頼むよ。だんな様♡
私…あなたのお嫁さんだよ。
だから、どこにも行かないわ。
プロフィール
概要
主人公・由崎星空(ナサくん)と交際0日で結婚し、夫婦となる。
つまり、ナサくんの嫁(=ナサくんの妻)。
人物
見た目はミステリアスな雰囲気を持つクールな美少女。
中身は結構負けず嫌いで熱い性格。挑発や意地の張り合いには、それがフリと解っていてもノッてしまうほど。
ある意味では根性の据わりきった姐さん気質とも言える。
クールな印象に反して表情がコロコロ変わり、結構シャイで純情な恥ずかしがり屋。クールな素振りは恥ずかしさなど感情のメーターが振り切った際「自分がどう反応して良いか解らない」ゆえに、それを隠す(表に出さない)ためのポーズとして取っている場合も多い。
外見はピンク色のロングヘアーで顔立ちも整った美貌の持ち主でありナサ以外の人間からもたびたび可愛いと評されるなど登場人物視点から見ても相当な美人として扱われている。普段の私服は主に白シャツにミニスカートがデフォルト。プロポーションもよく、ミニスカ着用時は彼女の美脚がとても魅力的。
意外にもテレビや映画・アニメ・ゲーム(特にレトロハード)が好きという一面を持っている。ナサくんの部屋にテレビが無い事を知った時には驚愕し、そのだんな様が司のために中古のテレビとBlu-rayを購入した際には「文明の到来が来た」と感激に涙し、草津温泉風湯布院に残されていたレトロハード&ソフトの山+PC-8801を見た時には「これは、ひとつなぎの大秘宝だ」と心踊らせた。が、ゲームのプレイヤースキルはあまり高くないらしくスーパーマリオブラザーズでは1-4で止まっており、筋金入りのゲーマーである有栖川綾にはストリートファイターで対戦した際には苦戦していた。
また、低反発の布団に興味を示したり、深夜のサービスエリアでテンションが上がるなど、好奇心旺盛でもある。
料理は得意で、初披露の際は調理風景が「驚きの食戟」と言われ、物凄いドヤ顔で勝ち誇っている。
最初はナサから「司さん」と呼ばれるが、夫婦での呼び方を決めるときに「司ちゃん」に変わった。夫婦の愛情表現については、ナサに求められれば照れつつも応える。
自身いわく「人を見る目はあるつもり」らしい。
出会いと結婚までの経緯
2人の出会いはナサが中学3年生の冬。
司に声を掛けようとしたナサが不注意でトラックの前に飛び出してしまったため、咄嗟にナサを身を挺して助け、直後にナサからの告白を受けて「私と結婚するなら」と条件を出したところ、ナサから「喜んで(結婚する)」との返答を受けた事から、これを約束。
その後、音信不通のまま数年の月日が流れるが、ナサが18歳となった(つまりは結婚可能年令に達した)ある日、突然一人暮らししているナサのアパートへと現れ、そのまま記入済の婚姻届をつきつけて結婚し夫婦となるのだった。
様々な疑問
過去が不明で謎が多く、ミステリアスな雰囲気を持っている。
奈良に住むナサの両親に会いに行った際にはまるで平安時代に生きたような言い方をしたり、ナサの父・縁の所有する日本刀を扱えたり、物事の歴史的な薀蓄をよく語ったり、聖徳太子や織田信長や徳川吉宗らに直接会っているかのような話し方をしている。
さらに、物語冒頭のトラックに衝突しても無事だったことや、のちに「私の体は怪我も病気もしない」と自嘲するように呟いていること、さらにはナサの事故から容姿・年齢が変化していないことも合わせて、不老不死を匂わせているが詳細は不明。
関連タグ
桂ヒナギク(ハヤテのごとく!)…作者の前作のヒロインの1人。見た目が似ている。
千代田桃(まちカドまぞく)…中の人が同じなピンク色の髪色、クールな口調をしたキャラクター。ついでに彼女の親友の中の人は司の妹分を演じている。
出自
以下ネタバレなので原作未読者は注意
第1部クライマックスで彼女の正体が発覚する。
元々は古墳時代の後期頃に生まれた人物。
当時の帝の家臣であった岩笠の娘。
かぐや(輝夜)姫本人であるように見せかけて、実は別人だったというパターンである。
ただし全く無関係というわけではなく、かぐや姫の残した不死の霊薬「蓬莱」を飲んでしまったことで不老不死になった少女である。
