概要
作中の世界においては野菜やアメーバですら吸血鬼化してしまうほど吸血鬼が頻繁に出現しているのだが、その中でも特に知能・知性が高く、人間と大差ない者を差す。
外見的特徴として、多くは主人公であるドラルク同様人型で、尖ったエルフ耳、長い牙などを有する(中には吸血鬼熱烈キッスの様に完全な異形の姿の奴もいる)。
肌色は、ドラルクの様に青白い者もいればゼンラニウムの様に黄色人種と大差ない者もいたりと多様(古い吸血鬼ほど青白い傾向にあるとの事)。日光やニンニクを苦手としている者が多く、作中での彼らの台詞は角張ったフキダシで表現される。
吸血鬼退治人(ハンター)や吸血鬼対策課は主にこういった連中と戦うのを生業としている訳だが、高等吸血鬼は多くが半不老不死であり、肉体が損壊しても日光に長時間当たったり十字架や銀弾を刺されない限り何度でも再生する事が多い(例えばドラルクは200年生きているがこれと言って老け込んではおらず、老化は極めて遅い)。なので大抵は退治した後にVRCといった施設に身柄を引き渡す形で処理しているが、後述する性質上その殆どは反省の色など全く無く度々出所ないし脱獄してはしょっちゅう再犯を繰り返している(中にはムショ暮らしに慣れ過ぎて、もはやホテルかマイホーム感覚で生活している者もいる)。
高等吸血鬼と書いて「バンパイアロード」とルビを振ってるが、「こうとうきゅうけつき」とそのまま読む事もある。
また、宇宙にも高等吸血鬼吸血鬼住んでた星を降らされたおじさんなどがいる(スターヴァンパイアだったりするんだろうか)。
作中における吸血鬼の生態
種族的生態系
いわば我々が一般的にイメージする吸血鬼そのものであるが、性格は協調性に欠け目先の享楽に弱い…平たく言えば総じてバカ・変態の集まりである。ドラルク曰く「長生きすると頭ポンチになるヤツも居る」。種族的に陽気で浮かれポンチの為、タンバリンの音に引き寄せられる習性がある。
彼等は自分達の一族以外は特に尊重しておらず、高等吸血鬼同士でも戦う事はたいして珍しくも無い。
基本的に上述の享楽主義故に、ハンター達に堂々と喧嘩を売って騒ぎを起こしたり一般人に危害を加えたりする者も多いが、中にはアダムやへんな動物の様に大人しくしている者もいれば、あけみやドラルクの様に人間と共存している者もいる。また、特に悪さをしなければ一市民として生活する分には問題ないらしく、一部では普通に就職していたり確定申告する者もいたりする。ちなみに、日本は吸血鬼と人間の対立が緩やかな土地という事情もある模様。
吸血鬼の誕生方法
大きく分けて最初から吸血鬼の先天型と別の生物から吸血鬼化した後天型が存在し、ドラルクや変な動物の様に高等吸血鬼同士の結婚で生まれた場合は100%先天型の吸血鬼となるが、高等吸血鬼に吸血や輸血をされた人間も、体質によっては後追いで吸血鬼となりうる(これは相手が同族だったとしても同様であり、ドラルクが股間に花を生やしたりする危険性もある)。
単行本に掲載されている設定資料集によれば、ヒトは生物の中でも特に吸血鬼化しづらい種族らしく、仮に高等吸血鬼が噛んでも
- 吸血鬼側が濃く強い血を持っている
- 長い年月をかけて何度も噛まれる
- 希美やカノちゃんの様な吸血鬼因子が強い体質の者
などといった条件を満たさない限り、高等吸血鬼化する確率は低い。
下等吸血鬼に攻撃されても一時的に日光に弱くなるなど吸血鬼っぽい症状は出るが、これは「仮性吸血鬼」と呼ばれており、病院でワクチンを接種すれば人間に戻るし、老化速度も変わらない(ただし人によっては、稀に身体能力が爆発的に上がったりする事もある)。
人間と交配して生まれた子供はダンピールと呼ばれ、人間にも吸血鬼にもない能力を有している事もあり珍重される(人間に変装している高等吸血鬼を見破る、吸血鬼の気配を感知するなど)。
ダンピールは親吸血鬼の血を呑むと100%の吸血鬼となり、ダンピールには戻れない(他の血族に噛まれた場合でも殆どの場合吸血鬼化する)。
