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不幸体質の編集履歴

2017-06-26 13:22:34 バージョン

不幸体質

ふこうたいしつ

常に不幸な体質

弱かったり、運が悪かったり、何も知らないとしても、それは何もやらない事の言い訳にはならない

野上良太郎のセリフ

概要

何かと不幸に見舞われ、の無い人物を指す。

色々と厄介事を背負い込む「苦労人」や「貧乏くじ」と重なるところはある。

展開上のお約束とは言え、たびたび連れ去られたり酷い目に会ったりする「ヒロイン属性」もある意味ではこれ。

主人公がこれを持っている場合は、何だかんだ言ってご都合主義的な幸運という救済がある場合も多いために、さほど酷い目には会いにくい。


不幸体質は“被害者ぶる”事の正当化か

“トラブルには無力で振り回される”と言うイメージが強い不幸体質キャラだが、その本質は周りを動かす力=『運』が良くも悪くも強い人物である。

その為、ドタバタ劇等を“自然に”起こす目的で不幸体質の要素を多少なりに与えられた人物、言うなれば受難や災難・女難キャラ等の“未満”レベルも含めた不幸体質キャラは無数にいる。


しかし、そんな“未満”も含めた不幸体質キャラの間では、“トラブルに会った時露骨に被害者ぶる”と言う態度が横行している。これは言い換えると“周りの誰か・何かを加害者呼ばわりする”事でもあり、れっきとした悪態である。

ただ、被害者ぶった側は基本的に良心・良識がある事も多く、そうやって誰かを加害者呼ばわりする悪態をつく自分を大抵、認めて許そうとはしない。

その為何かしらの理由を付けて被害者ぶった事を正当化して解決しようとするのだが、その手段として一番手っ取り早いのが“自分は不幸体質だから”と言う理屈である。


だがこの“被害者ぶる”態度は結局、周りの相手に罪悪感を与える事でその行動を牽制してコントロールする事を目的としている。周りの加害者呼ばわりされた側にしてみれば、相手から与えられた罪悪感に屈した時点で向こうの思うツボな上、それを嫌がって相手の望まない反応をしても『やっぱり自分は不幸体質なんだ!』とより強く被害者ぶられる結果は目に見えており、根本的な対処の仕様が無い上不快である。

せいぜい、加害者呼ばわりされた事を無視して行動を通す処世術程度しか取れないので、その被害者ぶった人物へ思い入れが無いなら以降は距離を置いた方が無難だからだ。様は『世界は自分を苦しめる為に回っている』と暗に主張する人間とまともに付き合えるかと言う話であり、この態度の為周りから敬遠される人物がトラブルに会っても周りから助けて貰えないのは当然の事である。

結局“被害者ぶる”態度は、ぶっている本人でしか歯止めを掛けられない。それを“不幸体質だから”と正当化すれば、ぶっている本人すら止められ無くなってしまう。


これが、“トラブルに無力な不幸体質キャラ”の正体である。彼等は“被害者ぶった自分”を許せず“不幸体質だから”と正当化した結果、周りは愚か自分自身ですらフォローが出来ない状況へと陥っているだけなのだ。

だがもし、彼等が“被害者ぶった自分”を認めたならば状況は変わってくる。先に書いた様に被害者ぶる=加害者呼ばわりするなので、その態度を認める事で自分が、自分と周りへそれをさせない為のフォローをする事が出来る。そしてこれが成功すればそれが“トラブルを乗り越えた”実績や自信となり、更に突き詰めれば自身の強い『運』との付き合い方=周りを自然に動かせる力を会得出来る可能性があるのだ。

つまり見方を変えれば、殆どの不幸体質キャラは常に『不幸体質』の肩書を返上したり克服出来る環境に恵まれており、そうした意味でも“未満”と言える。


関係するキャラクター

前項で述べた様に、殆どの不幸体質キャラの本性は“不幸を理由にして被害者ぶる人”であるので、その態度を何とか出来れば不幸体質で無くなる可能性を残している。

その為、ここの項目に列挙された不幸体質キャラは基本的に“不幸な被害者”から一歩先へ進んでおり、そこから大まかに“ガチで『被害者』として同情されている者”“不幸な自分(=被害者ぶっている自分)との付き合い方を得ている者”の2つへ分類出来る。


