翔ける、創る、紡ぐ。
果てなき冒険は、大空へ広がる。
概要
2023年5月12日にニンテンドースイッチで発売されたゼルダの伝説シリーズの最新作。
前作の『ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド』(以下、ブレワイと略)の直接的な続編。
劇中の描写からしてブレワイから約4~6年が経過していると思われる。
2019年6月12日のニンテンドーダイレクトにてブレワイの続編が開発中と発表された。
元々は、ブレワイの世界的な人気の高まりを受け、冒険を拡張する追加コンテンツを新たに配信する計画だったのだが、紆余曲折のもと、時間がかかってもいいので完全な新規独立タイトルとしてブレワイの続編を開発する方向に舵が切られることになったということ。
発売は当初2022年を予定していたが、より良いものを目指したいとのことで「2023年春」へ延期することが告知された。
そして2022年9月13日のニンテンドーダイレクトにて続編の正式なタイトルが「ティアーズオブザキングダム」と発表され、発売日が2023年5月12日と正式決定された。
冒険の舞台はハイラルの地上フィールドだけでなく天空世界にも広がっており、更には…。
トレーラーには厄災ガノンの正体たるガノンドロフと思しき姿や、ゾナウ族の遺跡らしきものが見られるなどしている。
3月29日には内容が完成済みという報告と青沼氏による先行プレイ映像が解禁された。
前作人気による本作への大きな期待やNintendo Switchハード売上台数も相まって、発売開始3日間の売上が全世界1000万本(日本国内224万本)を超え、3日間の記録としてはシリーズ最高売上本数を更新した。同じく3日間記録で任天堂製ハード用ソフトの史上最高記録のポケットモンスター スカーレット・バイオレット(2022年、3日間全世界1000万本越/日本国内405万本。世界・日本国内共に任天堂ハード最高記録)にも匹敵する全世界売上本数になっている。更に「最も早く売れた任天堂ゲーム」「ゼルダの伝説シリーズで最も早く売れているタイトル」としてギネス世界記録に認定された。
(前作の続編であるが)Switch版ブレワイとの引き継ぎ要素として馬宿に預かっている馬が引き継げる(新しい馬を連れた状態で馬のカウンターに語りかけると、前作のデータが即時引き継がれるが、新しい馬がない状態だと2度話しかける必要があるので注意)他には前作プレイした人にはグッとくる要素がある(ハテノ村にあるゼルダの家(前作ではリンクの家なのだが、譲ったと思われる)がヒント)。amiiboは引き続き対応されており、本作デザインのリンクのamiiboも発売される。過去のamiiboはパラセールのデザイン変更などに使用可能。
ストーリー
しかし、ハイラル城地下から瘴気が湧き出して来ており、体調を崩す関係者が多発していた。
ゼルダとリンクは、城の地下へと調査に向かう。そこで見たのはゾナウ族に関係する遺跡群、そして、ハイラル王国建国前から様々な歴史が描かれた歴史の壁画群。
更に奥に進むと、謎のミイラが封印されていた。突然その封印が解かれる(ミイラを押さえつけるように添えられていた謎の手が落ちる)と、ミイラから噴き出した瘴気がリンクの右腕を包み込み、手にしていたマスターソードもボロボロに砕けてしまう。
ゼルダとリンクの名を知るそのミイラは、退魔の剣の力がその程度であると見下したような発言をすると、更に瘴気が溢れ出す。
すると、城は宙へと浮かび上がり、空からは謎の遺跡群が降り注ぐ…。ハイラルは突如として"天変地異"に見舞われた。
そして、その揺れで、ミイラとそしてゼルダはそれぞれ奈落の底に落ちてしまう。
ゼルダを助けようと手を出すリンクも落下しそうになるが、先程までミイラを押さえ付けていた謎の手に助けられる。その後、リンクが目を覚ますと、そこは空に浮かぶ遺跡の上だった。
主人公リンクは、再び離れ離れとなったゼルダを見つけるため、果てなき冒険に再び身を投じる…。
登場人物
主要登場人物
CV:高梨謙吾
ゲーム開始直後は(実は前作では無理だった)ハートとがんばりゲージが両方満タンと最盛期の力を取り戻していたが、ミイラの瘴気に右腕を浸食され衰弱し、ハートとがんばりゲージも初期値になるほどの重体に。