竹取物語の最後、帝はかぐや姫の残した霊薬を自ら拒否してこの国で最も高い山の頂上で焼くように岩笠に申し付けた。
しかし、殿上人であった帝は全くの無関心であったが、当時の市井では死に至る伝染病が蔓延していた。それは市井の人々と共に生きていた、岩笠の家族にも毒牙を剥いていた。
一族、家族を愛していた岩笠の前で、妻も子も、ひとりひとりと死んでいく。それは岩笠にとっては身を幾度もなく切り裂かれる苦行に等しかった。ひとりが死ぬ度に自らもまた死ぬかのような苦悩に幾度となく晒されていく。その岩笠をはじめとする家臣たちの苦悩に対して、仕える帝は、かぐや姫に現を抜かし、全く顧みる事すらしなかった。
一方の娘は、愛する家族が次々に亡くなり父が幾度も嘆く様を前にして諸行無常と人の命の儚さを感じ、ゆえに「人の命を守れるようになりたい」という志を持ち、薬師となった。
しかし岩笠と娘の苦闘も空しく岩笠の家族はついに薬師の娘、ただひとりになった。
しかし娘は薬師であるがゆえに、他の家族同様、伝染病の前に倒れてしまう。
そんな折に岩笠は帝から霊薬の処理を託された。
霊薬を手にした岩笠に誘惑の声が響く。
幾度となく上奏したのに、帝は私の家族を救ってはくれなかった
いや、私の家族だけではない、他の多くの民たちすらも帝は救わなかった
救わなかっただけならいざ知らず、救おうとすら、しなかった
ならば私の家族を救うのは、私しかいないではないか
帝から渡された、この薬ならば最後に私に遺された、娘(きぼう)を―――!!
父は禁忌を犯し、娘を生かす道を選び、薬瓶のみを山の上で焼いた。
それが我が娘を修羅の地獄へと叩き落とす事になるとも気付かずに……。
岩笠が娘に薬を与えた事は、すぐに市井に周り、帝の元へと届いた。
激怒した帝は岩笠を謀反人として捕え打ち首に処し、その一族郎党を根絶やしにせよ、と命じた。
しかし薬を飲まされた岩笠の娘だけは、姫の霊薬のせいで傷は即座に治り生き延び、そして人々から化け物と追いたてられる事になる。そして自ら守りたいと願った「人間」の醜さを嫌と言うほどに見続けた娘は、ついに人間に絶望する。娘は自らを追う者たちを返り討つ修羅の鬼と化して人間への絶望を抱え強めながら逃亡を続け、ついにいずこかへと姿を消した……。
時は過ぎて飛鳥時代。
ひとりの男が「不死の鬼」のもとを訪れる。
男は宮中に残された記録と市井の話から、岩笠の娘の顛末を知り、彼女と出会った。
そして「不死の鬼」は、その苦しみから「月へ行きたい」(月の輝夜に会って薬の効果を消して欲しい)と願いを吐露する。
「そうか…だったら、その願いは私が叶えよう」
男は不死者の悲痛な願いに笑顔で応えた。
「私がダメでも、私の子が。その子もダメならその子の子が、子々孫々と連なって、いつか願いを叶えよう。いつか、積み重なった命の先で人の力は必ず届く」
それは男が、この国に託した世代を越えた誓いだった。
そして彼は不死者に「その誓いが果たされるまで、この国の、この星の、この人類の歴史を見守り『司る者』になってくれ」と願い、その名すら忘れた不死者に「司」の名を贈った。
男の名は厩戸。のちに聖徳太子と呼ばれる男であった。
こうして、司の永劫の旅は始まったのである。
永い時を生きているため歴史上の偉人と言われる人物とも面識があり、佐伯眞魚、菅原道真、平将門、静御前、徳川家康とも面識がある。幕末では新撰組らしき組織で活動していた時期もある模様。ただ明治維新では西南戦争(西郷隆盛)がらみで日本にいられなくなり一時的にヨーロッパやアメリカに避難していた事が明かされている。
そして彼らからは軒並み、そのポンコツぶりを心配されているが、それでも彼らは最後の最期には司という希望のバトンを次代へと受け渡していく事だけは果たしてきた。
あと不老不死という秘密を抱えながらも「救える命は救いたい」という思いは尽きなかったため、存外といろんなトコロでポンポン死んでは生き返り、あげく面倒に巻き込まれる事、多々。連載の話中はともかく司が生きてきたスパンから考えると「つかっさんは今日も死ぬ」というレベル。この事に関しては時子からも千歳からも(あるいは前述の偉人たちからも)苦言を呈されている。