大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL
光の化身キーラに追い詰められ、なすすべが無い状態のスマブラファイター達。
そんな彼らにキーラがとどめの一撃を放とうとしたその瞬間、背後から何者かがキーラを真っ二つに両断する。
その人物はBGMと共に姿を現す。
そして、その人物を知る唯一のファイター、クラウドはその名を口にする。
クラウド「セフィロス…!」
セフィロス「この刻を待ちわびたぞ。さあ、乱闘に絶望を贈ってやろう」
セフィロス参戦
2020年12月11日に開催されたゲームアワード“The Game Awards 2020”にて『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』で新ファイターとして参戦することが発表された。
操作キャラとしては『ディシディアファイナルファンタジー』シリーズ以来となる。
かつてスマブラに衝撃を与えたクラウド参戦から約5年以上の時を経て、ついに大乱闘の世界でもクラウドと相見える事になった。
もっとも招待状を持たずに突然現れたこと考えると挑戦者というより乱入者に近い。
セフィロスの参戦はスマブラSPのDLCに於いてありとあらゆる「はじめて」を持ったキャラクターである。
- はじめて他社シリーズから複数のキャラクターが新規参戦した(他の他社シリーズでも複数参戦の前例はあったものの双方共にダッシュファイターという区分だった)。
- ファイターパスの参戦ファイターではじめて主人公以外のキャラクター、しかもラスボスが新規参戦した(スマブラSPのDLCファイターでラスボス以外でならパックンフラワーがはじめてのファイター)。
- 期間限定だがDLCファイターではじめて専用のゲームモードが作られる(一応Miiファイターという前例があるが、あちらはスマブラオリジナルキャラクターという扱いな為、専用のモードがあるのは当然と言える)。
- DLCファイターではじめて先行配信が行われた。
- 楽曲では1ループ4分超えは何曲かあるが、「再臨:片翼の天使~Advent:One Winged Angel~」の収録によりはじめて6分超えのBGMがスマブラに現れた。現段階で最長である。
紹介ムービーでは同年に発売された『FF7R』、及び過去に公開された映画『FF7AC』を意識した演出が行われており(桜井政博氏曰く「ムービーに力を入れてた」)、マリオやゼルダ姫を本編のクラウド、エアリス同様に串刺しにしそうだった(未遂)。
FFシリーズからの参戦としては『for』のクラウド以来であり、他の主人公勢を差し置いてのまさかの他社枠からのラスボスの参戦となった。
クラウド同様、スイッチ本体やスマブラSPの言語設定によらずボイスは日本語(森川智之氏)で統一される。
これまでスマブラにおけるFF関連は版権問題が非常に厳しかったため、ファイターのクラウドとステージのミッドガル、BGMは原曲2曲とスピリットがクラウドのファイタースピリット(ACコス共にスマブラオリジナルアートワーク)しかない状況だったが、彼の参戦によってBGMはACやアレンジを含め9曲が追加された(勿論ミッドガルステージにも流せる)。また、スピリットも大幅に増加し、何とスピリッツボードには13種類のスピリットが登場。これはスピリッツボードに登場するスピリットの数としてはDLCシリーズの中で最も多い(今まではペルソナシリーズ、餓狼伝説シリーズ&SNKオールスターズの11種類が最大だった)。
桜井氏も、FFのBGMやスピリットの少なさに対する不満の声はちゃんと耳に入っており、改めて他社のキャラクターの参戦の難しさを語った(要はスマブラが異常なだけである)。
参戦PVの『セフィロス参戦』のシーンは海外では『Descends to Battle』と英訳されている。
直訳すると「戦いに降りてくる」という意味であり、再臨:片翼の天使の”ille iterum veniet”(彼は再び降りてくる)という歌詞を引用したものだろう。
全員参戦イラストでは、クラウドの後ろに妖しく佇んでいる。
追加要素(DLC)
追加ステージは原作での決戦であるラストダンジョン「北の大空洞」がモチーフ。ただしデザイン的には、その深部にある「星の体内」が近い。背景にはシドの飛空艇、ハイウインドの姿も。