代わりにミイラに刺さっていた右腕が移植されたことで一命をとりとめ(そしてやはりなぜかパンイチにされる)、その後は各地の祠にある邪を封じる光を右腕に取り込むことで瘴気を浄化し、力を取り戻していく。
姫お付きの剣士として有名なったが、ゼルダほど知名度が高くなく知らない人も多い。
目覚めた直後は髪留めもなくなっており、髪をほどいた状態がデフォルトになっている。
CV:嶋村侑
100年前の人物だが、ハイラル復興に尽力したこともあってか各地で慕われる姫。
長かった髪をばっさり切ってショートカットになり活発な印象が強くなった。
相変わらず学者気質で瘴気の調査に訪れた城の地下で見つけたゾナウ族の遺跡に新発見だと興奮する。ミイラと共に奈落へ落ちたが、その直前に拾っていた勾玉によりどこかへ転送されて行方不明となった。
後にゾナウの巫女姫の様な姿になってリンクに力を授けたり各地に姿を表しては消えたり、紅き月で平原からハイラル城を眺めていたりと不可思議な行動が目撃される。
CV:高口公介
「厄災」と呼ばれた怨念ではなく、「魔王ガノンドロフ」その人。
遥か昔に封印されミイラとなっていたが、それでも尚生き永らえていた。
その力は強大で、体から出る瘴気だけでかつて厄災を退けたリンクに瀕死の重症を負わせ、さらに侵食させたマスターソードの刃を粉砕するほど。
リンクに右腕を移植したゾナウ族の青年。
初代ハイラル国王であり過去の人物だが、どういうわけかゼルダと接触があったようで、リンクのことを手助けしてくれる。
ラウルの妻にして初代ハイラル王妃。
ゼルダと同様に時間を巻き戻す力を持つ。
異変解決の仲間
CV:森夏姫
かつてリンクと共に戦ったリト族の戦士であるテバの息子。
自信過剰なところがあるが、実力は多くのリト族から認められており、中でも風を起こす能力は一目置かれている。
CV:小堀幸
かつてリンクと共に戦ったゴロン族の青年で、英傑ダルケルの子孫。本名はユン。
巨岩砕きを扱えるほどに成長し、現在ではユン組の組長として町を引っ張っている。
しかし、再会した当初は、どこか様子がおかしいようで……。
CV:大西弘祐
かつてリンクと共に戦ったゾーラ族の王子で、英傑ミファーの弟。
厄災の黙示録でも使っていた水を操る力を駆使し、ヘドロで汚れてしまったゾーラの里を救うため奔走している。
ヨナという許嫁ができた模様。
CV:櫻庭有紗
かつてリンクと共に戦ったゲルド族の族長。
あれから成長し、英傑ウルボザと同じく雷を操る力を手に入れた。街を守るため、砂塵と共に現れた謎の敵ギブドに立ち向かう。
かつて魔王と戦ったゾナウ族の女性。5人目の賢者“魂の賢者”でありラウルの姉に当たる。
既に肉体は滅びているが魂のみ現代まで生き続け、とある場所でリンクの訪れを待っている。
シーカー族
ハイラル城を見張る監視砦の取りまとめ役にしてシーカー族の研究者。今作では20代の頃の姿に。
助手のジョシュアと共にゾナウ文明の調査と解明を行う傍ら、ゼルダを探すリンクのサポートをする。
プルアの元同僚で同じく優秀な研究者。
プルアパットの開発者で、様々な機能を追加してくれる。
カカリコ村のシーカー族の元族長。プルアの妹。
現在は跡目を孫娘に譲り、行方不明となったゼルダの消息を追って各地の地上絵を調べている。
インパの孫娘でカカリコ村のシーカー族の新族長。
天変地異と共に落ちてきた遺跡で村興しを行っている。
魔王を崇拝し世界の滅亡を目論む暗殺集団「イーガ団」の総長。
前作で穴に落ちて死亡したと思われたが、実は地底で生存しており、リンクとゼルダを恨んでいる。後述のブループリント能力の入手を目論んでいたが、入手する方法がわからずにいたところを、結果的に後から現れたリンクに奪われる形になったことで、部下の団員とともに地団駄を踏み、リンクへの恨みを増幅させて、ブループリントを奪うべく襲ってくる。
その他登場人物
ゾナウ調査隊のリーダー。カカリコ村に落下したワッカ遺跡の調査を行おうとしているが、突然現れたゼルダに立ち入り禁止を命じられたため歯痒い思いをしている。
コログ族の陽気な音楽家。コログのミをあげるとポーチを拡張してくれる。
前作に比べて踊りがパワーアップしている。
リト族の村の新たな族長。チューリの父親。
前作ではリンクと共に戦ったが間柄だが、今作ではサブキャラクターとして登場する。
シドの幼馴染にして婚約者(画像←側)。別のゾーラの里出身で、リンクとは面識がなかったが、シドからリンクのことはよく聞かされていたらしい。