吸血鬼と食事
当然吸血鬼なので主な食事は血液であり、多かれ少なかれ血の摂取は必要(血と成分が似た牛乳でもある程度の誤魔化しにはなるが、完全代替食という訳にはいかない)。人間の血を呑んだ場合は一時的に身体能力が強化される。
第167死にて吸血鬼専門の料理店がある事が判明し、昼間は普通の料理店だが、夜になると吸血鬼用のメニューを出す店もある。特に血液専門店は液体食故に回転率が高い。
こういう店は複数の人間の血をブレンドして提供される上に、人間は70億も数がいるので値段が安い。1人の人間から血を取る「シングルブラッド」は高級酒の様な扱いをされており、値段は張るが雑味のないまろやかな味を味わえる。
あまり吸血鬼らしくないが、彼等から言わせれば「お前ら人間の吸血鬼像はなんで19世紀で止まっているんだ。探偵はみんなバナナみたいな帽子被っていると思っているだろ」との事(武々夫は「コナンがたまに被ってます〜」と揚げ足を取っているが、正確には漫画の表紙などでホームズの格好してるだけで、本編では全然被っていないので武々夫の方が間違っている)。
人間用の食事を摂取出来るかは個体によるが、人間同様の飲食が可能な者が多数である。月光院希美などの元人間はよりその傾向が顕著であり、ドラウスの様に血やタンパク質以外は栄養吸収されないタイプもいる。
ニンニクが弱点の吸血鬼も多いが、ニンニクを平気で食べられるものも存在する。
吸血鬼と相対する時のマナー
ドラルク曰く、初対面の吸血鬼に血液ボトルを土産に持っていく事は、人間で例えると初対面の人に米やハムを送るのと同じである。また、プレゼントに銀色の装飾を使うのも、これまた人間に例えるとお祝いののし袋に白黒のものを使うのと同じである。
更に、寝ている棺桶ごと杭を打たれて死ぬという伝承から、棺桶の場所を訊ねるのは「貴方の命を私に委ねてください」というプロポーズとして捉えられる。転じて寝室の場所や地下室への行き方を訊ねるのも、同様にプロポーズとして捉えられてしまう。
その他の特徴・能力
- 死んでも灰になって寄り集まる事で元に戻る
- 催眠術(ドラルクは下手。ちなみに催眠術は極めて珍しい能力で、新横浜は例外中の例外らしい)
- 変身能力(ドラルクは下手)
- 生き血を呑ませる事でその生物を使い魔とする
- 鏡やフィルムに映りにくい(デジタル媒体や、霊力を持つ特殊な鏡には映る。作中世界では、吸血鬼用レンズを搭載したカメラも流通し始めている。あと尻にグッと力を込めれば普通の鏡やレンズでも可)
- 高等吸血鬼同士で噛んだ場合、高等吸血鬼の血がより濃い方が相手を眷属として支配下に置ける
- 「自分の家以外には招待されないと入れない」という謎の縛りプレイの様な習慣がある(これは実際の吸血鬼の伝承にも残っている)
- 人間の病気には罹らない(虫歯も同様)
- 互いを「同胞」と呼び合う
- 低体温
- 殆どが自分の個性や性癖そのまんまのド直球な名前(「野球拳大好き」「マナー違反」など)を名乗るが、それとは別にちゃんとした本名がある。本作のタイトルである「吸血鬼すぐ死ぬ」も、ドラルクの特徴に準えた吸血鬼ネームなのだろう
- 自分の所有物(特に衣類)を大事にしており、たとえ靴下一足だけでも奪われると不安から弱体化し、最悪だと衰弱死してしまう
- トマトを好む者が多い
- 208歳のドラルクがマナー違反から「おっさん」と呼ばれている
- 流水は苦手だが入浴する分には問題ない
- その他、固有の特殊能力を持つ者が多い……が大抵が本人も扱いに困るようなクソ能力。彼等曰く「人間だって全員がオリンピック選手になれるわけじゃねーだろ」との事
『真祖』について
元々の意味は「吸血鬼そのものの祖」であったが、時代が下ると様々な血族の主が真祖を名乗る様になり、「一族の祖」→「一族の一番年長者の言い換え」程度の意味に落ち着いている。ただし例外も…?
