「上手い!速い!凄い!サッカーボールグルマー、ブンブンジャーをごぼう抜きだぁぁ〜!!」
「ゴォォール!!サッカーボールグルマーの強烈シュートでハシリヤンユナイテッド、先制!」
登場話数:バクアゲ41「預ける背中」
データ
全高/190cm(ギャーソリン大暴走体/45.7m)
重量/253kg(ギャーソリン大暴走体/600.1t)
エンジン/黒と白のサッカーボール
スピード/ドリブル最速
カスタム/アルマゲドンシュート、フィールドチェンジ
ナンバー/2103
ファーストラウンド(コース/サッカーフィールド)
ファイナルラウンド(コース/山のフィールド)
概要
ハシリヤンが黒と白のサッカーボールに込められた燃えるサッカー魂をイグニッションし、地球に納車されたパワーアップ苦魔獣。
頭蓋となったサッカーボールをキックしようと、我先に殺到するキッカーの足=スニーカーの爪先が集まった所を模した様な配置の頭部と両肩が目立つ、左胸に自チーム・『ハシリヤンユナイテッド』の紋章が付いたプロテクターを装着。さながらトリプルシュートをイメージした様にもなっている。また一番ボールに近いスニーカーは足の甲部分が顔となり、結び紐の交差部分にサングラス風の燃える双眸が置かれる。
プロテクターと、その下に着用した青シャツと白短パンのユニフォームには、赤と青でファイアーパターンのラインアートが施され、サッカーの選手らしいスタイリッシュでクールな外見に纏められている。また頭蓋のサッカーボールも、表面の黒い五角形が中心のネジ頭と周りの渦模様でブラックホールを思わせる模様へとアレンジされている。
またシルエットを俯瞰すると、FIFAワールドカップの優勝トロフィーにも見えてくる。
腰ベルトのバックルに付いているナンバープレートのナンバーは「2103」。
ワルイド・スピンドーの肝入りである、自チームのエースとアナウンスを兼任する器用な役割を持ち、CVが同じ某軍人を思わせるハイテンションな口調で実況する形で自画自賛をする調子の良い口調が特徴。大声でリアル実況しながら果敢なプレイもこなすだけあり、スタミナとサッカーの技術も高水準を両立する。
得意の必殺シュートはオーバーヘッドキックの動きで地面のボールをヘディングシュートし、隕石の如き勢いでゴールキーパー諸共ゴールへ押し込む『アルマゲドンシュート』。因みに頭もボールなので実際はビリヤードみたく弾いているのだが、そこは突っ込んだら負けだろう。
一方で、勝つ為なら相手チームの選手を戦闘不能にするのも躊躇わないという、スポーツ系の戦隊怪人によくある卑怯さも健在。
その卑怯さの一つとして、両目を光らせる事でゴールポストを別の場所へと転送させる技『フィールドチェンジ』で相手に点を取られそうになる展開をひっくり返すルールのへったくれも無い戦術を躊躇わず使用する。コレで相手を無駄に走らせて消耗させるのが狙いの一つだが、それの効果が無かった場合、試合フィールドがバスケの会場やかのカーショップ店とごっちゃになる、ゴールがバスケの物や転がったタイヤになる等のとかくカオスな試合情景が展開される。当然それへ巻き込まれる第三者等は御構い無し、それどころか混乱による悲鳴でギャーソリンをちゃっかり捻出してすらいた。
ただしフィールドチェンジ自体は使う度にそれなりのコストも掛かる様で(現地で捻出したギャーソリンはその補充に使われた可能性もある)、結構な頻度で連発した結果試合終盤では使えなくなっていた模様。
試合に勝つ事への情熱と執念、卑怯も辞さない汚さとスポーツ系怪人らしい面を両立した性格だが、一方で自分の製造者にしてチームオーナーであるスピンドーのご機嫌取りに余念が無い、無駄に生々しい一面も持つ。
