概要
『仮面ライダージオウ』に登場する、未来からやってきた時間改変を目論む謎の集団。所謂、時間犯罪者たちである。
過去に行き、その時代の人間にアナザーウォッチを埋め込むことでアナザーライダーを生み出している。
共通の能力として時間を停止させることができ(動きだけで意識はそのまま)、アナザーライダーの「契約」をする際などに使用している。EP32でこの能力はスウォルツが分け与えた能力であることが判明。また、エネルギーのロープで対象を拘束することも可能。
過去のライダーの大型サポートメカを模した専用のタイムマジーンを所持しており、スウォルツの話から不安定な別の時間軸にも干渉可能な模様。
また、EP14ではウールが眼魔コマンドを出現させていた。
メンバー内の関係は非常に悪く、特に2-3クール目スウォルツが独断で動いているためよりいっそう組織としての関係がこじれつつある。
過去のライダーについては知っているものの、原典での設定や本来の変身者、サブライダーとその変身者の存在までは知らない模様。
意外にもライダーシリーズでたった一つ、戦闘員なしで、怪人と人間体の幹部しか存在しない悪組織である。
ある意味ウール(押し付けられてアナザーキカイ)、オーラ(の分身がアナザードライブ)とスウォルツ(終盤でアナザーディケイド)全員怪人化した歴はあったが、終盤前までは幹部三人とも固有変身体はなく、劇中を通して固有変身体を持つのは一人だけのは相当異質である。
本編での構成員
スウォルツ
本編EP05から登場したタイムジャッカーのリーダー格。
タイムジャッカーの動きすらも止めるほどの力を持ち、「意見は求めん」と無理矢理アナザーライダーを生み出す冷酷な男。
ウール
本編EP01から登場。
目的以外の騒動を楽しむ節がある、無邪気な少年のような性格の持ち主。
一方で彼自身の戦闘能力は低い。
EP25以降はメンバーの中で一番スウォルツに懐疑的である。
オーラ
本編EP03より登場したタイムジャッカーの紅一点。
ウールとは正反対のプライドが高く冷徹に仕事をこなすクールビューティ。
バリアを張ったり、衝撃波を放ったりと本人の戦闘能力も高め。
目的
2068年を支配するオーマジオウを倒すだけの実力を持つ新たな王の擁立であるとされている。
彼らの生み出すアナザーライダーもその”魔王”候補として生み出された存在であり、つまり「最高の存在こそが正しいとするオーマジオウサイド」にも属さない第三勢力である。
当初は情報が少なかったこともあって、「実はオーマジオウ陣営とグルなのではないか」という予想もあった。
しかしウール役の板垣李光人氏のコメントの中にその説を否定するような内容のものがあり、かつEP16においてソウゴがゲイツにベルトを破壊させ、未来からオーマジオウが消失したにもかかわらずカッシーンのような変化は一切起こらなかったことから、オーマジオウの配下である可能性は非常に低くなった。
しかもオーマジオウの消失を知ってなお魔王を生み出すことに拘り、邪魔者は排除するとしてソウゴの命を狙った事で結果的にジオウ、引いてはオーマジオウを再誕させてしまう等、彼らの目的はあくまで「オーマジオウを倒す」以上に「オーマジオウ以外の王の擁立」にあることがわかったのだが…。
EP27・28で明かされた真実の一端によれば、スウォルツこそがソウゴを時の王者として覚醒させた張本人。
さらに「オーマの日には新たな王が決まるのでは、ジオウとゲイツの決戦というのは話が違う(意訳)」と口走ったウールに白ウォズが「君はスウォルツ氏の使い走りに過ぎない」と冷淡に返答したことから、ウールは(恐らくオーラも)スウォルツに乗せられて行動していたことがほぼ確定。また、同じ「仮面ライダージオウ」である以上オーマジオウになる可能性が否定できないアナザージオウをスウォルツが誕生させた事実に、とりわけウールは強い危機感と不信感を抱いていた。
ひいてはタイムジャッカーという組織自体が(前作のあの組織のように)黒幕たるスウォルツのために踊らされる傀儡である可能性が出てきている。
そして、EP43にてスウォルツの真の目的が明らかとなり…。(後述)
ゲイツ・ツクヨミ・ウォズとの関係
