『Fire! All Engines!!』
進ノ介「変身!」
『DRIVE! TYPE-TRIDORON!』
「今の俺はベルトさんと心が一つ、体はトライドロンその物だ!!」
概要
仮面ライダードライブが変身する形態の一つで、本作の所謂「最強フォーム」に相当する。
搭乗マシンであるトライドロンと融合した姿であり、ベルトさんと進ノ介が本当の意味で一心同体となって生まれた“人機一体”の戦闘形態。
変身の際はトライドロンがアーマーへ変化すると共に、全シフトカーがシフトトライドロンに内蔵、胸部トップギアカウルの左側にタイプトライドロンタイヤが縦向きに装着される。なお、トライドロンが近くになくても、室内でも変身することが可能。
初変身の時は進ノ介とベルトさんが一心同体だったため、二人で同時に「変身」の掛け声を唱えた。
誕生の経緯
第32話にて超進化態となったフリーズ(001)に敗北して戦死したと思われた進ノ介だったが、ベルトさんがドライブドライバーの全機能を進ノ介の生命維持に出力したことで仮死状態に止まらせる。
これに気が付いた特状課の面々は、本来はトレーラー砲用のアイテムとしてりんなが開発していたシフトカー、「シフトトライドロン」を使ってドライブドライバーに他のシフトカーの全エネルギーを注入して再起動させることを計画。霧子の運転でトライドロンは限界まで加速したことで虹色のオーラを纏い、ドライブドライバーには順調にエネルギーが注ぎ込まれて行く。しかしフリーズの妨害によってトライドロンは炎上、横転した揚句爆発してしまう。
……ところが、直後にトライドロンを包んでいた炎は消え去り、中から復活した進ノ介が登場。
進ノ介は爆発の直前に仲間達の協力、そしてベルトさんとの融合によって蘇生を果たしており、それにより得た新たな変身で瞬時に霧子を救っていたのである。
あり得ない事態に狼狽するフリーズの前で、ベルトさんと進ノ介は改めて奇跡の形態「タイプトライドロン」へと変身してみせたのだった。
能力
身長 | 198.5cm |
---|---|
体重 | 108.0kg |
パンチ力 | 18.0t |
キック力 | 31.0t |
ジャンプ力 | 45.0m(ひと跳び) |
走力 | 0.643秒(100m) |
スペック上では機動力こそタイプフォーミュラに一歩及ばないが、全てのコア・ドライビアの力が結集しているため攻撃能力は強化されており、超進化態ロイミュードをも圧倒する能力を持つ。超重加速に対応しているかは不明だが、全てのコア・ドライビアの力が集結していること、および本編終盤の描写から対応している可能性が高い。
ちなみに走力は100mを0.643秒。時速にすると560km/hでトライドロンと同じ速さである。
※参考⇒タイプフォーミュラ:100mを0.200秒/加速時0.120秒
タイプデッドヒート:100mを3.2秒
タイプスピード :100mを5.7秒/加速時1.8秒
また、先述のようにベルトさんと進ノ介が一心同体となっているため、局面に応じてベルトさんの意思で行動することも可能(ベルトさんはこれを「運転を変わる」と表現している)。この時は、黄色い複眼がドライブドライバーを思わせる赤い波状パターンに変化する。
左が通常時 右がベルトさんに運転交代時
ベルトさんが戦う時は、進ノ介とは違いかなり落ち着いた戦い方になる。
劇中でもフリーズロイミュードの「人間以外の存在は心を凍らせることが出来ず攻撃が充分に効果を発揮できない」と言う弱点を突き、ベルトさんの意志の状態でフリーズの攻撃を弾き返しているほか、第36話では超進化態ブレン・ロイミュードの毒攻撃に苦戦していた進ノ介から運転を変わり、ブレンを圧倒している。
第37話でもクック・ロイミュード相手に運転交代して戦っているが、その理由は彼らしくないものだった。
そして劇場版では、この運転交代が最悪の事態を引き起こしてしまう…
加えてトレーラー砲も使用可能で、シフトトライドロンの当初のコンセプトである「トライドロンと全シフトカーの力を結集させた最後の切り札」を放つこともできる。
ただしそのコンセプト上、トライドロンとの連携攻撃はできない。そのため、第40話にてブースタートライドロンとの連携攻撃で決着をつけた際は(変身を妨害された事もあって)タイプスピードのままであった。
タイヤカキマゼール
「シフトカーみんなの力、まとめてくらえ!!」
タイプトライドロンの能力の1つで、相性の良い3つのタイヤの能力を合わせ1つのタイヤにすることが出来る。これによりタイプトライドロンは全シフトカーの能力を最大以上に引き出すことが可能となる。ちなみに召喚したタイヤを融合させる前に相手にぶつける事も可能(第35話)。
シフトトライドロンのボタンを押し「カモン!(シフトカー1台目)!(シフトカー2台目)!(シフトカー3台目)!」の音声と共に召喚した後、シフトアップ操作をする事で「タイヤ!カキマゼール! (タイヤ名)!」の音声と共に装着する。
- アタック1.2.3
最初期から登場しているマックスフレア、ファンキースパイク、ミッドナイトシャドーを合体させたタイヤ。3種の能力をおよそ10倍の力で同時に扱うことが出来る。
初登場した第33話では、シャドーの力で4人に分身した後にフレアの炎とスパイクの棘を飛ばしてフリーズに大ダメージを与えた。
第35話ではブレンと融合した仁良のシーフ・ロイミュードに、1つになる前の3つのタイヤの状態でぶつけて攻撃している。
第37話ではハートとの戦いで使用。フルスロットルのライダーキックで攻撃したが、彼に正面から打ち破られて変身解除にまで追い込まれ、この形態での初めての敗北となった。
- ピーポーセーバー
緊急自動車をモデルとしたジャスティスハンター、マッドドクター、ファイヤーブレイバーを合体させたタイヤ。名前はサイレンの擬声語である「ピーポー」と「PeopleSaver(人々を救助する者)」をかけたものか。追加装備は「ジャスティスケージ」と「キュアクイッカー」。「ラダーエキスパンダー」もタイヤから伸ばすことが可能。
第34話にて初登場。自らが逃亡する為に周囲の建物や人間を攻撃したシーフ・ロイミュードの卑劣な行いに対抗する為に使用。フルスロットルの発動により「ジャスティスケージ」によるロイミュードの拘束、「キュアクイッカー」による負傷者の治療、「ラダーエキスパンダー」による要救助者の救助を同時並行する、タイプテクニック顔負けのマルチタスク処理を披露した。
第37話では、フリーマーケットの場に現れ高熱と炎を発しながら暴走する068の前にこのタイヤで登場。気絶した市民の治療を行い、068をジャスティスケージで拘束した状態でラダーエキスパンダーで空中へ放り投げ、フルスロットルを発動したパンチで撃破している。
- コウジゲンバー
その名の通り工事用の車両を模したランブルダンプ、スピンミキサー、ローリングラビティを合体させたタイヤ。第34話にてシーフ・ロイミュード、ブレン・ロイミュードらとの戦闘で初使用した。
追加装備は左手の「10tオモーリ」、右手の「ランブルスマッシャー」。設定上はミキサーの生コンクリート弾もタイヤから発射可能。ただし、ミキサーのコンクリ弾やグラビティの重力操作といったシフトカーの固有能力は使用しておらず、追加装備を使用したパワフルな近接格闘をメインに戦っている。
第36話では仁良との最終決戦にて使用された。彼が変身したシーフ・ロイミュードの触手に動きを封じられるがそのパワーで逆に相手を翻弄し、最後はランブルスマッシャーの攻撃で仇敵である彼に引導を渡した。
- その他
●未登場タイヤ
上記の3つの他にも、劇中未登場だった残り4つのタイヤが存在する。
・アメリカンドリーム(ドリームベガス・ディメンションキャブ・アメイジングサーカス)
・タフガイ(マッシブモンスター・フッキングレッカー・デコトラベラー)
・ウェザーリポート(バーニングソーラー・ロードウィンター・カラフルコマーシャル)
・グランプリ(マンターンF01・ジャッキーF02・スパーナF03)
タイプフォーミュラ専用であったグランプリ以外は、いずれもタイヤ交換で使用されなかったシフトカーが入った組み合わせである。
タイヤの形状やどのような能力なのかは一切不明であり、そもそも名称と変身音以外の全てが設定されてない可能性がある。事実、東映公式「仮面ライダー図鑑」における用語辞典の「タイヤカキマゼール」の頂でも全く取り上げられていない。
●セブンタイヤ(正式名称不明)
第47話でのシグマサーキュラーとの最終決戦で登場した、特殊なタイヤ。
シフトトライドロンのボタンを7回押して全てのタイヤを召喚し(タイヤカキマゼールの種類も全7種類)、その全てのタイヤを融合させた白く発光するタイヤ。また、融合完了時には全てのシフトカーのモチーフマーク及びドライブマークが現れている。
同話では、召喚した全てのタイヤをシグマに飛ばしてダメージを与え、その後はタイヤを融合させハート・ロイミュード超進化態の攻撃に合わせてトライドロップを放ち、シグマを撃破した。
必殺技
トレーラービッグインパクト
トレーラー砲の上部スロットに変身用のシフトカー(シフトスピードなど)を、内部スロットにシフトトライドロンを装填して発動する、シフトトライドロン本来の用途にして最大の必殺技。
シフトトライドロンに込められたパワーを用い、巨大な光弾となったトライドロンそのものを放つ。
発射と同時にトライドロンがドライブから分離するため、上部スロットに装填されたシフトカーに対応した形態に自動で変身する(例:シフトスピードを装填した場合→タイプスピード)。
また、りんなによって追加された全ドライバー共通の「融合進化態から人間を引き剥がす」能力も引き継がれているため、融合進化態にも事前に融合者を引き剥がす事なく撃ち込む事ができる。
トライドロップ
名称は超全集より。
第36話で初使用。マッハ、チェイサーのキックと共に放ち、超進化態となったブレン・ロイミュードを撃破した。
第37話ではアタック1.2.3タイヤで繰り出したが、ハートに真正面から打ち破られた。
ライダーパンチ(名称不明)
第37話で初使用。赤いエネルギーを纏わせてパンチを繰り出す。
この時はピーポーセーバーで発動し、タイプスピードハンターのジャスティスマッシュの様に、ジャスティスケージで動けなくしてからパンチしていた。
ターンスラッシュ
『シークレット・ミッション type Lupin ~ルパン、最後の挑戦状~』で初使用。
シフトトライドロンをハンドル剣に装填して発動。トライドロンを模したエネルギーをルパンの斬撃と共に放ち、ロイミュード100を撃破した。
その他
なお、キックとパンチを使用しない場合のフルスロットルは劇中のピーポーセーバーのように3種類の固有能力を駆使して戦う。
これまでのタイプの場合もシフトカーの固有能力のみ、またはキックとパンチに固有能力を付加させるパターンが存在する。
シフトトライドロン
タイプトライドロンに変身する為のシフトカー。詳細はリンク先を参照。
トライドロンが最強フォームに選出されたのは、何故か?
仮面ライダードライブの最強形態の選出にあたり、ドライブは地上最速のマシンをモチーフとしたF1マシンを使用してしまっていたため最強形態の選出には困難が伴っていた。
石森プロの田嶋秀樹氏の「子供達が考える最速のマシンは、やはり【トライドロン】であろう」という意見により打開され ドライブとトライドロンの【人機一体】となるアイディアに辿りついたという。
また、撮影を行う上でベースとなるスーツを含めアップ用とアクション用の二着が製造された。
仮面ライダードライブ~ファイナルステージ~にて
クリムの策で、転送されたドライブドライバーを身に付けたハートが変身した。
※これは、脚本を担当した三条陸氏が「ハートとタイプトライドロンの間に【赤くて強いやつ】という共通点を感じた」ということで変身させたという...
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