新たな軍略、新たな戦術!
あああ目眩く着想の嵐に、拙者はもう、もう……ウッ!
プロフィール
※ このプロフィールは本百科の推測であり公式によるものではないため注意。
概要
『Fate/Grand Order』にNPCとして登場するキャラクター。
第2部3章『人智統合真国 シン』に異聞帯側の凍結英雄の1人として登場。
始皇帝陣営の軍師で、微妙に着崩したネルシャツ(或いはトレーナー)風の中華鎧姿で眼鏡をかけた、どこか淀んだ眼差しの小柄で小太りな男。特に始皇帝の前では、どもってしまうのが特徴。
汎人類史では劉邦に仕えていたが、中国異聞史においては度重なるコールドスリープによって生き永らえながら、始皇帝がまだ生身の頃から、その世界征服事業にて軍事中枢を支え続けた。
真名
漢の高祖・劉邦に仕え劉邦の天下取りに貢献した軍師、『韓信』。
「韓信の股くぐり」「国士無双」「背水の陣」の逸話で有名。同時期に同姓同名の韓信が劉邦に仕えていたために、史書ではこちらの韓信は淮陰侯韓信、もう一人は韓王信と呼ばれる。
現実世界でも戦闘狂であると同時に計算高い野心家であったためか、劉邦に警戒され最後は反乱を起こそうとして失敗し呂后(呂雉)に殺害された。
人物
一人称は「俺」。公共の場では「私(わたし)」。
秦良玉を「良玉タン」と呼ぶなど、容姿・言動は正しくキモヲタのそれだが、その本性は軍師として圧倒的な才覚を持つ軍事オタクで戦争マニアで兵器フェチな『智』のウォーモンガー。
底知れぬ強敵との殺し合いに己が知略を尽くすことを至上の悦楽とし、新技術導入による未知なる戦術と軍略の展開に想像の翼を羽ばたかせるだけで軍師タイムにさえも到達する業深き鬼才。
ただひたすらに大義も目的も関係無い「戦争のための戦争」をこそ希求しており、始皇帝に招聘された際、侵略すべき「敵国」が世界統一後は一切現れていない事に明らかに落胆していた。
さらに初登場時には、新たな戦場を与えられた興奮「だけで」達してしまい、察しの良いプレイヤーたちをことごとくドン引きさせる暴挙もやらかした。
自分でも平和な社会に居場所が無いその性癖を自覚しており、そんな自分を臣下として活用し、生き場所を与えてくれた始皇帝には、例え任を解かれ一個人に戻ってもなお、捧げ足りない感謝と忠誠を抱いている。
実際、首都・咸陽までカルデアの侵攻を許した時は死を以って償うことも覚悟していたと同時に、「陛下の御意志にそぐわぬ献策(=咸陽にも損害を及ぼすような作戦)は出来ない」という配慮こそが彼の戦略を狭める最大の枷となっていた。
始皇帝からもその軍才(性癖)に対する信頼は(「キモすぎる」と軽く引かれつつも)絶大。始皇帝の見立てによれば、損害度外視という選択肢を含めれば、カルデア殲滅の鬼札など二桁単位で都合してのけたらしい。
始皇帝の前では吃音気味な喋りになってしまうのも、彼に対する忠誠心によって畏まってしまうためと思われる。
陳宮からも「こと戦術においては諸葛亮を上回るのでは?」と評されるほどで、中国異聞史のインド、ローマ、エジプト、アステカは軒並み彼が滅ぼしたという。
軍略家としてだけでなく、野戦指揮官としても極めて優秀。カルデアとの直接戦闘では、それまで簡単に蹴散らされていた兵達が、彼の指揮下に入った途端に別物の如く強くなり、それはまるで個人単位で戦闘力が倍化したように錯覚させられるほど。
更に中国異聞史が剪定された理由を薄々察していたり、汎人類史の技術的長所(装置の小型化)を理解し、カルデア一行が小型通信機を所持していることを看破したりとまさしく国士無双の傑物というに相応しい。
見掛けこそキモオタのテンプレであるが、一皮剥けば隔絶した才覚とそれを支える狂気を垣間見せる。
戦闘装甲車両「多多益善号」が製造された際は、「将帥の夢、ここに結実……ィイヤッホォォゥ! 格好良すぎでございます陛下!」という相当なテンションの上がりっぷりであったが、命名由来となった「多多益善」は史実の韓信の言葉から来ており、そうした意味も含めればこの喜びようは納得である。このため、その後の惨敗っぷりを秦良玉から酷評された際は、誰よりも真っ先にショックを受けていた。
ゲーム上では、直接戦わないが特殊スキル「韓信の策」による援護を行う。
モーさんが「名将ってヤツの恐ろしさを思い知らされる」と本気で警戒する程の超強力な援護で、それがかかった傀儡兵、近衛兵の大群が押し寄せたり衛士長とコンビで戦闘になったりとその猛威を振るう。
関連人物
生前
汎人類史での主。
最初は忠実に仕えていたが、平和な日々に耐えきれず反乱を起こす。
主君が戦った相手。
実際、彼との何年にも渡る対決は韓信にとって何事にも変え難い至福の時だった。
異聞帯
中国異聞帯での主。
ナチュラルウォーモンガーな自分をうまく扱ってくれることに感謝している。
自身を凍結睡眠から解除した同僚。
戦闘狂同士、それなりに気が合う模様。
その他
同じく平和な時代に自分の居場所が無い事を悟っている戦闘狂。
だが、ある程度は自制出来る上に主君に手は出さないこちらと違い韓信の戦闘狂っぷりは平和になったら主君相手に反乱を起こすという常軌を逸した物となっている。
余談
立ち絵では肩に雀が留まっているが、これはおそらく司馬遼太郎氏の小説『項羽と劉邦』での「雀の体に鳳凰の翼が生えているような男」という韓信を評した言葉が元ネタと思われる(見た目は小物くさいが、中身は異常な才能を秘めているという意味)。
第2部3章の登場人物の中で、何故か彼は一向に未実装である。
実装されるとしたらクラスは間違いなくバーサーカーなのだが既にバーサーカーとして自身の全盛期の立役者が来た為、お蔵入りされたのではないかと言われている。
見た目及びキャラがヒラコーっぽいと言われることが多く、それに絡めたファンアートも散見される。
関連イラスト
関連タグ
背水の陣、国士無双:史実においてはこれらの言葉の生みの親。「国士無双」は麻雀の役満としても知られるが、そもそも「麻雀」を発明したのは彼という逸話がある。
ちなみにデザイン担当のサテー氏は、マスターやサーヴァント達が麻雀で戦うという内容の公式漫画『Fate/mahjong night 聖牌戦争』の作者でもあるのだが、氏が韓信の担当に選ばれたのは、もしや……
ハリセンボン春菜:角野卓造じゃねーよ!でおなじみのお笑い芸人。似ていると話題。
モンティナ・マックス:風貌が似通っている戦争屋。こちらも「地上で行われるありとあらゆる戦争行動が大好き」と演説するほどの戦闘狂。ちなみに中の人は後に『FGO』でドン・キホーテを演じる。