乙女座
おとめざ
12星座の一つで、8/23〜9/22生まれはこの星座。
概要
春の夜空に輝く星座の一つ。「背中に翼が生えた女神」で、その原形は古代バビロニアで広く信仰された女神イシュタルである事が考古学の発掘で明らかになった。
女神が春を告げるとされたのは、イシュタルが生態系そのものを守護する女神であり、女神がいないと生命は滅びると信じられた為。これが季節起源神話の原型で、母性と生命を関連付けるという無意識的な感覚の裏付けでもある。
ギリシャ神話の豊穣の女神・デメテルとされたのは後付けで、バビロニアの12星座が古代ギリシャに伝えられた際に同じく豊穣の女神として信仰された彼女に当てはめられたから。
神話が似ているのはその為だが、デメテル自体古い時代から信仰が始まった可能性が高い。
そもそも地母神崇拝は原始時代より世界中で発生しており、古代バビロニア文化がユーラシア全土に広まるまでは両者に因果関係は無いと思われる。
イシュタルもデメテルも作物の実りをもたらす神なので、「大昔から各地で似た女神が信仰されていた」という事である。
なお、乙女は本来未婚の若い女性や、処女を意味するので、子持ちのデメテルは乙女ではない。彼女の娘「ペルセポネ」とされる事もあるが、彼女も夫ハデスがいるので違う。
デメテルとされる場合、右手に麦の穂を持っている。
一方で正義の女神アストライア(ローマ神話のユースティティア)と結びつける説話も存在し、この神話では人間達に正義を訴え続けるも、人間達は聞き入れず争いを繰り返した事を悲しみ、せめて見守る為に乙女座になったという。また、天秤座は彼女の持っていた天秤とされる。一等星の一つスピカを擁しており、牡牛座のアルクトゥルス、獅子座のデネボラを繋いで、春の大三角形を形成する。
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