概要
主な勝ち鞍はアメリカジョッキークラブカップ(2007年)、有馬記念(2007年)、オールカマー(2007年、2008年、2009年)、日経賞(2008年)など。オールカマー3連覇は唯一の記録である。
重賞勝ち全部を含む8勝を中山競馬場で挙げ、「中山の鬼」「中山の帝王」「中山マイスター」などと呼ばれた。一方、他場では札幌2戦以外はさっぱりで、「中山専用機」とも。
プロフィール
来歴
2003年
3月15日、岡田スタッドで生まれた。サンデーサイレンスのラストクロップである。
2005年
高橋重機有限会社(八幡平市)社長の高橋福三郎の妻・高橋文枝が馬主となり、国枝栄厩舎に入厩。
8月21日、蛯名正義騎手を鞍上に札幌競馬場の新馬戦(芝1800m)でデビュー。第3コーナーから捲って圧勝。
10月1日、札幌2歳ステークス(GⅢ)に挑戦するがアドマイヤムーンの6着に敗れる。その後、捻挫により長期休養となり、皐月賞(GⅠ)挑戦は断念。
2006年
3月12日、中山競馬場の3歳500万下で復帰。勝利を飾る。
4月29日、青葉賞(GⅡ)に出走し、アドマイヤメインの4着に敗れる。
8月19日、札幌競馬場で日高特別(1000万下)に出走し1着。
9月17日、菊花賞(GⅠ)を目指しセントライト記念(GⅡ)に出走するが落馬競走中止。クラシック三冠への出走は叶わなかった。
12月23日、中山競馬場でクリスマスカップ(1600万下)に出走し1着。オープン入りする。
2007年
1月21日、アメリカジョッキークラブカップ(GⅡ)に出走。第3コーナーから捲って5馬身差の圧勝。重賞初制覇となる。
4月29日、天皇賞(春)(GⅠ)に出走し、メイショウサムソンの11着に敗れる。
9月23日、オールカマー(GⅡ)に出走。第3コーナーから捲ってシルクネクサスに競り勝つ。
10月28日、天皇賞(秋)(GⅠ)に出走し、メイショウサムソンの15着に敗れる。
12月23日、有馬記念(GⅠ)に出走。ダイワスカーレットとダイワメジャーの兄妹対決に注目が集まり、メイショウサムソンやウオッカなどの有力馬も出走していたため9番人気だったが、第3コーナーから捲って1着。単勝5,230円はダイユウサクに次ぐ有馬記念2位の記録、さらに馬単69,020円、三連複73,320円、三連単800,880円の配当は、いずれも有馬記念史上最高記録となった。そしてこれがサンデーサイレンスにとって最後のGⅠとなった。
2008年
3月29日、日経賞(GⅡ)に出走し、第3コーナーから捲って1着。
4月27日、香港に遠征。沙田競馬場でクイーンエリザベス2世カップ(GⅠ)に出走し、アーキペンコの6着に敗れる。
9月28日、オールカマーに出走。第3コーナーから捲って1着。
11月30日、ジャパンカップ(GⅠ)に出走し、スクリーンヒーローの4着に敗れる。
12月28日、有馬記念に出走し、ダイワスカーレットの12着に敗れる。ジョイナスファーム(香取市)で休養に入る。
2009年
4月5日、産経大阪杯(GⅡ)に出走し、ドリームジャーニーの7着に敗れる。次走は金鯱賞(GⅡ)の予定だったが、鼻出血で回避。
8月23日、札幌記念(GⅡ)で復帰。ヤマニンキングリーの9着に敗れる。
9月28日、オールカマーに出走し、逃げ切り勝ち。同一重賞3連覇を果たす。
11月1日、天皇賞(秋)に出走し、カンパニーの17着に敗れる。
12月27日、有馬記念に出走し、ドリームジャーニーの7着に敗れる。
2010年
1月4日、日本中央競馬会の競走馬登録を抹消し、引退。レックススタッド(新ひだか町)で種牡馬として供用される。ウインマーレライ、ロードクエストなどを輩出。
2023年
9月をもって種牡馬引退。今後は生まれ故郷の岡田スタッド(北海道新ひだか町)で功労馬として余生を過ごすことになっている。