スーパーパンチアウトは1994年に海外で発売され、日本では1998年にニンテンドウパワー専用ソフトとして登場。
2009年7月7日にはWiiのバーチャルコンソールで、2014年4月9日にはWiiUのバーチャルコンソールで、2016年11月21日にはNewニンテンドー3DSのバーチャルコンソールでも配信された。
2020年5月20日にニンテンドースイッチでNintendo Switch Onlineで現在配信されている。
説明
遊び方
試合は1ラウンド(3分間)1本勝負、対戦相手のスタミナメーターを空にしてダウンさせること。
対戦相手が10カウントまでに起き上がれない場合はKO勝ち、また、3回ダウンさせた場合はTKO勝ちとなる。なお、時間切れの場合は、相手の勝ちとなってしまう(アーケード版と同じ)。
コンティニュー
試合終了後に表示される総合スコアが、5万点以上貯まる毎に、コンティニュー(REST)が1つ増える。試合に負けた場合はコンティニューを継続できるが(最大8回まで)、コンティニュー回数がなくなるとゲームオーバー。
スタミナメーター
スタミナメーターは攻撃を受けると減り、なくなるとダウンしてしまう。
ダウンから立ち上がった場合は、スタミナが少し回復した状態で復帰。速くボタンを連打すれば、全回復することがある。
逆に相手がダウン中にも同じ方法でスタミナを回復することができる。後にWii版のパンチアウトにも引き継がれている。
ガッツメーターとスペシャルパンチ
ガッツメーターは対戦相手にパンチを当てると増え、パンチを受けると減り、ダウンすると空になる。
ガッツメーターが満タンになった場合は、スペシャルパンチマークが点滅し、強力パンチを出すことができる。
アクション
基本操作
- 上ガード/下ガード
腕を上下させ、グローブで相手のパンチを防ぐ。
上ガードは顔のガードで十字の上ボタンを押し、下ガードは何も押さないと、ボディをガードする。
なお、ガードの通用しない威力の大きいパンチもある。
※自信がある人は、ゴングが鳴った後、または彼らが起き上がった時にファイトと言ったら、顔をガードするときは上ボタンを押すこと。ボディをガードするときは上ボタンを押さないこと。
- 左スウェー/右スウェー
体を左右に振って相手のパンチをかわす。
- ダッキング
上半身をかがめて顔へのパンチをかわす。
- ボディブロー
十字の上ボタンを押さずに攻撃。
- ジャブ
十字の上ボタンを押して攻撃。
スペシャルパンチ
スペシャルパンチマークが点滅している時のみ出すことができる。
- KOフック
Aボタンを押すと、強大なボディブローを出す。スピードは遅いが威力が大きく、相手がガードしてもダメージを与えることができる。
- KOアッパー
十字の上ボタンを押しながらAボタンを押すと、強力な右アッパーパンチを出す。KOフックと同じくスピードは遅い。
相手がガードしてもダメージを与えることができる。
- 左右ボディ連続パンチ
Aボタンを2回押すと、相手のボディに高速のパンチを連続で当てる。1発当たりの威力は小さいが、相手にかわされるまでパンチを打ち続けることができる。
- 左右フェース連続パンチ
十字の上ボタンを押しながらAボタンを2回押すと、相手の顔に高速のパンチを連続で当てる。左右ボディ連続パンチと同じく1発当たりの威力は小さいが、相手にかわされるまでパンチを打ち続けることができる。
前作との違い
・対戦相手のセコンドの指示が表示されるようになった。
・キャラクターのプロフィールと会話が表示されている画面では、そのキャラをイメージした音楽が流れる。
・必殺パンチがボタン連打で高速ラッシュ、通常押しで強力な一撃「アッパーカットフック」に分岐する。また、これも上下の選択が可能。
・セーブデータを8個まで作成できるようになった。
他にも
・たくさん殴れば殴るほど(かわさなければ)、その対戦相手が混乱し始め、適切にタイミングよく殴れば即座にノックダウンできる。
・カウンターで大ダメージを与えることができる。(ちなみに連続パンチは対戦相手が左ジャブと左フック、右ボディブロー、右アッパーカットで攻撃する準備に、適切にタイミングよく連続パンチをすると、代替4~7の位で当てることができるが、カウンターとは別。そうでない場合でもある)
上記と同じく混乱することがある。
・最速で勝てば、ベストタイムに記録される他、得点を最高に稼げば、ベストスコアに入る。
(初期時はスタッフが記録を出した名前であり、一部ではスーパーマリオのキャラクターに関する名前やちょっと変わった面白い名前が入っている。プレイヤーが最速で勝つとそのスタッフの記録は一部消え、そのプレイヤーの名前だけの記録が残る。プレイヤーのデータを消すと、スタッフが記録を出した名前に変わる)
登場人物
主人公
