河城にとり
かわしろにとり
「げげ、人間!?」
「元気な人間よ。河童と人間は古来からの盟友だから教えてやる」
概要
種族 | 河童 |
---|---|
登場作品 | 『風神録』3ボス、『DS』LEVEL 4、『地霊殿』魔理沙のサポート、 |
『求聞口授』記事、『心綺楼』自機、『弾アマ』6日目、『茨歌仙』ゲスト、 | |
『鈴奈庵』ゲスト、『深秘録』自機、『憑依華』自機、『三月精』4部ゲスト、 | |
『グリウサ』漫画+大会パート、『酔蝶華』22話、バレットフィリア達の闇市場(4th Market) | |
二つ名 | 超妖怪弾頭(風)、水棲の技師(ダ・三)、河の便利屋さん(心)、水平思考の河童(茨)、水の中のエンジニア(鈴)、太古!三畳紀の河童(深)、商売上手で守銭奴の河童(憑)、頭の上のワンカップ(酔) |
能力 | 水を操る程度の能力 |
危険度 | 高 |
人間友好度 | 中 |
主な活動場所 | 玄武の沢等 |
テーマ曲 | 芥川龍之介の河童、神々が恋した幻想郷(風3面道中) |
※ただし危険度や人間友好度等の評価は作中登場人物の稗田阿求による。
人間が好きなのに人見知りするエンジニアであり、これ以上危険なところへ行かせまいと主人公の前に立ちふさがる。
河童であるためきゅうりが大好物。一方で、河童である以上頭の上には皿があるはずだが、常に帽子をかぶっているため詳細は不明。ちなみに着ている服は光学迷彩スーツであり、手段は不明だがこれで姿を隠すことができる。
東方Projectにおいて河童が技術者として描かれる理由は、「河童とは大陸から渡来した技術者(集団)の事を指す」という説があるからではないかと推測されている。
幻想郷における河童は技術に対する関心が非常に高く、にとりも例外ではないようで、八坂神奈子が「山の産業革命」を計画した際には喜んで参加した。
『ダブルスポイラー』に登場した姫海棠はたてのカメラは河童製のようで、ひょっとしたらにとりが作ったという可能性もなきにしもあらず。
テーマ曲は「芥川龍之介の河童」。由来は芥川龍之介の小説『河童』である。
名前の由来も
「そのうちにやっと気がついてみると、僕は仰向けに倒れたまま、大勢の河童にとり囲まれていました」
という一節からと推測されている。他にも特徴・設定などに『河童』が由来とされるものが散見される。
作中では
『地霊殿』では河童の技術水準を上げられると言われ、かなり興奮した様子で魔理沙を地下に向かわせる。出てきた妖怪に対し結構乱暴な言葉を使ったことから、普段飄々としている魔理沙をちょっと引かせる一面を見せた。残念ながら立ち絵は存在しないが、エンディングのCGには登場している。
(ひゅい!?)
なお、作中では会話で「谷カッパのにとり」と自称しているが、これは種族では無く通称。あくまで種族は河童である。
『心綺楼』では、混乱に乗じて人心掌握をしようとする宗教家に危機を覚える。
一部の河童には宗教を嫌う文化を持っていた。
『茨歌仙』では他のモブ河童らとともにとある大規模な工事に参加しているが、工事の長期性・大規模性が河童のメンタリティに合わず、計画自体が頓挫している。
また別の場面では、河童のアジトがある玄武の沢が突如発生した謎の超高水圧の柱で封鎖状態になるという苦難に見舞われた。その際にこのような現象を引き起こせる存在としてにとりは「水龍様」を挙げ、その存在を怒らせたためではないかとひどく恐れている様子を見せた。また、茨木華扇が語ったこの現象を起こしている正体となる存在についても怯えていた。
『弾幕アマノジャク』では鬼人正邪の追手のひとりとして登場した。
『東方深秘録』や『東方憑依華』では作中当時に発生していた魅力的な異変である都市伝説異変や完全憑依異変が終わってしまう前に、制御可能で人工的な都市伝説の利用の実現や「 人工完全憑依 」をそれぞれ実現すべく調査と研究に邁進する。学術的興味もさることながら、にとりは両異変をいずれも商機ととらえている。にとり本人は都市伝説を信じていなかったが、『深秘録』では知らず知らずのうちに都市伝説に憑りつかれていた。『憑依華』では完全憑依の肝とにらんだ「感情」を察知する能力に長ける秦こころと完全憑依のコンビを組む。