Dボゥイ(相羽タカヤ)宇宙の騎士テッカマンブレード):主人公なのに救済のない珍しい例。作中曲の「永遠の孤独」の歌詞がピッタリ来すぎている程に。


キャプテン・オリマーピクミンシリーズ):どちらかと言うと苦労人だが。


マリア・アンタッグフォースシリーズ):常に災難に見舞われている典型的な不幸体質。続編にあたる作品には後継者も存在する。(こっちは多少マシにはなっているが)


上条当麻とある魔術の禁書目録):その能力ゆえか、「不幸だ・・・」を口癖にするほどの不幸体質。ただしそこそこのフラグを建てている程度には幸運を持っている。

・・・考察するに恐らく、他の“不幸な自分との付き合い方を得た不幸体質キャラ”と比べても最良のやり方を確立している『優良債権者』でもある。詳しくは後述。


白菊ほたるアイドルマスターシンデレラガールズ):キャラクター設定として不幸体質。もっとも、所属事務所が何度も潰れてきたという過去は十分に不幸だが。


木村龍アイドルマスターSideM):キャラクター設定として不幸体質。とは言っても、錚々たる面々のものと比べるとまともなレベルの不幸である。


藤堂武史(電光超人グリッドマン):毎回不幸な目に合う度に怪獣を作り出している。

ぶっちゃけ、彼自体は典型的な“不幸を理由にして被害者ぶる人”なのだが、黒幕に怪獣を作り出して暴れさせられる環境を与えられた事で被害者ぶった時の感情やエネルギー等を怪獣を作り出す際に注ぎ込んで発散・捨ててしまい、その結果また別の件で被害者ぶってしまうサイクルが出来てしまっている。

そう考えると、安易に被害者ぶった事を捨てられる環境を与えられてしまった事が彼とグリッドマン世界の災難だったとも言える。


野上良太郎(仮面ライダー電王):最初に言ってしまえば、基本的に彼はトラブルやアクシデントに対し弱腰気味な人間である。

しかし本記事冒頭へ引用された台詞にある様に、彼はそんな自分の弱腰気味な所を認めており、それと上手く付き合う方法を本編開始前から探していた。

彼が我と個性が強すぎる仲間のイマジンと付き合い続け、そして結束させる事が出来た要因の一つはこれが根底にあったからこそだろう。そしてそれを成し遂げ、更にその先へ仲間達と進み続けた事で、彼は弱腰気味な自分と付き合う手段をいつの間にかに得ていたのだった。


シン・アスカ(機動戦士ガンダムSEEDDESTINY):上司になったアスラン・ザラが後に軍を裏切ったり、唯一心を開いたステラ・ルーシェ敵軍の強化人間(後にキラ・ヤマトに諸事情もあって殺される)だったり、同僚だったレイ・ザ・バレル良いように利用されるなどとにかく人間運がない。

せめて一人でも頼れる兄貴分がいたなら彼の性格も良い方向に成長出来たと思うが…人間運のみにとどまらず勝手に脱走したアスランの撃墜任務を強いられるなど何かと貧乏くじを引かされる事が多い。そしてとどめが最後に視聴者に納得のいかない形でキラの部下に成り下がってしまった。現在は収まっているが、これだけの不幸体質ながらも普段の横暴な性格が災いして当時は凶暴なアンチに(中の人が病んでしまうほど)叩かれまくっていた。あまりの報われなさのためか、ゲーム作品などアニメ以外での他媒体ではかなりの救済措置が施されている。


三日月夜空(僕は友達が少ない):幼少期に粗暴な母親が原因で両親が離婚経験があり、包丁で殺されかけた事もある。母親側に引き取られた自身が反動で対人恐怖症を発症したのに対し、離婚後父親の元に引き取られた実姉の日高日向がコミュ力抜群で誰からも慕われるリア充と化しているのを見ると益々悲惨。

