレグリアに騎乗し安田記念で勝利。

11月15日、バイオスパークに騎乗し福島記念で勝利。JRA全10場重賞制覇を達成。


2021年

3月21日、弟・池添学調教師が管理するヴィクティファルスに騎乗してスプリングステークスを勝利。JRA史上初の兄弟の管理馬による重賞勝利達成。


2022年

6月5日、ソングラインに騎乗し安田記念で勝利。


2023年

12月21日、公式アプリ「TEAM KEN.1」リリース


人物

レース

勝利数に対して重賞やGⅠなど大レースの勝利数が占める割合が異様に多いことが特徴。

2023年7月9日時点で中央・地方合わせて約1370勝以上を挙げているが、重賞勝利は100勝、うちGⅠ勝利は28勝にも及ぶ。

特に春秋グランプリレース(宝塚記念と有馬記念)の勝ち鞍が多いことから「グランプリ男」「お祭り男」と親しまれていた……が、2023年有馬記念にて武豊騎手(ドウデュース)が勝利したことで有馬記念の最多勝利数で並ばれ、グランプリ勝利数を追い抜かれてしまった。

現在はグランプリ男の呼び名を取り戻すべく燃えている。

なおマイルチャンピオンシップの最多勝利記録も保持している。

(先輩である福永祐一元騎手は逆に自身に春秋グランプリ、マイルチャンピオンシップの勝ち鞍が無いことから自ら「逆池添」と自虐ギャグをかましていた)


代打騎乗で結果を出す機会も多く、中でもグランアレグリアの主戦騎手であるクリストフ・ルメールアーモンドアイの先約があったことで高松宮記念に続き手綱を取ることになった安田記念では、調教師の藤沢和雄から「アーモンドアイに勝つ気がないのなら乗せない」と活を入れられ、更にレース中芝の塊が顔面に直撃するハプニングで右目がほぼ見えない状態になりながら制した。

ちなみにこの時の2着馬こそアーモンドアイであり、プロボクサーよろしく右目がアケビ色に腫れ上がった状態で臨んだインタビューの最中、アイシングを差し入れるルメールという友情のワンシーンもあった。グランアレグリアの引退式では「秋以降クリストフが他の馬に乗ってくれないかなと思ってました」と言って軽く小突かれた。


2023年宝塚記念では同じくルメール騎手が当時世界ランク1位イクイノックスに騎乗するためスルーセブンシーズに代打騎乗した(ドリームジャーニー産駒である)。

結果は2着であったものの、古馬以降イクイノックスに最も迫ったレースであり、本人も大変悔しがった。

時代の最強馬相手に一発キメるような騎乗も数多い。


癖馬マイスター池添

気性の難しいデュランダルやスイープトウショウ、ドリームジャーニー、オルフェーヴル、メイケイエールなど気性難の馬を多く任され、結果を出している。

ファンには池添の騎乗歴がある馬たちをまとめて気性難の集まるところ「チーム池添と呼ばれることもある(当然気性の穏やかな馬も含まれる)。

  • スイープトウショウは調教を拒否し、冬の朝に長時間動かなくなり池添に雪が降り積もった
  • オルフェーヴルは新馬戦と3冠達成時のゴール後に池添を振り落としたり、そのレースぶりからファンに「暴君」とあだ名された。
  • 引退後のオルフェーヴルやドリームジャーニーに会いに行っても、毎回うかつに近寄れないほど危険である(特にドリームジャーニーはその父ステイゴールドを知る池江泰寿調教師をして「ステイゴールドよりも気性が激しいんじゃないかな」外部リンクとのこと)。
  • メイケイエールは折り合いがつかず惨敗、平地調教再審査も受けたが、池添が騎乗したスプリンターズSで4着、古馬となった後も重賞3勝の好成績を収めた。

なお、あくまでそういう馬の騎乗依頼が多く来るだけであり、決して自ら望んで気性難ばかり乗ってるわけではないことは本人も言及している。


ちなみに、癖馬を乗りこなすことに関しては絶対に折り合いを捨てないというパワープレイにも近いものであるが、(メイケイエールのように折り合いが終始つかない馬だとレース中ずっと手綱を引くことになるため、ファンからは「腕がちぎれるのでは?」と心配?されている)先輩である佐藤哲三元騎手には「爆発力のある馬に乗せたら日本で一番うまい騎手」とも評価されている。

騎乗技術についても田原成貴元騎手は「重心を取るのがうまい」と分析し、絶賛している。


また父・兼雄も癖馬を乗りこなすことでトレセン内では有名だったらしく、調教助手時代には所属厩舎以外にも多くの癖馬の調教を任された。

そのため、本人は「そういう馬が回ってくる血統」「逃れられへんわ」と癖馬を任されることを父譲りの特性だと笑った。


武豊大好き

武豊の大ファンであることでも有名。

武豊にあこがれて騎手を志したと語り、ネットケイバで配信中の自身の冠番組「謙聞録」でも度々その思いが炸裂している。

2023年2月4日、武豊が小倉競馬場でJRA通算4400勝を達成したときは、まだ骨折療養中(復帰はこの翌週から)の身でありながら、朝一番の新幹線で小倉競馬場に乗り込み、4400勝達成の瞬間に立ち会い、記念式典で記念プラカードを掲げ、式が終わったその直後には滋賀に帰るという武豊ガチ勢の鑑のような行動力でファンを驚かせた。

