プリンセスピーチショータイム!
ぷりんせすぴーちしょうたいむ
2024年3月22日にNintendoSwitchにて発売される、2005年に発売された『スーパープリンセスピーチ』から、実に19年ぶりとなるピーチ姫が主人公のスピンオフ作品である。
6月に映像初出展、9月のNintendo Directでタイトルが発表された。
開発はグッド・フィール。「がんばれゴエモン」の元メインスタッフで同社社長の蛭子悦延氏がディレクターを務めている。
今回のピーチ姫は、新キャラクターである「ステラ」と協力し、彼女から授かった不思議なリボンの力を使ったアクションを基本としている。
さらにステージ上に設けられた台座の特殊な力で、剣士や探偵など様々なコスチュームに変身することが可能。各変身に応じて異なる多彩なアクションを駆使した冒険が繰り広げられる。
ある日、キノピオが持ってきた「キラメキ劇場」のチラシを見たピーチ姫は、評判の公演を見るべく遥々劇場を訪れる。
ところが到着した矢先、「グレープ劇団」を名乗る謎の魔女・グレープが現れ、キラメキ劇場を乗っ取ってしまう。
ピーチ姫は劇場を守ってきた妖精・ステラと出会い、共に劇場を取り戻す為、グレープ劇団に立ち向かう。
本作の主人公であるキノコ王国のお姫様。
今作では元々の王冠は冒頭で劇場の外に飛ばされてしまい、代わりにステラからもらったピンク色のリボンを結び、『スーパーマリオサンシャイン』などで披露されたポニーテールがデフォルトの髪型となっている。
演者はこれまでと同じくサマンサ・ケリーが演じているが本作では男装系衣装では低音ボイスになったりするなど変身衣装に応じて声色を使い分けている模様。
キラメキ劇場を見守ってきた妖精。
今作のピーチ姫の相棒となる『スーパープリンセスピーチ』でいうカッサーのポジション的存在。
キラメキ劇場一帯の住人である種族。
多くが劇場で働いているが、グレープ劇団の仕業で本来の物語が上演できず困り果てている。
中にはグレープ劇団の幻惑の力で操られて暴れまわるキャストンもおり、変身の力で彼らを正気に戻すのもピーチの役目である。
各舞台の本来の主役達である10人のキャストン。
グレープ劇団に捕まって地下階に囚われており、力を吸い取られていた。
ピーチの変身の力は、本来は彼らのものである。
舞台を解放し続けて変身の力に認められることで彼らが囚われた舞台に入ることができる。
謎の魔女・グレープが率いる劇団を名乗った集団。
ピーチの前に突如現れ、劇場を乗っ取ってしまった。
ピーチ姫のお供として2人いる。オープニングでは劇場の外に追い出されたためピーチ姫の王冠を回収している。エンディングでピーチ姫と再会。
本作の目玉要素。
各々の舞台は10のジャンルに分かれたステージとなっており、第1ステージの序盤は通常の姿のピーチで進行し、途中からそれぞれの舞台に応じた変身衣装で攻略することになる。
冒険の舞台が劇場であることから『ペーパーマリオRPG』の戦闘場面のように様々な演劇が繰り広げられる舞台の上を探索しながら進むようになっている。
体力制であり、ダメージを受けてハートをすべて失うとミスとなり、コインを10個消費して直前のチェックポイントからやり直しになる(強制スクロールで奈落に落ちた場合や、一部ミニゲームで時間切れ以外でミスした場合は、ハート1つのダメージと共に直前のチェックポイントからやり直す)。回復はステージ各地に落ちているハートを拾うことでハート1つ分を回復できる。
フロアに居るキャストンからハートのおまもりを受け取ることができ、3回までならダメージを無効化できる。受け取らずにステージ攻略することも可能であり、受け取った後でも返却は可能。
1つのフロアにある4つの舞台をすべてクリアすると、集めたキラメキストーンを使ってステラを一時的に強化してヤミラージュの力で隠された扉を開けられる。そこに潜むボスであるグレープ劇団の劇団員とボスバトルし、撃破することで糸で塞がれた道が通れるようになり、次のフロアを攻略できる。
舞台にはキラメキストーンが5〜10個隠されており、これが今作の収集要素である。敵を倒す他、リボンや変身の力でキャストンを励ましたり、隠し部屋をクリアしたり、すべての枯れ木に花を咲かせたりなどで出現する。
ただし、その隠され方がかなり巧妙であり、ただの通路として通り過ぎてしまいそうな場面でちゃっかり隠し部屋が隠されていたり、ミニゲームでパーフェクトを取らないと入手できないキラメキストーンなどもある。中には舞台が回転する時に一瞬だけ見えるものもある。
その初見殺し加減は例え体験版だろうがゲーム序盤だろうがかなり容赦がない。