治癒の力を持ち、シドを影に日向に支える。
シドの父親にしてゾーラ族の王。
毒のヘドロを吐く魔物と戦ったことで全身を蝕まれており、静養のために身を隠している。
ルージュの側近であり街を魔物の襲撃から守ろうと大剣を振るうゲルド族。
シロツメ新聞社の新人記者。リト族だがテバやハーツのような戦士らしさはなくオバケが苦手。
行方不明となったゼルダに関係あると思われる事件を追う中でリンクを相棒として行動する。リンクのことは、ゼルダの近衛騎士と同名の別人と思い込んでいる。
エノキダ工務店の従業員の一人。各地にエノキダ社長の描かれた看板を立てる仕事をしている。
ハイラル各地を巡る「ウマナリ楽団」の団長。
メンバーがいれば、大妖精を目覚めさせるほどの音色を奏でることができる。
魔物が好き過ぎるあまりショップを開いていた商人。
今作ではイチカラ村にて魔物の魅力を広めるべく活動している。
マヨイに魅せられたキルトンの弟。
マヨイの落とし物を食べる事により、自身がサトリになれると信じている。
今作から新たに姿を見せた白い龍。
ハイラルの遥か上空、空島近くを漂う。
本作初登場の魔物
フィールド
今作のフィールドは前作で冒険した地上に加えて空と地底にも広がっており、前作と同様にダンジョンを含むほとんどの場所をシームレスで移動できる(例外は祠と渦の中に飛び込むときぐらい)。つまり単純計算で前作の3倍の大きさのフィールドを冒険することになる。
- 地上
基本的な地形は前作と同じだが、各所で変化が起きている。
まず、前作の要であったシーカー族の祠やガーディアンといった遺産はすべて無くなっており、代わりにゾナウ文明の祠や遺跡などが各所に点在している。マップ登録の際に訪れるのもシーカータワーではなく鳥望台と呼ばれる塔であり、前作とは違う場所に建築されている。
天変地異の影響で各所の気候や地形に変化が起きており、監視砦や新マリッタ馬宿といった前作には無かった施設や、新しい街道が出来ていたり、逆にマリッタ馬宿といった撤去された施設もあるため、前作との比較を目的に地上を冒険することが出来る。
そして地上フィールドの変化の中でも最大のものは、山や谷、崖といった箇所に洞窟が出来ている点である。洞窟の中には鉱石や攻撃に用いる植物といった貴重な素材がある他、1つの洞窟にマヨイという生き物が一匹必ず生息している。
また、馬宿や各集落及び廃墟にある井戸にも入ることができ、そこでも貴重な素材を回収できる。
- 空
天変地異の影響でハイラルの全地域に「空島」と呼ばれる浮島が大量に出現した。
空島へ行く方法は鳥望台から飛び上がる、空から落ちてきた石にモドレコを使用して浮上するなど多くの手段があり、どの方法を選ぶかはプレイヤーに委ねられる。
空島の環境は全体的に黄色い植物とゾナウ文明の遺跡で構成されている。
- 地底
天変地異の際に地上に生じた大穴に身を投じることで侵入できる、瘴気の溢れた暗い世界。地上と同じ広さを誇り、ゴーレムたちがいる採掘場や廃坑などが各所に存在する。
発売前映像の一部では地下にもフィールドが存在していそうな匂わせはあったが、ほぼ情報公開無しだったため、上記の洞窟レベルの存在と思われていた。洞窟とは別次元の広大な地底世界の存在がプレイヤーを驚かせた。
陽の光が届かないため常に暗く、アカリバナの種といった周囲を照らせる素材を用いて進んでいく(もちろん任意)のだが、地上にある祠の真下に位置する破魔の根を訪れることで周囲を照らし、マップを広げていくことが出来る。
「コンラン花」や「ケムリダケ」などの強力なアイテムも自生しており、集めておけば探索の大きな手助けになるだろう。
また、ポゥと呼ばれる魂がそこらじゅうにおり、集めて魔人像に捧げれば様々なアイテムと交換してくれる。
地底には瘴気の影響を受けた魔物が多く生息しており、各ダンジョンに巣食うボスとの再戦も地底でおこなえる。瘴気に触れたり敵の攻撃を受けたりするとリンクのハートに亀裂が入り、ある条件を満たさなければ回復できなくなる。
ゲームシステム
基本的なゲームシステムは前作と同様、サバイバル要素が濃くなっている。
今作はシーカーストーンを持っていないため、前作で使用していた能力はほぼ使用できない。だが新たな要素が既存要素との組み合わせによって前作以上の自由度の活動を可能としている。
異形の右腕
