概要
スーパーロボット大戦F完結編のステージ名の一つ。
エヴァエンドという通称通り、このステージに到達すると『新世紀エヴァンゲリオン』の原作再現が行われた後、バッドエンドという形で(一応)ゲームクリアとなる。
内容としては世界に絶望した碇シンジが人類補完計画を肯定してしまい、それまでの伏線の全てをなげうって補完計画が発動し人類が滅亡するという、文字通りの未完に終わる。
また、ストーリー的にはシンジと渚カヲルのほか、クロスオーバー展開でシンジの友人となるカトル・ラバーバ・ウィナーの存在が関わってくる。
到達条件
- 「アクシズの攻防」でカトル・ラバーバ・ウィナーを説得しない
- 「異質なるものの挽歌」でシンジを出撃させる。させなかった場合は「トレーズの救出」で7ターン以内にバスク・オムを撃墜する。
- 「解かれた封印」までに前作Fと合わせてEVA初号機を5回以上暴走させる。ただしエヴァシナリオの最初にあたる「エヴァンゲリオン、始動」でのイベントによる暴走は含まない。
- 「ソラと大地のケモノ」で地上ルートを選択
- 「決戦、第2新東京市」にてシンジのシンクロ率が綾波レイ以上
少々複雑かつ面倒だが、これらの条件を満たすことで「決戦、第2新東京市」の次のシナリオが「僕がボクとして生まれた理由」に分岐し、最終シナリオ「未完のシ者」に入ることができる。
シナリオ解説
第2新東京市への侵攻を図る使徒ラミエルに対し、ヤシマ作戦が発令。ポジトロンスナイパーライフルを使用した狙撃が実行されるが、ビームの撃ち合いにより射線が逸らされてしまう。綾波レイはシンジを護る為、EVA零号機でラミエルに組み付いて自爆を決行。ラミエル殲滅と引き換えに第2新東京市は壊滅した。作戦後、レイは奇跡的に救出されたと発表されるが、彼女は「私はたぶん3人目だと思うから」と、自らの正体を匂わす言葉を発する。碇ゲンドウもレイの死と、それに対する「処理」が行われた報告を受けるのだった。
(以上、「決戦、第2新東京市」)
数日後、フォースチルドレン・渚カヲルとEVA3号機がNERVへ配属されることが決定され、廃墟と化した第2新東京市に使徒ゼルエルが出現する。ゲストの部隊に監視される中、迎撃に出たEVA初号機はゼルエルの攻撃で大破し暴走。ゼルエルを捕食して体内にS2機関を取り込む。その凄惨な光景を見たゲストは驚愕し、戦うことなく撤退したのだった。戦闘後、初号機は機能を停止し、シンジも無事に病室を出る。そこでシンジはカヲルと出会い、親交を深める。これまでの出来事を吐露するシンジに対し、カヲルは「僕は君に逢う為生まれてきたのかもしれない」と応えた。
(以上、「僕がボクとして生まれた理由」)
ゲンドウや葛城ミサト、加持リョウジはカヲルがゼーレの下から派遣されたことを危惧する。直後、倒されたはずの使徒サキエル、シャムシエル、ラミエル、ゼルエルが復活し、第2新東京市へ侵攻してくる。更に使徒を全滅させるか3ターンEPになるとカヲルが搭乗するEVA3号機が無断出撃。同機が使徒であることが明らかになり、殲滅命令が下される。
撃破されたかに見えた3号機は再起動して逃亡し、セントラルドグマへと侵入。それを追って初号機も戦線を離脱する。残されたロンド・ベル隊が(まだ倒していなければ)再生使徒を殲滅させることでステージクリアとなり、会話イベントに入る。
攻略
部隊分割の影響でガンダム系のユニットが居ない上に、出現する敵がボス格の使徒系ユニットのみで気力を上げづらい。また、すぐEN切れするとはいえ異常な攻撃力を誇るラミエルや純粋に強いゼルエルが登場するので、それなりに厄介なマップと言える。精神コマンドの気合や激励を連発し、スーパーロボットの必殺技で一気に使徒を倒すことが推奨される。
しかし、一応ラスボスであるはずの3号機は泣けてくるほど弱い。武器が射程1の格闘とプログレッシブナイフの二つしかなく、空中の敵に攻撃できないため射程外や空中からどんどん削れてしまう。おまけに、この頃はゲームも中盤になって改造や強化などによって武器も強くなっている為、ATフィールドも簡単にぶち抜けてしまう。
ステージクリア後
その後、ロンド・ベル隊のメンバー達は完全においてけぼりのまま、エヴァ関係の原作再現シナリオが展開。「貴方に抱かれても嬉しくなくなったから」と吐露しながら碇ゲンドウを裏切った赤木リツコによりダミーシステムは破壊され、シンジとカヲルの会話ムービーが流れる。
そして最後のシ者で行われた会話に準拠し、シンジに殺されることを望んだカヲルは初号機に握り潰され、死を遂げた。
シンジ「もうやだ、もういやだ…誰か、僕を助けてよ。ねぇ、誰か僕を…お願いだから僕を助けてよ…一人にしないで、僕を見捨てないで!僕を殺さないで!」
(笑顔を浮かべた)カトル「…」
シンジ「…君は…誰?」
(病んだ表情の)カトル「…」
シンジ「ねえ、どうして黙ってるんだよ!」
(病んだ表情の)カトル「…」
シンジ「君も僕を見てくれないんだね…誰も、僕を見てくれない、わかってくれない、わかろうとさえしてくれない…そうだ、僕はいつもひとりぼっちだった…ここにはもう僕の居場所なんてないんだ…みんな僕をいらないんだ!」
「だったら、だったら、こんな世界なくなっちゃえばいいんだ!!」
ゼーレ「始まりと終わりは同じところにある。…よい、全てはこれで…」
かくして親友を手に掛け、出会うはずだった友にも出会えず、精神が崩壊したシンジは補完計画を肯定。覚醒した初号機により計画は発動し、宇宙へ行ったメンバーや異星人の勢力を含めて、どうなったかは全く明かされないままゲームは完結。スタッフロールが流れ始める。
関連項目
イデエンド:F完結編における別のバッドエンド