”-可能性はいつだって、君自身と共にある-”
概要
小説家になろうに掲載されているweb小説。
作者は海道左近。
略称は「デンドロ」等。
同サイトでのジャンルは「VRゲーム」となっている。元々はジャンル「SF」とされていたが、2016年5月26日にジャンル改定が行われた。
ジャンルの通りVRMMOを舞台としているが、相手の能力の読み合いなど異能バトルの要素も強い。
緻密に構成された世界観の下、主人公が仲間と共に強敵に立ち向かう少年漫画のような熱いストーリーが展開される。
登場人物はそれぞれ非常にキャラが立っており、主人公を差し置いて高い人気を持つキャラも多数存在する。
章の合間にはそれらのキャラクターをメインにした外伝・短編が連載され、群像劇の様相を呈している。
2015年10月10日に連載開始。
2022年4月現在、7章後編の連載中。作者の構想では1章から3章までが始まりの第1部、4章から7章までが戦争編の第2部、8章以降の諸国漫遊編が第3部、そして終章三部作となっている。
2016年9月19日、活動報告にて書籍化が発表され、またそれに伴うWEB版の削除・ダイジェスト化・更新停止といったことは今後も予定しない事も発表。
書籍版第一巻はHJ文庫により2016年11月1日に発売。2022年9月現在では19巻までが発売されている。Web版との相違点としては文章の校閲以外にも書籍版で書き下ろされた新規エピソードなどが存在し、とらのあな、メロンブックス、BookWalkerなど店舗ごとに特典が付くものが多い。
更に公式Twitter上でコミカライズ化が発表された。作画はNEEDLESSを手がけた今井神氏。
2019年には外伝作品として、La-na氏によるジュリエットを主人公とした漫画「クロウ・レコード」が月刊コミックアライブにて2021年4月まで連載された。
あらすじ(Web版より引用)
2043年7月15日、各々のプレイヤーによって千差万別、否、“無限”のパターンの進化を辿る独自のシステム<エンブリオ>を有するダイブ型VRMMO<Infinite Dendrogram>が発売された。
それまでのVRMMOが実現できず、技術的に不可能とされてきた要素を備えていた<Infinite Dendrogram>は、瞬く間に一大ムーブメントとなって世界を席巻した。
<Infinite Dendrogram>の発売から一年半後。大学受験を終えて東京で一人暮らしを始めた青年「椋鳥玲二」は、長い受験勉強の終了を記念してかねてより兄に誘われていた<Infinite Dendrogram>を始めるのだった。
これは世界か、遊戯の話。
そして思い出の物語である。
登場人物
ここでは第1部に登場する主要人物を中心に紹介する。
他の登場人物は、<InfiniteDendrogram>Wiki/登場人物(外部サイト)を参照。
レイ・スターリング/椋鳥玲二
CV:斉藤壮馬
本作の主人公。18歳の大学一年生。
正義感が強く、どんな不利な状況でも勝ち目を諦めない強靭な精神力を持つ。
現在のメインジョブは【聖騎士】、所持エンブリオは【復讐乙女 ネメシス】。(CV:大野柚布子)
シュウ・スターリング/椋鳥修一
CV:日野聡
主人公レイの兄。27歳。レイをデンドロに誘った張本人。
様々な分野に才能を持つ天才であり、デンドロを始めたのは暇つぶし...だったのだが、現在はどハマりしている。デンドロ最古参勢。
メインジョブは【■■■】、所持エンブリオは【■■■ バルドル】。(CV:藤田咲)
ルーク・ホームズ/ルシウス・ホームズ
CV:小市眞琴
レイが初心者狩場で出会ったマスター。15歳のイギリス人。
両親が探偵と怪盗という異色の血筋で、親譲りの読心術と推理力を身につけている。
エンブリオは【堕落天魔 バビロン】。(CV:高田憂希)
マリー・アドラー/一宮渚
CV:日笠陽子
DIN所属の【記者】。黒スーツの女性。
一人称は「ボク」、ルークのことを「ルークきゅん」と呼ぶなど、ややオタク感が漂う。
レイ達に情報を売った縁で、なし崩し的にパーティメンバーとなる。
エンブリオは【■■■ アルカンシェル】。
CV:悠木碧
チュートリアルを終えたレイが最初に出会った女性。
アルター王国近衛騎士団の副団長で、彼女との出会いから物語の歯車は大きく回りだす。
CV:春瀬なつみ
リリアーナの妹。姉思いな健気な少女で、
彼女の誕生日祝いに木の実を採ろうとして危険な目に巻き込まれる。
CV:井澤詩織
レイのチュートリアルを担当したインフィニット・デンドログラムの管理AIの内の一体。
礼儀正しい人物を好む。
フィガロ/???