前述のアナウンス兼任も、スピンドーの覚えを良くするべく進んで請け負った節がある上、試合の推移がスピンドーの好む流れにならなくなるや彼の通信越しによる脅迫もといプレッシャーに慄いて試合運びが少々雑になる等、ご機嫌取りへ余念が無い故に逆にスピンドーを過剰に恐れていると思わしき点も目立つ(※スピンドーの方はこうした局所の圧力でサッカーボールグルマーを脅かし、彼の右往左往する様等を楽しんでいた節がある)。
本編での動向
ある日、スピンドーと密会する大世界複合サッカー協会「BWCFA」。
グランツから100万人分のギャーソリンを献上する代わりに、スピンドーが会長を務める「ビッグバンサッカー連盟」に加盟する事をそそくさと応じようとするが、シャーシロの情報でギリギリのところでブンブンジャーが駆けつけ待ったをかけた。
そこで、スピンドーの手によって立体映像越しから地球に転送されると同時にイグニッションされ「サッカ〜ボ〜ル!サッカーやるぜ~!!」と叫びつつ誕生し、サンシーターとスーパー・グレート・ジムグルマー(以下SGジムグルマー)とチーム「ハシリヤンユナイテッド」を結成、ブンブンジャーチームに5体5の特別ルールを設けたビッグバンサッカーによる試合を申し込み、地球のサッカーの存亡をかけた一大試合の火蓋が切って落とされた。
開始早々、自身が関わりがあったサッカーチーム「パルス・エース」をスピンドーに買収され人一倍闘争心を燃やす、オレンジとバイオレットがパスを巡って揉めた所をボールを奪い取り、華麗な走りでブンブンジャーのガードを掻い潜ると必殺のアルマゲドンシュートを発動、体力に自信のあるキーパーのブラックを場外に吹っ飛ばして先制点を獲得、ゴールに喜びつつ錠/ブラックを戦闘不能に追い込んだ。
ブンブンジャーは錠の代わりにキーパーを未来/ピンクにチェンジし試合に臨むもオレンジとバイオレットがまたも揉め出し出鼻をくじかれ、その隙にデコトラーデの強烈な「暴走デコトラタックル」で2人を薙ぎ倒しつつボールを奪い、イターシャ自慢のスリを応用し、未来がキャッチしたボールをヤイヤイ・ヤルカーとすり替える二重の意味での「スリーショット」で追加点を獲得した。
ピンク「あれ、反則じゃないの!?」
ビュンディー「宇宙ではこの程度、日常茶飯事だ」
何とかして巻き返しを図りたいブンブンジャーだったが、やはりオレンジとバイオレットが揉めて試合を上手く進める事ができず、溜め息ついたブンレッドはブンレッド119にズンズンチェンジ。ホースインパクトで2人を水浸しにしつつ、水飛沫に紛れて放った高速スライディングでブンブルーがSGジムグルマーを掻い潜りゴール。ようやく1点獲得するが、オレンジとバイオレットはレッドにブンブンとビュンディーに交代させられてしまう。
スピンドー「あんた、わかってんだろうねぇ!?あたしゃ、追い抜かれるのが大っ嫌いだって!」
「お任せ下さい、スピンドー様!今だぜ!リングチェ〜ンジ!!」
その結果、小型の立体映像越しからブンブンジャーに点を取られた事が我慢ならないスピンドーから叱責を受けてしまい、ここぞとばかりにルール無用のフィールドチェンジを発動。
ブンブンの必殺シュートが決まりそうになったところでゴールをビルの屋上に転送するのに始まり行きずりの愛犬を散歩させていた民間人からギャーソリンを集めつつ、相手のゴールが決まりそうになったらすかさずフィールドチェンジを連発し、もはや何でもありなドタバタサッカーが繰り広げられる。
