「ゴ~ングッ! 驚天動地の苦魔獣・ゴンググルマー!! ここに堂々のデビューでありま~す!!」
「お〜〜っと!? どんな高速パンチも、当たらなければただの風だぁッ!」
スーツアクター:菅野聖
登場話数:バクアゲ29「スパイとファミリー」
データ
全高/189cm(ギャーソリン大暴走体/44.8m)
重量/256kg(ギャーソリン大暴走体/607.2t)
エンジン/ボクシングゴング
スピード/パンチ最速
カスタム/ゴンゴングローブ、ゴンゴンハンマー、ゴングドロップキック
ナンバー/5910
ファーストラウンド(コース/青里邸)
セカンドラウンド(コース/青里邸・中庭)
サードラウンド(コース/青里邸・林)
ファイナルラウンド(コース/ビル街)
概要
ハシリヤンが、ボクシングゴングに込められた燃える実況魂をイグニッションし、地球に納車された再建パワー苦魔獣。
ゴングとボクシングリング、試合実況者のハンドマイクで構成された頭部と上半身を持ち、ゴングが鳴った際のイメージエフェクトとしての雷(雷鳴)が随所に配される。ゴングまんまな頭部は燃える双眸も雷で表現され、更にスピーカーもしくはライトが複数並んだ顔部分を雷が前髪と髭、もしくは大口の如く囲んでいる。
胸部はゴングに、ヘッドが白黒で分けられた一対のマイクを挟んで置かれ、両肩は小型のリングに赤と白のフリルがあしらわれた物。そして右手に打突ポイント付きのボクシンググローブ・『ゴンゴングローブ』を嵌め、左手にネジによる打突部分もあしらわれた小槌型ハンマー・『ゴンゴンハンマー』を携える。
そしてお約束として、ナンバープレートが付いたバックルと腰ベルトは赤いチャンピオンベルト風の派手なデザインで、ナンバーは「5910」。
製造元のイメージに沿い、決闘の名目で人間に襲い掛かってはボクシング戦法で一方的にノックアウトし、苦痛等を与えギャーソリンを捻出。ハイウェイ空間を介してハシリヤン本家へ直接納入する。
当然機械生命体故に、身体能力も身体の頑丈さもそこら辺の地球人では歯が立たないレベルで、青里ファミリーの血走った部下達の銃撃は痛くも痒くもなく弾いた上であっさりと返り討ちにしており、ブンブンスーツによる身体能力の底上げをしているブンブンジャー位しかまともにやり合えない。
かといって互角にやり合える相手へは、頭のゴングを鳴らし胸のゴングを光らせる事で相手の両手にハシリヤンマーク付きのボクシンググローブを強制装着させ、他の武器を使うのを封じた上でゴンググルマーも両手をゴンゴングローブに換装、強引にボクシング勝負へ持ち込んでくる。必殺技はゴングを叩くハンマーの如きヘビーな殴打による右ストレート、もしくはそれをエネルギー弾として連射する猛ラッシュ『ゴングハンマーパンチ』。
また、ボクシング戦法を捨てて炎のプロレススタイルに転向する事も可能で、その際は先制不意打ちの『ゴングドロップキック』やゴンゴンハンマーを振って小さくした相手を肩のリングに閉じ込めた上でサイズ差に任せ一方的に甚振るといった、悪役レスラー以上のルール無視な反則技を繰り出す。
胸元のマイクで自らを実況しつつ戦闘するスタイルで、場を煽るマイクパフォーマンスへ余念が無いせわしない言動が特徴。
本編での動向
ダウジングでギャーソリンの捻出場所を探索し、とある場所に目を付けたディスレース。その上でイターシャにパワーを注入したハシリヤンイグニッションキーを渡し、アジト内にあったゴングへ装填させた事で、記事冒頭の自己紹介実況を言いつつ胸のゴングを鳴らして誕生。
納車後は、マッドレックス・フューリーをブンブンジャー迎撃の伏兵として潜ませてもらい、サンシーターと共に指定された場所・青里ファミリーの邸宅敷地内へ侵入。
やがて邸宅の主人である青里雲天とその手下の前に現れるや「俺、いよいよリングイ~ン!」とセルフ実況しつつ一方的に第1ラウンドを宣告してボクシングでの決闘を吹っ掛け、ファミリーの抵抗も難無く凌いで悉くノックアウト。「カンカンカ~ン! 第1ラウンド、終~了ッ!!」と決めつつギャーソリンを捻出・即納入する。
ところが、偶然にもファミリーと接触していた先斗/ブンバイオレットがビュンディーをセコンドにして向かって来たので、相手にボクシンググローブを強引に装着させ青里邸の中庭をリングに第2ラウンドを開始。我流だが負けじとパンチを放つバイオレットとしばらく拳の打ち合いを演じる。
「おーっと!両者、パンチの応酬! 手に汗握る白熱の戦いとなっております!」
「ブンバイオレットも強いッ! いや、俺も強いッ!」
「これは互角か~っ!? しかしっ、お互いに消耗が激し~いッ!!」
