概要
タイムパトロール隊の司令官・東南長官が毎回ラストでヒカル班とアターシャ班に課す訓練。
「2組ともいつもオタスケマンに助けられてばかりだから(オタスケマンの正体は長官さえも知らない)」という理由で課され、AコースとBコースの2つが用意されているが、その内容は天国と地獄ほどの差である。楽なコースは普通の特訓だが、厳しいコースは一歩間違えると(ギャグ作品でなければ)命さえ落としかねない、もはや拷問と言っていいレベルの代物であり、しかもどちらになるかは選んでみるまでわからない。
主な内容は以下の通りである。
- 第1話:アターシャ班は巨大な鰐のロボットから逃げながら、水路を手漕ぎボートで必死に進む。一方ヒカル班は色とりどりの花に囲まれた水路を、やはり手漕ぎボートでのんびり進む。
- 第2話:アターシャ班は後ろに向かって流れるベルトコンベアの上をひたすら走り、しかも周囲の壁や床は針の山になっている。一方ヒカル班は無重力ルームで楽しくランニングをしていた。
- 第3話:テニスの特訓だが、アターシャ班は壁の砲台から発射される鉄球をテニスラケットで打ち返す(しかも次第に発射間隔が短くなる)。一方ヒカル班は、普通に2人でテニスをしていた。
- 第4話:アターシャ班は「水泳の特訓」と称して熱湯のプールで泳がされ、しかもプールサイドには画鋲がばら撒かれている。一方ヒカル班は海中のような所(水槽の中?)で普通に水泳をしていた。
- 第5話:アターシャ班は高熱を発する太陽の模型の周りを、地球を象ったゴンドラに乗って周回させられる。一方ヒカル班は太陽系を再現した空間の中をハート形のゴンドラで周る。
- 第6話:「ボウリングの特訓」だが、アターシャ班は巨大なボールに追いかけられる(つまり自分たちがピン)。一方ヒカル班は普通にボウリングを楽しんでいた。
- 第7話:アターシャ班は巨大な回し車の中でランニング。この回からゲキガスキーも特訓に加わった。ヒカル班は並列複座式のレールサイクルのような乗り物で楽しく特訓。
- 第8話:「体操」がテーマだが、アターシャ班は天井からロープで吊り下げられ、マリオネットの要領で体操をさせられる。ヒカル班は仲よくトランポリンで器械体操。
- 第9話:アターシャ班は一見普通の皿回しだが、皿は落ちると爆発する。一方ヒカル班はフリスビーを楽しむ。
- 第11話:「トランポリン」がテーマだが、アターシャ班は真下からバネで突き上げられては真上からのパンチで叩き落とされることを延々と繰り返す。ヒカル班は第8話同様、普通にトランポリンで器械体操。
- 第12話:「モデルの特訓」だが、アターシャ班は彫刻よろしく全身をセメントで固められる。一方ヒカル班はファッションショーに出演。
- 第13話:アターシャ班は「ローラースケート」と称してジェットコースターに縛りつけられ、垂直ループのコースを延々と走らされる。ヒカル班は手をつないで2人仲よくローラースケート。
- 第14話:アターシャ班は、巨大な掌を象った水平方向に回転する機械の上(しかもどんどん回転速度が上がった末に爆発した)を走らされ、さらに周囲には針の山がある(ゲキガスキーは参加こそしたがすでに脱出しており、見てるだけ。アターシャは「これじゃ特訓じゃなくて拷問じゃないか~!」と突っ込んでいた)。ヒカル班は花畑を2人仲よくランニング。
- 第15話:潜水の特訓だが、アターシャ班は水槽の中に大きな氷塊が次々と落ちてくる。一方ヒカル班は巨大な金魚鉢の中で金魚と遊ぶ。
- 第16話:アターシャ班は水槽の中でバレーボールをするが、ボールが次々に落ちてくる。ヒカル班は花畑の中で普通に2人仲よくシーソー。