今作のメイン要素。瘴気に冒された右腕の代わりに移植された「ラウルの右腕」に新たな能力を宿し、これらを駆使して冒険を進めていくことになる。
特定の物体を自由に移動・回転させる事ができるほか、複数の物体を接着・分解することも出来る。範囲がやや狭い以外はマグネキャッチのほぼ上位互換であり、名実ともに本作を代表するアビリティ。
ゾナウギアや周囲のオブジェクトを接合し想像のままにあらゆるものを創造する、このゲームが無限に遊べる原因の一つ。あまりにも自由度が高すぎる為、YouTubeや Twitterではストーリーのネタバレよりこの能力を使用したアホみたいな工作やコログ虐めの方が多く出回ると言えばその自由度が理解できるだろう。
一部のボス相手にはウルトラハンドを使っての分解機能を使うことになる。
ストーリーをさらに進めると、作ったものを保存・呼び出しできる「ブループリント」機能が追加される。
武器や盾に素材、他の武器、オブジェクト、ゾナウギアなどあらゆるアイテムを1つだけ結合させる。矢にも素材を付加できる。
湧き出る瘴気でほとんどの武器が朽ちて弱体化してしまった本作での最重要の戦闘アビリティであり、基本的に敵側にもその恩恵を活用してくる連中が少なくない。
威力増加、耐久増加、属性付与などの様々な効果があるが、結合したアイテムは分解屋に頼まない限り、剥がした時点で失われるため注意。
本当に何でも接着でき、タイヤ剣や熱気球盾など意味不明な武器も作れる。
強敵が落とすスクラビルド専用アイテムも複数存在しており、「イワロックハンマー」や、中には「コアブロック粉砕剣」なるものも。
これまでは防具まわりに見て取れる程度だった「宝石の力」の設定もよりダイレクトに反映され、
例えばルビーを武器に付けると即席ファイアロッドの出来上がり、盾に付ければガード時に爆炎が発生して炎ダメージを与えるなど、多くの属性素材がかなり広い利用幅を持つに至っている。
- トーレルーフ
「天井」をすり抜け、その上まで移動する。「自身の真上にある」「距離が離れすぎていない」「ある程度の平面」などの条件を満たす必要はあるが、その移動力は強力無比。
上に着いた時は、上半身のみ出てかつ時間が止まっており、出てくる場所が宜しくない場合や偵察だけして、キャンセルして元の場所に戻ることもできる(底なし沼の真ん中に出現することもあり、誤って連打した結果、キャンセルできずに飛び出してそのまま溺れるプレイヤーも少なくない。底から上がってきたはずなのに底無しとは??)。
また、建物などの構造物に限らず、イエロックやブロックゴーレムの上に高速移動することもできる。
ブレワイにあった「上から下はパラセールで楽々移動できるのに下から上への移動手段は少ない」「ねずみ返しのように反り立った天井で行き詰まる」という悩みをある程度解消してくれる。
ダンジョンで行き詰ったら通り抜けられる場所がないか探してみよう。
- モドレコ
指定した物体の時間を一定の範囲内で自在に巻き戻す。歯車を逆に回すなどはもちろん、落ちてきた遺跡片を逆再生し空島に上る、敵が投げてきたオブジェクトを打ち返す、うっかり空島から物を落としてしまった時に回収する、ウルトラハンドでオブジェクトを移動させた軌跡を逆転させ空中を移動させるなど、多種多様な使い方ができる。構え中は時間が停止するので操作も楽。
この能力のみ祠以外で授かる事になるのだが……
- ブループリント
組み立てた物の設計を記憶し再現する能力。十分な素材を用意した上で発動すれば前回作ったままの作品が再構築されるが、、パーツの不足分はゾナニウムを消費することで代用可能で、代用部位は明るい緑色になる。各地底に点在する廃坑やイーガ団のアジトから設計図、石版を手に入れる事で新しく再現するものが増えていく。
- 元ネタはアナログ時代に設計図の転写に使われていた「青写真」である。
プルアパッド
「マップ」「ウツシエ」「望遠鏡」の機能を持つ(どっかで見た外見の)携帯端末。
かつてシーカーストーンが持っていた万能機能こそなくなったが、マップまわりの機能に関しては順当に進化している。
ゾナウギア
ゾナウ族の技術で作られたツール。単品で使用可能なものは少なく、ウルトラハンドやスクラビルドで組み合わせることで真価を発揮する。
いくつかの場所では製造機が稼働しており、素材と引き換えにカプセルの製造が可能。カプセルに入ったものは出したら戻すことはできない使い捨て。