基本的に演劇であるためか場面が変わると前の場面には戻れなくなる(隠し部屋などは例外で、行き来自由)ため、取り逃がしがあった場合はステージを最初からやり直さなければならない。
同様に、再トライでもセリフや一部ムービーはスキップできない。
幸い、キラメキストーンは取り逃がした場合は空白になって知らせてくれるため、それをヒントに探すことは可能。舞台内のキラメキストーンをすべて集めると、ピーチ姫が活躍したシーンの写真を入手できる。また、場面転換でチェックポイントを更新するまではわざとミスしてやり直す事は可能(ただし中にはミスできずに、最初からやり直さなければならない場面があるが)。
また、ステージの各地にはZL、またはZRボタンでアピールすることで作動する仕掛けがあり、その場所は近付くとスポットライトが当たる。ただし、遠目で見るとそれだとは気付きにくいため、スルーしてしまう可能性もかなり高い。
舞台には、黒いシルクハットを被った「リボンおじさん」なるキャストンがおり、彼を助けるとドレスやリボンといった着せ替えアイテムを貰える。
舞台を取り戻した後は、制限時間内に決められたお題をこなす「アクションリハーサル」に挑むことができる。お題は剣士であれば敵を倒す、怪盗であれば宝石を集めるなどであり、一度でもダメージを受けると即終了である。
スコアに応じて、着せ替えアイテムを入手できる。
そして、クリア後には各舞台に隠れている忍者キラリスタの弟子を探すイベントや、ヤミラージュボスとの再戦、キラメキストーンを消費してキラメキ劇場を飾り付けるなどのエンドコンテンツもある。
- 本作では彼女を攫うカメの大魔王も、それを救うヒゲの配管工も関わってくる事はない。もっとも、マリオやクッパが関わらない番外作品は前例がある。
- ピーチ姫が自機として活躍するゲームに関してもスーパープリンセスピーチを除いても、古くはスーパーマリオUSAから最新作のスーパーマリオブラザーズワンダーまで結構あり、そもそもクッパに攫われるのも「クッパの魔法に唯一対応できるから」という初期設定がある他、例え攫われても作品によっては脱走を試みたりマリオに情報を渡したりと、ただ攫われるだけのか弱いお姫様ではないことは示唆されている。それらの前例をよく知るユーザーからは、「元から攫われなければ強いのだから戦えてもおかしくない」と発売前からすんなりと受け入れられている。
- 他にもマリオカートでカートやバイクを乗りまわし、テニスやゴルフ、サッカー、オリンピック競技などのスポーツや、マリオパーティの多種多様なミニゲーム等、ヒゲの配管工ほどではないにしてもかなり多芸なお姫様である。キラメキの力の助けがあるとはいえ、ピーチ姫ならこなしてもおかしくないと思えるのは、シリーズの積み重ねで構築した信頼によるものであると言える。
- 敵キャラにマリオシリーズのキャラクターが一切いないのも、上述の前例と同じ(更に言えば、一部の例外を除いてすべてゲームオリジナルの敵キャラのルイージマンションも当てはまる)。
- 序盤のムービーでキノピオが追い出されるシーンがあるが、一部プレイヤーからは「このゲームにはピーチ以外のマリオシリーズのキャラクターが関わらないことを暗に示している」と言われている。
- 冒険の舞台が劇場でミュージカル風のステージ、個性的なコスチュームの着せ替えによって様々な能力を駆使できる、空洞の様な顔にシルクハットと仮面を付けた重要NPCが登場する、などの要素からスクウェア・エニックスが出したタイトル『バランワンダーワールド』を思い出した視聴者も少なくない。そのバランワンダーワールドは諸々の理由からかなり評価の悪いゲームであり、そのためか今作は「バランがやりたかったこと」「バランの悪いところを改善した作品」とも言われている。
- とは言え、「任天堂のキャラ」が「様々な姿に変身」するゲームとしては『怪盗ワリオ・ザ・セブン』もある為、それを思い浮かべた視聴者もいた。ただし、自在に他の姿に変身できるあちらと違い、こちらは対応した舞台に変身は1つのみに限定される。
スーパープリンセスピーチ…ピーチが初の主人公となる作品。
スーパーマリオオデッセイ…当作品と同じくピーチが様々なコスチュームに着替えている。
怪盗ワリオ・ザ・セブン…上述のように、マリオ以外のキャラクターが主役であり、且つ彼らが様々な姿、コスチュームに様変わりする作品。
バランワンダーワールド…衣装やゲームシステムの所々がかなり似通った作品。その一方で、ゲームとしての全体の評価は雲泥の差。
コメント
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