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編集者:古橋のぶゆき
編集内容:さいぶへんしゅううう

週刊少年マガジン

しゅうかんしょうねんまがじん

【掲載作一覧有り】週刊少年マガジン(Weekly Shonen Magazine)とは、講談社から発行されている少年漫画雑誌である。

概要

1959年3月17日に創刊。ライバルの週刊少年サンデー(サンデー)と創刊日が同じであった。創刊号の表紙を横綱(3代目)朝潮が飾っている。

歴史の詳細はここに記されているため簡潔に書くが、過去に手塚治虫と大喧嘩してしまった(こちらも参考までに)事がきっかけで、劇画メインのリアル路線をとるようになっており、それがこの雑誌の特徴となっている。なお、手塚は、後に講談社と和解している

創刊当初はトキワ荘の漫画家が多く連載していたサンデーにかなり差をつけられていたが、「巨人の星」「あしたのジョー」の大ヒットで部数は上昇、サンデーを追い抜く事に成功した。だが、編集部の方針ミスでその後暫く部数は伸び悩むようになってしまい、サンデーはおろか創刊したばかりの週刊少年ジャンプ(ジャンプ)や週刊少年チャンピオン(チャンピオン)にも抜かれ、週刊少年誌最下位の少年キング(1982年廃刊)と競っていた時期もあった。

1980年頃より劇画路線から転換したことによりジャンプに次ぐ位置まで回復し、1997年に発行部数でギネス世界記録まで残したというジャンプを上回り、ジャンプ黄金期を終了させて代わりにマガジン黄金期を迎えるまでになったが、2002年に再びジャンプに抜かれてしまい、現在に至っている。

雑誌のイメージキャラクターはモグラの「ピモピモ」。1982年26号で初登場した。本誌の表紙ほか、「はじめの一歩」単行本のカバー背表紙で見ることができる。

特徴

方針

週刊少年ジャンプ(集英社)のアンケート至上主義月刊少年ガンガンスクエニ)の単行本売上主義に対し、マガジンは編集部の方針で特徴が変わることが多く、打ち切り基準もアンケートだったり単行本売上だったりと曖昧な部分が多い。

また、編集長が変わると内容もガラリと変わり、創刊から1970年代は劇画が多かったが1980年代になるとコメディ漫画、1980年代末期から1990年代初頭にかけてはスポ根ヤンキー漫画が多くなるなど様変わりし、1990年半ばから『ラブひな』がヒットした影響で所謂「萌え」系の作品が増え、さらに同じ頃にはそれまでの『マガジン』では珍しかった『RAVE』や『SAMURAIDEEPERKYO』といったファンタジーバトルものが増えるなど、特定のジャンルに捉われず多種多彩な状態となった(それでも依然としてジャンプより高い年齢層向け)。2000年代はブームに便乗した作品が増えたが、2010年代以降は再びファンタジーやバトルもの、さらにはラブコメ作品が増えている。

少年誌としてスクエニやKADOKAWAに比べるとグロテスクな描写は厳しい反面、性描写は比較的寛容な側面がある。それがジャンプやスクエニ、KADOKAWAより高い年齢向け雑誌と言われる側面がある。

他方、編集部の方針が強いことが仇になっているのか引き伸ばしや完結能力が弱い指摘が多く、前者は『東京卍リベンジャーズ』『ダイヤのA』、後者は『エデンの檻』『ベイビーステップ』の例が挙げられる(引き伸ばしはともかく完結能力の弱さはライバル誌ほどではないという擁護もある)。

メディアミックス

ゲームやアニメ関連ではコミックボンボンの緒を引いている為なのか、同業他社や自社他誌の作品に比べて、アニプレックスやバンダイ制作関与作品が少なく、代わりにコナミポニーキャニオンでの制作関与作品が多い(特に真島ヒロ関連)。

同業他紙と比べてテレビドラマ化されることが多い。この傾向は1995年の黄金時代から2013年の転換期まで根強く、当初は樹林伸原作や編集担当の作品がドラマ化される傾向であったが、2005年以降は樹林に関係なくテレビドラマ化され、同年から2013年までの7年間で8作品、2010年にいたっては1年で3作品もテレビドラマ化(しかもいずれもTBS系列)されている。

一方でテレビアニメ化される作品が少なく、マガジンオリジナルで通算5年以上放送された作品は『FAIRY TAIL』のみである(サンデーでも連載された作品を含めれば『ゲゲゲの鬼太郎』と『天才バカボン』も)。21世紀になってアニメが一切放送されなかった時期(例:2007年10月から12月)もあり、『ONEPIECE』(ジャンプ)と『名探偵コナン』(サンデー)が「連続で」20年以上放送されているのと比較してもマガジンのドラマ偏重アニメ軽視がわかると思われる。

