概要
特撮テレビドラマ『仮面ライダーゴースト』のオリジナルビデオ作品。正式タイトルは「ゴースト RE:BIRTH 仮面ライダースペクター」。
『仮面ライダーゴースト』のサブキャラクターを主人公に据えたスピンオフ作品。2017年4月19日発売。仮面ライダースペクターと仮面ライダーネクロムの新フォームが登場する。
監督は『アラン英雄伝』で初監督を務めた上堀内佳寿也氏が務め、本作が長編映画初デビューとなった。脚本は、本編のメインライターを務めた福田卓郎が担当した。
2017年4月19日にBlu-ray/DVDが発売。「DXシンスペクターゴーストアイコン」が付属した初回生産限定品もある。
ストーリー
アランはアカリやイゴールによる協力のもと、眼魔世界の「赤い大気」を改良する計画を進めていた。しかし難航し、その間にも多くの民が犠牲となっている現状に心を痛めていた。マコトは親友としてアランを支えていたが、そんな最中に流星群によって宇宙に浮かんでいた「眼魔牢獄」が地上に落下。
そこから脱獄した男はダントンと名乗り、接触したマコトのこと「リヨン」と呼ぶのだった……。
登場人物
大天空寺とその関係者
TV本編における活動拠点のお寺。TV最後で住職をしていた仙人やその飼い猫のユルセンの行方は明らかになっていない。
- 深海マコト/仮面ライダースペクター…演/声:山本涼介
本編での2号ライダー「スペクター」に変身する青年であり今回の主人公。思いもよらぬ自身の出生を知り、意図せずして幾つもの罪を重ねることになる。
- アラン/仮面ライダーネクロム…演/声:磯村勇斗
眼魔世界の事実上の指導者でマコトの親友。本編での3号ライダー「ネクロム」に変身するもう一人の主人公。親友を止めるため新たな力を手にするのだが…。
マコトの幼馴染。本編での主役ライダー「ゴースト」の変身者だが、今回ライダーに変身することはない。
- 月村アカリ…演:大沢ひかる
タケルと同じくマコトの幼馴染であるリケジョ。持ち前の規格外な科学力を生かし、眼魔世界の「赤い空」を治すために奔走する。
マコトの妹。彼と同様自身の出生を知る。
眼魔世界の元将校。眼魔スペリオルに変身する上級戦闘員であったが、終盤に天空寺の修行僧となった。今回はなぜか不在の仙人に代わり、住職を務めている。
- イゴール…演:山本浩司
眼魔世界の元マッドサイエンティスト。本編で和解した様子はなかったのだが、何時の間にやらアカリの助手に収まっている。と同時に何かに目覚めてしまったきらいがある。
- シブヤ…演:溝口琢矢
大天空寺の修行僧。豹変した相方と異なりこちらは修行僧を続けている。
不可思議現象研究所
本編では大天空寺内を拠点としていたが天空寺面々が存続に乗り気でなかったため、とある他所の建物の一室を拠点に移している。メンバーは何故かアフロヘアー(カツラではあるが)にスーツ姿という装いだが三人しかいない。
- 御成…演:柳喬之
大天空寺の住職代理…だったが、ジャベルへの対抗心から大天空寺から独立。独自に不可思議研究所を立ち上げその所長を務めている。「ですぞ」といった口調は鳴りを潜めている。
- ナリタ…演:勧修寺玲旺
大天空寺の修行僧。しかし御成ともに大天空寺を離れ、不可思議研究所の所員になっている。
- 小野寺靖…演:佐野泰臣
本編で郵便局員配達部をしていた半レギュラーの男性。どういう経緯か郵便局を辞め研究所所員になっているが、後悔している模様。
眼魔世界
眼魔世界の上級将校。本編では眼魔ウルティマに変身していたが、今回は眼魔スペリオル・パーフェクトに変身する。
アラン/ネクロムの姉であり、唯一の残った彼の肉親。今となっては数少ない生き証人として眼魔世界、そしてダントンの過去を語る。
- 西園寺主税…演:森下能幸
本編事件の発端となった眼鏡の男。モノリスによって粒子化され消滅したかと思われていたが、眼魔世界を彷徨っていた。
新たな登場人物
眼魔世界の研究者であるスキンヘッドの男性。「いとしいたまご」という歌を頻繁に口ずさむ。
アリアとアランの父・アドニスの仲間だったのだが、現在は一目見るなりジャイロが血相を変えて即時排除に乗り出すほど危険視されている。
彼が宇宙に浮かぶ「眼魔の牢獄」から脱獄したところから今回の話は動き出す。
- クロエ…演:マーシュ彩
ダントンの娘。手首に鎖の繋がった拘束具がついている茶髪の少女。
作品内では単に「娘」としか言われていないが、ダントンと血の繋がりは無い。
登場フォーム
シンスペクターゴーストアイコンで変身するスペクターの最強形態。
- 仮面ライダーネクロム 友情バースト魂
友情バーストゴーストアイコンで変身するネクロムの強化形態。
音楽
「NEW WORLD」
作詞:小関竜矢/作曲:須田原生/歌:Bentham
主題歌。
「いとしいたまご」
作詞:渡部紫緒/作曲:坂部剛
挿入歌。
余談
令和ライダー2作目『仮面ライダーセイバー』のメインライターをゴーストの福田卓郎氏が務めた繋がりで、ゴーストRE:BIRTH(そして恐らく小説版)の事実上の続編にしてセイバーのスピンオフドラマが制作された。
第1弾の「仮面ライダーセイバー×ゴースト」が2021年5月23日に、
第2弾の「仮面ライダースペクター×ブレイズ」が2021年6月27日に『東映特撮ファンクラブ(TTFC)』独占配信。
後者は発表と同時に「カノンスペクターゴーストアイコン」と「スペクター激昂戦記ワンダーライドブック」、「友情バーストゴーストアイコン」のDXアイテムのセットが予約開始された。特に「友情バーストゴーストアイコン」は、スピンオフドラマ内に登場しない上に約4年6か月の時を経ての初立体化という事で話題となった。
関連タグ
魔進戦隊キラメイジャー:直接関係はないが深海カノン役の工藤美桜氏が出演し、特撮的には「ゴースト→キラメイジャー→スペクター×ブレイズ」と繋がるため話題となった。
仮面ライダービルド:Vシネマでのタイトルが「ビルドNEW WORLD」
深罪の三重奏:『仮面ライダーセイバー』のVシネマで、今作と同じく上堀内監督×福田氏脚本による作品。
ドライブサーガ →ゴーストRE:BIRTH→ アナザー・エンディング