概要
悪魔・暗黒系のデジモン達の頂点に立つ七体の魔王型デジモンの総称。
リリスモンが登場した2002年に設定されており当時の強力かつ人気のある魔王型デジモンが含まれている。
しかし、デスモン、ベリアルヴァンデモン、ムルムクスモンと2000年代前半の時点で魔王型デジモンが複数体存在しており、メンバーの特定には困難を極めていたが、2004年までには全員集結し、この三体はカウントされない事が判明した…にもかかわらず、『デジモンバトルクロニクル』(2004年発売)ではベリアルヴァンデモンも七大魔王の一体とデマが書かれていていたのだが…。
同様にクロスウォーズ版のベルゼブモンも別カウント。
ダークエリアと呼ばれる、寿命を迎えたり戦いに敗れて消滅したデジモンが送られる冥界のエリアが存在し、その最下層コキュートスを根城とする。
彼らに葬られたデジモンは、輪廻転生(デジタマに還元)する事なくダークエリアの中心へと送り込まれ、魔王達の血肉となる。
あくまで総称であり組織ではないため概ね普段は不干渉の立場を取っている。
しかし、七大魔王が登場する作品の多くは七大魔王の誰かが騒動を起こし、その規模や強力なデジモン同士であることから一時的な協力や利用、妨害が発生している(この辺は作品にもより『デジモンクロニクルエックス』では初のことだが『デジモンワールド リ:デジタイズ デコード』では何度か対立や騒動があったかのような会話もある)。
また、デコードや『デジモンリアライズ』では互いの動向を確認する、連絡や会話はしている描写がある作品も見られる。
魔法陣や紋章の様な見た目をした“大罪の冠”を持っており、元ネタとなった七つの大罪の象徴悪魔や、惑星記号などが描かれている。
この大罪の冠はX抗体の入手や一部ゲーム作品の必殺技発動時に表面化する。
旧デジカではこれらの紋章がある「大罪の門」というカードも存在する。
デジモンストーリー サイバースルゥースに於いては、その余りに強大な力から、全ての平行世界に存在させる事で力を分散させているという設定がある。
一つの世界に存在する七大魔王達を全て倒してしまうと世界から罰を受けるという設定があるが、デジモンストーリー サイバースルゥースよりも前に発売されたデジモンセイバーズ アナザーミッションでの出来事と矛盾するため、今後この設定が活かされるかは不明。もっとも、その後に罰がなかったとも言いきれないが。
一応、既存作品とは「封印状態やスリープモードなど、半端な状態で後回しにせず完全消滅させろ」という指摘に対するカウンターとして機能する。
これらの描写から組織ではないものの七大魔王は単なる呼び名ではなく特殊なデジモンである節が見られるが詳細は不明。
ルーチェモン:フォールダウンモードだけ完全体だが、それには以下の理由がある。
ルーチェモンが降臨した古代デジタルワールド期にはまだ究極体という概念はなく、完全体がデジモンが進化しうる最強の世代であったから(※)。彼に立ちはだかった十闘士が世界で初めての究極体とされ、その強さは現代の究極体を遥かに凌いだとされるが、七大魔王最強で究極体を超える強さを持つ(公式設定)というだけあってエンシェントグレイモンとエンシェントガルルモン以外の闘士を全滅させる凄まじさを見せた。
つまり、世界で初めての七大魔王と言えるので進化系のサタンモードが「7つの大罪の冠」を抱くのは必然だと言える。
(※)実際に黎明期のデジモンも究極体という世代はなく、完全体が最強扱いであった。ルーチェモン:フォールダウンモードにとっては完全体という肩書きは他のデジモンのような単なる世代の終着点を指すのではなく、完成された神の如き体を指すのであろう。尤も、敵対した十闘士よろしく、彼もまた究極体に至ってしまうのだが。