いずれの異変においても弱点を克服した都市伝説との遭遇といった予想外の事態や謙虚さのない天人との遭遇など紆余曲折はあったもののにとりはそれぞれなりに成果を見出し、一定の成功を収めている。
「 犠牲なき進歩などない! ただ前進あるのみだ! 」(にとり、『憑依華』)
『バレットフィリア』では、闇市場の首謀者である山童の山城たかねの利益の独占を阻止するために天弓千亦と協力し、守矢神社で身を隠して協力者を待ち伏せしていた。
そこにやってきた魔理沙と戦闘をしたあと、山童から闇市場を乗っ取るために「資本主義のジレンマ」というカードを彼女に託し、たかねのいる虹龍洞に行くように助言した。
容姿
ウェーブのかかった外ハネが特徴的な青髪を、赤い珠がいくつも付いた数珠のようなアクセサリーでツーサイドアップ(『心綺楼』ではもみあげ部分を垂らしたツインテール)にして、緑のキャスケット(ZUN帽)を被っている。
瞳の色は青色。
白いブラウスに、肩の部分にポケットが付いている水色の上着、そして裾に大量のポケットが付いた濃い青色のスカートを着用している。
上記の通り、上着よりスカートの方が若干色が濃いのだが、二次創作や一部の原作では同じ色になっている事も多い。
靴は長靴のようなものを履いており、胸元には紐で固定された鍵がついている。背中には大きいリュックを背負っている。
『心綺楼』では上着が半袖になり、リュックがかなり巨大なものとなっている。
芥川龍之介の『河童』では河童はカンガルーのような袋を持ち、ポケットとして使う、とされている。ちなみににとりのポケットには工具がびっしりと詰まっているらしい。
また、胸元に鍵がついているが、特に意味はない様子(ZUN氏曰く「わかんない。わかんなくないけど。たぶんカバンの鍵じゃない?」)。山童にも同じことが言える。
『風神録』のZUN絵で左手に持っているのは蒲の穂。右手に持っているのはのびーるアームに関連して野蒜(のびる)、または「シダの葉」。頭を撫でると人間に化けることが出来るという謂れのある植物である。
『バレットフィリア』では新規ZUN絵で登場し、心綺楼以降と同様に半袖となっている。
また、帽子にマークがなく、ペンとアビリティカードを持っているといった特徴がある。
性格
初登場の『風神録』では「人間は盟友」というセリフなどから人当たりが良く人間に友好的な妖怪と見做されていたが、
『地霊殿』においてはパートナーである魔理沙に対して対面した妖怪と戦うようにけしかけたりと、調子の良い様子を見せる。
自機となった『心綺楼』では異変の影響か、『求聞口授』で言及されていた性格の黒い部分がかなり露骨に出ている。
具体的には命蓮寺で詐欺まがいの的屋を開いて民衆から金を取る、川で拾った流木を乾燥させてお香として売り出そうとする、挙句の果てには「人間から漁業権を奪って占領すればボロ儲けね!」と盟友と謳っていた人間に対してもこんな事を言い出したりと金の亡者と言われんばかりに暴走しまくっている。
また口調も他作品と比べるとかなり乱暴。以下一例。
- 「(試合で負けた霊夢に対して)弱いじゃん、何偉そうにしてるのさ」
- 「どいつもこいつも頓珍漢な事ばかり言いやがって。熱狂も決闘も宗教なんぞに利用するなよ」
- 「(「騙してる事を注意しに来た白蓮に対して)ショバ代払ってるんだから文句言うなよ」
- 「何でみんな盛り上がってるんだ?みんな程度が低いな」
果ては「ある物」を無くして困っている人物に対して、その無くし物が自分の屋台にあるかもしれないと発言し、屋台を見せてくれと言われると「じゃあお金出してくださいな」と無くし物からも金を巻き上げようとする(ただし本人は「あるかも」程度にしか思っておらず、実際は持っていなかった)という外道っぷりを見せる。
そして相手が「金取るの!?」と返すと「当たり前だろ?こちとら遊びじゃねえんだよ」など言い出し、多くの人に衝撃を与えた。
