概要
1000年に一度、魔界の王を決める戦いとして、人間界に100人の魔物の子が送り込まれる。魔物の子達はそれぞれの色の違う本を持ち、その本を読める人間(パートナー)を見つけ、それぞれのパートナーとともに魔界の王を目指す。
そんな中、ふてくされていた天才、高嶺清麿の元に、魔物の子、ガッシュ・ベルがやって来た。今までの退屈な日々とは一変し、騒がしくも楽しい日々が始まる。それとともに、魔界の王を決める戦いに巻き込まれていった。
次々と襲ってくる敵と戦ううちに、ガッシュはこの戦いに疑問を持ち、清麿とともに『やさしい王様』を目指すようになる。
バトル漫画ながらテンポの良いギャグや熱い展開などで連載終了から10年以上が経過した今なお高い人気を持つ。
『週刊少年サンデー』2001年6号から2008年新年4・5合併号(2007年の最終号)まで連載。単行本は全33巻、全323話。2011年に講談社文庫から文庫版が全16巻、2016~2017年に講談社プラチナコミックスから廉価版が全16巻、2018年7月~2019年2月に電子書籍で金色のガッシュ!!完全版全16巻を展開し2019年7月~2020年2月21日に紙書籍版全16巻がクラーケンコミックスから新しく発売された。
アニメタイトルは『金色のガッシュベル!!』。また、このタイトルで、『月刊コロコロコミック』や『ちゃお』、小学館学年誌でもこのタイトルで4コマ漫画版が連載された。
サンデー掲載のオリジナル漫画作品において、ここまで派生作品が多いものは『名探偵コナン』くらいしかない。
作者の次回作『どうぶつの国』第6巻(講談社刊)に番外編が収録されている。
物語の流れ
邂逅編
ガッシュと清磨が様々な魔物と出会い、戦い、時には仲間となり成長していく様子を描く。清麿たちとの日常と魔物との戦いが交互に描かれているのが特徴。基本術やガッシュの切り札であるバオウ・ザケルガが登場。初の敗戦となったバリーとの戦いの時点で残った魔物の数が40体を切る。
石版編
バリーに敗北を喫した二人の下にナゾナゾ博士とキッドが現れる。彼らに勝利した二人は本と魔物についての知識と悪しき力が集まっていることを知る。ロード(ゾフィス)と呼ばれる謎の魔物が石にされた千年前の魔物を復活させ、その力を操るために人間を洗脳・道具として扱っていたのだ。怒りに燃える二人は多くの仲間と共にゾフィスを倒すため、デボロ遺跡に乗り込む。
ファウード編
魔物・コーラルQから魔物ではあるが魔物ではありえないものの存在を聞く清麿とガッシュ。
まもなく人間界では謎の巨大建造物が発見される。魔物・アースからその建造物が魔界の脅威の一つであるファウードだということが明らかになる。しかし魔物・リオウが呪いを使い、ガッシュの仲間の一人ウォンレイを人質にしてしまう。ガッシュと仲間たちはファウードの封印を解いた上で魔界に帰し、世界とリオウの呪いに侵された仲間の両方を救うという困難な道を選択するが・・・
アニメ版はここで終了。
クリア・ノート編
中学三年に進級した清麿。戦いも終盤に差し掛かり更なる強敵の存在を示唆するその矢先、竜族の神童・アシュロンが現れる。彼から「王の特権」を使い魔界を滅ぼそうとしている魔物(クリア・ノート)の存在を知る。絶大な力を持つクリアとの戦いはアシュロンの犠牲で撃退に成功。クリアは10か月後の再戦を告げて去っていく。ガッシュたちはこの10か月で修業を積まねばならない・・!