唯一の心の拠り所である羽瀬川小鷹を独占するために隣人部を作るも、よりによって完璧超人な

柏崎星奈を始めとする女性部員が続々と押し寄せ、彼女唯一の強みだったとの幼馴染属性も許嫁の関係という追撃付きで星奈に、真の意味での友達としての立ち位置も志熊理科に横取りされる始末。さらに実際の人気でもシン同様普段の横暴な性格が災いしてかアンチが非常に多く、星奈にダブルスコア以上の差を付けられており、公式作品でも漫画版が星奈ENDを迎えたのに対し夜空にはそれすら存在しない。上記のシンと違いアニメ二期が消化不良な終わり方をした上、時間の経過から作品自体の人気が下火になっているのもあって他媒体での救済措置すら絶望的である。


デュオ・マックスウェル(新機動戦記ガンダムW):色々と貧乏くじを引かされる事が多く、ウイングガンダムの修理の為に愛機のデスサイズガンダムのパーツを勝手に使われていたりする。映像作品で確認出来るだけでもリアルファイトが強い奴から三回(全員別人、潜入のための已む無い事情だったり)も腹パンを食らっていたり。時系列的に最新の作品である「Frozen Tears」では火星の風土病で顔がすっかり老けてしまった。


ソシエ・ハイム(∀ガンダム):同じ親から生まれたにもかかわらず容姿が月の女王様と瓜二つの美貌を持つ実姉全く似ていないどころか劇中でも「かわいいのか?」と微妙視されてしまうほど恵まれていない。

さらに3話にしてディアナ・カウンターの放ったビームの爆発に巻き込まれ実父が死亡、実母が認知症を患ってしまう。

途中ギャバン・グーニーに求婚を申し込まれようやく彼女も報われるかと思いきや挙式を上げる寸前核爆発に巻き込まれて死亡と上記のデュオを圧倒的に上回るほどのド不幸体質を持つ。


春巻龍(浦安鉄筋家族):主人公こと小鉄達の担任教師にも関わらず、貧乏で金がない。運動音痴でパワーにスタミナ全然なし、住んでいるアパートは後に必ず放火されてしまうなどこれらをたびたび繰り返すため三作品めの「毎度!浦安鉄筋家族」では現在、裸状態である。


アークライト・ブルーセレイン・メネス(スーパーロボット大戦64)

セツコ・オハラ(スーパーロボット大戦Z)

ヒビキ・カミシロ(第3次スーパーロボット大戦Z)

サキト・アサギ(魔装機神F)

スーパーロボット大戦シリーズにおける歴代の不幸体質持ちバンプレストオリジナル主人公達。彼等の搭乗機体は基本的にリアル系、もしくは陰鬱なオカルト設定を与えられている事が多く、仲間等の心通わせた人達を戦いの中で失う、機体の力を引き出す為に何らかの犠牲を払うと言う苦境の中へ叩き込まれる頻度が高い。

しかし『スーパー』ロボット大戦とある様に、当シリーズは基本的に主人公側が困難を乗り越え未来を掴む王道でヒロイックなストーリー路線を貫いている(※“本編開始の時点で侵略者に征服されている地球”と言う世界観の『64』であっても、その路線に変わりは無い)。その為彼等の不幸体質ぶりは本質的に、苦境を乗り越えて躍進するカタルシスを生む為の要素として扱われる。


幸運E(Fateシリーズ):ステータス上に明記されている分かりやすい不幸体質の例のひとつ。よくある例に自害させられたり大体不憫な目に合される

尤も、Fateシリーズこそ歴史や伝承上の英雄・偉人達を基にされている為、元からの不幸体質とも取れる。


補記考察:上条当麻とある魔術の禁書目録)~被害者ぶった『貸し』を返せる男~

隠さず最初に言ってしまえば、彼も「不幸だ…」と言って被害者ぶった事を不幸体質で正当化しようとする悪癖を持つ人物の一人である。

しかしその一方で、そうして被害者ぶった事を清算する為の努力や行動を徹底的に実践しようとする人物でもあり、その為なら道理の通っていない人物を立場や力・性別の関係無しに殴りに行く事も辞さない。