ウルトラハンドとの組み合わせで花火や飛行機、さらには戦車なども作ることが可能。
- 代表的なゾナウギア
扇風機 | オブジェクトの移動や上昇気流の発生に使える。 |
---|---|
携帯鍋 | いつでもどこでも料理ができる使い捨ての鍋。 |
火龍の頭 | 結構な射程がある火炎放射器。単品でも攻撃パーツに使えるが、スクラビルドで武器・盾につければよりアグレッシブに使える。 |
翼 | 上に乗る大型の滑空翼。扇風機と組み合わせれば長距離を飛行できる。 |
この他にも小型ロケット、時限爆弾、大砲、タイヤ、ライト、熱気球など様々な種類がある。詳しくは個別記事まで。
余談
- 舞台を前作と同じハイラル王国にしたのは「あえての選択」だとか。情報の不十分なうちは批評家から使いまわしなどと言われたが、蓋を開けてみれば同じ舞台でありながらも違和感なく全くの別物になるよう仕上げており、新要素の自由度とも相まって全世界のほとんどのゲームメディアで高評価をかっさらった。
- 開発者によれば、むしろフィールドの一新に力を注いでいれば新要素の導入は困難であったとのことである。実際に追加された各種能力は事情通がデバッグの労苦を想像して背筋を寒くさせる物ばかりであり、発売後の大好評を見た現在では、フィールド構築でリソースを節約したのは英断であったとの評価が多い。
- 数年前に一部の世界線のハイラルで暴れ、力の源を奪われたはずの厄災は、右腕という新たな力を得て見事に復活した。自由度溢れる今作の要素を味方につけ、ハイラルの天空と奈落を版図に加えて暴れ回っている。
- 前作での様々なプレイスタイルや、そもそも前作をプレイしていないプレイヤーへの配慮の為か不明だが、前作の要素や話題は最低限に留められている。
- 例えば神獣やガーディアン、試練の祠、シーカーストーン、シーカータワーといった古代シーカー技術の産物は、今作ではほぼ丸々姿を消している(具体的にはプルアパッドのデザインと鳥眺台の端末、アッカレ古代研究所の天井にされているガーディアンくらいしかない)。理由は今のところ説明されていないが、神獣や祠及びシーカータワーは次の厄災に備えて地下に戻った・埋められたとされる意見が多い。
- リンクと前作キャラクターの面識についても、サブイベント関係のキャラの大半は初対面のようにリンクに接してくる。なので「ティアキンリンクは寄り道せず一直線にメインストーリーを進めて速やかにゼルダを救った世界線のリンク」などともプレイヤー間では囁かれている(ウツシエを知らないことや、エノキダとは面識があるのにサクラダとは初対面であるなど少々不自然な部分はあるが。加えて厄災ガノンのがの字も出て来ない)。とはいえサブイベントのキャラの多くはその場限りの付き合いだったので、単に時間が経ってリンクの顔を忘れたという解釈もできる。だが、キルトンやカンギスなどプレイヤーによっては付き合いが深い人物までも初対面扱いのため、忘れられているもしくはそもそも出会いが無かったことになっている点に一抹の寂しさを覚えたプレイヤーもいるとかなんとか。
- しかしながら前作において重要であったロケーションには今作でも何かしらの要素が配置されていることが多く、前作の経験を踏まえて冒険するとニヤリとする場面が多い。
- 前作と同様バグも確認されておりSNSでは様々な見覚えのあるバグ技が紹介されている…が、データが破壊されてしまう可能性がある上に世界観や戦闘バランスも崩壊してしまう為、使用はお勧めしない。
- これまでのゼルダシリーズと同じくメディアミックスの設定がオマージュされている箇所が散見される。特に顕著なのが乱丸、未将崎雄、かぢばあたる、リルトの誓いなど30年ほど前に描かれたものばかり。電子書籍化されていないので入手困難だが目を通しておけばニヤリとできる部分もあるかもしれない。
関連イラスト
関連動画
関連タグ
厄災の黙示録…ゼルダ無双の第2作目。ブレスオブザワイルドの100年前を描く。本編とはパラレルな「Ifの歴史」とされているが、大人版プルアの容姿などを始めに設定がいくつかティアキンに逆輸入されている。
エルデンリング…フロムソフトウェアのアクションRPG。世界観やゲームの難易度など全体的な雰囲気が似ているとして話題になった。また、奇しくもエルデンリングも前作のブレスオブザワイルドと比較される感想も多い。誰が呼んだか、ゼル伝リンク。