曖昧さ回避
- 戦争犯罪人の略称またはスラングの「戦犯」にちゃん付けしたもの。
- プルフェイド・リュパール / 偏見で語る兵器bot氏による一連の投稿によって生じたオリジナルキャラクター「囚人A」の通称。本稿で解説。
- ちいかわに登場するグレーの子(てぃは!!)の別称。⇒グレーの子(てぃは!!)
ステータス
囚人A |
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B83 / W68 / H87 |
好感度:0 尋問回数:18 |
淫乱度:0 拷問回数:0 |
反抗心:72 凌辱回数:0 |
遵法意識:18 薬物投与:0 |
確信犯度:84 |
法的知識:37 出産回数:0 |
贖罪意識:0 堕胎回数:0 |
犯した罪 |
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概要
正式名称は囚人A。
元となったのはこちらのX(旧Twitter)での投稿。
エロゲ風の女軍人キャラとともに、彼女のエロステータス、『捕らえた囚人をあれこれするエロゲのスクショ風画像』という文字列がパソコンのタイトルバー風に併記された画像だが、彼女のステータスに書かれている「犯した罪」の欄がエグすぎると話題になった。
上記項目の「犯した罪」の4つの罪状を参照すると、
……といったように、彼女は戦時国際法をガン無視して極悪非道な戦争犯罪を犯しまくった文字通りの戦犯(戦争犯罪人)というヤベー奴になるのである。エロ要素よりも先にその凶悪すぎる戦争犯罪人っぷりに目が向いてしまうことから、結果「戦犯ちゃん」の通称を付けられるに至った。
さらにステータス欄もかなり業が深く、
- 本来の意味で使われているであろう確信犯度の84という高さ(自分の行いが法よりも正しいとして犯罪に走った度合いという意味)
- にもかかわらず迫真の贖罪意識0(つまり上記の所業を真に正義と信じ込んでおり罪の意識が皆無)
- ただし、容疑は1人でやる事が困難と思われるものが多い為、逆に「彼女は命令を下す立場であり、実行犯は彼女の部下。命令は出したが自分の手は汚していないので、本人の主観では自分が出した命令で何人死のうが他人事。汚れ仕事は部下に全て押し付ける、何らかの狂信すら無い自分の事しか考えてない『仁義なき戦い』の山守組長や『装甲騎兵ボトムズ』のカン・ユーのような人間として薄っぺらい究極の小悪党」や「この女、矢張り我意強く、小才に長じ、所謂(いわゆる)こすき女にして、国家の大をなすに足らざる小人なり。使用上注意すべき女也」的な人物の可能性も有るが。(そっちの方がより悪質かもしれないが)
- 微妙すぎる37という法的知識(故意に、都合よく曲解するためだけに法を学んだのでは?と解釈される)低すぎる遵法意識18から滲み出る悪辣さ(遵法意識は尋問回数と一致するため時間をかけて尋問してようやくこうなったという説もあり)
- 拷問や凌辱、薬物などの非人道的ないしエロゲーに本来あるべきステータスが一律0
- この事から
「拷問せず、尋問だけしている側が高潔」
「こんな女を抱いたら恥」
「むしろ抱いたら"こんな野蛮な奴等殺されて当然、自分は間違ってない"と自己正当化し始めるだろうから抱けと言われてもお断り」
「どのツラ下げて顔を赤らめてるのか」
「こいつが行くべきはエロゲではなく国際司法裁判所か絞首台」
「ハンムラビ法典に則るとコイツと同じ所まで落ちなければならないが、そうでもしないと絶対に反省しないし、死ぬ前に「祖国に栄光あれ」とか自己陶酔に満ちた事をほざきかねないクソ女」
という声が挙げられ、「かわいいは正義にも限度というものがある」
という事を大いに知らしめた
一見してただのエロゲ風キャラと思いきや、人道と国際法ガン無視な戦争犯罪犯しまくりの罪歴とステータス欄の強烈なインパクトから2024年1月3日、「戦犯ちゃん」が年始早々X(旧Twitter)でトレンド入りした。
早速英訳名まで出来ており、「War criminal-chan(戦犯ちゃん)」とド直球の翻訳名が付されている。参照