- 第17話:「リラクセーション」がテーマだが、アターシャ班は落雷のように次々と頭上から放たれる電撃をよけなければならない。一方ヒカル班は2人仲よく音楽鑑賞。
- 第18話:アターシャ班は飛行機のプロペラの羽に、1枚に1人ずつ縛りつけられた状態で飛行する。一方ヒカル班は遊園地の飛行塔のような乗り物でデート気分。
- 第22話:「宇宙の散歩」がテーマ。アターシャ班はプレス機の多数のピストンの間を、つぶされないように移動し続けなければならない。ヒカル班は観覧車に乗って窓の外の宇宙空間を眺める。
- 第23話:アターシャ班は巨大なボールで野球の練習をする。ヒカル班は普通にキャッチボール。
- 第24話:双方とも基地の窓拭きだが、アターシャ班は宇宙服を着て基地の外側、ヒカル班は基地の内側から窓拭きをする(東南長官は「表か裏」と選択肢を出しており、セコビッチ達は裏を選んだが、アターシャが表を選んだ。なお、表と裏は基地の外側と内側を意味していた。)。
- 第25話:アターシャ班は鰐のロボットがいる人工の池の上で、縛り上げられた上逆さ吊りにされる。一方ヒカル班は、人工ジャングルの中で仲よくターザンごっこ。
- 第29話:「原始時代」がテーマの特訓だが、アターシャ班は周囲に現れるネッシーのようなロボット(うち1体の顔はなぜかセコビッチにそっくり)から逃げながら人工の池を手漕ぎボートで進まなければならない。ヒカル班はプテラノドン形の乗り物に乗ってデート気分。
- 第30話:暗闇の特訓だが、アターシャ班はお化けに追われ、ヒカル班はベンチに座って蛍の観賞。
- 第33話:「足袋」がテーマ。アターシャ班は履いた者を踊らせ続ける呪いの赤い足袋を履かされ延々と踊らされる一方、ヒカル班は足袋を象ったスケート靴を履いて仲よくアイススケート(因みにアターシャ班はヒカル班が選んだ方の特訓をやろうと、ヒカル班が特訓を始める直前に強制的に取り替えたが、裏目に出てしまった)。
- 第35話:トランプがテーマの特訓だが、アターシャ班はトランポリンの上で跳ねながら次々と飛んでくる巨大なトランプのカード(しかも刃物のごとく切れ味抜群)をよける。一方、ヒカル班は巨大なトランプのカードでサーフィンをする。
- 第38話:「“ぶた”」がテーマの特訓だが、アターシャ班は尻を突き出した姿勢で拘束された状態で機械の手に尻を「ぶた」れ続け、ヒカル班は遊園地にあるような「豚」を象った乗り物に乗ってデート気分。
- 第40話:走り幅跳びの特訓だが、アターシャ班はコースが飛び石状に並んだプレス機になっていて上からプレスされる前に次の足場に飛び移らなければならず、しかも周囲は針の山になっている(さらに、これとは別に1週間のトイレ掃除を命じられている)。一方ヒカル班は、ナナがスターター役でヒカルが三段跳びをしていた。
- 第42話:「“こい”の滝登り特訓」。アターシャ班は巨大な「鯉」のいる池の上に設置された、回し車のように回転する梯子を鯉から逃げつつ登り続けなければならない。「恋」人同士のヒカル班は花を象った台座に一緒に乗り、「鯉」を象った噴水に打ち上げられる絶叫マシン風の特訓(なお部屋の壁にも巨大なハート柄が描かれている)。
- 第43話:綱渡りの技能テストだが、アターシャ班の方はロープの下が絶えず放電されており落ちると感電する。一方ヒカル班の方は、ロープの下がトランポリンになっている。
- 第45話:「犬」がテーマの特訓だが、アターシャ班は巨大な回し車の中で猛犬のロボットに追われ続ける。ヒカル班は普通に犬の散歩。
- 第47話:アターシャ班が絵のモデル役を務めてヒカル班はそれを絵に描く特訓だが、モデル側は少しでも動くとレーザーで狙い撃たれるため命懸けである。