最終的に転送させた先の山奥にて試合を続行。アルマゲドンシュートでブンブンとビュンディーをまとめて戦闘不能に追い込むも、ピンクに巨大化させたカートテクターで防がれてしまい、続けて錠の励ましと先程を受けた大也の行動で冷静になり、大人でも子供のように戻れるサッカーを守る事を改めて決意した玄蕃と先斗が戦線復帰。
そして、錠のチャンピオンジャケットを拝借したブンバイオレットを含む、チャンピオンブンブンジャーの投入も許してしまう。
この状況下でも「試合終了まで逃げ切ってやるぜ〜!」と闘志を燃やして試合に臨むも、ブンブンレーシングをカスタマイズしたオレンジに速攻にボールを奪われ、先程とは見違えるほどのパス回しでゴールに向かい、ならばとネジレッタ達を呼び寄せ銃撃させる強硬手段で止めようとするも、ブンブンレオレスキューとブンブンサファリでカスタマイズした野生味溢れるワイルドな四足走行で妨害に臆する事なく突き進まれ、トドメの「バクアゲチャンピオンツインカムドライブ」でSGジムグルマーが受け止めきれない程のシュートを決められてしまう。
「き…き…き…決まった〜!!全てを吹き飛ばす強烈な一発!ブンブンジャー、同点に追いついた〜!!」
まさかの結果に突っ伏してしまうも、「追いつかれちまったじゃないのさ!」とまたしてもスピンドーから叱責を受けてとが無くなったことで後がなくなり、「ま…ま…ま…まだ試合は終わっていませ〜ん!」と満身創痍なSGジムグルマーを叩き起こしつつヤルカーのハイウェイ光線を受け、「アディショナルタイムは2分〜!」と叫びつつSGジムグルマー共々ギャーソリン大暴走体化。
拳法の替えを取りつつ戦線復帰し、ブンブンジャーロボ119とビュンビュンマッハーロボとの巨大試合を決行。巨大化ながらも身軽なジャンプから「ゴールのどこかに入ってくれ〜!」と数打ちゃ当たるのボール分身シュートを繰り出し形勢逆転を狙うが、「全て撃ち落とせばどうということはない!」ビュンビュンマッハーに迎撃され失敗。続け様に119の『バクアゲレスキュー・ブンブンフィニッシュ』を喰らってギャーソリン切れを起こし、元のサッカーボールに戻ってしまう。
ビュンディー「打ち返すことで加速し、第二宇宙速度を突破する!」
ブンブン「まサッカーのシュートだぜ!」
そして、自らがビュンディーとブンブンが繰り出した凄まじいスピードと威力を持つ必殺シュートに利用され、そのまま「ゴ…ゴ…ゴラッソ〜!」というシュートを讃えるような断末魔と空中で爆散。SGジムグルマー共々自らゴールをしてフィニッシュし、2-3のブンブンジャーの逆転勝利となった。
元に戻ったサッカーボールは立体映像を介してスピンドーに逸れて壁にめり込み、「フウ〜!ナイスゲーム…」と一言呟くのだった。
余談
- プレートナンバーは「フットサル」の語呂合わせ(2=フッ、10=ト、3=サル)。
- 野球モチーフの怪人は本作のグローブグルマーをはじめ複数いるが、その対となる人気球技であるサッカーをモチーフとした戦隊怪人は『電子戦隊デンジマン』のサッカラー以来44年ぶり。
- CVの伊丸岡氏は『手裏剣戦隊ニンニンジャー』に登場する西洋妖怪ドラキュラ以来9年ぶりの戦隊出演、特撮全体ではライダー怪人のCV以来8年ぶりの出演。
- この回では予てからコラボCMが放送されていたカーポートマルゼンがついに本編でサッカーフィールドとして登場した。
関連タグ
ゴンググルマー:同じくセルフ実況しながら試合(強制ボクシング勝負)を行った苦魔獣。
重力忍者オモ・カル:こちらは人の足裏が顔面となっており、デザインの方向性が近い先輩。