僕のヒーローアカデミア(最終回)
ひろあかさいしゅうかい
さらば、最高の英雄(ヒーロー)達
僕のヒーローアカデミア最終回(No.430)のサブタイトル。
雄英高校の学生達やプロヒーローを中心とした「ヒーロー」とオール・フォー・ワンを中心とした「敵(ヴィラン)」の最終決戦から8年後。
決戦にて個性を完遂させ、無個性に戻った緑谷出久は師と同じ雄英高校の教師となっていた。
午後から始まる実技訓練の予定について雄英の生徒達に説明し、かつての担任と共にプロヒーロー達の活躍について話す。
デビュー以降目覚ましい活躍を見せるテンタコルは僻地で見られる異形個性差別の抑制に尽力し、イマムラ平和賞を受賞。どうやらアニマ、プラモとチームで活動している模様。
インゲニウム、クリエティ、フロッピー、ウラビティはチームアップで各地の小学校を周り、個性カウンセリングを行っている。
街の広告にはツクヨミ、インビジブルガールの姿。男性からの圧倒的支持を誇るプロヒーロー・烈怒頼雄斗のオリジンを語るドキュメンタリーも放送されていた。
大・爆・殺・神ダイナマイトは戦場に近づいてきたファンに相変わらずの威圧的な態度をとってチャートが下がりそうになっており、ショートは連日連夜事件に駆け付け、ぎこちないながらも分け隔てないファンサービスで人気を更に増し、次第にエンデヴァーの息子と呼ばれることも少なくなったようだ。
その他のヒーローとしてはファントムシーフやマッドマンの名も挙げられており、ダイナマイトやショートに並んで、トップヒーローのルミリオンも焦り出す程の活躍を見せている様子。
ただ緑谷はそんな現状に多少の寂しさを抱いていた。
しかし8年前の不和真綿の発言を聞いて、無個性になろうとも経験を活かして誰かを励ませるなら、それはとてもかっこいいことだとも思っていた。相澤からは「もっと生徒に厳しくした方がいい」と指摘を受けたが。
仕事からの帰り、緑谷はオールマイト像の前に立つ1人の少年・ダイに出会う。ダイは雄英のヒーロー科志望の中学生。だが持っていたのは「頭に着いた皿のようなものを投擲する」というかなり地味な個性であり、周りからもあまり期待はされていなかった。
しかし緑谷から地味だと思っていた個性を褒められ、更には転びそうになっていた子供を助けようとしていた場面を目撃されていたことでヒーローの素質があると励まされた。
かつてNo.1ヒーローに夢を与えられた少年は、今では将来に悩んでいる少年少女に夢を与える存在となった。
「君はヒーローになれるよ 頑張れ少年!」
さびしくないと言ったらウソになるけど こんな風に誰かを励ませるなら──────
これは僕たちが 最高のヒーローになった物語
-僕のヒーローアカデミア 完-
「遅かったじゃないか 少年!!」
かくして緑谷出久の物語は完結した...と思いきや、なんと「完」の文字を握り潰してオールマイトが乱入。
どうやら8年前のオールマイトとオール・フォー・ワンの戦闘にて重要なデータが手に入ったらしく、そのデータを元に発目明と海外の友人の協力で複数の個性を再現・使用できるサポートアイテムを開発したのである。
「バレてるぜ まだ身体が勝手に動いちまうんだろ」
「肝に命じておきな これも 君自身が勝ち取った力だ!!」
緑谷はこれを貰い受け、仲間と共に新たな1歩を踏み出す。
「来い デク」
皆といつまでも いつまでも
手を差し伸べ続ける物語
8年後の世界では、出久達と縁のある人物の姿も描かれている。
先述の通り、洸太はヒーローになることを目指して雄英高校に通っているようで、彼の憧れであるデクがクラスを受け持っている。
(※洸太の年齢は初期設定ミスの可能性がある。初登場時5歳(12月の誕生日で6歳←単行本8巻巻末プロフ参照)とされており、その計算でいくと最終回ではダイと同い年の中3(14歳→15歳になる年)となってしまうため矛盾が生じている)
サポート科の発目明は大手サポートアイテムデザイン事務所「ライトリーラボ」に就職しており、大天才と呼ばれる程の功績を残している様子。(なお相も変わらず風呂に入る間も惜しんでベイビーの開発に没頭してしまっているようで、同僚の絢爛崎美々美からはドン引かれている)
ジェントル・クリミナルとラブラバは釈放後IT企業「GeL Inc.」を立ち上げ、5年前の“サイバ・ウォー”と呼ばれるサイバー事件では“伝説”と呼ばれるほどの功績を打ち立て、企業を超大手にまで成長させた様子。
なお、2人の左手薬指には指輪がはめられている。
エリちゃんは8年前の文化祭でみたA組ライブに影響を受け「おうたをする」という夢を持っていたが、今でもその夢は変わっていないようで、高校生となった今も軽音部に入ってギターをしている様子。
※壊理(エリちゃん)は最終回時に中学生と思うファンもいるようだが、高校生である。
初登場時6歳→12月の誕生日で7歳(単行本19巻62P参照・紙単行本だとP数は異なる)→最終決戦時は8歳になる歳であり、最終決戦から8年後の最終回時は高校1年生(誕生日で16歳になる)
制服が雄英のものではなく、他の高校に進学したことが推測される。
ヒーローの道ではなく音楽の道を選んだということなのか、他の高校のヒーロー科に進学したのかは不明。(耳郎が音楽の道を諦めヒーローの道を選んだ対比とも考えられる)
8年前は笑い方が分からなかった彼女だったが、今ではすっかり屈託のない笑顔を浮かべられるようになっている。
そして最後のシーン。災害による交通マヒへと駆り出されたヒーロー達だが、その傍らには彼らの勇姿を見届けるかのようにして
死柄木弔の幻影があった。
「来い、デク」のコマで描かれている爆豪勝己のグローブは、デクのグローブの形状を模倣しているようなデザインになっている。
【デク達の最終回時の年齢】
最終決戦から8年後なので、高2(誕生日で17歳)から8年後(春)=24歳(誕生日で25歳)と考えられる。
(ダイの年齢、オールマイトの「8年前、私とAFOとの戦いでー」のセリフ等参照)
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