作中に登場した高等吸血鬼
竜の一族
人間に友好的な吸血鬼の一族。吸血鬼の中でもトップエリートで能力も財力も桁外れ。
結構な大所帯で、一族同士は極めて仲が良く貧弱なドラルクの事を心配している。
一族の拠点はルーマニア。暮らしている城は実在するフネドアラ城がモデル。
- 御真祖様(ドラルク祖父)※所謂ドラキュラその人と思われる。
- ドラウス(ドラルク父)
- ミラ(ドラルク母)
- ゴルゴナ(ドラルク叔母)
- ドラルク
- エディ(CV:佐藤祐吾)
- グレゴリー(CV:奥村翔)
- フィン(CV:柳晃平)
- ルナ(CV:小山百代)
- ステラ(CV:中西尚也)
新横浜の住人
- ゼンラニウム
- フォン・ナ・ドゥーブツ(通称へんな動物orへんな)
- デッケー・ナ・ドゥーブツ(へんな父)
- チジョー・ナ・ドゥーブツ(へんな母)
- ボサツ(フクマの飼い猫)
- 吸血デメキン
- 半田あけみ(半田桃母)
- 月光院希美(元人間)
- プラン
- 吸血鬼野球拳大好き/ケン(吸血鬼三兄弟・長男)
- 吸血鬼マイクロビキニ/ミカエラ(吸血鬼三兄弟・次男)
- 吸血鬼下半身透明/トオル(吸血鬼三兄弟・末弟)
- 吸血鬼マナー違反/マナブ
- 吸血鬼熱烈キッス/花咲フランチェスカ
- 吸血鬼わたあめ造り
- 吸血鬼ゲームセンター荒らし/五十嵐圭人
- 吸血鬼ラーメンヘッド/羅亜麺一郎
- 吸血鬼海の家
- 吸血鬼温泉の人
- 吸血鬼死のゲーム
- 吸血鬼ヒュドラー
- 吸血鬼メイド万歳
- 吸血鬼学校の七不思議
- 吸血鬼アンチエイジング
- 吸血鬼ボウリングスターブラザーズ
- 吸血鬼100円ショッパー
- 吸血鬼ゲームメーカー/フィアスコ
- 吸血鬼アベックにく美/阿部付二九美
- 吸血鬼水遁・ウォータースライダー
- 吸血鬼貧弱くそモヤシ
- 吸血鬼ファッションリーダー
- 吸血鬼ムキムキマッチョメン
- 吸血鬼ジェントルおままごと
- 吸血鬼高速で動くおっさん
- 吸血鬼裏新横浜(CV:大塚芳忠)
- 吸血鬼一日署長
- 吸血鬼伝説の木
- 吸血鬼パジャマパーティー
- 吸血鬼サンダーボルト
- 吸血鬼脱衣マージャンクラブ
- 吸血鬼雪にわくわく/雪降嬉男
- 吸血鬼魔法美少女スコスコ妖精/妖精プリリアント
- 吸血鬼任意の対象の衣服を半径10km以内のどこかの地点へ吹き飛ばす/福戸橋十子
- 吸血鬼おっぱい丸出し強盗団
- 吸血鬼ねこの奴隷
- 吸血鬼横断歩道で高速反復横跳びババア
- 吸血鬼ボックスステップ
- 吸血鬼ペンギン
- 吸血鬼リンボーダンサー
- 吸血鬼超かわいい邪悪なハムスター
- 吸血鬼転売マン
- 吸血鬼世界マッチョ化計画
- 吸血鬼関羽のファン
- 吸血鬼一体化テレビ
- 宇宙吸血鬼星のおじさん
- 吸血鬼ひとり珍走団
- 吸血鬼驚きの白さ
- 吸血鬼デリバリーイーター
- 吸血鬼パジャマピーポー
- 吸血鬼耳から臭いスライムを出すジジイ
- 吸血鬼クソ映画監督
- 吸血鬼唯一無ー二マン
- 吸血鬼マナー講師
- 吸血鬼何か嫌なものをくれるおばあちゃん
- 吸血鬼クソ承認欲求
- 吸血鬼ガレキ作郎
- 吸血鬼クッキーモンスター
- 吸血鬼人気投票の神
- 吸血鬼ミニスカサンタを考える会会長
- 吸血鬼幼児タイキスト
- オスクルム
- 吸血鬼美人局(CV:上田瞳)
古き血の吸血鬼
読者公募で採用された吸血鬼
いずれも吸血鬼吸血鬼を呼ぶ月によって呼び寄せられた。
また、アニメでは『大変態シンヨコブラザーズ』というどこかで聞き覚えがあるゲームのパッケージにシルエットのみが先立って登場した。
指名手配犯
()内は吸血鬼対策課の指定した危険度。
日本にはSランクはいないが吸血鬼に敵対的なイギリスには結構Sランクがいるらしく、みみずは存在しないらしい。
- S:大規模な被害を出す危険性あり
- A:犠牲者を出す恐れあり
- B:ケガ人を出す恐れあり
- C:即時の危険はないが要観察
- みみず:放置しとけ
- ドラルク
の順に危険との事。
番外編
作中、下等吸血鬼による攻撃や薬品などによって仮性吸血鬼化した者達。
余談
- ロナルド達が対峙する敵の中にはごくたまに吸血鬼とはなんの関係もないただの変質者(人間)が出てくるこ事も少なくないためか、本編では登場する際に「我こそは吸血鬼○○!!」と自己紹介するのがお約束になっている。
- 第78死によると「東京より新横の方が吸血鬼が多い」、「とにかく変な高等吸血鬼がやたら集まる」、「常夜神社に封じられた吸血鬼が引き寄せている」との事。最後に関してはデマと切り捨てられているが、果たして…?またミカヅキ曰く、中途半端に発展した町は吸血鬼が多いらしい。
関連タグ
吸血鬼すぐ死ぬ 吸血鬼すぐ死ぬの登場キャラクター一覧 吸血鬼すぐ死ぬの組み合わせ・カップリングタグ一覧