バイオレット「…ああ~ッ! 少しは黙って出来ねえのかッ!?」
ところがそこへ、先斗等を囮に青里邸へ潜入し目的の物=青里ファミリーとハシリヤンの協力体制を持ち掛けたキャノンボーグより契約の証として譲られたイグニッションキーを確保して来た射士郎も現れる。彼が残りのブンブンジャーへ招集の通信を入れ、現れたサンシーターや青里父子と話している間もバイオレットと殴り合い、右ストレート版のゴングハンマーパンチで相手のガードを破り吹っ飛ばした。
その上で「ブンバイオレット、ノックダウンか~っ!?」と挑発していると、代わりに射士郎が立ちはだかったので同じくボクシングでの決闘を強要、青里邸の林に舞台を移して第3ラウンドへ移行。
残りのブンブンジャーがマッドレックス・Fに喰い付かれて駆け付けられない事をブンドリオより知らされつつも、ボクシングに近い無手での戦い方も教え込まれていると返した射士郎は生身でゴンググルマーの拳をいなし、その流れでブンブンチェンジャーをゴンググルマーの身体に滑らせ、ブンブルーへチェンジ。
これに対してすぐにブルーへボクシンググローブを強制装着し、「さ~あ俺、連戦連勝なるか~っ!? 果たして、ブンブルーはハードパンチャーの俺に勝つ事が出来るのでしょうか~っ!!?」とセルフ実況しつつ突っ込むも、ブルーは正確かつ鋭いカウンター戦法でゴンググルマーに対抗。ならばとラッシュ版のゴングハンマーパンチを放つが、これをブルーは掻い潜って逆にゴンググルマーの懐へ飛び込み、急所を的確に狙ったジャブでの反撃を入れた。
そして相手の動きが鈍った隙を逃さず、ブーンブーツでの急加速の勢いも付けて張り切ったブルーの渾身のブンブンパンチを紙一重で避けたゴンググルマーだったが、次の瞬間反対側から休息中だったはずのバイオレットがビュンビュンパンチを繰り出す『対抗車線パンチ』が炸裂、それを顔面にまともに浴びて吹っ飛ばされてしまう。
そしてよろけつつも立ち上がった所をブルーとバイオレットに踏み込まれ、起死回生のゴングハンマーパンチを放つが、ラッシュを打ち落としつつ突っ込んだ2人の合体必殺技『ダブル爆弾パンチ』が直撃。ノックアウトされて逆転敗北を喫し、同時に2人に嵌められたボクシンググローブも消失した。
直後、ヤルカーのハイウェイ光線でギャーソリン大暴走体化。「場外乱闘の、始まりだ~っ!!」と告げつつビル街に再出現。繰り出されたウイングブンブンジャーロボマリン&オフロードカスタムを相手に、プロレス戦法に転向した上で第4(最終)ラウンドを開始する。
いきなりのゴングドロップキックをかまして相手を混乱させ、その隙にゴンゴンハンマーで小さくして左肩のリングへ幽閉、「さあブンブンジャー、リングの藻屑になってしまうのか~ッ!?」と煽りながらゴンゴンハンマーで叩き潰そうとする。しかしハンマーを振り上げた瞬間にマッハーウィングで飛んだ相手はリングを脱出、逆にリングへ嵌ったハンマーを引っこ抜こうとしている隙に顔面を狙い撃ちにされてハンマーを取り落とし、相手は元のサイズに戻ってしまう。
そして「意外な攻撃に、俺、ピンチ~ッ!?」と実況しながら痛がっている隙に、三つの武装から生成した拳のエネルギー弾を放つ必殺必勝の一撃・『ブンビュンフルスロットルパンチ』が直撃。「おっとぉ~ッ!俺、K.Oぉぉぉッ~~!!!」と自らの敗北を哀しむ叫びにして〆の実況を上げながら頭のゴングを叩きつつ崩れ落ち、爆散。デビュー試合を完全敗北で終えてフィニッシュした。
ブンブン「オッケェ~イ! 正義と悪との識別、完了~~ッ!!」
余談
- ナンバーは前半の「59」はゴングの語呂合わせ(5:ゴン、9:グ)と後者の「10」はボクシングのKOされた時、ゴングを鳴らす「10カウント」を組み合わせた物、あるいは青里ファミリーの繋がりで「極道」(5:ご、9:く、10:どう)の語呂合わせも考えられる。
- これまでボクシング要素を持つ戦隊怪人は多々といたが、基本的に選手であるボクサーや試合場に当たる『リング』をモチーフにした者がほとんどで、ボクシング備品である『ゴング』がモチーフとなる怪人は今回が初。
- 声を演じる鈴木氏は『機界戦隊ゼンカイジャー』のカキワルド(ホシガキワルド)以来3年ぶりの参加。奇しくもワルドとは機械生命体繋がりでもある。
関連タグ
アンテナグルマー:同じく双眸が雷で表現されている。
バラボクサー、ボクシングワルド/ダイボクシングワルド、(キックボクシングワルド/ダイキックボクシングワルド):ボクシングとゴングが含まれている先輩ロボ怪人。
アミガルド、五星鬼:決闘させる先輩怪人(前者は人間を決闘させ、後者はゴンググルマーと同様自分と決闘させていた)。