「あの星は母の故郷でもあります。マクーの勝手にはさせません」
演:大葉健二
概要
宇宙犯罪組織マクーの魔手から地球を守るために銀河連邦警察から派遣された宇宙刑事で、同じく宇宙刑事であるバード星人の父、ボイサー(演:千葉真一)と地球人の母、一条寺民子(演:久保田民絵)の間に生まれた混血児。幼い頃に母を亡くし、父は任務で再び訪れた地球で行方不明になっていた。
藤豪介(演:多々良純)の運営するアバロン乗馬クラブで働きながらマクーの起こす怪事件に立ち向かっていく。しかし、マクーが事件を起こすたびに仕事を中断しなければならないのでもらえる給料は3000円とごくわずかだった。
「蒸着」のコードを発することにより超次元高速機ドルギランからコンバットスーツが電送され、0.05秒で宇宙刑事ギャバンへと変身する。
人物像
動物と子供を愛する明るく気さくな性格で、豪介の孫・わかばと陽一をはじめとするクラブの子供たちに慕われている。
如何なる困難や危機にも屈しない強靭な肉体と精神力を持ち、小さな命を救うためなら如何なる死地にも敢然と飛び込む。
チェーンの付いたライダースジャケットがトレードマークで、客演作品でも着用して登場する。
前述のとおりバード星人と地球人のハーフだがバード星育ちのため、あくまで彼の本名は「ギャバン」であり、「一条寺烈」は母方の姓を取り地球で生活する上での名前である。ただし、生後3歳前後までは地球で暮らしていたため、日本国籍も保有している(いた)と思われる。
偵察用車は赤色のスズキのジムニー(ジープタイプ)で、以降の2作に登場する宇宙刑事もジムニーに乗っており、一種のトレードマークになっている。
人物関係
助手。
第1〜2クールの頃は押しかけてきたのもあってかそのおてんばさに辟易しており、揶揄っていらだたせることも多かったが、第17話での事件を通して自分に対する好意をはっきりと知ることになり、以降は距離を縮めていく。
上官。
第14話ではダブルモンスターに対抗すべく彼からのトレーニングを受けている。
上官。
終盤、ミミーが里帰りしたことで助手として赴任してきた彼女に助けられることに。
勤め先のオーナー。
マクーが事件を起こすたびに仕事を中断しなければならないので、不満を買われてしまっている。
同僚。
仲は良好で時折子供たちと一緒に遊びに出かけている。
アバロン所属の子供たち
彼らからは兄のように慕われている(特に顕著なのは豪介の孫であるわかばと陽一)。
マクーの事件を追う中で知り合った友人兼協力者。小次郎は烈を「烈ちゃん」と親しげに呼ぶ。
彼の行動・情報には大きく助けられている(特に顕著なのが第8話)が、序盤は馬の世話を押し付けてしまうこともあった。
小次郎同様にマクーの事件を追う中で知り合った友人兼協力者。
父の親友であった星野博士の娘で、霧吹谷で出会って以降行動を共にしている。
後続作品での活躍
『宇宙刑事シャリバン』
銀河パトロール隊隊長(太陽系全体担当)に昇格し、シャリバンのサポートのために度々地球を訪れる。
『宇宙刑事シャイダー』
「ああ。ちょっとな」
特別編にて登場。
「このところ弛んでいたのでコム長官に活を入れられ、丸坊主にされた」そうである。(実際は大葉氏が出演した他作品の役作りで髪型をスキンヘッドにする必要があったため)
『シャイダー』の劇場版第1作では不思議界フーマの「流れ星のガンマンオメガ」と戦った事が語られた。
『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン』(2012年1月公開)
本作では既に白髪混じりの熟年男性ながら、いまだ宇宙刑事として現役第一線で活躍しており、冒頭からいきなりゴーカイジャー5人に圧倒的勝利をしていた(この時鎧はただ一人買い出しに行っており、ゴーカイガレオン撃沈に慌てふためいていた)。当のゴーカイジャーはザンギャックによって海賊行為が捏造されていた事をデカレンジャーが真相究明してくれていた為にギャバンの襲撃に対して混乱していたが、その実は宇宙警察のウィーバル総裁に化けていたアシュラーダを暴く為に行っていた演技であった。