時間が経つと、背景が大空洞入り口→最深部でのホーリー開放→メテオ到達→ライフストリーム放出といった、FF7のストーリー終盤の出来事を追体験する。
FF7Rからのファンにはネタバレなのだが、あくまでこれはFF7の出来事。FF7Rでは展開が変わる可能性もある。
勝ちあがり乱闘「支配する者達」はキーラとダーズを除いた全ボスとのボスラッシュ形式になっている。セフィロスに相応しいルート名と内容。使用できるファイターがセフィロス限定かつボスの順番が固定だが、事実上ボスラッシュが解禁されることになる。本気度が最高まで上げられやすいので操作に慣れたら狙ってみるといいだろう。
何の偶然かファイナルラウンドはFFシリーズでお馴染みである白い手のカーソルとそっくりな「マスターハンド」と「クレイジーハンド」のコンビ。
スマブラには既に様々なゲームのラスボスが何らかの形で参戦しているが、このうち、マリオシリーズのクッパやゼルダの伝説シリーズのガノンドロフとは初の、また、背景で現れるSNKの餓狼伝説シリーズとKOFシリーズのギース・ハワードとはパズドラ以来の共演となる(ドラゴンクエストのスライムともいただきストリートシリーズ以来の共演)。またファイターとして参戦する勇者四人との共演も初となる(既に共演しているⅤ、Ⅵ、Ⅶの主人公はファイターでは無い為)。
更に、ストリートファイターシリーズのリュウ、ケン、ペルソナ5のジョーカー、および餓狼伝説のテリー・ボガードとは、クラウドやギース共々パズドラ以来の再共演となった。
性能
スマブラに於ける余談
- 当初のクラウドと異なり、スピリッツ名鑑ではグラフィック切り替え(アート切り替え)ができるが、セフィロスでは何故か原作イラスト(FF7のもの)が使われた。(アップデートでクラウドも原作イラストが追加された)
- 初期はMinecraft参戦のインパクトから「次のファイターのハードルが上がっている」とまで言われていたがそのハードルを見事に超えて前回の参戦者に負けずとも劣らないインパクトであった。
- セフィロスを先行参戦できる5日間だけ行われるイベント「セフィロスチャレンジ」(事前にファイターパスVol.2かセフィロス+北の大空洞の購入が必要)は三段階の難易度「EASY」「NORMAL」「VERY HARD」があり、どの難易度であってもセフィロスを倒す事で参戦できる。「EASY」は手っ取り早く参戦させたい人向け、「NORMAL」はそこそこ歯応えのある難易度設定だが、「VERY HARD」は尋常ではない難易度に設定されており一筋縄ではいかない…が、あるファイターだとVERY HARDでも秒殺ができる事を証明したプレイヤーが多数現れた。
- なお、桜井氏によると当初は最初に選んだ難易度を変更できない仕様を考えていたが、それではあんまりだという事で取りやめたという。
- 参戦PV「片翼の天使」の終盤にはおなじみ(?)の「思い出の中で、じっとしていてくれ」→「私は思い出にはならないさ」の掛け合いも。後者に至ってはクラウドが相手の時に勝利するとリザルト時に発言する。
- スーパーノヴァで蒼い惑星を木っ端微塵にするが、灯火の星の舞台も蒼い惑星…まさかな。
- 彼を含んだファイターパスvol.2はキャラクターが6人とvol.1より一人多いが、これは参戦ムービーで唯一招待状を受け取ってないセフィロスがクラウドを追って招待状無しで参戦したためではないかとネタにされている(ちなみに招待状を受け取った内の1人のもう1人の人格も招待状なしでちゃっかり参戦しており、結果的に既に6人オーバーする事が確定となった)。
- 参戦PVには故郷を焼き払われた者や片腕が銃になっている者、忍者や母親扱いされている宇宙からの来訪者、シリーズのマスコットの黄色いモンスターなど、FF7の登場キャラクターとの共通点があるファイターが登場する。
同社出展ファイター
- 72.勇者
『SP(DLC1)』にて「ドラゴンクエストシリーズ」からの参戦。参戦ムービーではセフィロスとは対照的にダーズが登場したが、勇者の参戦により、闇は払われた。
77.スティーブ/アレックス(ゾンビ、エンダーマン)→78.セフィロス→81.カズヤ