ピクシブ百科事典は2023年6月13日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

目次 [非表示]

「カレン…もう一度お前に会いたい…人間の心がなくなる前に……」


DATA

棲星怪獣 パワードジャミラ

別名棲星怪獣
身長1.8~60m
体重80kg~18000t
出身地木星付近の宇宙空間

概要

第6話「宇宙からの帰還」に登場。

ウルトラマン』の中でも屈指の鬱エピソード「故郷は地球」に登場した、歴代一の気の毒な怪獣ジャミラリ・イマジネーション

外見はシルエットこそ旧ジャミラに似ているが、ツルツルとした宇宙服のような皮膚(主にチタンでできている)をしているのが特徴。あの強力な火炎を吐く能力はない。というか自体がない。本家ジャミラと違い水に弱くなったりはしておらず、人間の姿に戻ることすら可能なのだが、怪獣化しても人間としての心自体は残っていた本家に対し、こちらは人間の心を徐々に失っていってしまうことに苦悩する様が描かれている。


その正体はジャミラ・ミラー空軍少佐(演:フィリップ・スチュアート/吹き替え:辻親八)という人物で、W.I.N.R.のジュリー・ヤング隊員の姉のパティ(演:キンバリー・ベック/吹き替え:相沢恵子)の夫である。

木星の有人探査船に搭乗していた宇宙飛行士だったが、青白く発光する謎の物体と接触し怪獣化し、「人間を失う前にのカレン(演:マリッサ・セオドア/吹き替え:岡村明美)に会いたい」という強い思いで地球に帰還する。


当初こそは人間の心が残っており、人間の姿を維持できたが、徐々に青い光に精神を蝕まれ怪獣に変わってしまう。

娘の危機に一旦は怪獣化するが、最初の変身時は義妹のジュリーの説得で何とか理性を取り戻して鎮静化した。


そんな彼を研究し、軍事利用しようと目論む国家保安局のエセックス大佐(演:ジョン・マッカーン/吹き替え:有本欽隆)とその部下二人(演:スティーブン・クレーマージェシー・コインズ/吹き替え:水野龍司荒川太郎)がカレンを人質にしたジャミラ捕獲作戦を行うが、ジャミラは怒りと憎悪で完全に怪獣化。

彼らを乗っていたごと踏み潰しパワードとも戦うが、カレンの必死の説得で意識を取り戻した。

しかしこのまま怪獣として生きていくことは耐えられなかったため、徐々に意識が蝕まれていく中、自分を殺すようにパワードに頼み込む。

彼の必死な願いを聞き入れたパワードが断腸の思いで放ったメガスペシウム光線をその身に浴び、最期は人間として消滅した……。


なお、本作のジャミラが怪獣化した原因は謎の青い光との融合であり、青い光の正体は作中では大量のチタンを含んでいるという事以外一切明らかにならなかった。ベック隊員は「ウルトラマンと同じタイプの生物」と推測している。

それもあってかラストは、遺された娘が宇宙飛行士になって原因を突き止める事を誓うなど、オリジナルよりずっと救いのある終わり方になっている。


名前とデザイン元はジャミラだが、『我が子を守る為に怪獣の力を振う』『身内の説得で鎮静化する』等、「まぼろしの雪山」に登場したウーとキャラクター的な共通点が有る。


コミカライズ版では死亡せず、パワードに宇宙に運ばれるというオチになっている。


ウルトラ忍法帖

虓魔衆配下の四鬼獣の一人雷鬼ジャミラとして登場。名前はジャミラだが、外見はパワードジャミラのものとなっている。

ウルトラセブン21の力に気付いた虓魔王に、完全に覚醒する前に仕留める様命じられ鶴亀の国のウルトラマンダイナの道場に直接襲撃する。

雷鬼というだけあって武器は全身から激しく放電する電撃。

冥府羅州の忍法にもまるで意に介さず反撃の一撃で彼のあばら骨を折り砕き、続いて向かってくるダイナの猛攻もほとんど効果なし。

雷撃で全員まとめて葬り去ろうとしたが、遂に完全に覚醒した21の攻撃によって大ダメージを受け、弱ったところをダイナの拳を顔面に食らい倒される


デザイン

デザインは前田真宏が担当。こちらは環境の変化をサイボーグ技術で乗り越えたというイメージでH・R・ギーガーを意識している。

悲哀を演出するべく、あえて顔を無くしてスリットの奥にぼんやりと光る眼の意匠を入れたという。前田曰く、オリジナルの光る眼が印象に乗っていたからであるとの事。

デザイン段階ではひび割れも表現されていた。

(出典:KKベストセラーズより2014年に刊行された『語れ!ウルトラ怪獣【永久保存版】』P96より)


余談

  • 鳴き声はグリーンモンスの流用。
  • 実相寺昭雄は後年になるまでこのパワードジャミラの存在を知らず、樋口真嗣のデザインも含めて雑誌『フィギュア王』での自身の連載コーナーにて「お前はジャミラじゃない」と批判している。(樋口真嗣はこの後、同雑誌にて批判されるとは思わなかった旨を述べている)批判の理由の一つに成田亨のデザインに及ばないと言うのもあったが、実相寺自身ウルトラマン制作時はジャミラはもとよりシーボーズをはじめ、成田の趣旨に反するデザインの怪獣ばかりを要望していた上に正統派デザインはぼろくそに言って成田に嫌われていたので人の事は言えない。
  • KKベストセラーズより2014年に刊行された『語れ!ウルトラ怪獣【永久保存版】』(P96)によれば、樋口伝いで同じくパワードでキャラクターデザインを担当した前田真宏もこの話を認知していたと語っている。自分たちとしては最大限のリスペクトを持って世に送り出したつもりが、結局はファンの二次創作的なものに落ち着いてしまったと述懐していると同時にシリーズを支えてきた先達に敬意を評している。

関連イラスト

パワード・ジャミラ


関連項目

ウルトラ怪獣 パワード怪獣 ジャミラ

リガトロン ツチケラ ビースト・ザ・ワン


大海獣:リメイク元の1958年水木しげるの漫画デビュー作『怪物グラヤ』は人間が宇宙空間で宇宙生物に寄生されて変貌した怪物であった。1955年公開のイギリス映画『原子人間』がさらなる元ネタであるという説もあるが。

関連記事

親記事

パワード怪獣 ぱわーどかいじゅう

兄弟記事

pixivに投稿されたイラスト pixivでイラストを見る

pixivに投稿された小説 pixivで小説を見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 20031

コメント

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました