『とある騎士王が振り下ろす、勧善懲悪の一太刀…』
概要
『仮面ライダーセイバー』に登場するワンダーライドブックの一つ。
大いなる本から分割された、『キングオブアーサー』の伝承を封じ込めているワンダーライドブック。
ジャンルは「物語」。カラーはスカイブルー。
ブックの朗読の続きは、『大いなる力は姿を変えて、さらなる剣を手にする』。
ワンダーライドブックの中でも特に強力な力を秘めており、大秦寺哲雄でも解析することができなかった。
また、『セイバー』の物語の当初からカリバーが手に収めようとしていた代物でもある。
1ページのストーリーページには『キングエクスカリバーを持つ、キングオブアーサーの上半身』が描かれている。
2ページ目の左端のテキストには『偉大な騎士王が聖剣と交わり身に宿る』と記載されている。
第8章で仲間と戦う重要性を改めて実感した飛羽真に応えるかのように、改めてキングオブアーサーの力を使いこなすまでに至る。
第14章ではキングライオン大戦記ワンダーライドブック作成のために使用された。
第22章ではサウザンベースの所属となった尾上に回収される。
第35章で全知全能の書復活の儀式に使用されるが、儀式の中断により飛羽真の手元に戻った。
派生形態一覧
使用ライダー | フォーム |
---|---|
仮面ライダーセイバー・ブレイブドラゴン | |
仮面ライダークロスセイバー・ブレイブドラゴン |
※:設定上のみ。
ロボットとしてのキングオブアーサー
『キングオブアーサー! からの、剣が変形!巨大な剣士が目を覚ます!キングオブアーサー!』
全高 | 7.81m |
---|---|
体重 | 12.1t |
セイバーの持つ『キングエクスカリバー』の力で顕現した「キングエクスカリバーと同形状の巨大剣」が変形し降臨する騎士王の力を秘めた巨像。
巨大剣の変形は『キングエクスカリバー』に「キングオブアーサーワンダーライドブック」をリードする事で行われる。
巨像状態ではキングエクスカリバーに酷似した剣・「キングカリブル」を左腕に持ち、刺突攻撃を得意とする。
両肩と腰の装甲部分には「KIKG ARTHUR」と刻まれている。
全身を覆う装甲「ペリノアーマー」はあらゆる名刀でも傷つけられぬ防御力を誇り、素材となっている「マビノクリスタル」の力により空中浮遊が可能となっている。
更に、腕部「ヴェインアーム」や脚部「パーシバトン」、「モルドレッグ」により素手の戦闘力も強く、巨体に見合わぬ高機動力を誇る。その脚部の力は大地を蹴るだけで谷を生み出す程とされている。
これだけでも充分強いのだが、頭部の「アーサークラウン」から発する威光で邪悪なる者は弱体化、腰の鎧「ガウェイフォールズ」に内包された"太陽の力石"の効果で日中は力が3倍になり、掌部「ガラハンド」の効果であらゆる武器も達人のように使いこなしてしまうという歴代ロボメカの中でもチートスペックを誇る。
キングオブアーサーはセイバーの意志に応じて動くが、セイバー自身も左肩「アーサーボールド」の効力によりキングオブアーサー用の武器にソードチェンジ(変形)する。
その名も「セーバーセイバー」であり、左腰の「マグネイトエッジ」が巨大化して頭部のソードクラウンと共に大型の刃となり、セイバー自身の炎の力によりあらゆるものを溶断するとされる。
セイバーとは腰のエンブレム「マーリンク」によって意思をリンクさせている。
なお、上記の変形音はディアゴスピーディーの変形音のアレンジ。
第22章で本がサウザンベースに回収されて、使用不能になった。
第35章にてブックは手元に戻ってきたが使われていない。
第38章でキングオブアーサーそっくりのロボット・キングオブソロモンたちが仮面ライダーソロモンによって使役され、仮面ライダークロスセイバーに変身した飛羽真に差し向けられたが使役者のソロモンごと一蹴されている。
ちなみにソロモンの振るう大剣・カラドボルグもキングエクスカリバーのリペイントだったりする。
モチーフ
ワンダーライドブックの元ネタはその名の通り、ケルト民族の伝承『アーサー王伝説』。
騎士や物語の英雄として名高いが、実際のアーサー王は内輪揉めで次々と円卓の騎士が死んでいき、息子と腹心の部下にも裏切られた挙句、国が崩壊するという末路を迎えている。最終的に、唯一残された忠臣であるベディヴィアに看取られた彼はエクスカリバーを湖に返し、傷を癒すべくアヴァロンに旅立った所で物語は終わっており、イギリスに危機が陥った時、王は蘇るとも語られている。
初陣の相手は奇しくも裏切り者の剣士であり、アーサー王の聖剣の名前を持つ仮面ライダーカリバーであった。
そして、この力を手に入れた飛羽真は後にソードオブロゴスに裏切り者がいると伝えられ、更には第二部に入るとともに、仲間との対立の末に事実上の追放と言う目に合っている。
作中では仲間を信じる心がキングオブアーサー覚醒のキーとなっていたのだが、モチーフ通りに仲間を失う結果となってしまった。
また、アヴァロンで出会った謎の男は、ストーリーテラーであるタッセルとともに度々姿を現し、第二部では仮面ライダー最光として登場したため、この力は単なる強化形態ではなく、物語に関わる大きな伏線である可能性もある。
アヴァロンとの関係
これまで剣に変形してライダーの手持ち武器になるライダーは仮面ライダーブレイドが確認出来るが、ライダーがロボットの武器になるという展開は前代未聞である。
しかしこの、セイバーが剣に変形するという仕様はアヴァロンの管理者(と思われる)ユーリが剣そのものである仮面ライダー最光に変身するという伏線だったとも取れる。上記の通りにセイバー自身がロボットの武器となっている上に、最光のモチーフである金の斧はアーサー王伝説と同様に湖に住まう超自然的存在から道具を貰う話である(湖に道具を投込むという特徴も一致しているが、金の斧は物語の導入部分で湖に斧を投込むのに対して、アーサー王伝説はラストでエクスカリバーを湖に投込むという点で対になっている)。
余談
現存する著作物のモチーフは、著作権関連で権利者から裁判を起こされる可能性がある事や、許可を得た場合でも安くはない著作権料の支払いを防ぐ為に、別名義に変更しているケースが多い。その為、具体的な著作物の名前を仮面ライダーのアイテムにしたケースはかなり珍しい。
おそらくアーサー王の物語自体に明確な著作権利者が存在しない為と思わる。1…と言うか古過ぎて既に著作権は切れているためフリー素材扱いと言った方が良いだろう(去年のスーパー戦隊であるルパンレンジャーもその例。なお『ルパン三世』はフランス国内だと2012年に『怪盗ルパン』の著作権が切れるまでは『探偵泥棒エドガー』だった)。
カリバーもこのブックを求めていたため邪剣カリバードライバーおよび闇黒剣月闇でも使用可能な模様(必殺リードによる運用の可能性もあるが)。
ただしブレイブドラゴンと火炎剣烈火も同時に要求しているため、ドラゴンアーサーとしての使用を想定していたとも考えられる。
全知全能の書復活の儀式に使われた19冊のワンダーライドブックの内18冊は、基本フォームか強化フォームに変身するためのブックだが、このキングオブアーサーのみ例外となっている
(ドラゴンアーサーは2冊汎用、ドラゴンイーグルアーサーは増刷の音声が使われ、スペックでもクリムゾンドラゴンを下回るためどう贔屓目に見ても強化フォームではない)。
なお精製するのにこのブック(と他3冊)が使われたキングライオン大戦記は上記19冊には含まれていない。
前述の通り第35章で取り返したが、今度は使用するキングエクスカリバーがカラドボルグに改造されてしまった。
そのカラドボルグは第42章で出番を終えたが、代わりの様に応用の利く刃王剣十聖刃が登場。
キングエクスカリバーは聖剣ではないので刃王剣の対象外であり、
頼みの綱のハイブリッドセイバーは本編未登場(しかも玩具的には他のブックでも鳴る)と…結局第35章でフェードアウトしてしまい、
「序盤でカリバーが欲していたのは何だったのか」と思う視聴者も出た模様(尤もキングオブアーサーを求めた人物は第15章で退場しており、飛羽真たちにとっては『力を秘めていそうな解析不能のブック』でしかないので率先して使われないのも仕方ない気はするが…)。
関連タグ
魔進ハコブー、魔進オラディン:同日の30分後に登場した戦力繋がり。
ブレイキングマンモス → キングオブアーサー → リミックス変身