CV:鈴村健一
アルター王国決闘ランキング一位に君臨するマスター。
普段は温厚だが戦闘時には猛獣の如き笑みを浮かべる戦闘狂。
アルター王国クランランキング一位のマスター。
作中内の宗教団体、<月世の会>の教主。
自身らの教義に習い、デンドロ世界にも進出する。
レイレイ/レイチェル・レイミューズ
アルター王国の強豪プレイヤーの一人。
ゲームを始めたばかりのレイを歓迎した。
CV:大塚明夫
PKを生業とするクラン<凶城>(マッドキャッスル)のオーナー。
「リアルは忘れてPKをエンジョイ」をモットーとし、ヒールプレイを堪能する。
ジュリエット/黒崎樹里
CV:桑原由気
アルター王国決闘ランキング四位のマスター。
やや独特な言い回しを好む。
アルター王国決闘ランキング六位のマスター。
某特撮番組の大ファン。
CV:上西哲平
アルター王国決闘ランキング七位のマスター。
”炎怒”の異名を持ち、単純ながら強力無比な必殺スキルを持つ。
CV:内田真礼
アルター王国決闘ランキング八位のマスター。
かつては海洋国家グランバロアに所属していた。
CV:東山奈央
黄河帝国からきた強豪マスター。
豪快に見えて様々な搦め手を使うクレバーな戦いをする。
CV:間島淳司
砂漠地帯に位置する国家カルディナから観光にやってきたマスター。
過去にシュウと一戦交えたことがある。
CV:村瀬歩
機械皇国ドライフ出身のマスター。
キザな振る舞いが多い紳士的な人物。
CV:松岡禎丞
ドライフ最大のクラン<叡智の三角>のオーナー。
執念深く悪意に満ちたマッドサイエンティストで、
作中全体で暗躍する人物。
用語
<Infinite Dendrogram>
物語の舞台であるVRMMOゲーム。本作のタイトルにもなっている。
五感の完全再現、億人単位が遊べる単一サーバー、3倍の内部時間、完全な同時翻訳機能などなどオーバーテクノロジーがゴロゴロ使われており、発売するないなや大ヒットとなった。ゲームの解説については該当項目参照。
<Infinite Dendrogram>のプレイヤーの総称。
それぞれ固有能力<エンブリオ>を有しており、死んでも3日で復活する。
左手にエンブリオの紋章があり、これがティアンと見分ける目印となる。
<Infinite Dendrogram>のNPCの総称。
人間と何ら変わらない思考や心を持ち、AIと思えないプレイヤーもいる。
エンブリオはないが、高い技術を身につけている者が多い。
マスターが持つ固有能力。プレイヤーの人格や行動に応じて成長し進化する。
一人一人違うオンリーワンの性能であり、デンドロがヒットした大きな要因といっていい。
<Infinite Dendrogram>の強化システム。
プレイヤーが自由に選ぶことができ、レベルを上げることでスキルやステータスを身につける。
エンブリオと違いティアンも就くことができ、単なるシステムではなく実際の職業としても成立している。
デスペナルティ
デスペナとも。多くのオンラインゲームに搭載されているシステムで、死亡したプレイヤーに何かしらのデメリットが発生する。デンドロにおけるデスペナは、現実時間で二十四時間、ゲーム時間で七十二時間のログイン制限。マスターが3日で蘇るとされるのは正確には3日間ログインできないためである。
アニメ
2019年1月25日、テレビアニメ化が決定した。
その後、2020年1月から同年4月まで放送された。全13話。
制作スタッフ
原作 | 海道左近 |
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キャラクター原案 | タイキ |
監督 | 小林智樹 |
キャラクターデザイン | 中田正彦 |
シリーズ構成、脚本 | 百瀬祐一郎 |
背景 | プロダクション・アイ |
音楽 | 平松建治 |
音響監督 | 小泉紀介 |
アニメーション制作 | NAZ |
発売後の動き
平成28年11月1日、文庫版1巻発売を記念して総勢50名のイラストレーターが応援イラストをアップするTwitter上の連動企画「大デンドロ祭」が開催された(ハッシュタグは"#大デンドロ祭")
……案の定、別なデンドロを思い浮かべた人が複数いるようである。
余談
有志の手によって<Infinite Dendrogram>Wikiや様々な診断メーカーが公開されている。
現在公開されている診断メーカー一覧(H28年10月30日更新)
- 診断メーカー<Infinite Dendrogram>ログインしてみたー(Jobの表記の都合上、男性用と女性用に分かれている)
- 診断メーカー:フィガロさんが貴方の強さを教えてくれるそうです
- 診断メーカー:<Infinite Dendrogram>エンブリオ診断してみたー
- 診断メーカー:<Infinite Dendrogram>あなたの職業は?
- 診断メーカー:<Infinite Dendrogram>ガチャ回してみたー