「ネオーン!地球人共、一生俺の店でギャーソリンを、払い続けろぉ!」
「営業妨害、断固反対!あの客共は俺の店に一生縛り付けて、悲鳴を搾り取れたものを!帰りを待つ者も不安の悲鳴でギャーソリンの二重取りだ!サンキュー!!」
登場話数:バクアゲ28「光を振り切って」
データ
全高/194cm(ギャーソリン大暴走体/45.1m)
重量/266kg(ギャーソリン大暴走体/630.9t)
エンジン/ネオン看板
スピード/サプライズ最速
カスタム/クラブ・カニバサミ、ネオンチューブ、ネオンアタック
ナンバー/4153
ファーストラウンド(コース/レストラン~バトル空間)
ファイナルラウンド(コース/夜のビル街)
概要
ハシリヤンが、ネオン看板に込められた燃えるイルミネーション魂をイグニッションし、地球に納車された再建パワー苦魔獣。
某ミナミのネオン街に建つビルとネオン看板で構成された、ド派手でインパクト抜群の外観を持つ。中央真正面にある一際目に付くズワイガニの看板は、逆立った髪の如く怒涛の炎が噴き出る両目と、甲羅に大きな牙を見せてかっ開かれた口が置かれ、相対する者を威嚇する凄まじい形相の顔が浮かぶ。
上半身は、フグの張り子提灯を中心に万歳しながら走るネジレッタ、ヤルカーの置物、イターシャの身体にペイントされたネコの描かれた看板等が寄せ集められた大変ゴテゴテとした物で、加えてその真上にこれまた派手に光るネオンライトが人物や文字を描いて扇形に眩しく配置される。そして腹部は提灯を複数組み合わせた物で、二の腕はオレンジ色の法被の袖で覆われている。
総括して、外見の情報量が非常に多く詳細の説明へ大変難儀するのが間違いない、無関係な器物で悪趣味に飾り立てた違法改造車のイメージに合うステレオタイプな苦魔獣でもある。
腰ベルトのバックルに付いているナンバープレートのナンバーは「4153」。
ハシリヤン一味が用意した激安レストラン「パシリヤン」に店のオブジェとして潜み、店に呼び込んだ地球人をその外見と威圧する態度で恫喝し、逃げ出そうとするのもネジレッタによって妨害し店に監禁。一生飼い殺しにして、効率良くギャーソリンを発生・回収する。これに加えて、犠牲者がレストランから帰って来なければ、家族はその間ずっと不安と嘆きの悲鳴を上げる事になり、そこからもギャーソリンをいただくという悪質な二重取りを目論んでいた様子。
また、ディスレースの力を与えられた“再建パワー苦魔獣”の特徴として、回収したギャーソリンはそのまま体内に蓄積させるのではなく、ハイウェイ空間に流し込む事でハシリヤン本家に直接納入する、納入前のリスクやデメリット等に対処した仕様も与えられている。一方でハイウェイ光線の効果があった事から、ギャーソリン大暴走体になる分のギャーソリンはあらかじめ保険としてストックしておけるらしい。
身体のネオンを迸らせる暗闇を呼び寄せる能力を有しており、戦闘時は敵を暗闇が広がるバトル空間へと強制的に引き込み、自身が有利な状況へ持ち込む。
そして暗闇で自らのネオンが光るや本領を発揮、機動力に長けるブンブンジャーの包囲網へ難無く対応し、ネオンライトから放つ色とりどりの光弾『ネオンアタック』の連射に強烈なフラッシュによる目晦まし、『ネオンチューブ』の投擲による捕縛及び感電攻撃、顔のズワイガニのハサミを用いた近接攻撃『クラブ・カニバサミ』といった非常に多彩かつ強力な技の応酬で敵を圧倒する。
その外見・戦闘スタイル等に違わず、やたらと強気で態度も声もデカい、「~ネオン」が口癖の出しゃばりな性格。自分が他者の命を奪うのをお会計と宣う価値観に加え、発言の内容も自身の都合と願望を垂れ流す傾向が強く、聞くに堪えない自己中な輩である。
本編での動向
ダウジングでハシリ犬を捜索し、サンシーターに捕まえさせたディスレースは、ハシリ犬とマフラー型のアイテム=マッドレックスが残した体組織マフラーをカーペットグルマーの素材に使う方法でギャーソリンを充填させた絨毯に置き、マッドレックス・フューリーとして蘇生・復活させた。
その上でディスレースは自身のパワーを込めたハシリヤンイグニッションキーを支給、それをイターシャがアジト内のネオン看板へ装填した事で誕生した。
納車後は、サンシーターとネジレッタがスタッフを装ったレストラン内に潜伏。激安かつ旨いの謳い文句に釣られた地球人が客として来店し、店内の席が埋まったタイミングで活動を開始。「ネオ~ン!!」と叫んで威圧し、人々を監禁しながら恫喝を続け高効率で捻出したギャーソリンをハシリヤン本家へ直接納入していく。
