概要
1969年(昭和44年)に生まれ、1972年(昭和47年)にクラシック競走を走った競走馬の世代。
「最強世代」に数えられる世代の1つ。グレード制が導入される前の時代でありながらバラエティーに富んだ顔触れが揃い、「花の47年組」と呼ばれた。
クラシックイヤーの1972年は、前年末から発生していた馬インフルエンザの影響で日程が大きく変更され、第39回日本ダービーは史上最も遅い7月9日に開催された。(7月のダービー開催は、他には7月7日に開催された1968年のみ。)
有馬記念の優勝馬を3年連続で輩出した世代で、他は3年連続ではないが「TTG」が該当する。
この世代で顕彰馬となったのは障害競走馬のグランドマーチスである。
主な競走馬
※勝鞍の☆太字は八大競走、太字は現在のGⅠ、斜体は現在のGⅡ、普通は現在のGⅢ、☨は現在は廃止された競走を表す。
※勝鞍や表彰の馬齢は2000年以前の旧表記で記載する。
八大競走優勝馬
馬名 | 性 | 主な勝鞍 | 備考(表彰など) |
---|---|---|---|
ランドプリンス | 牡 | ☆'72皐月賞 | クラシック三強の一角 |
ロングエース | 牡 | ☆'72日本ダービー、'72弥生賞 | クラシック三強の一角 |
イシノヒカル | 牡 | ☆'72菊花賞、☆'72有馬記念 | '72年度代表馬/'72最優秀4歳牡馬 |
アチーブスター | 牝 | ☆'72桜花賞、☨'72ビクトリアカップ | '72最優秀4歳牝馬(トクザクラと同時受賞) |
タケフブキ | 牝 | ☆'72優駿牝馬 | |
タイテエム | 牡 | ☆'73天皇賞(春)、'72スプリングステークス、'72神戸新聞杯、'72京都新聞杯、'73マイラーズカップ | クラシック三強の一角 |
タニノチカラ | 牡 | ☆'73天皇賞(秋)、☆'74有馬記念、'74京都大賞典、'75京都記念(春) | '73/'74最優秀5歳以上牡馬/ちなみに京都記念は1983年まで年2回開催だった |
ストロングエイト | 牡 | ☆'73有馬記念、'75AJCC、'74鳴尾記念 |
現在のGⅠに相当する競走の勝利馬
グランドマーチス | 牡 | '74/'75中山大障害(春)、'74/'75中山大障害(秋)、☨'74/'75京都大障害(秋)、☨'75京都大障害(春) | 顕彰馬、'74/'75最優秀障害馬 |
ヒデハヤテ | 牡 | '71阪神3歳ステークス、'72京成杯、'72きさらぎ賞 | '71最優秀3歳牡馬 |
トクザクラ | 牝 | '71朝日杯3歳ステークス、'71京成杯3歳ステークス、'72牝馬東京タイムズ杯、'71新潟3歳ステークス、'72ダービー卿チャレンジトロフィー | '71最優秀3歳牝馬、'72最優秀4歳牝馬(アチーブスターと同時受賞) |
ノボルトウコウ | 牡 | '72スプリンターズステークス、'74小倉大賞典、'74関屋記念、'74福島記念、'75七夕賞 | |
ハクホオショウ | 牡 | '73安田記念、'73札幌記念、'73オールカマー、☨'72カブトヤマ記念 | 第69代横綱白鵬翔とは無関係 |
ハマノパレード | 牡 | '73宝塚記念、'73阪神大賞典、'73京都記念(春) | '73年の高松宮杯で予後不良となった |
タケデンバード | 牡 | '73高松宮杯、☨'72クモハタ記念 | 曰く付きの勝ちが多かったため「死神」と渾名された |
キョウエイグリーン | 牝 | '73スプリンターズステークス、'74安田記念 | |
ナオキ | 牡 | '75宝塚記念、'73/'75中京記念、'73金杯(西)、'75鳴尾記念 |
海外馬
海外馬は凱旋門賞馬で日本に初めて繁殖牝馬として来たサンサン、サドラーズウェルズなど名馬を輩出し血を広げたスペシャル、日本に多大な影響を与えたヘイルトゥリーズンの双璧ヘイロー、ロベルトやヘイルトゥリーズン系以前に影響を日本に与えたリファール、ナイスネイチャの父でトウカイテイオーの母父として知られるナイスダンサー、シアトルスルーの母マイチャーマー、アメリカ二冠馬リヴァリッジなど繁殖として成功した馬や競争でも活躍した馬を出した世代でもある。