EP02でウールとゲイツが対面する場面があるものの会話はなかった為、同じ未来人であるツクヨミやゲイツとはどういう関係であるかはまだ明かされていない。
ゲイツはタイムジャッカーの事は知っているが、一般人が巻き込まれるまではアナザーライダーが現れても当初は無視しようとしていた事から関心は薄いようである。
一方のツクヨミはOPでタイムジャッカーの幹部三人と一緒に映っているシーンがある事から「何らかの関係があるのでは?」と一部の視聴者から予想されていた。
そしてEP31~32でタイムジャッカーと同じく時を止める力がツクヨミに覚醒。EP38~42では、なんとスウォルツがツクヨミの兄だった事が判明された。
この二人に関してはオーマジオウを優先するあまり、ソウゴの懇願によってウォズから聞かされるまでタイムジャッカーの脅威について(アナザーライダー出現により元々の変身者が記憶をなくす仕組み等)よく知らない事も判明している。
そのウォズとの関係については幹部の一人・スウォルツが彼と顔見知りだった事がEP07で判明し、EP12ではなんとウォズがスウォルツにソウゴとツクヨミの作戦をばらすという裏切り行為を行った。
白ウォズに関してはEP28にて、スウォルツと協力関係にある事が明らかとなった。白ウォズは「オーマの日」を早めようとしたが失敗し、以降はスウォルツに従って動くと告げていた。
劇場版独自のタイムジャッカー
いずれも本編の3人との関係は不明。
ティード
映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』に登場。
スーパータイムジャッカーとされており、新たな王の擁立ではなく、平成仮面ライダーの歴史を消し去る事を目的とする。ただし劇中で「スーパータイムジャッカー」という呼称は一度も出ておらず、ティード本人も単に「タイムジャッカー」と名乗っている。
上記のタイムジャッカーと関連のある組織(もしくは個人)なのか否かは一切不明。
自らが唯一の仮面ライダーとなり、ひいては王となろうと画策した。後にこれがとんでもない形でスウォルツとの接点となる。
フィーニス
映画『仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション』に登場。
ひらかたパークスペシャルショーのタイムジャッカー
謎の男1
仮面ライダーエグゼイドの小説『マイティノベルX』およびひらかたパークで開催されたライブステージ『ノベルアフター2023』に登場。宝生永夢をオーマジオウの対抗馬として目を付けており、消えゆく歴史から連れ出そうと未来のバグスターを暴れさせた。
謎の男2
ひらかたパークの『仮面ライダーゼロワンスペシャルショー』に登場。
最低最悪の魔王を生み出すための器をヒューマギアに見出し、『令和ザ・ファースト・ジェネレーション』から記憶の戻っていない状態のソウゴからグランドジオウライドウォッチを奪うとゼロワンの世界を襲撃し、飛電インテリジェンスの工場をアナザーライダー軍団で襲撃し20体のヒューマギアを強奪。グランドジオウがアーカイブする「平成ライダーの歴史」をライダー一人につき1機のヒューマギアにインストールしそれをジオウ担当の20機目に移しまとめることで「魔王」の生成を狙った。
自身は阻止に現れたゼロワンとバルキリーと戦った末に時間停止の隙を突かれて撃破されるが、目的となる常磐ソウゴ型ヒューマギアZ-10の起動には成功した。
ハキパ
スペシャルショーブレイド編に登場。未来世界で統制者に接触しジョーカーアンデッドンコントロールシステムを生み出してブレイドライドウォッチを生成し、ソウゴに埋め込んでジョーカーアンデッドへと変え全人類滅亡をもくろんだ。
だが実際は統制者に操られていただけで彼自身が黒幕であった。
ハーマ
スペシャルショードライブ&鎧武編に登場。ベルトさんに悪性ウイルスを注入して洗脳し、ドライブを魔王に擁立しようとしたが、未来から来たネクストドライブ2035に敗れる。
『小説仮面ライダー電王 デネブ勧進帳』のタイムジャッカー
梶原景時
源頼朝の側近だった実在人物。しかし本作では…?
協力者
ウォズ(EP13)
利害の一致により一時的に協力。
ウォズとスウォルツは「古い知り合い」らしいが…?