同時に歴史マニアや戦史マニアにいろいろ考察されたりしており、年始のツイッターらしくなった(ジェノサイド条約の発効は1951年なので第二次世界大戦後の話となる。その上で白人らしき人物が虐殺を働いた戦争はあの国での紛争か某特別軍事作戦の2つに絞られる等、コチラはむしろゲリラにボロ負けして面子丸潰れになっているので捕縛、尋問される状況にならず除外される)。
一方で、やってることがやってることなのであまり大っぴらにやるのが憚られたり、注意書きをつけるファンも多い。
実際のところ
戦犯ちゃんは4つの罪状に問われているが、そのいずれも違反すると当然だが大きな罪に問われる。
例えばジェノサイド条約を例にとると、カンボジアで原始共産主義を推し進め、多数の自国民を殺害したポル・ポト政権の幹部2名は2018年、裁判の末にこの条約に違反したとして双方とも90歳近くの高齢であるにもかかわらず、終身刑を宣告された。
他にもユーゴスラビア紛争において8000人以上のムスリム人が虐殺された「スレブレニツァの虐殺」の事例では、加担した者で裁判にかけられた者は全員が少なくとも40年近くの懲役刑を課せられた。
戦犯ちゃんの違反した条約の多くはナチス・ドイツによるホロコーストへの反省として成立したものであり、成立途上における第二次世界大戦の戦後処理として世界各地で行われた裁判では(不十分な形での裁判も多かったとはいえ)かなりの数の虐殺加担者が裁かれ、死罪を宣告されている。
これらの事例を鑑みると戦犯ちゃんの起こした悪行が生々しさを持って伝わってくるだろう。
余談
誕生秘話
戦犯ちゃんこと囚人Aを生み出したプルフェイド・リュパール / 偏見で語る兵器bot氏の投稿によると、「コミケのサークルスペースで隣にいらっしゃった因幡のよっちゃん氏(※)に設営中の時間ですこし国際法について話を聞かせてもらってる間に思いついて作ろうと思った」とのこと。
※稲葉義泰氏。国際法・防衛政策研究者兼軍事ライター。
なお、因幡のよっちゃん氏の方はあくまで国際法について話しただけで、戦犯ちゃんに関して同氏は示唆も含めて一切制作に関わっていないことに要注意である(むしろ国際法の話を聞いて何故こんなアイデアが浮かんだのか謎だが……)。
ファンイラストが増えていることには「元絵がAIイラストベースなのに二次創作的な絵を描いてもらえるとなんか変な申し訳無さがある」とも投稿しているが、これについてはX(旧Twitter)上でも、
- 「こんなキャラ付けのキャラに描き手が存在するとしたらその名声がずっとついて回るから描き手が不在な生成AIであるほうが不経済にならないから良い使い方の例まである」参照
- 「戦犯ちゃんに関しては比重的にテキスト欄が本体で、絵はぶっちゃけ大まかに伝わればいいんで・・・」参照
といった意見もある。
なお、元絵はAI絵を多少の画像編集で改変し、別の背景画像とステータスを組み合わせたものとのこと。
また氏の投稿しているイラストはどいつもこいつも癖が強く、キャラの可愛さよりも文面の方に目が行ってしまう。
ある解釈の一例
二次創作によっては捕虜虐待/殺害容疑で処刑された元日本軍下士官の実話を元に作られた名作映画、『私は貝になりたい』のように、戦犯ちゃんも同作の主人公と同じく周囲に流されて気乗りしないままに戦争犯罪を行ってしまい、死罪を宣告される…という風に解釈したものが見られる。(例1、例2)
しかし「私は貝になりたい」は、元になった実話とは異なったある脚色のせいで「この主人公、実は戦犯ちゃん並にやべえ奴なんじゃねえのか?」という製作者が意図していない解釈や批判の余地が生じてしまった作品でもある。
リンク
- 元画像(Pixiv)(※R18設定のため18歳以上のログイン状態でないと閲覧不可)
- ポスト(ツイート)
関連イラスト
以下、AI生成タグ付き
関連タグ
東京裁判:第二次世界大戦後に行われた軍事裁判。同裁判で大川周明が東条英機の頭を叩く奇行に走った史実ネタにちなんでか、PixivやX(旧Twitter)では何故か戦犯ちゃんが大川周明に叩かれるイラストが複数投稿されている。