概要
マシュマロ女子(もしくはマシュマロ系女子)とは、肉付きの良い女性、特に柔らかそうな雰囲気のある女性を指す言葉である。
2013年12月10日、ぽっちゃり女性向けファッション雑誌『la farfa』にて、身長158cm・体重75㎏(当時の公称)のファッションモデル・後藤聖菜が「マシュマロ女子」と紹介されていたことに対し、同誌を読んだ複数の人物がTwitterに投稿。これがネット掲示板などにも引用・転載され、爆発的にネット上で広まった。
実際の誌面では、隣のページにモノトーンアイテムをスタイリッシュに着こなす「ビターチョコ女子」が紹介されており「マシュマロ」というのはおそらく「ふわふわ、モコモコ素材などかわいい系のアイテムを愛らしく着こなす」という意味で使われている(後藤だけを指すわけではなく、ファッションの系統を示す言葉)。
また以降の『la farfa』では単発の企画に留まらず、後藤のキャラクター性を象徴する表現として使われるようになり、後藤以外にも『la farfa』の読者やモデルの中での一定の系統・キャラクターを示す形で使われている。
主にマシュマロのような柔らかい肌の質感、フェミニンでふんわりしているがだらしなくない着こなし、優しそう、穏やかそうな雰囲気といった人物を指すようである。
しかし、ネット上では(後藤がふくよかな体型であることから)このような背景が伝わらず、たんに「ぽっちゃり」、あるいは「デブ」な女性の婉曲表現として広まってしまった。
なお、後藤はワイドショーなどの特集で、実は体重が85kgに増量していた事が発覚。
身長体重がポケモンのカメックスとほぼ同じだったため、(あくまでリアルのマシュマロ系女子に対して)「カメックス女子」とも呼ばれる事もあり、後藤本人もTwitterやブログでネタにしている。
爆発的に広まったのは『la farfa』であるが、それ以前にも一部グラビアアイドル(※ジュニアアイドル)について用いられていたのが確認されている。ただし、一般的な語彙であったとは言い難く、また『la farfa』の定義するところの「マシュマロ女子」とは異なる概念であることから、別物として扱われている。
フィクションのキャラクターに関して
近年のアニメ・ゲーム作品には大食い属性やぽっちゃり属性持ちの女性キャラが増加・人気を得ていることもあり、ネット上ではそれらのキャラ全般を指す呼称、萌え属性としても扱われ始めた。
なお、このような「ぽっちゃり属性」持ちのキャラは体重50㎏以上、ウエスト60cm以上と設定されていることが多く、さらにほぼ全員巨乳である……が、これは現実における女性のボディサイズとは大きな乖離が見られ、批判の対象(設定を行う制作陣についてはもちろん、この数値を信じて現実の女性を叩く男性も)となることもしばしばある。
まず、女性の標準体重は身長(m)×身長(m)×22という式で計算されるが、これに当てはめると151cmで50.2kgとなり、見た目的にも(筋肉量にもよるが)「特に痩せてはいないが太ってもいない」という状態である。さらに身長が高くなれば自然に体重が増えることとなり、165cm以上となると50kg以上でも「やせ」に該当することになる。このため、「50kg以上は一概にデブ」という扱いは非現実的な誤りである。
(若い)女性用既製服のMサイズ(標準身長、普通体型)はウエスト60〜66cm程度であり、普通体型ですでに「ウエスト60cm」を越すことになる。よってこれも誤りである。
さらに「巨乳」に関しては個人の主観によるところが大きく、明確な基準がない。またそもそも胸が大きいことで太って見えてしまうという事情もある。
下記のキャラの例でも「身長と体重はごく標準的、もしくは痩せに相当する数値」であったり「胸が大きい(また小柄)なのでふくよかに見えるだけ」であったりと、少なからず「ふくよかである」という意味合いを持つ「マシュマロ女子」の内情からは離れているキャラクターも多い。
……というか、よく言われることだが「アニメやゲーム等のフィクション内の登場人物の身長・体重があまりに現実離れし過ぎている」ため、「登場人物の多くが病気を疑うレベルで痩せすぎ」ということも珍しい話でもなく、それ故に本来であれば「普通」の体型の筈なのに「ぽっちゃり」扱いされてるだけということも多い(一例としては女の子キャラがたくさん登場する「アイドルマスター」シリーズに初代から登場する如月千早のBMIは15.62で痩せすぎにも程があるが特に作中でそれが話題になることもなく、逆に同シリーズでぽっちゃり扱いされる三村かな子のBMIは22.2と現実においては適正な数値である)。
そのため逆にそういうことを言ってる男性に対しては「現実の女性を知らない」=「恋人がいない」あるいは「童貞である」という批判的な言葉が返ってくることも多い。
元ネタとはだいぶかけ離れた基準で使われてしまっているが、「甘くてやわらかいお菓子+女の子」というイメージのよさに助けられ、徐々に定着しつつある言葉である。
マシュマロ女子呼ばわりされやすいキャラの例
中にはどう見ても風評被害と言ったキャラも多い。哀しい。
- 四葉五月(魔法先生ネギま!)
- 三村かな子、海老原菜帆(アイドルマスターシンデレラガールズ)
- 琴吹紬 (けいおん!)
- 肉子 (おしえて!ギャル子ちゃん)
- 杜山しえみ (青の祓魔師)
- 原寿美鈴 (暗殺教室)
- 小泉花陽、東條希 (ラブライブ!)
- 柏崎星奈 (僕は友達が少ない)
- 桜井梨穂子 (アマガミ)
- 巴マミ (魔法少女まどか☆マギカ)
- 愛宕 (艦隊これくしょん)
- ヒロ(ひだまりスケッチ)
- そに子(すーぱーそに子)
- すーぱーぽちゃ子(〃)※W79cm
- すーぱーたる子(〃)※W84cm
- 長谷部しきり、藤四郎あつみ(しんけん!!)
- サザキ・カオルコ(ガンダムビルドファイターズトライ)
- リリッケ・カドカ・リパティ(機動戦士ガンダム水星の魔女)
- ジナコ=カリギリ(Fate/EXTRA-CCC)※体重82㎏
- フィリア(スカルガールズ)
- 佐伯ヒナ(Tokyo7thシスターズ)
- メロン(ポケモン剣盾)
- 本橋紬 (ぽちゃまに)