こうした矛盾する行動を両立させている彼だが、それを可能とするのは「不幸だ…」と被害者ぶった自分自身の扱い方にある。


前項で述べた様に、自分が被害者ぶる事は同時に誰かや何かを加害者呼ばわりする事でもある。被害者ぶった時『自分だけが苦しい』等と言いたげな空気を漂わせる不幸体質キャラも珍しくないが、実際は周りへ『加害者扱いする』と言う『貸し』を作っている。そして『貸し』である以上、不幸体質キャラは何らかの形でそれを周りに返すのが道理であろう。

だが、同じく前項内で言った様に、大半の不幸体質キャラは『被害者ぶった自分』を嫌っている。

その為、自分が被害者ぶった(=周りを加害者呼ばわりした)出来事の上にやたらと良い記憶や思い出、あるいは周りを救う等の善行や偉業を果たして積み重ね、その良い記憶等と比べる事で自分が悪態をついた記憶を『くだらない物』として処理しようとする者達が非常に多い。

※解かり易い例に、ハーレム物の受難キャラ(=被害者ぶっている不幸体質“未満”キャラ)主人公がよく使う方便「ヒロイン達と心通わせているから、周りから白い目で見られても平気」がある。よく読むと『ヒロイン達と心通わせた』事を尊い物とする一方、それと比較する事で『白い目で見られた自分』及び『白い目で見た周り』を『くだらない物・事』として決め付けている。


勿論、良い記憶や善行等を重ね続ける行動自体は間違っていないのだが、問題はその行動を続ける為のエネルギーを『被害者ぶった自分=加害者呼ばわりされた周り』への清算に充てようとしない事である。

例えるなら、現金100万円の借金があるのに100万円以上の価値を持つ宝石を集めるのに力を注ぐ様な物で、『貸し』を支払える能力があるのに返そうとしない。これは『貸し』を作らされた周りに取ってとんだ嫌味であり、「貸した物も返さないで何やってるんだよ」と余計に反感を買っている状態となっている。

被害者ぶった不幸体質キャラは悪気が無くて周り想いの優しい“いい人”である場合も多いが、その一方でこうして『被害者ぶった自分』を周りごと粗末に扱い、精神的な“不良債権”を抱え込んでいる面があるのだ。


そう考えると、上条当麻がその他多くの不幸体質キャラと決定的に違う点が見えてくる。“他人>越えられない壁>自分”と図式化される程の凄まじい献身ぶりを持つ彼だが、その根底にあるのは「不幸だ…」と被害者ぶる自分自身への深い理解と慈悲である。

つまり一見、周り“のみ”に優しい人へ見えるがそれ以前に自分のマイナス面に対して優しい。これが土台となっているからこそ、彼は他人への献身と言う形で自分の悪態を許し清算する為の行動に全力で取り組めるのだ。

また、ここで書いた『貸し』こと精神的な負債には返済の期限や利子の概念等は無い(※故に最悪、踏み倒す事が出来てしまう)。

そんな中で、とにかく『貸し』を返す事は周りに対する『信用』を取り戻したり保ったりする事だが、対して彼は『貸し』をなるべく早く利子まで付けて返す事を自主的にやっており、それによって周りから『信用』に加え『信頼』まで作っている。


即ち、彼は「不幸だ…」と被害者ぶって周りへ精神的な『貸し』を作るが、それへ+αを付けて素早くかつキッチリ返す事の出来る『優良債権者』とも言える。彼は被害者ぶる人間とは思えない程に万人に好かれている(幅広く強力な人脈次元を超えた称賛等)が、それは彼がこれまでも、これからもと延々に積み上げ続けている『優良債権者』の実績が齎した結果なのだ。

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