特定の名前はなく、好きな名前を付ける事ができる。海外ではこちらもファミコン版初代と同様の "Little Mac" (リトル・マック)の名で知られていた。金髪の青年であり、ファミコン版やWii版のリトル・マックとは別人。
声は、マリオと同じくチャールズ・マーティネーが担当。もちろん対戦相手の声も同じである。日本版では日本語で喋っているリトル・マックの声は不明。
日本版でのセリフは以下の通り変更された
「Piece of cake!」→「よっしゃー!」(一度もダウンせずに勝った時)
「Got em'.」→「どうだー!」(1回ダウンされた後に勝った時)
「Too close...」→「よーし!」(2回ダウンされた後に勝った時)
「Right on!」→「やったぜ!」(最後のチャンピオンに勝った時)
「Ogh!」→「フッ!」(大ダメージを受けた時)
「Ugh!...」→「ウゥア!...」(ダウンした時)
対戦相手
MINOR CIRCUIT(マイナーサーキット)
ガビー・ジェイ(GABBY JAY)RANKED #3
フランス・パリ出身、56歳、110ポンド、1勝99敗。練習相手として最適だが、彼のセコンドに従われると体力を回復されてしまう。(2P対戦モードでは、いつでも体力を回復する機能がある。)挑発中に「カモン、カモン」と言った後に、ガード不能な強烈なパンチを繰り出してくる。対戦行動パターンが前作及びアーケード版のグラス・ジョーに似ている(プロフィールの一部やイニシャルも同じで、名前のスペルも似ている)。海外版の説明書によると、もともとエッフェル塔近くの小さなカフェでウェイターとして働いていたらしい。
ベア・ハッガー(BEAR HUGGER)RANKED #2
カナダ・サーモンアーム出身32歳、440ポンド、17勝12敗。アーケード版の両手パンチや腹部攻撃が通じない特性は本作でも健在。そのため普通に腹部攻撃をしても「ぼーん」という音がするだけで全く意味がない(そのためあっかんべーをする)。ただし彼が挑発をして来た場合は腹部攻撃が一瞬の間有効になるが、KOフックで攻撃するとかならず避ける。カウンターを2回攻撃するとすぐに混乱する。Wii版にも登場。
ピストン・ハリケーン(PISTON HURRICANE)RANKED #1
キューバ・ハバナ出身、25歳、170ポンド、21勝10敗。アーケード版での必殺技「ハリケーンラッシュ」は本作でも健在。髪型はキッド・クイックと同じアフロだったが、マイク・タイソンを思わせるようなスタイルになってる。前作のピストン本田の名前と行動パターンは彼のパロディ(勝利時の動きはピストン本田と全く同じである)。
ボールド・ブル(BALD BULL)RANKED CHAMP
トルコ・イスタンブール出身、36歳、290ポンド、34勝19敗。アーケード版及び前作の必殺技「ブルチャージ」は本作でも健在(最後の「猛反撃」は最大6回までとなっている)。最初の難関であるが、前作に比べるとかなり弱体化している。また、勝利時に前作と同様に笑うが、ポーズが異なる。
MAJOR CIRCUIT(メジャーサーキット)
ボブ・チャーリー(BOB CHARLIE)RANKED #3
ジャマイカ・キングストン出身、26歳、140ポンド、24勝13敗。回転アッパーカットを放って来る(フェイントもある)。途中で移動することがある。未使用のジャブのグラフィックは、ガビー・ジェイと同じパターンだが使用されていない。元ネタはボブ・マーリー。
ドラゴン・チェン(DRAGON CHAN)RANKED #2
香港出身、22歳、130ポンド、15勝7敗。アーケード版での蹴り技は本作でも健在。さらに本作では「龍牙三連舞」という3回蹴りもしてくる。時折瞑想して体力を回復してくる。たくさん殴らせれば、すぐに混乱することがある。元ネタは、ジャッキー・チェンとブルース・リー。
マスクド・マッスル(MASKED MUSCLE)RANKED #1
メキシコ・メキシコシティ出身、29歳、240ポンド、19勝5敗。マスクと膝当てを装着しており、プロレスラーのような風貌をしている。ヘッドバットや毒霧の攻撃をしてくる。グローブをシェイクした後に、ジャブ&ボディの順番に攻撃する。なお、マスクド・マッスルタイプはアーケード版のウォッカ・ドランケンスキーと動きが全く同じ。
Mr.サンドマン(MR.SANDMAN)RANKED CHAMP
アメリカ合衆国・フィラデルフィア出身、28歳(日本版では30歳)、230ポンド(日本版では270ポンド)、29勝3敗。前作の強力なアッパーカットは本作でも健在。サンドマンは頭を後ろにやって両手のこぶしを上下に揺らしてから繰り出す連続攻撃を持っている。2発の速いジャブの後、ブロック不可能なフェースパンチを攻撃してくる。これに対しては、2発のジャブを上ガードで防いだ後、フェースパンチをスウェーで避けた後に攻撃しよう。しかし、外見には特に違いはない。2度ダウンさせるとそれまでとは強さが大幅に変化するようになる。前作では31歳だったが、ゲーム中でのプロフィールがスーパー・マッチョマンと同じになっていたが、日本版では30歳に修正されている。