門矢士(EP13~EP16)
ウォズにより呼び出されタイムジャッカー側に付く。
オーラから呆れられるほどに気まぐれな行動を取っていたが、実は自身の計画に則って行動していた。
EP16での戦闘中に姿を消した。
カッシーン(EP16)
オーマジオウの存在が一時的に消滅した際、スウォルツにAIを弄られてタイムジャッカーの手先となり、ソウゴに襲い掛かった。
白ウォズ(EP28)
スウォルツとは初めから協力関係にあった事が判明。彼の「オーマの日」を早める計画が失敗し、以降はスウォルツに従って動く事に。
海東大樹(EP42・EP43)
EP42で加古川飛流からアナザージオウⅡウォッチを盗もうとするも、スウォルツに取り返された事で失敗。その際にスウォルツから「お宝が欲しいのなら良い物をやる」と(無理やり)時間停止能力を与えられ、以降は「お宝」の為にスウォルツと協力関係を結ぶ事に。
タイムジャッカーの崩壊
EP43にて、遂に本性を表したスウォルツは、「自分が時を司る王として君臨する」という野望を暴露。オーラに与えた力を奪い、力こそ奪われなかったもののウールもオーラ共々切り捨てられた。
危惧されていた通り、タイムジャッカーはスウォルツが真の目的を遂げるための傀儡でしかなかったのである。
自らの野望のため動き出したスウォルツはツクヨミから時を操る力、そしてディケイドから時空を操る力を奪い、以前を遥かに上回る強大な力を手にするに至った。
この結果、身の安全が確保できなくなったウールとオーラはやむなくクジゴジ堂に逃れ、ソウゴ達と共同戦線を張ることとなる。
また、EP44にて元々ウールとオーラはそれぞれ別の時間の人間であり、スウォルツに連れてこられたという事実が判明している。
ウールとオーラは最終的にスウォルツの目論み通り始末され、スウォルツも最終回で仮面ライダーオーマジオウとの戦いで敗死した事でタイムジャッカーは完全に崩壊した。
余談
2068年からやってきたと勘違いされがちだが、どの時代からやって来たかは未だはっきり明かされていない。
劇中ではタイムマジーンを使用しての戦闘しか描かれておらず(スウォルツが変身前のゲイツを襲った事はあるが)、ジオウ達ライダーとの直接戦闘は描写されていないので個々人の戦闘能力は不明だが(劇中では変身もせずにライダーと交戦した人物もいる)、ライドウォッチの力を利用しているとは言えライダー自体と交戦する事なく容易にその力を奪って存在自体に干渉し、ジオウ達や他のライダーにも効果を発揮する「時間停止能力」を行使する等、歴代の悪役の中でも破格の力を振るっている。
さらに、白倉氏のツイートによれば彼らは平成ライダーそのものの歴史の裏で暗躍し、仮面ライダーの物語を塗り替え続けてきた(ツイートの例をとれば紆余曲折の末黒幕との最終決戦を迎え、各々が新たな道を歩みだした姿が描かれた「仮面ライダーエグゼイド」が突然「最終回」という形で一方的に終了し、別設定の新番組「仮面ライダービルド」がしれっと始まったのは、タイムジャッカーがエグゼイドの歴史をなくしてしまったからである)ことが示唆されており、そういった意味でも歴代最強の悪役といえる存在なのかもしれない。
スウォルツに関してはある程度の経歴や目的が明かされているが、他のメンバーについてはそれぞれの経歴や目的・タイムジャッカーに参加した動機・スウォルツに選ばれた要因などは明確にされなかったため謎のままに終わっている。
上述のように本編ではスウォルツが作り出した組織という話であったが、ティードやフィーニスがスウォルツと無関係である可能性もある。その場合タイムジャッカーとはライダーの歴史に関わる時間犯罪者を示す普通名詞ということになる(もっともその場合、アナザーウォッチの正体がより不明瞭になってしまうが…)。
実は本編の三人は劇場版の3作品には一切登場していない。彼らの映画での初登場はゲイツ、マジェスティとなったが、この作品は本編の後日談であるため、事実上「タイムジャッカー」としての彼らが劇場版に登場したことはない。
関連タグ
イマジン…『仮面ライダー電王』の敵勢力。タイムジャッカー同様、時間の改変を目論むなど共通点が多い。
神崎士郎…『仮面ライダー龍騎』の主要人物。自分の目的を果たすまで何度も時間を巻き戻しさせている点や、利害が一致した人間に力を与える点など共通点がある。RIDERTIME龍騎では協力者だった可能性が出ている。
アズ…次作の『仮面ライダーゼロワン』で登場した悪役の1人。同じく利害が一致した相手に力を与えるなどの暗躍を行なっていた。
仮面ライダークロノス、スカラベアンデッド、カッシスワーム ロイミュード 魔進チェイサー…同じく時間を止められる方々。
ハイパーフォーム スーパータトバコンボ ムテキゲーマー ゴッドマキシマムゲーマー タイプフォーミュラ オーシャンヒストリー:時間干渉を受けない、又は対抗出来そうな方々。
蒼井翔太…声優だがクソアニメポプテピピックで実写で登場した時なぜか時を自由に行き来する能力を持っていた事とタイムジャッカーの様な服装のせいでネタにされてる。その影響かは謎だがポプテピピピック2期1話のOPが仮面ライダーのパロディだった(撮影に東映も協力してた。)
上白沢慧音…東方永夜抄3面ボス能力で歴史を無かった事にする違い
ドルイドン族、ノットレイダー:ニチアサ平成シリーズ最後の敵対勢力。