スペック
概要
『冥王ハデスの番犬』『宇宙の破壊神』とも言われ宇宙中から恐れられたキュウボイジャー、ケルベロスボイジャーを核として他のキュウボイジャーが4機合体、誕生した宇宙最凶にして奇跡のスペースロボ。キュウレンオーと同じ合体フォーメーションで表せば、『ケルベリオス05・06・07・09・111』と言った所だろう。
合体構造はキュウレンオーとほぼ同じだが、両肩部分が別の犬の首となっているので腕担当のキュウボイジャーはキュータマコクピットが外れ、ボイジャー部分のみが首下のジョイントへ付く。
ケルベロスボイジャーも使っていた、三つ首より放つ炎・雷・氷の力を収束させたビームを主な攻撃手段とする。
この機体に秘められた力は凄まじく、惑星一つならいとも簡単に破壊出来ると伝えられており、それを悪用されない様に核となるケルベロスボイジャーはケルベロス座星系の惑星に散らばる『ケルベロスストーン』の力により封印されていたのだが…。
劇中での活躍
紆余曲折を経てキュウレンジャーとの争奪戦を制したゲース・インダベーがケルベロスストーンをすべて集めチキュウで組み合わせた事でケルベロスボイジャーが復活。この時は背中のキュータマコクピットが無く暴走して町を攻撃、暴れ回ったのでリュウボイジャー以外のキュウボイジャー10機と交戦。
しかし程無く、鳳ツルギがアシストとして転送して来たヘラクレスキュータマを使い怪力を発揮したラッキー/シシレッドがシシボイジャーのキュータマコクピットを無理矢理引っこ抜いてケルベロスボイジャーの背中に嵌め込んだ事で制御に成功。その証として現れたケルベロスキュータマをレッドがセイザブラスターへ装填して操作した事で周辺にいたキュウボイジャー4機を巻き込んで合体、ケルベリオスが完成する。
その勢いで、後僅かの時間でチキュウへ衝突するゲース・スターを破壊しようとするが、そこへ巨大化したオーモ・インダベーが立ちはだかる。相手の放つ猛吹雪をどうにか耐え抜き抵抗するが、その間にも残り時間はどんどん少なくなっていく。
そこでこの状況を見かねたツルギ/ホウオウソルジャーがギガントホウオーを繰り出してオーモを押さえ込み、更にバランス/テンビンゴールドとガル/オオカミブルーのアドバイスでレッドがヒカリキュータマを使いシシレッドムーンに。月の力をコクピットからケルベリオスへ伝えた結果、ゲース・スターを受け止められる999㎞以上の超ド級サイズ(足首が大気圏に来る程)に超絶巨大化を遂げた(※この時コクピットにはレッド以外のキュウレンジャー9人も集結した。因みに10人ともセイザブラスターを使用する戦士である)。
そしてこの状態で月を弾きつつ間近へ迫ったゲース・スターを押さえ込むが、それでも相手は止まらず徐々にこちらが押され始める。だがそれでも地球を救う事を諦めないキュウレンジャー全員に対しチキュウが反応、キュータマを模した超々絶巨大ロケットへと変化してゲース・スターを押し戻した。
そして押し戻されたゲース・スターをケルベリオスは逃さず追撃、四肢が付いたままケルベロスボイジャーへ戻って全身をキューエナジーで覆い突貫する地獄級の必殺技『ケルベリオスファイナルブレイク』を発動。ゲース・スターを真正面からブチ抜き破壊、見事チキュウ壊滅を阻止した。
全てが終わった後、ケルベロスボイジャーはケルベロスストーンに戻り、キュウレンジャーの手元を離れ三方へと散って行った(※恐らくケルベロス座系の遺跡へ戻ったと思われる)。
余談
映画内で披露した合体コンビネーションはキュウレンオー(01・03・05・07・09)とほぼ同じだが、左足のオオカミボイジャーがヘビツカイボイジャーへ変わっている。これはオオカミボイジャーがケルベロスボイジャーと同じイヌ科モチーフ被りであるから外した事とギリシャ神話のケルベロスが身体中に蛇を纏わせている事繋がりでヘビツカイボイジャーをチョイスした為と思われる。
DX玩具ではキュウレンオーにあった背部の合体ジョイントが塞がっている為、リュウテイキュウレンオー、キュータマジンに相当する合体をする事は不可能。
ケルベロスボイジャーを制御するのに活躍したヘラクレスキュータマ、そのモチーフであるヘラクレス座の元になった英雄・ヘラクレスは、かつて自身に課せられた12の難行の中でケルベロスを己が剛力を持って冥界から引っ張り出した逸話を持つ。
更にそのキュータマを使用したシシレッドのモチーフである、獅子座の元となったネメアの獅子は12の難行の最初で登場。ヘラクレスに討伐された後、刃も通さないその毛皮を剥ぎ取られて鎧代わりに着込まれたとされる。
もっと突っ込んだ事を言えば元々ケルベロス座はヘラクレス座が手にしていた黄金のリンゴを実らせた枝に巻き付いた『蛇』として描かれていた為。現在、88星座が定められた際にヘラクレス座が持つ物が棍棒に改められた事で、それと置き換わる形でケルベロス座は消滅している。
インパクトの大きい劇中の展開に隠れがちだが、ケルベロスボイジャーやそれに反応したチキュウに対しては幾つかの謎が散見される。異名である『冥王ハデスの番犬』における『冥王ハデス』とは何を意味するのか(かつてこのボイジャーにも搭乗者がいた?)、何故キュータマへ選ばれた救世主である現代のキュウレンジャー達に反応してチキュウがあの様な奇跡を起こしたのか。
もっとも、これに関しては、古代のキュウレンジャーである鳳ツルギ/ホウオウソルジャーが何か知っていそうな気もするが…。
関連タグ
超絶怒涛究極完全体キングオージャー:恐らくこのロボの大きさを超えるであろう巨大ロボ。
劇場版限定戦隊ロボ