但し2013年の転換期以降はテレビドラマの低迷とテレビアニメ環境の変化によりテレビアニメ化される作品のほうが多くなっている。

又、コミックCMはアイドル声優や夢グループなど芸能人を起用するCMが多い。

特に雑誌のCMの場合、その傾向が顕著になる。

アニメの主題歌に関してもアイドル的な歌調の曲が比較的多く、アーティスト路線型の主題歌をメインとする集英社やスクエニとは一線を画しているのも特徴。

表紙

表紙(と巻頭数ページ)にグラビアアイドルを中心とした女性タレントを起用する(ライバルのサンデーもしかり)。ちなみに初めて表紙を飾った女性は藤圭子である。1970年の事。

その延長線上として、グラビアオーディション企画である「ミスマガジン」を開催していた。詳細は該当項目を参照。

なお、これが高じてか、講談社はグラビア雑誌「DELUXEマガジン」を1982年8月から1986年1月まで、「DELUXEマガジンORE」を1986年6月から1991年6月まで、それぞれ刊行している。

また、1996年から2000年まで、ヤングマガジン単独でミスヤングマガジンなるミスコンが開催されている。

2025年現在、表紙をアイドル起用がマンガを疎かにしているのでは?との指摘がある。

漫画家

他社から移籍したり掛け持ちする連載する漫画家が多く、大暮維人雷句誠鈴木央などがそれに該当する。一方で編集部と仲違いしてバイバイマガジンする漫画家も多く、山田恵庸のように意味深な説明を残す者や木多康昭のように打ち切り漫画の最終回で自分が裁判にかけられたという描写をする者(実際かけられたわけではない)、某男性アイドル漫画を描いていた某女性漫画家のようにハラスメントを告発する者まで様々である。

また平成初期まで「女性漫画家はマガジンの誌風に合わない」という理由からか女性でもペンネームで男性風にしている作者が多かった(塀内真人さとうふみや久保ミツロウなど)。現在は時代の流れからペンネームでも女性風にしている作者が多く、また先に取り上げた作者も塀内のように本名の塀内夏子に戻したり、さとうや久保のようにメディアで女性であることを公表している者もいる。

ジンクス

週刊少年マガジンで都市伝説的なジンクスとしてメインヒロインの人気が出ない問題があった。(それを象徴する指標はいくつかあるが投票数が少なかったり基準が曖昧だったりするため)pixiv基準で記述すると2016年までに連載開始した作品を基準にタグ付け投稿数(2024年1月時点)のうち、各出版社・雑誌のヒロイントップ投稿数を以下の表で表したもので比較する。

キャラクター名作品名雑誌名出版社投稿数(※)
ナミONE PIECE週刊少年ジャンプ集英社35000
毛利蘭名探偵コナン週刊少年サンデー小学館15000
イカ娘侵略!イカ娘週刊少年チャンピオン秋田書店16000
ミカサ・アッカーマン進撃の巨人別冊少年マガジン講談社21000
ルーシィ・ハートフィリアFAIRY TAIL週刊少年マガジン講談社5000

※下3桁切り捨て

この通り四大週刊少年誌で圧倒的に投稿数が少なく、それどころか分家にすら大差で負けているあり様である。どうしてこうなったと思う惨状であるが、以下の理由が挙げられる。

  • 女性キャラが少ない、または女性キャラが活躍できる場が少ない。マガジンのこれまでの誌風が1980年代のコメディと2000年代の萌え要素を除けば劇画、不良、スポ根中心とヒロインが重視されないか人気が出ない状況であった。また漫画家も女性キャラを描くのが苦手な人が多かったのも一因である。
  • 1990年代後半から2000代後半の全盛期もドラマ偏重アニメ軽視だったことが影響している。『金田一少年の事件簿』や『GTO』といった作品のヒロインはキャラクター人気というより女優俳優)人気になってしまい、さらに言うとテレビドラマから入った人が漫画やアニメの二次元ヒロインを見て「イメージと違う」と逆転現象まで起きていた。
  • 脇役のほうが人気が出てしまうことが多い。象徴する例として『魔法先生ネギま!』の公式キャラクター人気投票で、1位になったのは脇役の宮崎のどかでメインヒロインの神楽坂明日菜は宮崎に3倍以上差をつけられ5位という結果に。週マガ萌え漫画の本丸がこの状況なので他の作品も同様のことが起きていたのは想像に難くないであろう。

但し、2017年に『五等分の花嫁』というこのジンクスを破る作品が登場。メインヒロインが5人いる状況で、かつpixivのキャラクタータグ付け投稿数が全員16000以上(2024年1月時点、ちなみに中野三玖は24000以上とミカサ・アッカーマンを超えている)と週刊少年マガジンのヒロイン投稿数では上位独占となっている。

掲載漫画

連載中の漫画(連載開始時期順)

休連又は不定期連載の漫画

他誌に移籍した漫画

※現在も継続中の作品のみ記載。

連載終了の作品

連載終了作品については週刊少年マガジン連載終了作品の一覧

編集者:古橋のぶゆき
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