本人は「尊敬するユタカさんと話すのは今でも緊張する」と主張しながらも、飲みの席ではゆたぽんと呼び、武豊曰く「いじり倒してくる」らしい。


ゲン担ぎ

  • パドック召集の際に11回ジャンプ
  • GⅠ前夜はカツ丼を食べる(デュランダルの頃から)
  • GⅠで使う鞍は必ず「デビュー時に福永祐一元騎手からプレゼントされたイニシャル入りのもの」にする。福永は四位洋文元騎手(現調教師)からデビュー時に鞍をプレゼントされたため、池添にも同じように鞍を贈った。池添も同じように父の厩舎所属でデビューした弟分松山弘平騎手に鞍を贈った。後の牝馬三冠騎手である。
  • 鞭もGⅠ用がある
  • 所持している保護ベストすべて御守り付き

他、様々なゲン担ぎやルーティンを実行している


騎手記念撮影のきっかけ

先輩である幸英明騎手の区切りの勝利の際、ぬいぐるみを持って一緒に記念撮影に納まったのを幸騎手が非常に喜び、その後色々な騎手の表彰の際に他の騎手が集まって記念撮影するのが恒例となった。

また2022年からしばらく騎手たちが手作りの応援うちわを手に記念撮影に納まるのが流行り、それは2022年4月2日池添謙一JRA通算1300勝記念を祝う周囲のサプライズ演出が初出である。


粗品の呪いを覆した神騎手

競馬好きで知られるお笑いコンビ霜降り明星のツッコミ役、粗品が自身のYouTubeチャンネルにて、様々なキャラクターに扮して競馬予想を発表する企画を繰り広げているのだが、その中でも生涯収支マイナス1億円君と呼ばれるキャラは指名された本命馬が悉く着外に沈むことから、いつしかネットで『粗品の呪い』と囁かれていた。

池添は自身のインスタライブでこれについて「もし自分が本命に指名されたら是非とも覆したい」と言及し、2022年6月5日の安田記念にて見事「粗品の本命に指名されておきながら優勝」という偉業を成し遂げた(これまでも粗品の本命馬が1着に来ることはあったが、そういう時に限って『馬券を買ってない』『単勝なら当たりだが、馬連や3連複・単の相手馬を外す』『3連単を流しで多めに買ったのに上位人気3頭で決着し、盛大にトリガミする』など、さまざまなパターンで『予想は当たるが、馬券や勝負には負ける』ことになっていたが、池添の優勝時はこれのどのパターンにも当てはまらず、粗品は普通に儲かるパターンであった)。

あまりの出来事に、ネットニュースにもなっていた(→外部リンク)。


なお、このとき指名したソングラインは同年9月11日に開催されたセントウルステークスにも出場していたのだが、このレースでは池添はメイケイエールに騎乗し、ルメールに乗り替わりとなった。同レースでは、粗品の本命はソングライン、買い目はメイケイエールとソングラインの二頭のみの馬連。その結果はメイケイエールのレコード勝ちでの圧勝、ソングラインは掲示板ギリギリの5着に沈んだこともあり、「粗品の呪いを覆したのは、馬ではなく、紛れもなく池添さんの力だった」と囁かれ始めた。

(なお、ルメール騎手にも2021年のマイルCSにて粗品の本命に指名されたグランアレグリアに騎乗し見事優勝した経歴があったが、この時は盛大なトリガミだったことや、まだ粗品の呪いが騒がれ出す前のためか、あまり知られていない)


ゆかりの血統

池添騎手にとって代表的なGⅠ勝利馬であるドリームジャーニー、オルフェーヴル兄弟らの母であるオリエンタルアートの生涯3勝はすべて若き日の池添謙一騎手によるもの。

そして所属厩舎の管理馬であったカレンチャンの母スプリングチケット、半兄スプリングソングでも勝利している。

親、仔、その仔と代々騎乗することも騎手の醍醐味のひとつであり、今後も楽しみは続いていくことを期待したい。


ウマ娘

毎週末調整ルームに入る前に大量に漫画雑誌を買い込むため週刊ヤングジャンプ連載の漫画ウマ娘シンデレラグレイは知っていた。

またゲームアプリウマ娘プリティーダービーの3周年に際しなぜか週刊ファミ通に池添謙一インタビューが掲載され、スイープトウショウやカレンチャンについて答える企画であったにも関わらずファンに3周年で新たに実装されるウマ娘を強く予感させた。

3周年のゲーム情報発表直後に公開されたファミ通.comでは追加のインタビューがweb公開された。

参考記事:『ウマ娘』ついに登場のオルフェーヴルを池添謙一騎手が語る。「(三冠では)能力を引き出せれば負ける相手はいないと思っていた」


また本人はゲームでは遊ばないが、友人であるビタミンSのお兄ちゃんのyoutubeチャンネル内などでお手馬の関連ガチャを引く企画に大変快く応じている。


レース動画(一部)

2002年 桜花賞 アローキャリー(GⅠ初勝利)


2003年 スプリンターズS デュランダル


2005年 宝塚記念 スイープトウショウ


2009年 有馬記念 ドリームジャーニー


2011年 菊花賞 オルフェーヴル


2012年 高松宮記念 カレンチャン


2015年 ジャパンカップ ショウナンパンドラ


2019年 マイルCS インディチャンプ


2020年 安田記念 グランアレグリア


2022年 安田記念 ソングライン


2023年 安田記念 メイケイエール ジョッキーカメラ


そのほか動画




関連イラスト

ありがとうスイープ三冠馬・オルフェーヴル号


関連タグ

JRA 競馬 騎手

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