プロフィール
父スクリーンヒーローはジャパンカップを勝利し、産駒にモーリス、ゴールドアクターなどを輩出している。
母コスモクリスタルは4勝を挙げている。
ビッグレッドファームで繋養されていた父の父グラスワンダーや、母の父マイネルラヴ、母コスモクリスタルなど、何かと岡田一族と関りの深い血統である。
経歴
デビュー前
6.5万円×400口(総額2600万円)と平均的な額で募集される。
2歳時(2019年)
6月9日と早い時期にデビュー。2番手からレースを進めたがワーケアに一気に交わされ2.1/2馬身差の2着。
続く未勝利戦で好位から抜け出して初勝利を挙げた。
重賞初挑戦の舞台は新潟2歳S。行き脚が付かず後方からになり、前との差が詰められず7着と敗れた。
立て直しを図り芙蓉Sに出走。逃げの手を打ち、4角先頭で直線を迎えたが、オーソリティに突き放され2.1/2の2着。
その後、年内休養に入った。
3歳時(2020年)
始動戦はセントポーリア賞。ここでもハナを切ったが、直線半ばで交わされ、最後は失速し6着。
皐月賞の優先出走権を求めて弥生賞に出走。先手を取ったが、道中で仕掛けたオーロアドーネにハナを奪われ、直線後退し8着。
続いて中2週で1勝クラスに出走する。流石に自己条件では力が違ったか、好位から抜け出して完勝。2勝目を挙げた。
賞金加算に成功したことで皐月賞への出走が可能になる。単勝360.0倍というブービー17番人気となる(最低人気は360.9倍のディープボンド)。道中はキメラヴェリテを追走する2番手。キメラヴェリテを交わして4角で先頭に立ち、上位馬には交わされたものの4着と粘り込んだ。
皐月賞4着で日本ダービーの優先出走権を獲得し、ダービーに駒を進める。確たる逃げ馬不在ということもあってハナを切りスローペースに落とし込んだが、マイラプソディが向こう正面で一気に仕掛けてペースを乱されたことやそもそも距離が長かったことなどが原因か直線で失速。17着と大敗を喫した。
その後、秋まで休養に入った。
秋初戦は札幌の2勝クラス。好位からレースを進めたが、伸びを欠いて5着。
続いて茨城新聞杯(2勝ク)に出走。先手を取り、4角一旦交わされるシーンもあったが差し返して3勝目。
昇級して常総S(3勝ク)。スローペースを好位で追走し差を詰めたが僅差の4着。
4歳時(2021年)
間隔を空けず若潮S(3勝ク)に出走。逃げて直線カラテとの叩き合いになるが最後突き放されて2着。
続く幕張S(3勝ク)では、2番手から直線先頭に立つと後続を寄せ付けず完勝。OP入りを果たした。
OP入りの勢いに乗ってダービー卿CT(G3)で久々の重賞挑戦の予定だったが、右前肢に跛行を発生したため出走取消。後に蹄葉炎が発覚し休養に入った。
5歳時(2022年)
1年の休養が明け初戦は六甲S(L)。逃げて見せ場は作ったが最後は甘くなり6着。
復帰2戦目は谷川岳S(L)。前走よりも状態が明確に良化しており1番人気に推される。2番手から抜け出し1年2か月ぶりの勝利を挙げた。
続いてサマーマイルシリーズの米子S(L)に出走。3番手から抜け出し、直線遊びながら勝利。リステッド2連勝を決める。
2連勝の勢いに乗りサマーマイルチャンピオンの座と初の重賞タイトルを懸けて関屋記念に出走。混戦模様の中、わずかな差で1番人気に推される。道中はシュリを行かせて2番手以下をスローペースに落とし込み、余裕を持って追い出すと逃げ粘るシュリを交わして先頭に立ち、追ってくるダノンザキッドを抑えて重賞初勝利。
米子Sと関屋記念の勝利により、18ポイントでサマーマイルチャンピオンに輝いた。
その後休養を挟んでマイルCSに直行。今回も(一旦ゲート内で立ち上がってから)好スタートを切るが、先手を譲り7番手から進める。直線ホウオウアマゾンとジャスティンカフェに挟まれる形になって失速。12着に敗れた。なお、ゲート内の駐立の悪さから発走調教再審査となっている。
6歳時(2023年)
東京新聞杯で始動。ジャスティンカフェ、ナミュール、ピンハイといったビッグタイトルはないものの好パフォーマンスを見せる馬たちが人気を集める中それら3頭に続く4番人気。中間ゲートでの効果が見られたことからパシファイアーを装着して参戦する。
ゲート練習の効果が出て今回は立ち上がらず、五分のスタートから好ダッシュで先手を奪う。2番手以下を引き付けつつ11秒台前半が並ぶ厳しい流れを作り出す。手応え十分に4コーナーから直線に向き、400mを切ったあたりで追い出されると内ラチ一杯を粘りに粘り、追ってくるナミュール以下をアタマ差凌いで2つ目の重賞タイトルを獲得。勝ちタイム1:31.8は東京新聞杯レコードだった。鞍上の三浦皇成は11年連続重賞勝利。