アニメ『デジモンフロンティア』でも十闘士の力を5体分集結させたカイゼルグレイモンやマグナガルルモンを一方的に倒している事からもその凄まじさが伺える。
一覧
初登場歴
(※)モードチェンジ+X抗体、オグドモンを含む
時期 | 登場作品 | 登場デジモン |
---|---|---|
1999年1月頃 | デジモンアドベンチャーVテイマー01 | デーモン |
2001年10月7日 | デジモンテイマーズ | ベルゼブモン |
2001年12月頃 | ディーアーク_アルティメットVERSION | ベルゼブモン:ブラストモード |
2002年12月頃 | ディースキャナ_Version3.0 | ルーチェモン:FM/ルーチェモン:SM |
2002年09月頃 | デジモンペンデュラムプログレス2.0_ARMAGEDDON_ARMY | リリスモン |
2003年03月頃 | デジタルモンスターカードゲーム_拡張ボード6 | ルーチェモン:ラルバ |
2003年5月頃 | デジモンアドベンチャーVテイマー01 | デーモン(超究極体) |
2003年10月頃 | デジタルモンスターカードゲーム_ブースター22_覚醒・禁断の闇進化 | バルバモン/リヴァイアモン |
2004年06月頃 | デジタルモンスターカードゲーム_ブースター24_七大魔王降臨 | ベルフェモン:レイジモード |
2004年08月頃 | デジタルモンスターカードゲーム_2004SUMMER_デジモン・ダイナマイツ! | ベルフェモン:スリープモード |
2005年01月6日 | デジモンワールドX | ベルゼブモンX |
2007年09月頃 | デジモンバトルターミナル02_第3弾 | オグドモン |
2019年06月頃 | デジタルモンスターX_Ver.2 | デーモンX/バルバモンX/ベルフェモンX/リヴァイアモンX/リリスモンX/ルーチェモンX |
2019年11月頃 | デジタルモンスターX_Ver.3 | オグドモンX |
活躍
ロイヤルナイツよりも後付けの存在ながらも、勢揃いしたタイミングが早かったために勢力として登場する作品はかなり多い。ここでは七大魔王が勢力として登場した作品での活躍を挙げていく。
そう考えると個々人で活躍していた『デジモンクロスウォーズ』がいかにイレギュラーだったかがわかる。
デジモンセイバーズ
七大魔王の一体ベルフェモンが登場。こちらの設定でも七大魔王所属のようだが、登場したのはベルフェモンだけであった。
デジモンセイバーズアナザーミッション
こちらは全員登場。各大罪に対応する欲望を秘めた子供達を依り代に実体化しており(一部例外あり)、倒すと各大罪のコードキーが現れるが、これは現実世界やデジタルワールドをダークエリアで覆うために必要なものであり、ルーチェモンが影で神楽司を操って集めさせていた。
最終的にルーチェモン:サタンモードが敗れると七大魔王は全滅した。
強さははっきり言って歴代最弱であり、あのベルフェモンですらパーティメンバーが成長期〜成熟期レベルの時期に戦うレベルの相手である。
デジモンストーリー
デストロイドベルトのボスとして七体全員が登場し、大門大を敗北に追い込んだ。
初代ではルーチェモン:フォールダウンモード、デーモン、ベルゼブモンが、サンバースト・ムーンライトではリリスモン、ロストエボリューションではバルバモンがプレイアブル化。
マントを脱いだ姿のデーモンや、リヴァイアモン、ベルフェモンはプレイアブル化しなかった。
デジモンストーリーサイバースルゥース
DLCにて登場するが、ぶっちゃけ何も悪い事はしていない。
別世界でサヨ(ムーンライトの女主人公)が七大魔王を滅ぼした罰でディアナモンが消滅させられた為、今度はサイバースルゥース世界の主人公が七大魔王を討伐する事になり、罰も受けさせられる…THE理不尽。
デジモンクロニクルX