東南長官はこの特訓に生涯を賭け、そのメニューの考案に毎回情熱を傾けている模様。
アターシャたちは楽なコースを選ぶべく毎回悩んで考えるが、大抵は望みとは裏腹に過酷なコースを選んでしまい、ヒカルとナナは楽なコースに当たるのがお約束となっている(なおこの時のバカップルぶりは、まさに「リア充爆発しろ」と言われそうな光景である)。
ただし一度だけ、第32話では「Aコースがオールあり、Bコースがオールなし」の選択肢で、アターシャたちは一旦Aコースを選ぶが、セコビッチがヤケクソになりBコースを選んだおかげでアターシャたちが楽なコース(自動式のモーターボート)を選ぶことができた(この時のヒカルとナナは激流の中で今にも沈みそうなオンボロのボートを必死に漕ぐハメになったが、アターシャたちのいつもの特訓に比べれば天国のレベルといえる)。
なお、この回の最後の『おまけ教室』では指導役のトミー教官が寝冷えでお休みしたため、セコビッチが進行係を代行してハガキの山を手に「視聴者からの応援のおかげで今回は楽なコースを選べた」と語り、視聴者にお礼を言っていた。それに続いてアターシャは「いつもヒカルたちばかりいい目見て不公平だったものね」と日ごろの不満をこぼし、ドワルスキーは感極まってうれし泣き、ゲキガスキーは「お便りくださった皆さんありがとう」と視聴者にお礼の印としてウインクをしていたが、直後にセコビッチに「ざまあカンカン」と振られたヒカルとナナから「なんのなんの。皆さん、いつもドジばっかりのアターシャたちに励ましのお便りやってくださいね(ヒカル)」「ホント、よろしくね(ナナ)」「余裕余裕 !! (ヒカル&ナナ) 」と返され、アターシャたち4人が「ブレーッ」とずっこけるオチとなった。
第48話ではヒカル班とアターシャ班の合同でゴルフの特訓を行ったが、ヒカル班はゴルフの打ちっ放しをする側、アターシャ班は飛んでくるゴルフボールを回収する側だった。
また、第49話の特訓は寒さに耐える特訓だが、アターシャたちは回転する台の上で猛吹雪を浴びせられて、しまいには全員氷漬けになってしまう。一方ヒカルとナナも次第にサイズが大きくなる雪玉が次々と落ちてきて、しまいには2人とも雪に埋まるというそれなりに過酷な物だったが、2人はそれでもまんざらでもなさそうだった。
そして第51話では双方とも「二足歩行ロボットが歩き回ってつけ続ける足跡をモップで拭いて消す」という特訓だったが、アターシャ班はいつまでも終わらず辟易していたのに対し、ヒカル班は「モップを靴のように履いて、歩くだけで足跡を消す」というナナの機転のおかげで結構楽しくやれていた。
毎回必ず行われる訳ではなく、第21話では東南長官が「パトロールくらいは満足にできる」と思ったり、第39話では長官自身が出かけたり、そのエピソードでの事情により実施されないこともあるほか、第21話での司令本部の床の清掃のように別のことを命じたり、「寝る間を惜しんでの出動を称える」名目での日光浴、休養、健康診断、夕食などに代えられる場合もある(ただし、その場合もアターシャたちがひどい目に遭うのがお約束である)。
その日光浴等が以下の通り。
- 第10話:宇宙病予防の日光浴だが、アターシャ班は電熱によって熱くなった床の上で踊る。ヒカル班はジュースを飲みながら普通に日光浴をする。
- 第20話:メカ戦でゲキガスキー以外の5人が負傷(ヒカルは左目と右腕、ナナは左足を負傷)してしまった為、医療班が治療を行う事になるが、アターシャ班は男性看護師による痛い治療(太い注射を射たれる、脚気、頭を木魚のように叩かれる等)を受け、ヒカル班は女性看護師による優しい治療を受けた。なお、この回だけヒカル達の選択はなく、医療班がそれぞれの部屋に行くよう指示を出している。
