概要
スマブラシリーズにおける、ほとんどのモーションを他のファイターから流用している「モデル替えキャラ」「モデルチェンジファイター」は初代スマブラから存在していたが、『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』ではこれとは別に「ダッシュファイター」という区分が加わった。
これらのファイターは基本的な体術が他ファイターを基にしており、さらに攻撃力やふっとばし力・歩行/走行速度・ジャンプ力・重さなどの基礎パラメーターがオリジナルファイターに対して“ほぼ”同じである点が共通している。
なお、いずれのファイターもアピールや勝利ポーズ等、性能に影響しない部分は元のファイターと大きく異なる事が多い。
ダッシュファイターの番号は、それぞれ元キャラの番号に「'」(ダッシュ)が付いたものが使われている。
英語名は「Echo Fighters(エコーファイターズ)」で、代わりに「ε」(イプシロン)が付く。
ダッシュ記号(プライム)を「類似」の意味合いで使う用法は元々は数学用語からの引用であり、日本ではそれ以外の分野でもよく使われるものの、一般的ではないため改名されたと思われる。
「Echo」は通常は「こだま」「反響」という意味だが、転じて「他人の真似」「模倣者」という意味もあり、後者の意味合いでのネーミングと思われる。
リヒターの「勝ちあがり乱闘」(過去作のシンプルに当たるモードで、キャラごとにタイトルや対戦相手が設定されている)では、自身を除いたダッシュファイター6体と、番号の小さい順に戦うことになる。
ダッシュファイター一覧
このうち、ルキナとブラックピットは『スマブラfor』でもモデルチェンジとして登場していた。
番号 | ダッシュ | オリジナル | 特徴 |
---|---|---|---|
04 | ダークサムス | サムス |
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13 | デイジー | ピーチ |
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21 | ルキナ | マルス |
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25 | クロム | ロイ |
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28 | ブラックピット | ピット |
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60 | ケン | リュウ |
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66 | リヒター | シモン |
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モデルチェンジファイター(モデル替えキャラクター)
他にもオリジナルファイターの骨格やモーションを流用して作られたファイターは多いが、これらは運動性能・体躯・ワザの性質などで差別化が図られている。
ちなみに『X』ではモデル替えキャラが一時的に撤廃されたため、モデル替えの多かった『DX』からリストラされてしまったファイターも多い。
モデルチェンジ | 元ファイター | 備考 |
---|---|---|
09.ルイージ | 01.マリオ | 『64』のみ骨格と多くのモーションを流用。作品を重ねるたびに固有のモーションが増えている |
18.ドクターマリオ | 01.マリオ | 全登場作品で骨格と多くのモーションを流用。『for』以降では性能面で大きく差別化されている |
19.ピチュー | 08.ピカチュウ | 『DX』のみ骨格と多くのモーションを流用。『SP』ではワザの構成はほぼ同じだが、骨格やモーションは全く異なる |
20.ファルコ | 07.フォックス | 『DX』では骨格と多くのモーションを流用。作品を重ねるたびに固有のモーションが増えている |
22.こどもリンク | 03.リンク | 『DX』のみ骨格と多くのモーションを流用 |
23.ガノンドロフ | 11.キャプテン・ファルコン | 『DX』のみ骨格と多くのモーションを流用 |
25.ロイ | 21.マルス | 『DX』のみ骨格と多くのモーションを流用、『for』以降では骨格と一部のモーションを流用 |
ちなみに『64』ではプリン(カービィ)、『X』以降ではリュカ(ネス)、トゥーンリンク(リンク)、ウルフ(フォックス)、しずえ(むらびと)もこれに近い要素を持っている(リュカとウルフは骨格や一部モーションを流用、トゥーンリンクとしずえ、『64』のプリンはワザの構成に共通性が多い)。
カラーバリエーションによる別ファイター
『for』以降ではカラーバリエーション扱いとして男女違いや別のキャラクターを再現するケースもある。
カラーで男性⇔女性が切り替わるケースとしては、『for』ではむらびと、Wii Fitトレーナー、ルフレ、カムイがおり、『SP』ではさらにピカチュウ、ピチュー、ポケモントレーナー、インクリング、ベレト/ベレスが加わっている。
中でもインクリングとポケモントレーナーは男女で異なる勝利モーションを持つ珍しいファイター。
他にも、ピクミン&オリマー→ピクミン&アルフ、クッパJr.→コクッパ、スティーブ→アレックス/ゾンビ/エンダーマンといった名前すら別のキャラクターに変化するケースもある他、名前表記こそ変わらないがリトルマック→ワイヤー状態のAC版主人公の再現、『SP』ではピカチュウ→マスクド・ピカチュウ、勇者(DQ11)→3・4・8も選べるなど、別バージョンの姿を再現しているものもある。
実はこれらの原点は、『DX』におけるピーチの色替えでのデイジーの冠や服装の再現なのだが、『X』や『for』では単なる色違いに留まり、『SP』でデイジーがダッシュファイターとして独立した経緯がある。
なお、Wii Fit トレーナー、ルフレ、ベレト/ベレスはカラーを変えることで攻撃判定や喰らい判定がわずかに変化する。特に男ルフレはつかみ判定が縦に狭くなってしまうのが痛い。
余談
実は初代スマブラに登場する隠しファイターは全て、基本キャラの骨格を使用して作成されたファイターだったりする。
キャプテン・ファルコンはサムスの、ネスはルイージと同じくマリオの骨格を流用して作られていた。
コンパチに該当しない組み合わせでも、アイテム関連などの一部の基礎モーションを中心に流用されているケースがある。
例を挙げると、カムイはアイクを、ベヨネッタはゼロスーツサムスを、勇者はリンクをベースとして開発されている。特に勇者はアイクやルカリオなど、本当に勇者のファイターも一部で使われている。
モーションの流用が無いファイターに関しても、クッパJr.→パックンフラワーといった感じに、別のファイターをベースとした者も存在する。
『X』のリュカは最初はネスのモデル替えファイターとして制作が進められていた。
「灯火の星」では、ダッシュファイターの元となったファイターは光の世界または最終決戦のキーラサイド(最終決戦ではロイ)で、ダッシュファイターは闇の世界または最終決戦のダーズサイド(最終決戦ではダークサムス)で例外なく救出できるようになっている。
『DX』のモデル替えキャラは、ベースとなるファイターの横に少しずれて配置され区別されていた。
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