尚、このクリア編は作者と小学館との確執もあってかそれまでと違い若干駆け足気味な展開になっている為、ファンからの評価は分かれやすい。
上述の状況もあり勘違いされがちだが、クリア・ノート編自体は当初から構想されていた話であり引き延ばしではない。(原作者のブログ「クリア編のデマについて・・・」より)
上記の記事では「クリア編描かなかったら、王様決まらないじゃないですか?」とも語っている。
このクリア編において、魔界の王を決める戦いが、魔界では「神の試練」と呼ばれている事が明らかになったが、最終的に結局、誰が、何の為にこの戦いを仕組んでいるのかは分からなかった。
2022年2月26日に金色のガッシュ!!Ⅱが発表された。
登場人物
その他の人物については金色のガッシュ!!登場人物一覧を参照。
ガッシュとその仲間たち
ガッシュペア(赤本組)
本作の主人公の一人。雷を口から吐き出すが、その間の意識は基本的にない。魔界では落ちこぼれだったが、無理矢理王を決める戦いに参加させられたコルルを見て、戦いをやめさせようと『やさしい王様』を目指すようになる。
本作の主人公の一人。頭が良過ぎるため周囲から妬みを買いいじめられていたため、不登校だった中学生。ガッシュと出会うことで変わり始める。元々頭がよかったが、原作終盤である能力を身に付け、チートじみた知能を会得している。
ティオペア(朱本組)
本作のヒロインの一人。防御や回復呪文を得意とする勝気な魔物の女の子。しかし物語後半で習得したチャージル・サイフォドンによる攻撃力はえげつないのひとこと。魔界ではガッシュをいじめていたが、人間界で成長したガッシュを見て、見直す。
本作のヒロインの一人。ティオのパートナー。高校生にして人気アイドル。ティオの保護者的存在。
キャンチョメペア(黄本組)
変化や幻を見せる術を得意とする魔物の子。泣き虫でお調子者の性格で、魔界ではガッシュと同じ落ちこぼれだった。しかし、同じ落ちこぼれだったガッシュが強くなっているのを見て、自分も強くなろうと決意、成長していった。原作終盤で、実はガッシュを凌ぐほどの凄まじい潜在能力の持ち主だったことがわかる。
キャンチョメのパートナーで、イタリアの人気ムービースター。女好きな無類のスケベで情けない表情が多いギャグキャラだが、決める時は決める男。
ウマゴンペア(薄橙本組)
仔馬のような姿をした、機動力に長けた肉体強化の術を使う魔物の子供。「メルメルメー」としかしゃべれない。本当の名前はシュナイダーなのだが、先述の理由と清麿が「馬の怪獣みたいだから」という理由でウマゴンと名付けられる。
物語後半、ディオエムル・シュドルクを取得して以来、炎をサブウェポンとしてさまざまな形態に操れるようになる。
ウマゴンのパートナーで、自動車の走っていない国に自動車の技術を広めるため日本に勉強に来ているイギリス系ドイツ人。僧侶のような悟りを開いた能力を持ち、ウマゴンとのコンビネーションは抜群。
ブラゴペア(黒本組)
ガッシュのライバル的な存在で、優勝候補。重力を操る程度の能力をもつ。最初は自己中心的だったが、のちに王の威厳と風格に満ちた漢になる。
シェリー・ベルモンド(CV:折笠富美子)
ブラゴのパートナー。フランスの名家ベルモンド家の令嬢で、岩のように強固な精神の持ち主。
キッドペア(灰本組)
機械のようなトリッキーな術を使う魔物の子。とても素直な性格で、ナゾナゾ博士のウソに騙されることもしばしば。
キッドのパートナーで、何でも知ってる不思議な博士。
ウォンレイペア(薄青紫本組)
カンフーを主体とした格闘術を得意とした魔物の子。穏やかな性格で、義理堅い。なかなかのイケメン。
高い格闘術を使える、中国人の少女。ウォンレイとは恋人のような関係。
ロップスペア(空本組)
てんとう虫のような姿の魔物。幼いため「かうー」としか喋れない。
ロップスと自由気ままに旅をしていた財閥の御曹司。直感力、危機回避能力に優れる。ロップスの魔界帰還後は清麿達の重要なパトロンとしてバックアップに回った。
ガッシュの敵にあたる魔物
ゾフィスペア(濃赤紫本組)
火炎の術を使う魔物の子。心を操る力を持ち、それを悪用する非情な性格。1000年前の魔物編のボスにあたる。
ゾフィスのパートナーで、シェリーの親友。ゾフィスに心を操られ、無理矢理戦いに参加させられた。
ゼオンペア(銀本組)
ガッシュそっくりの見た目の魔物の子。ガッシュを憎み、ガッシュの魔界時代の記憶を奪った。ファウード編のボスにあたる。
ゼオンのパートナー。常に無口無表情だが、心に強大な憎しみを隠している。長い間ある場所にいたためか、雄大な光景などに憧れらしき感情を抱いている節も。
クリアペア
本作のラスボスで、消滅の術を使う魔物の子。魔界を滅ぼすのが使命といい、ガッシュたちと真正面から対決する。
クリアのパートナー。赤子に近い幼い外見だが、性格は凶暴そのもの。
パズドラでは
マガジンコラボの一員として参戦しているがサンデー作品である。
ただし、これは小学館が原稿を紛失してしまったため裁判に発展し、敗訴して雷句先生がガッシュの権利を全て持って引き上げ、講談社に移籍したためらしい。
ちなみに、小学館は紛失した際、謝罪するどころか「自分だって権利を持ってるのだからどう扱おうと勝手」と開き直ったのだとか・・・・・・・。
関連イラスト
関連タグ
うしおととら:同じく少年サンデーで連載されていた漫画。雷句先生が藤田先生のアシスタントだった為か、人間と雷撃を操る人外のコンビが主人公及び主人公が悪に対する怒りで無限の強さを発揮する熱血漢という共通点が存在している。