そしてドバイGII・ゴドルフィンマイルに参戦。中間の追い切りではウインマリリンを軽々突き放すなど
好ダッシュで一度先頭に立ち、内の2頭を行かせて4番手を追走。しかし直線伸びきれず6着に敗れた。
帰国後、軽い挫跖を発生したが無事安田記念に出走。鞍上は引き続き三浦皇成。
前走がダートだったこと、逃げ馬として不利な8枠17番からのスタートになったこと、G1馬が10頭出走という過去類を見ないメンバーになったこと、同じ逃げ馬であるジャックドールが参戦したことなどがあり13番人気で出走。スタートはいい方だったが、外枠が祟り東京新聞杯のようにスムーズに先手を奪うことはできず、かなり押してようやく先手を取る。1馬身半くらいのリードを取りながら逃げの手を打ったが、テンで脚を使った分終いの脚を生かすためか中盤を緩めたことで差し脚比べになったことや序盤のロスが響いたか直線半ばで脚色が鈍り後退、ソングラインの8着に敗退した。全てがうまく運んだ東京新聞杯とは対照的にちぐはぐなレース運びが目立つ結果となった。
6月8日、陣営から秋の目標はマイルチャンピオンシップではなくBCマイル、秋始動戦は毎日王冠を予定していると発表された。
宣言通り毎日王冠で始動。
2年10ヶ月以来の1800m戦となるここでは安田記念を勝ったソングライン、一昨年の覇者で二度目の制覇を狙うシュネルマイスター、エプソムカップ勝ち馬で東京芝1800mを得意とするジャスティンカフェなど好メンバーが揃った中5番人気に押された。
スタートするとそこまで押さずにハナをとり2馬身ほどのリードを取りながら逃げの手を打つ。直線に来ると最後の200メートルまでは粘るがエルトンバローズに交わされるとそのまま後退し始めるがなんとか粘り5着まで。
鞍上三浦皇成は敗因について「1ハロン延長がこの馬にはプラスではなかった」とコメントしている。
その後は予定通りBCマイルに出走。抜群のスタートから逃げの手を打つが直線で後退し11着に敗退。
帰国後、東京新聞杯連覇を目標に現役続行が発表された。
7歳時(2024年)
予定通り東京新聞杯で始動。人気はローズステークスを世界レコードで勝ち秋華賞では3冠牝馬リバティアイランドの2着に入ったマスクトディーヴァ、NHKマイルカップで2着に入ったウンブライルら2頭の4歳牝馬と去年のマイルCS3着のジャスティンカフェを含めた3強に集まる中、前年度覇者ということもあり4番人気に押され出走。
マスクトディーヴァが大きく出遅れ最後方からの展開になる中、好スタートから逃げの手を打ち、直線も手応えよく、好位追走から直線伸びたサクラトゥジュールに交わされ2着。
その後高松宮記念に出走。本レースには2018年宝塚記念のワーザー以来となる香港からの遠征馬、センテナリースプリント勝ち馬のビクターザウィナーが参戦。スプリント路線は主役不在で混迷を極めており、前走高パフォーマンスのルガルがやや抜けた1人気となるも、単勝1桁人気が6頭という混戦模様であった。ウインカーネリアンも11番人気ながらオッズは32.6倍と落ち着いたものとなった。
好スタートを切ると、先手を取ったビクターザウィナーをマークする形で前半1000m34.9という超スローペースの中2番手を追走。直線外目をついて上がろうとするが伸びきれず、そのまま内を突いたマッドクール、更に凄まじい追い込みを決めたナムラクレアに交わされ、ビクターザウィナーにも1.1/2馬身と離された4着に終わった。
次走は安田記念を予定している。
特徴・エピソードなど
栗毛の馬体に整った流星鼻梁小白鼻小白のグッドルッキングホースである。他の鹿戸雄一厩舎の馬と同じく黒いシャドーロールを着用している。
シャワー浴び変顔写真もある。外部リンク
鞍上三浦皇成時の成績が(8.1.0.2)と安定して好成績を収めているが、三浦皇成以外が騎乗した際は(0.2.0.7)と明らかな成績の差がある。よほど手が合うのだろう。
スタート前にゲート内で大きく立ち上がる癖がある。しかし、どこぞの誰かや誰かとは違い、スタートはうまい。
関連タグ
ヴェルトライゼンデ -同期でクラシックを走っており、故障による長期休養を乗り越えて重賞初タイトルを手にした。
ギルデッドミラー-同期でなおかつ主戦が三浦皇成繋がり。こちらはダートで重賞を制覇している。またこちらも三浦皇成にG1を撮らせられるぐらいの能力があったがフェブラリーステークス前に怪我で引退している。