今度は自らがアシュラーダ一味に囚われるものの、ゴーカイジャーに救われ、自身の戦闘データから開発されたロボット戦士『ギャバンブートレグ』と交戦。
死闘の末、経験の差で圧倒し撃破している。
巨大戦では電子星獣ドルを駆り、カンゼンゴーカイオーそしてゴーカイレッドと共に「ギャバンマーベラスダイナミック」でアシュラーダに引導を渡している。
貨物船に忍び込み、ザンギャックの襲撃で逃げ遅れた10歳のキャプテン・マーベラス(演:濱田龍臣)を救ったのは他ならぬ烈であり、彼の「よろしく勇気」という言葉が現在のマーベラスを形作った事が明かされた。
ちなみに青梅大五郎や曙四郎とは知己という設定で、彼らに対しては敬語で話す。実は彼らが変身するヒーローのキーが作中で思わぬ活躍を果たす事に…。『シャイダー』最終回のオマージュで三人同時変身シーンもあったりするなど、この作品自体が『宇宙刑事』ファンへのサービスの塊となっている。
『宇宙刑事ギャバンTHE MOVIE』(2012年10月公開)
本作では特務刑事へ昇進しており、救出した若者の十文字撃が2代目ギャバンが主人公として活躍する(本作において『ギャバン』の名はコードネームであるという設定がなされた)。
烈自身も後半から撃を救う為に登場し、久々に魔空空間に翻弄される姿を見せた。
なお、撃は2代目ではあるものの、彼のコンバットスーツと烈のコンバットスーツは別々に存在する為、作中では新旧ギャバンの共闘シーンが見られる。
『宇宙刑事ギャバン 黒き英雄』
この作品ではにせギャバンの暗躍で宇宙刑事殺人の容疑を掛けられ超A級指名手配犯となってしまうが(追われる身となってしまったが蒸着は可能となっている)、真犯人は別にいた為に容疑は晴れた。
『スーパーヒーロー大戦Z』(2013年4月公開)
本作では、仮面ライダーとスーパー戦隊、そして宇宙刑事達が共存しているパラレルワールドで銀河連邦警察の隊長となっている。
地球上での魔法暴走現象の犯人が(何故マジレンジャーを疑わないのかは謎だが)仮面ライダーウィザードと仮面ライダービーストではないかと判断し、撃に討伐指令を下すが、彼らが悪人では無いと考え、独断で二人を逃した撃にペナルティとして宇宙刑事の資格を剥奪し、日向快(2代目シャリバン)に任務を引き継がせる。
その後、真犯人が復活した宇宙犯罪組織マドーだと判明した時には、(苦渋の決断とはいえ)「許してくれ、母なる星よ・・・」と言いながら、超次元砲を発射して幻夢城を破壊し、地球を破壊してでも宇宙の平和を守ろうとするという、かつて地球を愛し、何に代えても守ろうとしていた彼からは想像も出来ない様な事をしてしまう。しかも、そのエネルギーで魔王サイコの復活を誘発してしまうという無能っぷりまで見せてしまった…(一応、烈を演じた大葉氏はこの展開に納得をして演じていたらしいが・・・)
その後は物語から、いつの間にかフェードアウトしフォローが一切描かれる事無く終わってしまった。
以上のような損な役回りからか、ファンの間で賛否両論を巻き起こした。
『スペース・スクワッド ギャバンVSデカレンジャー』(2017年公開)
本作では教官の役職に就いており、髪が金髪になっている(大葉氏の解釈によれば「金髪が一条寺烈の地毛で地球赴任時には日本での活動に際して染めていた」とのこと)。
撃のピンチに駆けつけ、叩き折られたレーザーブレードに代わる『レーザーブレードオリジン』(原作初期に使っていたレーザーブレード。ジャスピオンが育った惑星エジンで打ち直された)を彼に授けた。
補足
本来の綴りは「一条寺烈」であるのだが、誤変換により苗字の「一条寺」が「一乗寺」と変換されるため、イラストのタグは「一条寺烈」と誤変換による表記である「一乗寺烈」の2つが混在している。そのためイラスト検索や、投稿の際のタグ付けに注意が必要。
関連タグ
556:パロディキャラクター。こちらは宇宙刑事ではなく宇宙探偵である。