- 第36話:当初は無断で東南長官の一人娘・トン子を連れ出したセコビッチ達にお仕置きしようとしたが、トン子の計らい(トン子が「私が尊敬しているアルキメデスとお話がしたい」とセコビッチ達にお願いし、セコビッチ達が彼女のお願いを聞いてアルキメデスに合わせた)によってお仕置きは無しになった。代わりに今日の夕食の選択を出したが、アターシャ班は厚着をした状態で熱い部屋で熱いうどんを食べる。ヒカル班は隊員服のまま氷の部屋でスイカを食べる。
また第28話では東南長官が両者に選択肢を与えず、それぞれ受けさせるコースを自ら決めている(「サボった(と長官自身が思い込んでいる)」という理由でアターシャたちには迷わず地獄コース、ヒカルとナナには極楽コースを課した)。
しかし「人を呪わば穴二つ」とはよく言ったもので、第26話ではAコースの仕掛け(「電撃を浴びせられて強制的に踊らされる」という、特訓というよりは拷問に近い代物。なおBコースは普通の盆踊り)を準備している最中、館内放送の呼び出しに反応した際に東南長官自身の太鼓腹が作動レバーに触れてスイッチが入ってしまい、自らそれを受けるハメになった(中の人の同キャラのことを考えれば非常にシュールである)。
他にもアターシャたちのみが特訓を課されることもある。
- 第27話:セコビッチ&ドワルスキーとアターシャ&ゲキガスキーのそれぞれのペアで肝試し(前者はAコースで後者はBコースだが、内容はどちらも同じ)を行った
- 第31話:「オジャママンにアンドロメダマ号をハイジャックされた挙げ句に人質にされ、タイムパトロール隊の名誉を汚した」という理由で、スペシャルコースとして電気ムチを持った教官ロボット(「ゼンダマン」の裁判マシーンに似たデザイン★)の前で猛勉強させられる(※)
- 第46話:無断外出した上、全身に包帯を巻いて大ケガをしたように見せかけるが結局はバレてしまい、地獄コースで全員が身動きの取れない状態にされて特訓を受けた(セコビッチはヘッドホンで「お前は能なし、お前はスカタン」と悪口を聞かされ、ドワルスキーは目の前に食べ物をちらつかされ、アターシャは歪んだ鏡を見せられ、ゲキガスキーはペンチのような機械で口をいじられる)。4人の内、アターシャとセコビッチはこの特訓で「死んだ方がマシ!」「僕ちゃん、本当に能なしのスカタンになっちゃう!」と泣いていた。
- 第50話:「松尾芭蕉を守るどころか、一緒にオジャママンに連れ去られた」という理由で奥の方に行くほど細くなる橋の上を渡る特訓を受けた(セコビッチ曰く「これが本当の奥の細道」)
(※)しかも、実はアターシャたちがオジャママンの正体でハイジャック事件もタイムパトロール隊の試験の模範解答を盗み出すために仕掛けた茶番であり、とんだ濡れ衣(自業自得でもあるが)なのだが、長官に正体を明かす訳にもいかないため甘んじて特訓を受けるしかなかった。
因みに第4話では愛の特訓ではないが、料理を選択する時もアターシャ達が貧乏くじを引く展開がある。ヒカル班はAコースのハンバーグ定食を選択したら、普通に料理が出てきた。アターシャはBコースのビーフシチュー定食を選択したら、ビーフシチュー定食は売り切れで、代わりにお子様ランチが出てきた。セコビッチはAコースを選択するが、コックが休暇の為、料理が出ず、代わりに生きた豚が出てきた。ドワルスキーはAコースとBコースを両方選択するが、ロボットから「野菜を食べて痩せろ」と、生野菜(人参、大根、南瓜、牛蒡、キャベツ等)が大量に出てきた(アターシャとドワルスキーは不満ながらも食べていたが、セコビッチだけは豚を捕まえる事が出来ず、食べられなかった)。
動画
第1~20話の愛の特訓の内容
愛の特訓一覧