概要
ポケモンの進化において主に「石進化」で使用するアイテムの総称。英語での総称はEvolutionary stone。
進化の石は本体から進化エネルギーを放っており、その光を浴びる事で一部のポケモンが新たな姿へと進化する。
なお、第三世代ぐらいまでのイーブイの図鑑説明では「石から出る放射線が突然変異を起こす」となっていたが、ちょっと微妙過ぎる設定のためか最近はあまり触れられない。
進化の中では石を消費するだけなので最も手っ取り早いが、その代わりに進化したポケモンは進化前に比べて自力で覚えられる技の数は一気に減ってしまう(ただし、めざめいしで進化するポケモンや第4世代におけるドンカラスとムウマージは例外)。
そのため、進化前に目ぼしい技を覚えさせてから石を使うのが一般的である。
第二世代まではヒマナッツとキマワリのように習得レベルにダブりがあるポケモンはどちらかを諦める必要があったが、第三世代から習得レベルを過ぎてしまった技を思い出す事が出来る技教えマニアが登場した事により、進化後のレベル技を気にかける心配はなくなった。
初代(及びそのリメイクのFRLG・LPLE)と第七世代のSM/USUMでは専用の店でみず/ほのお/かみなり/リーフのいしを購入できるが、それ以外のソフトでは基本的にお金で買う事は出来ないレアアイテムとして扱われている。
世代によって入手方法も変わっており、特に金銀クリスタルとRSEは集めるのに相当苦労する。
石がないと進化できないという特殊な条件からか、一部の例外を除いてこの方法で進化するポケモンは最終進化形が野生で出てくることはなかった。
しかし、第五世代では揺れる草むらで低確率で石進化の最終形態が沢山出現するようになった。単なる図鑑完成が目的ならこれらを捕まえることで進化の石を節約することができる。
そして第六世代では新要素であるさかさバトルや裏スパトレの景品として進化の石をもらえるようになったため、その気になればいくらでも手に入れることが出来る。また、XYでは、ミアレシティの石屋にほのおのいし、みずのいし、リーフのいしが売っており、ORASではスーパーひみつきちで仲間に得意技「いしザクザク」を使ってもらうことで、一人につき一日一回(プラチナランクなら二回)ランダムで入手できる。
第八世代の剣盾では日替わりでワイルドエリアのげきりんのみずうみの丘方面にある巣穴周辺の大きな石近くに落ちている。また、近くには天気に応じたイーブイ系の野生ポケモンが徘徊している。
他にもあずかりや付近にいる穴掘り兄弟に穴掘りを依頼すると見つかる時がある。
ちなみに同作ではガラル地方から一部のポケモンが締め出しを喰らったと話題になったが、石進化ポケモンは何気に2~3系統ずつ均等にガラル図鑑に採用され、進化の石は全て続投した。
また、ジバコイルやグレイシア、リーフィアなど、第7世代まででは「特定の場所でレベルアップ」が進化条件だったポケモンが軒並み石進化に変更されている。
しかも、これまでは進化前でしか覚えられなかった技が進化後の基本わざ(レベル1で覚えるわざ)に追加されており、思い出しの手間こそあれ育成の難度が大きく緩和されている。
その他
進化の石のカテゴリーの中でも上記の定義に当てはまらない特殊な例がかわらずのいしとまんまるいしである。
本来ならカテゴリーから外すのが妥当だろうが、いずれも進化に関係する石である事や一般的な入手方法が他の進化の石と共通している(地下通路での壁掘り、砂煙など)事からカテゴリーに含まれる事が多い。
余談だが、ある漫画では「元に戻る石」なんてのが登場したとか…。
ポケモンに持たせると勝手に進化しなくなるという特徴を持ち、持たせても消費される事はない。
ポケモンの進化に使用するアイテムという点こそは共通しているが、特定のポケモン(ピンプク)に持たせて朝昼にレベルアップで進化するという一線を画した使用方法を持つ。するどいキバやするどいツメと同じ形式だが、まんまるいしにはこれらとは異なり戦闘向けの効果がない。
ポケモンGOでは
第一世代では実装されておらず、第二世代になってたいようのいしだけが実装された。
使用方法は同時期に実装されたメタルコートやおうじゃのしるしなどと同じで、たいようのいし+ポケモンのアメ○○個を該当ポケモンに与える、というもの。
ちなみにそれ以前の(第1世代の)石進化は皆アメ進化に置き換えられており、例えばニョロゾをニョロボンに進化させるにはアメ100個を与えるだけでいい。
そんな状態でなぜたいようのいしだけが実装されたかと言えば、恐らくクサイハナの分岐進化のためであろう。クサイハナはアメ100個を与えるだけではラフレシアになってしまうので、キレイハナに進化させるためには別種の条件を追加する必要があったのだ。
なお、2020年現在、たいようのいしは第5世代のポケモンであるチュリネ→ドレディア及びモンメン→エルフーンの進化にも使われる。原作準拠なら今後は第6世代のエリキテル→エレザードにも必要になるかもしれない。
そんな中、第四世代でシンオウのいしという新種の石が登場。外見はバドミントンのシャトルコックのような、透明で尖った石と紫の珠が組み合わさったもの。
何と、ひかりのいしとやみのいしの効果を兼ね備え、さらにはエレキブースターやマグマブースター、するどいツメやするどいキバなどで進化するポケモンさえ進化させられるという優れた代物である。思いきったことをしたものである。
