谷山浩子(1956年8月29日~)
概要
日本のシンガーソングライター。メルヘンと電波に定評がある。
ファンタジーを思わせる作風の歌詞が多く、隠しテーマや暗喩を含んでおり、暗号のように意味を読み解ける。明るい雰囲気のメロディに対し、ダークな歌詞というギャップを持ち味としている。
pixivにおいては谷山の曲にインスパイアされた幻想的なイラストが多い。
来歴
1956年8月29日、東京都杉並区高円寺に誕生。父はジャズ・トランペッター。生まれてすぐに神奈川県横浜市中区に移る。
1960年、再び横浜市へ転居。
1961年、ピアノを習い始めた。
1963年、「将来漫画家になる」と言っていたが早々に断念。作曲家、作詞家を目指す。
1966年、「横浜少年少女合唱団」に入団。練習場は氷川丸だった。
1969年、お茶の水女子大付属中学校に入学。演劇部に入部。後の夫・中西直哉と知り合う。キングレコードの中村晃子担当ディレクターの元へ通って自作曲を聴いてもらう。
1970年、ベイビーブラザーズ(後のフィンガー5)のシングル「白い天使」(キングレコード)B面に「僕たちの秘密」が採用される。
1972年、お茶の水女子大付属高等学校へ進学。シングル「銀河系はやっぱりまわってる」、アルバム「静かでいいな ~谷山浩子15の世界~」(キングレコード)でデビュー。音楽番組「ステージ101」(NHK)にレギュラー出演し、同期メンバーには太田裕美がいた。
1974年、体育実技が有るためお茶の水女子大学への進学は断念。みなみらんぼうのバックでピアノを弾く。第7回ヤマハ・ポピュラーソングコンテストつま恋本選会で「お早うございますの帽子屋さん」が入賞。翌1975年2月10日にキャニオン・レコードからシングルでリリースされる。
1977年、シングル「河のほとりに」、アルバム「ねこの森には帰れない」(キャニオン・レコード)で正式デビュー。
1979年、「未来少年コナン」劇場版に「愛をもう一度」、「なつかしい朝」(歌:研ナオコ キャニオン・レコード)を提供。
1980年、初代PC-8001を購入。
1982年、「オールナイトニッポン」(ニッポン放送)木曜第二部を担当する(~1986年)。
1985年、「恋するニワトリ」、「まっくら森の歌」が「みんなのうた」(NHK)の放送曲として使用される。「眠れない夜のために」を石井AQがプロデュース。以降、現在に至るまでアルバムのプロデュースや編曲、コンサートやライブのサポートを務めている。パソコン通信の草の根BBSに参加。
1986年、パソコン雑誌「Oh!FM」(ソフトバンク)で「谷山浩子の気絶すんぜん☆なのらー」を連載。「しっぽのきもち」が「みんなのうた」の放送曲として使用される。斉藤由貴へ提供(作詞)した「土曜日のタマネギ」、「MAY」(キャニオン・レコード)がヒット。
1987年、一般の個人・団体が主催者となる「101人コンサート」を企画し、全国各地の小規模な会場で行った。(~2001年)
1994年、パソコン雑誌「PCfan」(毎日コミュニケーションズ)で「浩子の半熟コンピュータ」を連載(~1998年)。初恋の相手だった中西直哉と再会し、1996年に入籍。
1996年、ホームページを開設。自分でHTMLを手打ちして更新を続けている。
2002年、「101人コンサート」に替わるものとして「猫森集会」をスタート。
2006年、映画『ゲド戦記』主題歌「テルーの唄」を手嶌葵に提供。
2020年、「谷山浩子公式YouTubeチャンネル」を開設。乳がんと診断され、2021年春ごろまでのコンサートの開催を見送る。
2021年、DTMを独習して作ったアルバム『浩子の宅録』(ヤマハミュージックコミュニケーションズ)を11月17日に発売。
2022年、「谷山浩子デビュー50周年記念コンサート~5人でオールリクエスト~」(東京国際フォーラム)を4月29日に開催。
余談
- 中学校の近所に知り合いの知り合いが務めていたキングレコードがあり、そこへ自作曲の持ち込みを始めた。
- 当初は作曲家志望だったが、ディレクターから自分で歌うよう勧められ歌手デビュー。
- 第7回ヤマハ・ポピュラーソングコンテストには同級生の佐々木雅世とのデュオ「オレンジ猫」で応募したが関東甲信越大会で敗退。谷山がソロで再エントリーして本選まで勝ち上がった。
- アルバム「水玉時間」B面の頭3曲「穀物の雨が降る」「ガラスの巨人」「粉雪の日」は少年のマイナスパワーで地球が滅ぶテーマが共通することから、「地球滅亡3部作」と称されている。(だがしょっちゅう滅ぼしてる気がするのはナイショだ)
- 著作「猫森集会」内ではそれぞれ「穀物を詰め込まれた窒息死」「狂って巨大になったビルに踏み潰された圧死」「雪が振り続けたことによる凍死」と語られている。
- 大貫妙子などと並らび、NHKの「みんなのうた」に提供した曲がよく知られる。
- 新井素子作品のラジオドラマには声優としての起用率が高い。
- 先述の通り、夫の中西氏は初恋の相手であることでも知られている。一目惚れならぬ一聴惚れだったという。
- 岩男潤子や豊崎愛生など声優に楽曲を提供する事も多い。
- 『GO GO マリオ!!』を歌わされた人としても有…名…?え?歌ったのはプリンセス・ピーチだろって?(歌詞は公募。「マリオ&ゼルダ」における歌手は別人)
主な楽曲
森へおいで(「冷たい水の中をきみと歩いていくver.」ではある猟奇事件の影響により4番の歌詞が変更されている。元の歌詞のバージョンがアルバム「Memories」の時までレコーディングされず、ライブのみで歌われていたのはそのためである。)
おひるねしましょう(NHKおかあさんといっしょのための曲。)
カントリーガール(1980年 のシングル盤では再生時間の都合により4番の歌詞が省略されたが、4番の歌詞があるバージョンはアルバム「眠れない夜のために(1985年)」「カントリーガール(1990年)」に収録されている。3番までの物はアルバム『谷山浩子 BEST SELECTION』『HIROKO TANIYAMA '70S』に収録されている。)
NHKみんなのうた
- 恋するニワトリ(1985年)
- まっくら森の歌(1985年)
- しっぽのきもち(1986年。)
- おはようクレヨン(1987年)
- そっくりハウス(2002年)
- 花さかニャンコ(2019年)
- きみがいるから(2022年)
関連イラスト
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