ヤルカー「カーるほど~。これが“効率的なターゲティング”カ~」
デコトラーデ「おお…。 インパクトのある掴みで地球人を引き寄せ、集中的に悲鳴を集める。 なんて恐ろしいやり方だぁ…!」
ディスレース「俺の苦魔獣最大のウリよ! 苦魔獣からハイウェイ空間に、ギャーソリンをダイレクトに流し込み、ハシリヤン本家まで一気に飛ばす! ハッ、タイパ最高だろうが!」
だがギャーソリンをハイウェイ空間に流している光景をブンブンジャーに目撃され、程無く自身が居座る店にブンブンジャー4人が踏み込み、錠/ブンブラックの攻撃で怯まされた隙に捕らえた人々を解放される。
これに怒って店の外に出て、待ち受けていたブンブンジャーに自己中極まる主張を喋った後、「お前達、俺の店から帰さ~ん! ネッオ~ン!!」とほざいて暗闇を呼ぶ能力を発動。闇に閉ざされた洞窟を模したバトル空間に引きずり込んで戦闘を開始、1対4でありながら多彩な技でブンブンジャーを翻弄しブラックを除いた3人を「お前達のお会計、命で払ってもらうネオーン!」と言いながらネオンチューブで縛り上げた上、「暗闇の中で俺の力は光り輝く!ネッオーン!!」と単身向かって来たブラックもクラブ・カニバサミで捕まえて殴る攻撃で変身解除させた。
だが、「離脱した玄蕃が戻る時まで彼の分も戦う」覚悟を決めていた錠は負けじと立ち向かって来る。これを「お会計、プリーズ!」と言いつつネオンアタックで迎え撃つも、相手は再度のブンブンチェンジをしながらブンブンチェンジアックス・アックスモードでネオンアタックを両断、その勢いで放たれた斬撃で反撃される。
これもいなしつつ、その隙に接近したブラックと互いに引かぬインファイトへ発展するが、程無くネオンチューブでブラックを捕らえ感電攻撃で追撃。だが両手だけ縛ったのが仇になり、サマーソルトキックの動きでブーンブーツから飛ばされたタイヤをぶつけられ、更にタイヤに挟撃されて「カニなのに挟まれた~ッ!?」と言いながらブラックの目前に飛ばされてしまう。
そしてそこをカウンターのブンブンアックスドライブで横一閃、続けて大上段からの一撃もダメ押しで叩き込まれ、「営業終了ぉぉ〜〜〜…」と呟いて敗北。同時にバトル空間が消失しブンブンジャーは解放された。
直後、店内に潜んでいたヤルカーが放ったハイウェイ光線を浴びてギャーソリン大暴走体となり、「リニューアルオープーン!!」と叫んで再出現。繰り出されたブンブンジャーロボポリスに対し、「夜の営業、再び~!!」と叫んで再度暗闇を呼び、夜のビル街で激突する。
バクアゲマグナムの弾幕をすり抜けてかわし、ネオンの図柄が実体化して包囲攻撃を仕掛けるパターンのネオンアタックや口からの炎で圧倒するも、第二波のネオンアタックは回転防御技『クルクルマブロック』で弾かれた所を迎撃されてしまう。
これに「ああ~っ、自慢のディスプレイが~!!」と嘆いている隙に、バクアゲマグナム・ブンブンクラッシュで蜂の巣にされ(※撃たれる直前に頭のフグが「営業終了!?」と叫んだ)、「完全閉店…消灯ぉぉぉおおああっ!!」と辞世の句を残しながら爆散。これを以って完全閉店となりフィニッシュ、ビル街に呼び寄せられた夜の闇も晴れたのだった。
余談
- ナンバーは「呼び込み」の語呂合わせ(4:よ、1:び、5:こ、3:み)。
- これまで様々な照明機器などをモチーフにした戦隊怪人は多々と出たが、ストレートにネオンをモチーフとした怪人はこのネオングルマーが初となった。
- CVの三宅氏は『機界戦隊ゼンカイジャー』のトウギュウワルド以来3年ぶりの出演。
- 他にも、ブンブンジャーと同期の前作の仮面ライダーでエックスレックスの声優として出演していた。
- メイン攻撃を担うカニの部分はかに道楽(ホストなどの「倶楽部」とカニを英語で表す「crab」とのひっかけでもあろう)、その上のフグはづぼらや(閉店済み)、他にもグリコの看板など、大阪の道頓堀近辺の名物看板がモチーフの大部分となっている。(ちなみに演者の三宅氏は蟹アレルギーである。)
関連タグ
ピカリラー、ヒカリヅノー、ライトアルマジロ、ランプシャドー、ピンスポシャドー、:様々な照明をモチーフとした先輩怪人達で、特に3番目は素体アイテムを使って誕生した共通点がある。
ボダルジーム、ゲンジボダルジーム:前作の通常怪人で、闇夜を飛びながら身体に配した照明の光による挑発を行う、暴走族を彷彿とさせた要素も持つ。