概要
1977年4月8日から12月30日まで、テレビ朝日系列局(ただし一部系列局は放送日時差し替え)で毎週金曜19:30-20:00に全37話を放送。ほかにも番販購入という形で日本テレビ系列局約3局(うち約1局は放送当時)、TBS系列局約5局、フジテレビ系列局約2局(うち約1局は放送当時)でも放送されている。
2年半の長期に亘って放送され、人気を博した『がんばれ!!ロボコン』の後番組であると同時に、同月にNET(日本教育テレビ)からテレビ朝日(全国朝日放送)への局名変更が実施されてから最初に放送された東映特撮でもある。また、野沢雅子が東映特撮で唯一主演を務めた作品としても知られる。
前番組と同様に「ロボットホームコメディ」路線を引き継ぎつつ、本作では主人公であるガンちゃん達の夢を叶えるための金儲けが物語の主軸に据えられているのが特徴。制作スタッフも原作の石森章太郎、メインライターの上原正三らがそのまま前番組より続投している。
本作が放送された1977年は、東映特撮は軒並み視聴率面での苦戦を強いられることが多く、本作も『ロボコン』程の人気を獲得できないまま、3クールのみでの終了を余儀なくされている(同期の『ジャッカー電撃隊』や『大鉄人17』なども同様に3クールにて終了)。本作の終了とともにロボットホームコメディ路線も2作のみで終わり、後番組の『がんばれ!レッドビッキーズ』からは石森章太郎が引き続き原作として携わりつつも、スポ根路線へとシフトしていくこととなる。
映像ソフトとしては2016年にデジタルリマスター版としてDVD-BOXが発売されている他、2023年1月より、YouTubeの「東映特撮 YouTube Official」にてネット配信も実施されている。
あらすじ
ロボット博士(演:石森章太郎)によって生み出された3体のロボットであるガンちゃん、ケイくん、ミスターチーフとアンドロイドのパールちゃんが、「ロボットサービスセンター」なる便利屋を開業、ロボット博士の研究所を作り直すための資金を集めるために人助けに励む、のはいいのだが、ガンちゃんが途中でドジをやらかした結果最終的には赤字を出してしまい、結果ガンちゃんはその責任を取ってバッテンパンチを食らってしまうのであった。
登場人物
ロボット
人間
中村家
RSC(ロボットサービスセンター)に庭を一月3万円(当時)貸している一家。家族構成は前作『ロボコン』の小川家と同様4人。
- 中村秀夫(演:工藤堅太郎)
中村家の父親。ヒトモノ商事の係長。大らかな性格で子供達やガンちゃんには少々甘いがこう見えても肉体派で学生時代はサッカー選手だった。自動車を持っていないため、自転車通勤している。
- 中村きみ子(演:久保田民絵)
中村家の母親。パパとは対照的にガンちゃんの被害に頭を痛めており、それがきっかけでノイローゼにかかったこともあるが、そこまで嫌っているわけでなく、自分のために病気を治そうと奮起したり、強盗に誘拐されたアケミを助けようとするガンちゃんの事を理解している。
- 中村アケミ(演:小野瀬弘見)
中村家の長女。ガンちゃんから「ケミちゃん」と呼ばれている。ガンちゃんの仕事探しに協力している。
- 中村良夫(演:田中和則)
中村家の長男。アケミの弟。ガンちゃんから「よっちゃん」と呼ばれている。ガンちゃんと遊びたい程の好きで、構って欲しさ故に幾度も悪戯したことがあるが、それがきっかけでトラブルを起こしたり、離ればなれになるのがイヤで友達の協力で仕事を作らせようとしたことも。
その他
- 南田巡査(演:谷村昌彦)
前作「がんばれ!!ロボコン」に登場した「町田巡査」における、お巡りさん。ガンちゃんたちロボットに対しては厳しく優しく接している。名前の関係か「何だ何だ?」と言う。
ガンちゃんたちの生みの親。
各話リスト
話 | サブタイトル | 放送日 |
---|---|---|
1 | 太陽のガンちゃん | 1977年4月8日 |
2 | 天使のような誘拐魔 | 4月15日 |
3 | 散歩する美術作品 | 4月29日 |
4 | 一円玉のバッテン・パンチ | 5月6日 |
5 | 奇跡を呼ぶ借金とり | 5月13日 |
6 | ガンちゃんパパになる | 5月20日 |
7 | 初めてもらった十万円 | 5月27日 |
8 | ゴキブリの詩 | 6月3日 |
9 | お金のなる木見つけたぞ | 6月10日 |
10 | 歩かない少女 | 6月17日 |
11 | ガンちゃん七転び八起き | 6月24日 |
12 | 命がけの魚つり | 7月1日 |
13 | 大追跡だよ一直線 | 7月8日 |
14 | ハートでアタック | 7月15日 |
15 | 計算は苦手だよ | 7月22日 |
16 | 大発明!バッテンメーター | 7月29日 |
17 | パールの涙は真珠です | 8月12日 |
18 | ガンちゃんはだれのもの | 8月19日 |
19 | 稲妻キックを受けてみろ | 8月26日 |
20 | 百万円の大チャンス | 9月2日 |
21 | 宇宙へなんか行かないで | 9月9日 |
22 | ついにやったぞ大手柄 | 9月16日 |
23 | 五円玉の幸福 | 9月23日 |
24 | ガリ勉マシン大きらい | 9月30日 |
25 | 子供みこしのお通りだ | 10月7日 |
26 | 宝さがしはコリゴリだ! | 10月14日 |
27 | ケイくんの頭一億円 | 10月21日 |
28 | お婆ちゃんの広場 | 10月28日 |
29 | パールちゃん立って! | 11月4日 |
30 | ガンガラファイトを取り戻せ | 11月11日 |
31 | わんぱく大戦争 | 11月18日 |
32 | 鬼コーチに負けるな | 11月25日 |
33 | うそつき少年 | 12月2日 |
34 | ガンちゃんの贈りもの | 12月9日 |
35 | 人騒がせな大冒険 | 12月16日 |
36 | 二人のパパ | 12月23日 |
37(終) | ぼくらロボットがんばるゾ!! | 12月30日 |
関連タグ
快傑ズバット:本作と同時期に放送されていた、東映制作の特撮テレビドラマの一つ。最終的に打ち切りとなった点でも共通項が見られる一方、その理由については本作(や、他の同時期の東映特撮)とは相違している
ロボット8ちゃん:同じく東映制作の特撮テレビドラマの一つで、東映不思議コメディーシリーズ第1作目に当たる。放送局はフジテレビであるものの、本作や『ロボコン』の「ロボットホームコメディ」路線をよりバラエティ色強めに引き継いだ作品であり、同作の第3話では、故障中のロボットという役どころでガンちゃんも登場している