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概要編集

バチカン市国(バチカンしこく、ラテン語:Status Civitatis Vaticanae、イタリア語:Stato della Città del Vaticano、英語:Vatican City State)は、ヨーロッパにある国。日本では略して「バチカン(ヴァチカン)」と呼ばれる事が多い。


ローマ教皇が居住するキリスト教カトリック教会の総本山。1984年10月に街そのものが世界遺産に登録された。


世界一小さい国編集

イタリアのローマ市内にある世界最小の独立国家。ここより小さな例は、いずれも国際的な承認を得られていない「自称」国家である。

面積は日本の皇居より小さい約0.44平方km(皇居は約1.15平方km)、国籍保有者は618人(2023年)だがバチカン国籍の国内居住者は246人、一方で職務で居住している外国籍は764人。

市民の多くが城壁内で生活するが、その他の3000人の職員が国外から通勤している。


歴史編集

同国の名称はこの地が「ウァティカヌスの丘」と呼ばれた地名から由来している。ここで聖ペトロが殉死した為、聖地にしてキリスト教の中心地となった。4世紀前半にサン・ピエトロ大聖堂が建設され、ここに移り住んだ司教教皇となって全ての教会へ影響力を及ぼすようになり、カトリックの本拠地となった。


教皇庁はイタリア半島中部に広大な教皇領を持っていたが、イタリア統一運動の中で領土を失い、1870年9月にイタリア王国にローマを接収され、世俗的権力を失う。1929年2月に締結されたラテラノ条約によって教皇庁の権利が放棄される代わりに、バチカンの独立と教会の特別な地位を保証させた。


社会編集

ローマ教皇を頂点とするローマ教皇庁が統治しており、教皇庁の責任者である国務長官のもとで行政庁長官が実務に当たっている。公用語ラテン語であるが、公文書や宗教行事で使うぐらいで、日常会話はイタリア語、外交面ではフランス語ドイツ語に加え、英語スペイン語ポルトガル語も使用されており、最近は中東への配慮からアラビア語も使われるようになった。なお通貨ユーロである。


同国に軍事力はほぼ無く、スイス人傭兵とイタリア警察がいるだけである。その傭兵の斬新な制服はミケランジェロによるデザインとも言われる。


外交編集

カトリックの総本山ということもあり、1934年2月には満州国にも教皇使節を派遣、宗教を認めない共産主義国とは国交がないが多くの信徒がいるベトナムにも使節を派遣。イスラム国家とも国交はないが、王政のヨルダンや首長国のUAEとは国交がある。(近年、これらの国々と関係修復を模索する動きもあるが、司教の任命権などで綱引き状態)

最後に国交を樹立したのは2023年のオマーン。国連にも投票権を持たない中立国家として代表権を得ている。


正式な国交がなく香港とマカオを直轄教区としている。

ちなみにバチカンは台湾と国交を結んでいる。


大半の国民がカトリック信徒であることもあって、関係を断つのは双方ともに現実的な選択肢ではなかったため、キューバ革命以降も途切れる事無く国交が続いている。


旧ソ連とは1990年3月に外交樹立するも直後にソ連崩壊。

2009年12月に外交関係樹立。


渡航編集

査証制度がなくローマ市内にあるため、イタリアにおける出入国審査がそのまま適用される

日本の外務省は危険情報は発令してないがローマの治安状況やスリに注意してほしいとのこと


別名・表記揺れ編集

バチカン ヴァチカン バティカン ヴァティカン


関連タグ編集

 都市国家 教皇領

ヨーロッパ イタリア ローマ

宗教 キリスト教 カトリック 聖地

カトリック教会 ローマ教皇

バチカン宮殿 システィナ礼拝堂 サン・ピエトロ大聖堂 サン・ピエトロ広場 バチカン美術館


性職者:神聖な街でありながら度々性犯罪がみられるため、「バカチン市国」非難されている


外部リンク編集

バチカン(Wikipedia)

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