なお、対戦における神子の勝利セリフにはその態度を指摘した「世間の流行に興味ないフリして……。私には判るぞ。素直に楽しめない不器用な心が」というものがある。
上記の通り性格の悪い部分は『地霊殿』や『求聞口授』で既に触れられていたので、『心綺楼』で急に性格が黒くなったというよりは、『風神録』での盟友発言と人見知り設定から本来と異なるキャライメージがファンコミュニティ間に広がっていたというのが実情であろう。
能力
実際に水滴弾を使用したスペルカードなども使用してくるのだが、水使いとしての個性よりもエンジニアとしての個性の方が強いため、原作および二次創作でにとりが水を操る場面が描写される事はあまりない。
『心綺楼』、『深秘録』、『憑依華』では工具による殴打、水鉄砲による射撃、リュックから飛び出す鉄球やドリルといった武器、手製の発明品などを使って戦闘を行う。
リュックからは常時プロペラが飛び出して回転している。『風神録』ではプロペラ無しでも普通に飛んでいたため、高速飛行を補助するためのものかもしれない。
『心綺楼』のみ、発明品による攻撃では水妖エネルギーという専用ゲージを消費する。
恐らくこれらの発明品は電気ではなく謎の妖怪エネルギーで動いているのであろう。
スペルカード
にとりのスペルカードは主に自身の「水を操る程度の能力」と、元ネタでもある芥川龍之介の『河童』をモチーフにしたものが主。
風神録
- 光学「オプティカルカモフラージュ」(Easy/Normal)
- 「河童」に登場する河童はカメレオンのように環境に合わせて体の色が変わる。
- 光学「ハイドロカモフラージュ」(Hard/Lunatic)
- 前述のオプティカルカモフラージュとほぼ同義。
- 洪水「ウーズフラッディング」(Easy/Normal)
- 泥が氾濫すること。
- 洪水「デリューヴィアルメア」(Hard)
- 大洪水の悪夢。
- 漂溺「光り輝く水底のトラウマ」(Lunatic)
- 符名が漂い溺れること。光り輝くのは水底から見た水面。
- 水符「河童のポロロッカ」(Easy/Normal)
- ポロロッカとは潮の干満によって起こるアマゾン川を逆流する大波。「アマゾンの大波」の異名を持つ。
- 水符「河童のフラッシュフラッド」(Hard)
- フラッシュフラッドとは(豪雨後の)鉄砲水のこと。
- 水符「河童の幻想大瀑布」(Lunatic)
- 瀑布とは滝のこと。
- 河童「お化けキューカンバー」(Easy/Normal)
- お化けとは馬鹿でかい野菜などの表現で使われる。キューカンバーは胡瓜のこと。
- 河童「のびーるアーム」(Hard)
- 河童の両腕は体内で繋がっており片方の腕を引っ張るともう片方の腕が縮み、そのまま抜けてしまう事もあるとか。
- 河童「スピン・ザ・セファリックプレート」(Lunatic)
- 回転する頭部の皿。河童の皿。
道中1枚+ボス戦3枚の合計4枚。ちなみに2008年になって芥川龍之介の遺書が4通新たに発見された。もちろん偶然ではあるはずだが…(『東方風神録』の頒布は2007年8月である)
ダブルスポイラー
- 水符「ウォーターカーペット」(4-3)
- 「一面に広がる水」ということか。
- 河符「ディバイディングエッジ」(4-5)
- divide(〜を分ける)の現在分詞・動名詞形。河川・湖等を区別するための境界線、「分水界」のこと。英語では"drainage divide"という。edgeとは縁、端、(峰などの)背 。山の稜線は分水界になることが多い。
- 河童「乾燥尻子玉」(4-7)
東方心綺楼
- 豪雨「河底大戦争」
- 泡符「撃て!バブルドラゴン」
- タイトーのアクションゲーム「バブルボブル」及びその主人公である「泡はきドラゴン」
- 戦機「飛べ!三平ファイト」
- 妖怪戦艦「三平ファイター」 (CPU限定)
- 水符「夏のペットボトルロケット」(CPU限定)
- その名の通りペットボトルで作られたロケットである。
- ラストワード 「スーパースコープ3D」
弾幕アマノジャク
東方深秘録
