概要
1999年32号から2005年35号まで週刊少年マガジンにて連載された少年漫画。全35巻。
当時の少年マガジンとしては珍しかったファンタジーものであり、マガジン史上初のオールカラー20ページも掲載された。
「伝説の勇者の後継者に選ばれた主人公が、世界を脅かす巨悪を倒すため仲間を増やしながら旅をし、時には敵対していた者たちも味方に付けていく」という王道展開が繰り広げられる一方、ポップな絵柄に反して登場人物の死亡率もかなり高く、後半に進むにつれてかなり鬱展開も多くなっていく。
コミックス1巻のあとがきで「こんなマガジンらしくない作品を〜」と書かれているように、当初は人気面で苦戦していたが、ジークハルト登場以降から人気がヒートアップしたとのこと。
ストーリー
50年前に光の聖石レイヴと闇の魔石ダークブリングの戦争により、当時世界の10分の1を破壊したと言われるオーバードライブが起こった世界が舞台。
その世界にあるガラージュ島に暮らす少年ハル・グローリーは、レイヴの使い手である初代レイヴマスターシバ・ローゼスからレイヴを受け継ぎ、2代目レイヴマスターとなった。
ハルの世界を救う旅が始まる―――。
登場人物
主要人物
ジャヴァ・レット・ダハーカ(CV:室園丈裕)
ジュリア・ライン・ドラグーン(CV:滑川恭子)
ジークハルト・シーザー(CV:菊池正美)
シンフォニア王国
アルパイン・スパニエル(CV:家中宏)
デーモンカード
キング / ゲイル・レアグローブ(CV:玄田哲章)
ルシア・レアグローブ(CV:保志総一朗)
ユリウス・レイフィールド(CV:笹沼尭羅)
ローザ・スプラッシュ(CV:長沢美樹)
ドリュー幽撃団
パンプキン・ドリュー(CV:石井康嗣)
鬼神
ブルーガーディアンズ
四天魔王
帝国
結界聖騎士団
ソラシド・シャープナー(CV:野島健児)
解放軍
ソング大陸
カトレア・グローリー(CV:雪乃五月)
ゲイル・グローリー / ゲイル・シンフォニア・グローリー六世(CV:森川智之)
アルバナ大陸
シンフォニア大陸
サザンベルク大陸
イーマ大陸
ミルディアン
その他
用語解説
デーモンカード
略称はDC ダークブリングを持つ組織。
ダークブリング
略称DB。様々な特殊能力を持つ、黒い鉱石。いずれも完全な球状。保有していれば魔力を持たない者でも異能力を使うことが出来るようになる。非常に便利であるが、使い過ぎると次第に心が悪に飲まれていく。
DBは物理的手段では破壊不可能で、レイヴとプルーのみが破壊できる。
階級としては以下の通り。
- シンクレア(マザーDB):世界に5つしかない、原初のDB。シンクレアはそれ単体が石を持ち、自身が認めた悪の心を持つ者にしか使いこなせない。シンクレアを5つすべてそろえると大破壊が行われるらしいが…?
- 最上級DB:キングが保有。
- 六星DB:ハジャ以外の六祈将軍が使用していた6つの上級DB。
- 上級DB:要するに他のより強いDB。
- DB
また、使用者の体を媒介として、二度と戻れないことを代償とする裏DBやDBと人の肉体を融合させることによって作られた人工DBなども存在する。
レイヴ
光の聖石と呼ばれる結晶。ダークブリングを破壊するために作られた。
元々は十字型の物ひとつであったが、リーシャにより5つに分かたれ、本体以外は丸い石となって4人の騎士の元に渡る。
当初は「ホーリーブリング」という名称だったが、後にリーシャの名前に因んで「レイヴ」と改名された。
テン・コマンド・メンツ
ガレイン・ムジカが初代レイヴマスターであるシバの為に作った聖剣。名前の通り10の形態を有する。物語冒頭で、老いたシバが二代目レイヴマスターに認めたハルに渡した。
テレビアニメ
2001年10月から2002年9月までTBS系列28局中21局で全51話が放送された。ただし、放送局によって放送期間は多少前後する。
原作初期の絵面をベースにした作画が特徴。原作コミック2巻のヒップホップタウン編でのハルとエリーの出会いから始まっており原作コミック1巻のガラージュ島のエピソードは回想という形で断片的に描かれている。その点を除けば時折アニメオリジナルエピソードを挟みながらもほぼ原作通りの展開。
ストーリーは原作コミック12巻途中のシンフォニア編での六祈将軍達との戦いまでとなっており、主人公達が敵勢力との対決に事実上完全敗北するタイミングで終了したこともあり続編やリメイクが望まれているアニメ作品の一つとなっている。最終回ラストには原作者の真島ヒロが「マジマ」という役名でカメオ出演している。
スタッフ
監督:渡部高志
シリーズ構成:岸間信明
キャラクターデザイン:松島晃
音楽:川井憲次
アニメーション制作:スタジオディーン
主題歌
オープニングテーマ
「Butterfly Kiss」(第1話 - 第25話)
作詞・歌 - 米倉千尋 / 作曲 - 鵜島仁文 / 編曲 - aqua.t
「Higher and Higher」(第26話 - 第51話)
作詞・作曲 - 雲子 / 編曲 - DECKY
歌 - 雲子(第26話 - 第50話) / 歌 - 川澄綾子(第51話)
前期OPは後述のOVAにおいても挿入歌として使用された。
エンディングテーマ
「琥珀の揺りかご」(第1話 - 第25話)
作詞・作曲・歌 - 米倉千尋 / 編曲 - aqua.t
「飛行船」(第26話 - 第51話)
作詞・作曲 - 雲子 / 編曲 - 山田正人
歌 - 雲子(第26話 - 第50話) / 歌 - 川澄綾子(第51話)
ゲーム
2002年にアニメ版を下地にしたゲームが複数販売されており、携帯ゲーム化もされた。
また、藤商事からパチンコ台も(なぜか『フェアリーテイル』が連載中の2012年に)発売された。こちらは漫画版を下地にしている。
FAIRY TAILとの関連
次回作『FAIRYTAIL』にもプルーが仔犬座の星霊として登場する。また、作中でも「ムジカの剣」という剣が売られていたり、エドラスのエルザが「テンコマンドメンツ」という魔法を使用したりするという「遊び」が加えられている。
同39巻ではRAVEとのクロスオーバー作「FAIRY TAIL×RAVE」がOVAとして付属。(制作会社はディーンではなくA-1picturesと株式会社サテライト)
同44巻ではエルザとウェンディ(とシャルル)がRAVEの舞台劇のバイトをする小話が挿入されている。
2019年には『FAIRYTAIL』、『EDENSZERO』とコラボした『HERO'S』が週刊少年マガジンに掲載されている。なお、単行本化の際『MASHIMA HERO'S』にタイトルを改めている。