X抗体版が全て登場。
ダークエリアに封印されたグランドラクモンが旧デジタルワールドとダークエリアの境界線に影響を与えた事で先発隊としてリリスモンがX進化してエグザモンと交戦し、ダークエリアの軍勢が勢いを増してしまう。おまけに七大魔王の座と財宝を狙うダークナイトモンXとバルバモンXの激突、デーモンXは善なる存在への逆襲、ルーチェモンはデジタルワールドの破壊を目論み、ベルゼブモンXやリヴァイアモンX、ベルフェモンX、堕天したケルビモンX(悪)、オファニモン:フォールダウンモードXを傘下に加えてますます混乱を加速させてしまう。
X進化したロイヤルナイツや三大天使を始めとした善側のデジモンとダークサイドのデジモン達の全面戦争に発展し、6体の魔王が敗れるが、これを好機と見たルーチェモンXが7体のディアボロモンX、残りの6体の魔王の残存エネルギーと融合してオグドモンXに覚醒。オメガモンX、デュークモンX、アルファモン王竜剣という三大チートデジモンをも瞬殺して見せたが、ロイヤルナイツ全員の力を結集したジエスモンGXによって漸く倒された。
デジモンリアライズ
全員実装され、フィーチャークエストなどで度々登場。
なお、この世界の古代デジタルワールド時代には既にリリスモンがいたという扱いである(これでは十闘士の設定と矛盾するのだが…)。
スパイラルの影響で各魔王が復活し始めており、ルーチェモンが13体揃ったロイヤルナイツと交戦した他、終盤ではスパイラル・オリジンの起こした混乱に乗じてリリスモン達がダークエリアから出現し、オファニモンやケルビモン、ロイヤルナイツが食い止めていた。その後の顛末は不明だが、おそらくダークエリアに退散したか、倒されたかのどちらかであると思われる。
余談
元ネタは七つの大罪なのだが、元ネタから変更されたデジモンが多い。リリスモンとバルバモンがそれである(元ネタでは色欲はアスモデウス、強欲はマンモンである。前者は男の姿であるため色欲を連想しにくかったから、後者はマンモス型のデジモンの名前と被ってしまう為に、変更された可能性が高い)。
また、七つの大罪に対応しているが性格面や目的には反映されていないケースもある(特にリヴァイアモン)。
関連デジモン
- ルーチェモンサタンモード…ルーチェモンFMの進化系にして七つの大罪の冠を持ち合わせている。一部ゲーム作品ではルーチェモンFMが七大魔王の力を取り込むことで進化している。
- オグドモン…七大魔王を象った様な剣が足に刺さっており、剣の上にはルーチェモンサタンモード同様大罪の冠が浮かんでいる。『究極対戦!!デジモンバトルターミナル』、『デジモンコレクターズ』や育成ゲームなどから七大魔王からの進化や七大魔王の融合と思われ、オグドモンXの説明からすると少なくとも七大魔王の力を取り込んだ存在と考えられる(この設定と連動してる『デジモンクロニクルエックス』では七大魔王を取り込んだ七体のディアボロモンXが融合した)。
- ダークナイトモン…七大魔王の座を狙う暗黒騎士デジモン。ダークナイトモンXの設定では悪の感情が増幅した結果とされているが『デジモンクロニクルエックス』ではダークナイトモン時点から狙っていた様子。
- グランドラクモン…七大魔王と言えども手出しの出来ない強さを誇るという、吸血鬼デジモンの王。
- ボルトバウタモン…『デジモンワールド-next0rder- INTERNATIONAL EDITION』では古き闇を飲み込む新たな闇として登場し街に参加している七大魔王たちがダークエリアから逃げることになった元凶とされる。
- 三大天使…かつてのルーチェモンの側面を与えられたデジモンたち。セラフィモンはデーモンと、オファニモンはリリスモンとの関係が示唆されており何かと縁がある。
関連項目
関連サイト
公式デジモンプロファイル「七大魔王」デジモンたち