- *ネッシーの完全養殖技術*
- 怪ラストワード *ネス湖は今ここにある!*
東方憑依華
(プレイアブル時のスペルカードは『心綺楼』時、ラストワードは『深秘録』時とそれぞれ同じ。)
- 水面符「ミズバクマスカレード」
- ストーリーモード限定、こころとの完全憑依コンビ時
- 拳水符「入道叢雲ミズバク拳」
- ストーリーモード限定、雲居一輪との完全憑依コンビ時
バレットフィリア達の闇市場
備考
行動範囲
まずは『風神録』初出の未踏の渓谷である妖怪の山。魔理沙とも仲が良いため、恐らく魔法の森。『風神録』エンディングでは博麗神社でお酒を呑んでいるシーンがある。また山の神の棲まう守矢神社にもと、幅広く行動しているようだ。河童のアジトがあるという玄武の沢にも姿を見せている。
上下関係
山に住む妖怪には、妖怪としては珍しく社会体系があり、河童も例に漏れずその中に組み込まれている。
天狗の事を天狗様と言っていたり、鬼(星熊勇儀)に対し怯えるような態度を取っていたことから、河童の山における地位は高くないものと思われる。また、にとりの言うところの「水龍様」や地獄のとある役職の存在を恐れるなど、力のあるものを恐れる傾向にある様子である。
仲間
『茨歌仙』では多くのモブ河童と共に出演している。同作第四話ではこのモブ河童の一人と楽しそうに話す様子が描かれている他、回想場面の描写では先述の守矢神社の神の一柱・八坂神奈子の怒りの小言を受け流しているような様子も見られる。また、この時見られたにとりの衣装についてモブ河童たちと比較すると、他の服と帽子とリュックは基本的に河童共通だが、胸元の鍵はにとり独自のもののようだ(他のモブ河童の胸元にはリボンやタイなどがみられる)。また同作でのにとりの服装では襟元や袖が白地または上着と同一であるが、モブ河童の中にはここにラインが入った服装である者も見られるなど、個人ごとに少しずつアレンジがなされている様子である。
東方Projectにおける河童は協調性がなく、組織だった集団労働や長期にわたる工事には向かない(自分勝手に作ったときに天才的な才能を発揮するギークタイプ)。支配者である天狗は組織を重んじる点で正反対である。
二次創作
エンジニア
エンジニアという設定だけあって、メカを制作するという位置づけが強い。
そこから派生してエロスなメカを作ったりと八意永琳に次ぐ幻想郷の便利屋として活躍(?)することもある。これで自然な形でR-18な行為を行う事が出来、さすが「お値段以上、にとり」である。河童が作るだけあって完全防水で評判!かも知れない。
しかし実際の設定では飽きっぽく、すぐ別の事を始めてしまう。したとしてもダムを作れと言われ山を丸ごと崩すなど自分流アレンジを始めてしまい、協力者には向かないようだ(これは河童全般の問題?)。
ニトリ
「お、ねだん以上。」でおなじみの大手家具チェーン。名前が同じであることから、しばしば彼女も商店を営んでいる設定になる。場合によってはあらゆる事業を手掛ける巨大コングロマリットとなっていることも。
ちなみに現実世界のニトリも、創業者の似鳥昭雄氏の名から命名されている。
ゲス河童
『心綺楼』で見せた性格と口の悪さが「人間好き」と言う従来の設定と非常に大きなギャップを生み、様々なネタを生み出している。
ヤクザのように脅したり、最近話題のゲスキャラとコラボしたりといじられかたは様々である。
また、『心綺楼』における勝利ポーズが本作の彼女を端的に表していると評判である。
関連イラスト
関連タグ
東方Project 東方風神録 東方心綺楼 東方深秘録 東方憑依華
妖怪の山 玄武の沢 モブ河童 のびーるアーム お化けキューカンバー 尻子器 河の便利屋さん
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にとレイ にとまり にとチル にとめー にと咲 にとちぇん にとみょん にとてゐ にとけね にとかぐ あやにと にともみ にと雛(にとひな/雛にと/ひなにと/スピンカッパー) にとさな にとすわ にとふと にと霖 にとたか