WORLD CIRCUIT(ワールドサーキット)
アラン・ライアン(ARAN RYAN)RANKED #3
アイルランド・ダブリン出身、23歳、160ポンド、18勝10敗。行動パターンがアーケード版のピッツァ・パスタに似ている。さらにピストン・ハリケーン以上に素早い上下ラッシュも使ってくる。なお、ピストン・ハリケーンタイプではあるが、うつぶせに倒れる。通常の攻撃では少ししか体力を削らないが、スペシャルパンチで攻撃すると、こちらの体力を吸収してしまう。Wii版にも登場するが、戦法は本作と異なる。
平家 陽炎(へいけ かげろう、HEIKE KAGERO)RANKED #2
日本・大阪出身、19歳、120ポンド、14勝8敗。顔つきが歌舞伎の女形のようである。「ほーっほっほっほっほっ」と笑う。長髪を振り回したり、前作のグレート・タイガーのような分身の術も使って来る。笑ったとき以外はドラゴン・チェンより少し声が低い。パンチアウトシリーズの対戦相手の中で最年少である。ちなみに、平家 陽炎がやられたときに一時停止すると・・・
マッド・クラウン(MAD CLOWN)RANKED #1
イタリア・ミラノ出身、27歳、390ポンド、17勝9敗。ベア・ハッガーの強化版。名前の通りピエロで、ボールを投げつけて来たりアッパーと見せかけて裏拳攻撃もしてくるなどピエロというだけあってトリッキー。こちらも両手パンチを仕掛けてくるが、ベア・ハッガーのそれと違って当たると拳を捻って攻撃してから投げ飛ばして裏拳に繋げる。また、ベア・ハッガー同様腹部攻撃が全く通じないが、挑発中に素早く攻撃されるとすぐに避けた後に反撃を試みる。しかし、挑発した最後に腹部を攻撃するとマッド・クラウンが驚き気絶する。2回カウンターされると、ベア・ハッガーと同じく混乱する。
スーパー・マッチョマン(SUPER MACHOMAN)RANKED CHAMP
アメリカ合衆国・ロサンゼルス(ファミコン、Wiiではハリウッド)出身、28歳、230ポンド、29勝3敗。回転パンチは本作でも健在。アーケード版同様、ダッキングで避けるとよい。なお回転パンチは最大で8回飛んでくるため、ダッキングのタイミングに注意。さらに本作では「エクササイズ」の名を冠した3種類の攻撃を使ってくる。勘違いしたスター気取りの傲慢な性格をしているWii版とは異なりストイックな熱血漢。
SPECIAL CIRCUIT(スペシャルサーキット)
ナルシス・プリンス(NARCIS PRINCE)RANKED #3
英国・ロンドン出身、20歳、150ポンド、12勝3敗。美少年だが、名前の通りナルシシストで、上半身にVの字のシャツを着ている。冷静な判断と動きで主人公を惑わせるが、顔を触られるのが苦手で、顔面に攻撃をヒットさせると怒って冷静さを失う。起き上がった時(怒り)、約20秒間ダウンさせないと、元の表情に戻る。
回・鍋肉(ホイ・コウロウ、HOY QUARLOW)RANKED #2
中国・北京出身、78歳、100ポンド、62勝13敗。イレギュラーな存在。全身にカンフーの稽古着のようなものを着ている。78歳にもなる老人だがかなり動きが激しい。基本攻撃は杖で、更に蹴りや裏拳を使う。
ボクシングでは杖使うことは反則である。
リック・ブルーザー(RICK BRUISER)RANKED #1
出身・年齢不詳、210ポンド、41勝1敗。チャンピオンのニック・ブルーザーの双子の弟。陽気な性格。打撃を浴びると時々発狂し、肘で攻撃してくる(命中してしまうと一定時間経つかダウンするまで当たったほうの拳でパンチが出来なくなってしまう)。また、アッパーカット後に肘で攻撃してくることもある(この場合は命中しても攻撃不能になることはない)。強力なパンチで攻撃すると相手側からいきなり反撃してくる。速くフェードアウトした後にジャンプしたときに出てくる。着地の瞬間、その場に凍りつき、右アッパーカットで攻撃してくる。(すばやくスウェーし続けないとやられる。)
ニック・ブルーザー(NICK BRUISER)RANKED CHAMP
出身・年齢不詳、210ポンド、42勝0敗。リック・ブルーザーの双子の兄で、本作のラスボス。1試合目には唯一何も話さない。彼もリックと同様に肘を使っての2種類の攻撃をしてくる上、ガードをしても体力を奪われるほどの強烈なラッシュを繰り出すこともある。時々ジャンプ攻撃した後、ワンツーパンチすることもある。打撃を浴びると時々発狂し、肘で攻撃してくるのは、リック・ブルーザーと同じ。
※ スペシャルサーキットに行くためには、全てのサーキットで、無敗で勝つ必要がある。