概要
概要
鬼のような風貌と、普通の巨人の数倍に及ぶ体格、そして「国引きオーズ」の異名を持つ異形の巨人。
生前は「魔人」と呼ばれ、数々の伝説を残した大悪党で、中でも「討ち取った国を島ごと自分の領土に持ち帰り、そこに悪党達による国を築き上げた」という"国引き伝説"がその異名の由来となった。
オーズが持ち帰ったという島がどこにあるのかは不明だが、「悪党たちのたまり場」という点では"海賊島"ハチノス、ジャヤ西海岸のモックタウンなどが登場している。
本編では当時王下七武海であったゲッコー・モリアの能力によりゾンビとして登場した。
プロフィール
プロフィール
本名 | オーズ |
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異名 | 国引きオーズ、魔人 |
年齢 | 享年159歳 |
身長 | 6700cm |
所属 | スリラーバーク海賊団特別ゾンビ(没後) |
所属船 | スリラーバーク |
出身地 | 北の海 |
種族 | 古代巨人族 |
誕生日 | 10月4日(凍死=104) |
星座 | てんびん座 |
血液型 | F型 |
好物 | 肉全般 |
初登場 | 単行本47巻 第456話『氷の国から来た魔人』 |
CV | 粗忽屋浜田山店 |
容姿
容姿
鬼のような長い角や下顎の牙(上顎は普通)が目を引くが、作者曰く「ああいう骨格なんです」とのこと。
たくましい腕はポパイやフランキー(2年前)を彷彿とさせるものの、足は不釣り合いなほど短く貧弱。
この体格は現在のフランキーやバージェス、エリザベロー2世(そして子孫のリトルオーズJr.)などと同じだが、リトルオーズJr.以外だとエリザベロー2世が一番近い。
後述の死因で壊死が生じたのか、右目、唇、右胸の一部皮膚が欠損しており、前歯と胸部分の骨格が露出している(ちなみにほとんどのゾンビは唇がなく歯が丸出し)。
なお肌は赤色だが、リトルオーズJr.は黄緑色であり、個人差なのか、死体となったことで変色したのかは不明。
身長設定の変化
彼のプロフィールは2019年に発売された「ビブルカード」で判明したが、2016年に配布された巻777では、作者コメントにて、通常の巨人族の背丈を「12~13m程度」、オーズはその3倍以上(40m前後)に相当するとされていた。
この巻777の作者コメントでは「地球全ての黄金を集めて立方体にすると一辺はオーズの肩くらいにしかならない」とも言及しているが、これは科学的に正しい。
この時点ではオーズの背丈は40m程度と見積もられていた。
ちなみに巨人族のキャラの身長はワンピース世界の人間同様に身長差が結構あるようで、名前ありの巨人族は13mを優に超えている。
オイモ、カーシー、ゲルズが16~17m程度、サウロは19・5m、ドリーやブロギー、ハイルディン、滝ひげ&山ひげがいずれも20m越え。
後のビブルカードにて、リトルオーズJr.(38m→60m)と共に設定身長が大きく変更された例は珍しい。
ゾンビ
ゾンビ
No.900「特別(スペシャル)ゾンビ」。左の二の腕に「SZ-900」と刻印されている。
モリアが「氷の国」から遺体を持ち帰り、ドクトル・ホグバックによる修繕を経た上で10年もスリラーバークの冷凍室に安置されていたが、ルフィの影を入れられたことでついに開眼。巨人のパワーとルフィ由来の敏捷性を併せ持った最強のゾンビ兵となった。
モリアも「これほどの部下がいればあの時カイドウに敗れる事はなかった」「オーズがいればこれまでよりはるかに強力なやつらから影を奪える」と評しており、まさに切り札として期待していたようだ。
ちなみに腹部の青い接ぎ当てになっている箇所はモリアが搭乗するコックピットに改造されている(尤も、操縦用というよりはダイレクトに指示出しやサポートを行うための設備だが)。
これに対するオーズの反応は「すっげーイカす!! おれロボみてェじゃん!!!」と大絶賛。ゾンビ(人格が影の持ち主に由来する)だから当然だが、まんまルフィのノリであった。