既にジョウトポケモンたちの進化のためにアイテムが5種類も出ており(メタルコート、おうじゃのしるし、たいようのいし、りゅうのウロコ、アップグレード)、しかもそれらは基本的には運任せでしか手に入らないものなので、これ以上図鑑埋めや、該当ポケモンがイベントの主役に選ばれた時の進化の難易度を上げたくなかったのだろう。1つのアイテムにまとめられたおかげでアイテム欄が増えないのもありがたい。
その後、2019年9月にイッシュ地方のポケモンが解禁されたと同時に、イッシュのいしという新アイテムも登場。
だいたいの仕様はシンオウのいしと同じだが、カントーではアメ進化に置き換えられていたはずのほのお・みず・かみなり・リーフ・つきのいしを用いた進化についてもイッシュのいしによる進化という設定になっている。
今後もカロスのいしだの、アローラのいしだの、ガラルのいしだのが登場していくのだろうか(アローラの場合は石・どうぐを用いた進化が少なく、しかもほぼ全てアメ進化に置き換え済みのため、出ない可能性も高いが)。
そしてこのシンオウのいし、イッシュのいしは入手がとても困難なことで有名である(後述)。
これらのいしで進化できるポケモンはバトルで活躍できるポケモンが多いため、バトルに心血を注ぐトレーナーたちはシンオウのいしがなかなか手に入らないことに神経を尖らせている。
シンオウのいし、イッシュのいしの入手経路
シンオウのいしは実装された当初は、リサーチ大発見の確定報酬で1個入手できた。だが、1ヶ月経たないうちにそれがランダムになってしまう(しかも低確率)。
1週間に1回、しかも低確率というリサーチの方のあまりの運ゲー仕様から、現在ではトレーナーバトル(PvP)を行った際の報酬として出る方が狙われやすいが、こちらも「PvPで1日に報酬を貰える回数はトレーニングで1回、他のプレイヤーとのバトルで3回の合計4回までと極めて少ない上に、バトルを4回こなしても確実にいしが手に入るとは限らず、全く手に入らないということも珍しくない」という状態。
さらに、他のプレイヤーとバトルを行うのが難しいソロプレイヤーの場合は、実質入手手段が1日1回までのトレーニングに限定されてしまうため、より条件が厳しくなってしまう。
さらに、そんな入手確率の低さに反して、対応しているポケモンの数が非常に多いため、需要と供給のバランスが完全に崩れてしまう。
こうした厳しい条件にプレイヤーから不満の声が噴出したのは言うまでもなく、入手確率の改善や入手手段の根本的な変更を求める声が多く上がった。
開発側もさすがにまずいと判断したのか、2019年2月17日のウリムーのコミュニティ・デイの際に、最大で10個のシンオウのいしを確定入手できる救済措置を取った。
もちろん、当日参加できなかった人や「これだけではまだまだ不十分だ」という不満の声はあるものの、今後も何らかのイベントの際に同様の措置が取られる可能性が出てきたことで、とりあえず胸をなでおろしたというプレイヤーも多かったようだ。しかし、上記の2月以降シンオウ石が手に入りやすくなるようなイベントは長らく行われていなかった。
2019年9月にイッシュのいしが登場。こちらもリサーチの大発見報酬およびGOロケット団リーダーとの戦闘で低確率でしか入手できない。
2020年以降は、GOロケット団の報酬に確定枠で12kmタマゴが入るようになった関係で、さらに入手難易度が低くなるという事実上の改悪を受けてしまっている。
さらに、困ったことに、このイッシュの石はリサーチの大発見報酬でシンオウの石と同時入手することができない。なので、使用対象者の多いシンオウの石を求めるプレイヤーからすると入手チャンスを圧迫する悩みのタネになってしまっている。
2019年12月6日~13日までの一週間、「進化ウィークイベント」が開催され、シンオウの石とイッシュの石を確実に手に入れられる限定タスクが登場したが…。その達成条件、シンオウの石は「タマゴを7個かえす」、イッシュの石は「GOロケット団リーダー(幹部)とのバトルで三回勝つ」。どちらもこなすには骨の折れるミッションであり、入手難度の高さの緩和には全く繋がっていない。また、その他のイベント限定タスク&通常タスクも沢山あるため、ストップの少ない地域では運が悪いと期間内に上記の限定タスク自体が手に入らなかったというケースも…。
2020年2月にはシンオウイベント「シンオウウィーク」が実施され、ここで再び「シンオウのいし」入手の救済措置が取られることが発表されていたが、上記の事例もあり、プレイヤーの間ではあまり期待する声は上がっていなかった。
蓋を開けてみると、ミッション自体は「タマゴを5個ふかさせる」と、前回より2個減った分ほんの少し(ホントにほんの少しだけ)楽になったが、開催期間が3日ちょっとほどしかなかったため、予想できたこととは言え落胆の声が上がった。
だが、同月22日のサイホーンのコミュニティ・デイでは、それまでの渋りっぷりが嘘のように再びシンオウのいし10個を獲得できるチャンスが到来。何とかプレイヤーの需要に応えた。
2019年、2020年共に2月のコミュニティ・デイで進化の石のをバラまく方法を採ったということで、ひょっとしたら運営としては1年に1度、2月のコミュニティ・デイでだけ進化の石を放出するという方針なのかもしれない。
進化の石一覧
第一世代
みずのいし ほのおのいし かみなりのいし リーフのいし つきのいし