戦闘能力
巨体を生かした殴打や踏みつけで戦うが、「能力者の影を入れても能力は反映されない」という特性上、ルフィ本人と違って手足が伸びるようなことはない。
しかし桁違いの巨漢であるため破壊力は凄まじく、ルフィの素早さも相まって巨体からは想像もできないほど軽やかに動く。一瞬姿を消したと思ったら数百m上空まで跳んで落ちてきながら攻撃を仕掛けたり、ウソップのパチンコを蚊を落とすかのように払いのけるなど恐ろしい程のスピードを有している。
また、コクピットに乗り込んだモリアがオーズのサポートを始めてからは、「影革命」で影の形を変えることでルフィと同じゴムゴムの実の能力のように手足を伸ばせるように。
そしてゾンビ共通の特性で痛覚は一切存在せず、どんなダメージにも怯まない。ついでにゾンビの弱点である「塩」も巨体故にある程度の耐性があり、2、3m以下の体格であれば角砂糖サイズの塊が1,2個投入されるだけで足りるところ、苦しむ素振りどころか何が口に入ったのかも気づいてなかった。
だがいかに規格外のゾンビだろうと生物の死体であることには変わりないため、同じ部位に攻撃を受け続けると駆動が鈍る(しかも痛みを全く持たないため気付くのも遅い)。加えて巨体故に死角も多く、いかにパワーとスピードを兼ね備えた怪物でも完全無欠ではないようだ。
性格
性格
ゾンビの性格を形成する影がルフィのものであるため、性格はルフィそのもの。
冒険を好み、合体などのメカニックなものに心を躍らせる(モリア曰く影と肉体の体格差が大きいと持ち主の性格が残る時間が長引く)。
そのためは自由気ままに大暴れしていたが、しばらくしてルフィとしての記憶は無くなり、ジゴロウや犬ペン同様に忠実かつ獰猛なゾンビと化した。
またアニメ版ではルフィは元々泳ぎが上手かったという設定のため泳ぎの経験が感覚的に残っており、スリラーバーク内部の海水を流し込んでいる部分に入って泳いでみたという場面が追加されている(能力者になってからは当然泳ぎの経験はなかったので記憶こそ失われていたが久しぶりな気がすると発言しており、ブランクから動きはぎこちなく危うく海水を飲みそうになり慌てて岸に戻っていた)。
※なお原作ルフィは元々カナヅチで、泳ぎが得意だったのはバギー。単純に「一生カナヅチ」というデメリットを強調するための改変だったであろうこれが、意外なところで拾われた形である。
死因から考えると生前は幾分か抜けていた性格を思わせるものの、漂着して想定外の状況に追いやられただけという可能性もある。どちらにせよ掘り下げがない以上詳細は不明。
活躍
活躍
登場したのはスリラーバーク編で、モリアのゾンビ軍団最強の戦力として麦わらの一味の前に立ちはだかる。
覚醒当初は主人であるモリアを「ちびラッキョ」呼ばわりし、冷凍庫の壁をブチ破って逃走した挙句「おれは海賊王になる」と宣言し勝手に旅に出ようとした。その上好き勝手に行動するのを鎮圧しようとした将軍ゾンビを壊滅に追い込む始末である。
しかし、時間が経過するにつれてルフィだった頃の記憶が消滅し、モリアの忠実な奴隷になる。
モリアによって「麦わらの一味」を全滅させるように命じられると意気揚々と暴れ始めるが、その死角の多い巨体とルフィと同じ思考回路であることから一味に手玉に取られてしまう。
しかしモリア搭乗後は一気に形勢が逆転し、一味をあっという間に全滅寸前にまで追い込んだが、ルフィが影を取り込みパワーアップしたナイトメア・ルフィの猛攻を受けて中のモリアは気絶し、戦力は低下。
不死身であるため正気を取り戻すや否や麦わらの一味に再び襲い掛かるも、一味が与え続けたダメージによってまともに体が動かなくなった所にルフィの巨人のバズーカを受け、背骨を粉砕され行動不能になる。
それでも意識は残っており、痛みもないのに身体が動かなくなったことに困惑していた。
最後は怒り狂ったモリアによって影が抜け、物言わぬ死体に成り果てた。